これは『雑文集 ひねもぐら』、及び『雑文集 続ひねもぐら』に続くものである。
いくら私でも、まさか三つ目まで出すとは思っていなかった。性懲りもなく、とはこういうことを言うのだろう。
これは、もともとは、かつて私がゼミナールのクラスで出していた「ゼミ通信」に私が書いたもので、今回もそれから拾ってきたものもある。いずれも前回、前々回の選から漏れたもので、漏れるにはそれなりの理由があったのだが、そろそろ手持ちが足りなくなってきたので、敢えて今回は、といった事情がなくはない。どうせ雑文集なのだから、ということでお許し願う他ない。
その他に、他の印刷物に発表したものも拾い集めた。これも前回と同様である。
それでもまだ足りないので、今回は幾つか新たに書き足した。これは雑文の数が前回、前々回と同じになるように、という単純かつ無意味な理由によるものである。
本当は執筆年代順に並べるべきなのだが、自分でもそれが分らない面があるので、どうせなら、ということで、それには全く意を用いないことにした。そのため、順序はでたらめである。
考えてみれば、無意味とかでたらめとかいうことに微かな意味を見出したいという願いがこの雑文集の根底にはある――感傷的かつ自己満足的な言い訳である。
二〇二六年六月一三日
入江和生

入江和生
一九四三年東京生
東京外国語大学英米語学科卒。同大学大学院修士課程修了。
共立女子大学教授、同大学学長を経て、同大学名誉教授。
著書
『シェイクスピア史劇』(1984 研究社出版)
『シェイクスピアの歴史劇』(共著 1994 研究社出版)
『妄想シェイクスピア酒場』(2023 小鳥遊書房) 他
訳書
エドワード・ダウデン『悲劇論』(1979 荒竹書店)
トマス・キャンピオン『英詩韻律論/四声部対位法論』
(2020 http://www.ceres.dti.ne.jp/~ksirie/campion/) 他