新記事&コラム

携帯電話/PHSに関するちょっとしたコラム(雑談?)を書いてます。
最新ニュースはこちらからご覧ください。


ひとことコラム
ついにドコモがPHS撤退を決めました。まだ130万以上の契約者を抱えていますが、ウィルコムのように本腰を入れることができないのであれば、遅かれ早かれこうなるしかない訳ですし、タイミング的には妥当かもしれません。逆に、携帯電話が最も売れる3月を前に発表したことは、良心的とさえ思えます。サービスの停止は2年後くらいになりそうですが、やはり気になるのは、ユーザーが今後どのキャリアに乗り換えることになるのか、です。おそらくドコモのPHSはナンバーポータビリティに参加しないと思われますので、どこにどのタイミングで乗り換えるとしても番号は変わるでしょう。ということは、乗り換え先としてドコモが有利ということにはならないと思います。特に@FreeDユーザーは、ドコモがかなり強力な乗り換え用プランを用意しない限り、ウィルコムに流れることは必至です。ウィルコムにとって、短期的には追い風になるでしょう。ただ、ドコモのPHSユーザーの中には、今回の件でもうPHSは嫌だと考える人も出てくると思われます。現実として、今のドコモのPHSユーザーが全員ウィルコムに乗り換えるわけがないので、PHS全体のユーザーは大きく減少すると思います。この点が将来のウィルコムに悪い影響を与える可能性も十分考えられますので、ウィルコムにとっても正念場と言えるでしょう。他の乗り換え先候補としては、各キャリアの3G携帯が想定されますが、現状ではPHS音声ユーザーが求める低価格プランが無く、PHSデータ通信ユーザーが求める完全定額プランもありません。これでは乗り換えたくても乗り換えられませんので、少なくともドコモは対応プランを用意してくると思われます。データ通信に関しては、来年にはHSDPAの開始が予定されていますので、これに何らかの制限を設けて完全定額を実現する、ということを考えているのではないでしょうか。また、サービス停止まで2年あると考えると、新規参入業者に乗り換えるということもできるかもしれません。これを機会に、各キャリアのサービスが更に良くなってくれればドコモのPHSも浮かばれると思います。
(2005/3/7)

春商戦向け端末の続きです。auは、エントリークラスの機種を中心にau design projectモデルあり、フレンドリーデザインモデルありと、なかなかバラエティに富んだラインナップとなっています。FMラジオの受信に対応した機種が多いのも特徴と言えるでしょう。個人的に一番気になったのはW31SAです。サンヨーのau向けスライド端末と言えば、展示会に何度となく出展された有機ELディスプレイ採用の端末がありました。結局、未だに販売には至らずにいるのですが、当時は斬新に感じたスライドデザインの機種がauから出るのではないかと期待させてくれたものでした。しかし、サンヨー製スライドデザインの機種が最初に発売されたのはボーダフォン(V801SA)で、今回やっとauからも発売、となったわけです。しかしV801SAは結構な問題児だったので、あれがauでなくて良かったとも言えますが。(^^;) W31SAはデザインがiPod似と思わせる感じはありますが、なかなかコンパクトで良さそうな機種ではあります。ただ、数字キーは小さめで段差もあるので、メール中心に使う人には向かないでしょうね。キーを重視するなら、A1404SかA5509Tでしょう。モックを触ればすぐにわかりますが、キートップが盛り上がっていてとても押しやすいです。W31Kはまだモックを触っていないのでよくわかりませんが、フレンドリーデザインなので操作性には期待できると思います。SweetsとPENCKは、私にはいまいちピンときません。PENCKは、A1403Kがなかったらインパクトがあったんでしょうけど。ところでauは機種変更の価格が新規より下がってきているそうです。こういった既存ユーザーを大事に考えてくれるところはいいですね。最後にツーカーですがTT51が発表になりました。ツーカーにしては高機能ですが、ブラウザが古いバージョンみたいなところが残念なところです。以上、やはりドコモとauのラインナップは強力ですが、サービス面も考慮するとドコモダケのおかげでドコモ優勢に思えます。このまま3月の戦いを迎えるのか、それともまだ何かあるのでしょうかね。
(2005/2/21)

各キャリアから春商戦向けの端末が発表になってきていますので感想を書いてみたいと思います。まずドコモですが、FOMAのエントリーモデルと言われていた700iシリーズが発表になりました。が、機能的には90Xiシリーズとそれほど変わらなかったという印象を受けました。店頭での販売価格は90Xiシリーズより1万円ほど下がるらしいですが、90Xiシリーズだって1つ前のモデルになれば販売価格が1万円以上安くなるのが普通です。そう考えると700iシリーズの最大のメリットは、ドコモにとって納入価格が安くなるということだという気がします。ユーザーにとってもラインナップが増えることになるので悪いことではないですが、思ったより中途半端な立場に置かれるシリーズになるかもしれません。個人的には、700iシリーズよりもpremini-IIの方が魅力的に写りました。ただ、これがmovaでなくFOMAだったら良かったのにと思ってしまいます。今後も企画端末はmovaで開発していくようですが、まだまだFOMAでの開発は金がかかるということなのでしょうか。次にボーダフォンですが、PDCの新機種であるV603SHとV603Tが発表になりました。1月は大幅な純減を記録しましたが、その原因の1つは日本の事情をほとんど無視した3G端末にあると言えるでしょう。その点、PDC端末は従来と同じ日本向きのユーザーインタフェースを持っていますので、安心して買うことが出来る機種になると思います。機種変更を考えているボーダフォンユーザーは、PDCで用が足りるなら今回発表された端末を機種変更の候補にすると良いでしょう。どうしても3Gが欲しいなら、ドコモかauに乗り換えるしかないです。ボーダフォンが世界共通端末にこだわっている間は、ボーダフォンの3G端末を購入するのはお勧めできません。いくら社長が替わっても一緒です。
auとツーカーは、また次回に。
(2005/2/14)

今週、DDIポケットがウィルコムへと社名変更します。それに合わせて、新サービスの開始やエアーエッジの表記方法変更などが行われ、ここで一気に勢いに乗りたいのだと思いますが、個人的には不安に思えて仕方がありません。それはなぜかと言いますと、上層部の人達がPHSに過剰なまでの自信を持っている印象を受けたからです。もちろん、自社が取り扱うサービスや技術に自信を持っていなければ、売れるものも売れなくなるとは思います。しかし、どうも最近の好調ぶりとKDDIから独立して自由に商売が出来るようになった開放感からか、必要以上に自信を持ってしまったような気がします。その表れの一つとして、新サービスの値段が挙げられるでしょう。ウィルコムは最高速度が従来の倍に当たる256Kのサービスを開始しますが、つなぎ放題でこのサービスを利用するのに必要なオプション料金は6500円と、128Kサービスの3500円の2倍近い設定がされています。128Kサービスの値下げを期待していた人もいたかと思いますが、それもなし。携帯電話は、3Gで速度が速くなっても料金は下がったんですが。また、PHSの特徴である小セル方式をアピールするために、同時使用ユーザーが多いときの通信速度を3G携帯と比較し、32Kでも対抗できるような説明をしていましたが、これも今の携帯の使われ方から見たらちょっとおかしな主張と言えるでしょう。実際は、それぞれの端末の通信時間はそれほど長くないので、1つのセルの中に多くのユーザーがいたとしても完全に同時に通信するユーザー数は多くなく、ユーザーの数分だけ通信速度が下がることはありません。それよりも、現状のAIR-EDGE PHONEで最高32Kしか出ないことの方が不利です。今後128Kや256Kに対応しても、料金が高くなり3G携帯と比較されたら、独自コンテンツがほとんど無いAIR-EDGE PHONEを選ぶ人は少ないでしょう。近い将来、新規参入組や既存携帯キャリアとの競争が激しさを増すと思います。その際、携帯と比較して勝っているところ、劣っているところを正しく認識し、ターゲットを絞って売っていかないとウィルコムは失敗してしまうのではないかと危惧しています。
(2005/1/31)

2005年の展望ということで書いてきましたが、最後にリアル連携を取り上げたいと思います。リアル連携と言えば、昨年はFeliCaを内蔵した端末が注目されました。が、私の実感としては普及しているという感じはないです。ユーザーが新機種を購入する際にも、FeliCaに対応しているかどうかは端末選びにあまり影響していないのではないでしょうか。2005年はこの状況が変わるのかと考えてみたところ、好転する材料は揃っています。まずはSuicaに対応できるようになること、それとauの参入です。これにより、FeliCaが使える場所と使える端末が増えるということになりますから、普及に弾みがつく可能性はあります。しかし、これだけではまだユーザーが必需品と思うほどにはならないでしょう。買った端末に付いていれば使おうかというレベルにとどまると思います。機種変更時にFeliCa内蔵端末が欲しいと思わせるレベルにするには、もう一段のサービス向上が必要と思います。例えば、使える場所として自動販売機はどうでしょう。FeliCaがまだあまり普及していない現状では、使うのに照れがあったりする人もいるでしょうが、自動販売機が相手なら、そのようなこともありません。それに自動販売機なら、全国津々浦々に設置することだってできるわけですから、FeliCaが使える場所を飛躍的に増やすことができます。ドコモはシーモという実績があるのですから、これをFeliCaにも対応させることはできないのでしょうか。ただ、今のシーモの設置台数では少なすぎて話にならないですが。あと、FeliCa内蔵端末で支払いを行った際の特典を設けるべきだと思います。一番いいのは、購入の際に何パーセントか割引してくれることですが、そこまでは無理でも、使った金額に合わせてドコモポイントやauポイントを付加してくれる等のサービスは欲しいところです。FeliCa内蔵端末を始め、リアル連携はユーザーが便利になるもの、得するものでないとなかなか思い通りには進まないでしょう。
(2005/1/24)

2005年の展望として、今回は新規参入について取り上げます。新規参入を狙っている企業はいくつかありますが、なんといってもソフトバンクの動向が気になるところです。特に800MHz帯を欲しいと言っている件がどのように収まるのかが一番の注目すべき点でしょう。その結果によっては、他の新規参入業者だけでなく、ボーダフォンのように既存でも800MHz帯を使用していないところから動きが出てくるかもしれません。個人的には、ここでソフトバンクに800MHz帯を割り当てるのは筋が通らない話だと思っているのですが、ソフトバンクが簡単に引き下がるとは思えません。この問題は早く決着をつけないと、本来の目的である800MHz帯の再編が進まず、場合によってはその他のスケジュールにも影響を及ぼすでしょう。既にドコモの901iには影響しているような話も聞きますし、ソフトバンクにはいい加減にしてくれと言いたいのが本音です。そういえば、ソフトバンクがツーカーを買収なんて記事も出てましたね。何が何でも携帯電話事業に参入するという意気込みは素晴らしいと思いますが、節操がないというか・・・すいません、話がソフトバンクに対する愚痴になってしまいました。(^^;) しかし、既存のキャリアに対抗するには、室内でもつながるエリア整備と独自のウェブサービスで豊富なコンテンツを用意することが必要で、これができそうなのはソフトバンクくらいしかないのも事実です。その他の候補ではイーアクセスがW-CDMAで参入を表明していますが、当面はエリアが東名阪の大都市中心になりそうです。その他、新しい技術を用いて参入を検討しているところもありますが、これらの企業は既存のキャリアに対抗するというよりも、まずは得意な分野でやっていくことを考えているような気がします。実際は始まってみないとわからないことも多いのですが、参入してすぐに撤退するということになっても困りますので、企業、総務省とも、新規参入について安易な結論を出すことだけはやめて頂きたいと思います。
(2005/1/17)

2005年の展望として、今回は通信技術について取り上げたいと思います。通信速度の高速化が進む中で、W-CDMAとcdma2000の新たな高速化技術が実用化されようとしています。まずはW-CDMAですが、HSDPAという技術の導入をドコモが予定しています。規格上は最大下り14.4Mbpsの速度が出ますが、ドコモは当初3.6Mbpsの速度を予定しています。しかし、どのような形で導入されるのかは未公表で、最初はデータ通信カードのみ、といった可能性も十分考えられます。というのも、通信速度が一気に10倍近くになるわけですから、最初から90Xiシリーズに導入したらネットワークが持たない危険性があるからです。それに勝負の年は2006年と考えているようで、90Xiシリーズに導入するのはその時と予想することもできます。対するcdma2000は、EV-DO Rev.Aという技術により、下りが3.1Mbpsへ高速化するだけでなく、上り最大1.8Mbps、QoS、マルチキャストという機能も実現します。cdma2000はauが採用している方式で、QoSで帯域保証ができるようになることから、いよいよテレビ電話に対応してくるかもしれません。当初、auがRev.Aを採用するかどうかは未定と言われていましたが、日立にRev.A対応の基地局を発注したことが判明しました。2005年のうちに製品としてお目見えするかどうかはわかりませんが、講演や展示会などで徐々に明らかになっていくでしょう。以上2つの規格が大きな流れであることは確かですが、これ以外で注目したいのは、無線LANやWiMAXを使用して移動通信サービスを実現しようとする動きです。このサービスは携帯電話並のエリアや使い勝手を実現するのは難しいと思われますが、もし携帯電話キャリアとローミングを行えば、通話は従来の携帯電話と同じ仕組みで行い、通信は独自のネットワークで高速化したサービスを提供するなんてことができるのかもしれません。PHSも独自に高速化を予定していますし、各キャリアの競争により、より良いサービスが提供されることになればユーザーにとってはありがたいことです。
(2005/1/11)

明けましておめでとうございます。2005年の始まりは、ちょっと番外編ぽくなりますが、モバイル放送について書きたいと思います。前回のコラムでも、今年のキーワードとして「放送との融合」を挙げましたが、その候補の1つとなっているのがモバイル放送です。実は、個人的な興味でモバイル放送のモニターに応募したところ、当選したようで機器が送られてきました。モニターに応募した一番の理由は、衛星放送であるモバイル放送が日常生活のさまざまな場所で受信できるのかを確かめたかったからです。結果から書きますと、かなり厳しいものでした。障害物に弱いだけでなく、機器に内蔵されている2つのアンテナの向きによっても感度が大きく変わります。モバイル放送の衛星は南南東方向にあるのですが、例えば電車で移動中に使っていると、南側にホームの屋根がある駅に到着するたびに電波が届かなくなり、音がとぎれます。車での移動中は、南側の車線にトラックが通っただけで電波が遮られます。今回は外部アンテナを一切使用していないので、かなり厳しい状況ではあるのですが、FMラジオ感覚ではとても使えないという印象でした。ただし、一部の地域ではギャップフィラーという再送信設備が設置されています。たまたまギャップフィラー設置地域(首都圏)に行く機会があったのですが、受信状況は一変しました。車での移動で、内蔵アンテナのみでもほぼ途切れることなく受信できました。つまり、移動中に普通に聴けるようにするにはギャップフィラーが必要ということなのでしょう。だからといって至る所にギャップフィラーを設置したら衛星放送の意味がなくなります。モバイルといいながら移動中の使用が厳しいのではモバイル放送の将来が心配になってしまいますが、CMなしの有料放送、全国同一の放送内容という点は通信と放送の融合に向いていると思います。今後、受信機内蔵の携帯電話を開発し、活路を見いだして行けるかどうかがモバイル放送の将来に大きく影響してくると思います。
(2005/1/3)

2004年も終わろうとしています。今年も携帯電話の話題がたくさんあったおかげで、このコラムも書き続けることが出来ました。改めて振り返ってみて、今年の大きな話題は何だったのだろうと考えてみたのですが、何故かこれといったものが思いつきません。たぶん、一般の方から見れば今年も携帯電話がものすごく進化した1年だったと思います。しかし、私が受ける印象はちょっと違っていて、各キャリアが新しいサービスを出し続けてはいますが、それらは従来サービスの延長か、2003年までに表明されていたものが多かったと思います。各キャリアの位置づけも2003年の流れそのままで、ドコモがFOMAやFeliCaで攻勢をかけても、au有利の流れは変わらず、ボーダフォンは相変わらず。ツーカーはシンプル路線を極めましたが、それも去年から変わっていません。端末はどうだったのかと考えてみると、高機能な折りたたみ(2軸ヒンジ含む)形状一辺倒からバリエーションが増えてきたとは思いますが、折りたたみ形状以外の端末は、キャリアのラインナップの中で特別扱いをされていたように思います。ただ、端末に関しては2004年の最後になって状況が変わりつつあり、2005年には期待が持てるところだと思っています。結局、2004年は既存技術が成熟していった年であり、新たな進化への準備の年でもあったという感じがします。現状のスケジュールですと、携帯電話業界の大きな変化は2006年から2007年にかけて起きそうですが、これを踏まえると、2005年はその序章として新規参入業者の動きが活発になり新しい通信技術の話題が多くなることが考えられます。通信技術に関しては、早速ドコモが規格統一に動きました。その他、「リアル連携」「放送との融合」も重要なキーワードとなるでしょう。それでは、今年もコラムを読んで頂きありがとうございました。良いお年をお迎えください。
(2004/12/31)

各キャリアの冬モデルが徐々に発売になってきましたので、現時点での感想など書いてみたいと思います。まずはボーダフォンから。今度こそ本気で3Gへの移行を進めていきたいようですが、肝心の端末はまだ海外製のものが発売になったのみで、一般ユーザーを引きつけるには苦しいでしょう。別に海外製端末が悪いと言っているのではないですが、海外のものだけでは他キャリアとまともに勝負できないと思います。ボーダフォンは未だに海外のやり方をそのまま日本に当てはめようとしている姿勢が見られます。例えば、安っぽいモックアップや表情が強調されたCMは、違和感というか、個人的には異文化を感じてしまいます。海外のいいところを日本に取り入れてくれることに期待しているのですが、なかなかそういう方向には進みませんね。とりあえず日本製端末の発売を待ちたいです。次にauとドコモですが、どうも最近、この2つのキャリアが同じように見えてしまって仕方がありません。その理由は、たぶんボーダフォンとツーカーが我が道を行ってるからなんでしょうけど。ただ冬モデルに関しては、auが盤石と言っていいくらいにラインナップが揃っていると思います。機能を詰め込んだWINと、それぞれ特徴がありながらも押さえるところは押さえた1Xの端末がバランス良く揃い、しかも多くが発売開始になってます。これからの時期、新しい端末が欲しくなるときに待たされることなく最新モデルが入手できるのはauの強みになるでしょう。ドコモは年始までの端末ラインナップではauに一歩譲ることになりそうですが、ファミリー割引が強化されたことが強みになりそうです。今まで家族割引はauが最強という認識でしたが、ドコモが無料通話分の共有を開始したことで、これからはドコモが最強の家族割サービスだと言っていいでしょう。年末年始の販売競争もドコモとauの一騎打ちになるのではないでしょうか。早く他のキャリアも参戦して欲しいんですけれど。
(2004/12/13)

シンプル路線に活路を求めていたツーカーですが、究極の姿と言うべきツーカーSが発売され、久々に注目を集めているようです。シンプル路線に切り替えたときのCMで、「話せりゃいいんですよ」と言っていましたが、まさにそれが実現された携帯といえるでしょう。最近の携帯に慣れたユーザーから見たら、液晶画面までなくすのはやりすぎではないかと思えますが、ツーカーはしっかりと市場調査をした上でツーカーSを開発したようです。実際、今まで携帯に興味がなかった層に対するアピールに成功したと思いますし、究極な形としたことで話題性も高まりました。これを手始めとして、液晶画面付きの機種をラインナップに加えたりしていけば、より細かいニーズに応えられるようになっていくでしょう。またツーカーSを使用する人は最新端末を求めて機種変更することがあまりないでしょうから、ツーカーにとっては端末インセンティブの節約にもなります。ツーカーは加入者数が減少中ですが、シンプル路線に切り替えたことにより利益はしっかりと確保できており、ツーカーSがヒットすれば今後は利益確保だけでなく加入者数増加が期待できるかもしれません。ただ、シンプル路線に納得できない昔からのユーザーが離れていくという問題と、営業エリアが東名阪に限られているという制約があるため、ツーカーがいくら頑張っても携帯市場の流れを変えるようなところまではいかないと思われます。そこで、苦労したシンプル路線が実を結ぼうとしている今こそ、KDDIのサポートが効果を発揮するのではないでしょうか。ツーカーは、今年度中にKDDIの100%子会社になることが決まっています。だからといってauとの統合を意味するものではないですが、KDDIグループとして、「機能とデザインのau携帯」とは別に「シンプルなツーカー携帯」を売るという姿勢を明確にすれば、ツーカーを勢いづけることが出来るのではないかと思います。
(2004/11/29)

ドコモから901iシリーズが発表になりました。前シリーズである900iの発表から11ヶ月経っており、大きな機能追加や新サービス対応があるのかと思っていたのですが、今回は「完成度を高めた」製品ということです。まあ、これをそのまま受け止めていいのか、単に新サービスに対応するだけの余裕がなかったのかはわかりませんが。サービス改善点で良さそうなのは、画像メールの受信サイズが20KBになったことと、デコメールがFOMA以外でも見られるようになったことですね。地道な改善ではありますが、ユーザーにとってメリットが感じられるところだと思います。画像の送信サイズが500KBになったことは、悪くはないのですがFOMAでの受信時には自動的に20KBにまで小さくなってしまうので、その点をユーザーが知っておかないと無駄にパケット代を使うことになってしまいます。また、着メロや着うたのサイズ拡大やJavaのバージョンアップがされているので、901i専用のコンテンツが徐々に増えていくでしょう。そうすれば、やっぱり901iに買い換えたいと思うユーザーもいるはずで、この辺はしっかり考えてあるなあという気がします。端末の機能面では、全機種音楽再生に対応しているそうです。PCでファイルを作成することができる人にとっては、着うたフルよりも嬉しい機能でしょう。カメラは300万画素クラスの端末は登場しませんでした。冬商戦向けの端末は、どのキャリアからも300万画素が登場しなかったのは意外です。「おまけ」としてのカメラは、100万〜200万画素で充分満足するユーザーが多いということなんでしょうか。それとも、一時休戦というだけなのか、春商戦以降の端末に注目したいです。個々の端末では、Dが大きく方向を変えてきました。スライド型になり、メモリカードもminiSDに変更となっています。また今回もソニーエリクソンの端末がないのが気になります。特に凄いところはない901iですが、他キャリアと比べて劣っているわけでもないので、どのくらいヒットするかは売り方次第と言えるのではないでしょうか。
(2004/11/22)

ボーダフォンの新しい3Gサービスの詳細が発表されました。3Gに関しては完全に後れをとっていたボーダフォンですが、今回の一連のサービス開始により、なんとか競争出来るレベルにまではなったかなという印象です。がしかし、auやドコモと比べて、特別な優位点がないことも確かです。注目度が高そうなところではパケット定額制の開始ですが、これは「ドコモと揃えてみました〜」という感じですね。料金も、安い基本料金のプランとは組み合わせられないところも同じです。2100円のパケット割引サービスも発表されましたが、これは何なんでしょう。auのダブル定額対抗のつもりかもしれません。それより、従来のパケット割引サービスを値下げしてくれた方がユーザーは嬉しいのではないでしょうか。メール料金は5段階の体系になり、ボーダフォン曰く「わかりやすい」そうですが、これが本当にわかりやすいかどうかは、端末の対応によると思います。例えば、事前に送るメールのサイズを選択できて、写真を送る時は料金の境目のサイズ(30KBとか100KBなど)を少し下回る大きさに圧縮してくれるような機能がついていれば、わかりやすいと言ってもいいでしょう。間もなく発売されるであろう新機種に、こういった機能がついていることを期待したいです。独自のサービスとしてはVodafone live! BBがありますが、わざわざPCでダウンロードして携帯で楽しむということをする人がどれだけいるのかは疑問です。携帯のユーザーは携帯だけで完結して楽しめるサービスを望んでいる人が大部分を占めていると思います。否定的なことが多くなってしまいましたが、留守番電話サービスが無料になるのは改善点と言えるでしょう。他キャリアの場合、FOMAは有料、WINは無料ですので、WINと同じになりました。今のボーダフォンはドコモの真似をするのではなくて、auの真似をしていくべきでしょうね。ボーダフォンになってから失った信頼を少しでも取り返さないと、3Gへの移行でさらに失速という事態も起こらないとも限りません。
(2004/11/15)

携帯電話でPC向けサイトが見られるという、フルブラウザ環境がいくつか出てきました。DDIポケットのAH-K3001V(AirH" PHONE)にOperaブラウザが搭載されたことで注目が集まるようになったと言えるでしょう。OperaブラウザはauのW21CAにも搭載されることになっていますが、個人的には速度や表示方法に不満があり携帯電話でOperaブラウザを使う気にはなれません。便利に使っている人もいるようなので、どのサイトをよく見るのかに大きく左右されるのでしょうが、画像が多かったり、画面配置にフレームやテーブルを使っているサイトを見るのは不向きと言えます。そんな中、最近はjigブラウザが人気を集めているようです。Operaブラウザとjigブラウザ、両者ともPCサイトが見られることには変わりないのですが、その仕組みには大きな違いがあります。Operaブラウザは、HTMLや画像データをそのまま携帯電話に送って携帯電話内のOperaブラウザが解釈して表示しています。しかしjigブラウザは、HTMLや画像データを一旦jigブラウザ用サーバで受けて、携帯電話に適したものに変換してから携帯電話に送っているそうです。そのため、データ転送量が少なくなり、表示も高速になるようです。(ただし、サーバの性能が充分であるという前提で、ですが) またjigブラウザの表示モードはOperaブラウザにはない縮小ビューもあり、よく考えて作られているという印象です。jigブラウザが使えるのはドコモの900iシリーズとauのEZアプリ(Java)phase3対応機ですが、auの場合はBREW端末では使えずダブル定額ではアクセス制限もかかるので、jigブラウザを携帯電話で存分に利用したいのならドコモのパケホーダイにするのが最も良い選択肢でしょう。本当はBREW版が出来たらもっと早く快適になるのでしょうが、アクセス制限の件やBREWアプリの審査など、公開までにはいろいろな壁がありそうです。でも、是非その壁を打ち破ることに挑戦してもらいたいと感じさせてくれるアプリです。
(2004/11/8)

ちょっと久しぶりの更新になってしまいました。しかし、今年は本当に災害が多いですね。台風の被害があったかと思ったら、今度は大きな地震が発生してしまいました。被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。携帯電話の通信状態は各キャリアともかなり復旧したようですが、地震では発生直後に通話できるかどうかがかなり重要ではないかと思います。端末の機能競争ばかりでなく、今後はそのあたりの対策も進めていって欲しいと思います。
と、書いた後に端末の話をするのも何なんですが、auの冬商戦向け端末が発表になりましたね。もう2週間以上前の話なので、いまさらなんですが。(^^;) 今回の目玉は、WIN向け新サービス「着うたフル」でしょう。楽曲を一曲まるごとダウンロードするサービスは、これが初めてではないですが、過去のものは全て失敗してきました。場合によっては、着うたフルも同じ運命をたどることも考えられるのですが、状況がかなり改善されていることも確かです。まず、ダウンロード時間が1分かからない程度にまで短くなっていること、定額制により通信料金の心配がいらないこと、既に人気があるサービスである着うたの延長という形で導入すること、そして一番重要なのが、ある程度メジャーな楽曲の提供が見込まれることでしょう。実は私はDDIポケットのSound Marketというサービスを使ったことがあるのですが、とにかく楽曲が不足していて、ダウンロードしたいものがほとんどありませんでした。着うたフルでは、こういった状況はかなり改善されると思われます。ただ、心配なのが再生環境です。現状、ダウンロードした楽曲は電話番号が同一の端末でしか再生できないのは仕方がないとして、その端末で一般的な音楽データも再生できるのか、また音楽プレーヤーとしての使い勝手はどうなのかが気になります。インフラはかなり頑張ったようなので、あとは再生環境が着うたフルの成功を左右する要因になるのではないでしょうか。
(2004/11/1)

2週間ほど前、auがドコモと同じモバイルFeliCaの導入で同意したという発表がありました。FeliCaの市場はまだまだ小さいですから、これから普及させていくには規格が統一されていた方が良いとは思います。しかし、個人的にはICチップが端末に組み込まれている方式には疑問を感じます。組み込み型の問題はいろいろありますが、私が特に気にしているのは、機種変更時の対応が面倒になるのと、ユーザーが好まなくてもFeliCa機能がついてきてしまうというです。FeliCaはお金を直接扱えるという面を持っているのですから、FeliCa機能の有無はユーザーが選べるべきだと思うのです。auは当初USIMカードに非接触ICチップ機能を搭載した形態を考えていたようですが、この方式ならFeliCaを使いたくないユーザーはFeliCa機能のないUSIMカードを発行してもらえば良いことになり、私の疑問点も解消します。しかし残念ながら当面見送られてしまったようです。まあauにとってUSIMタイプにするということは、端末にUSIM方式を導入するということであり、別の意味でいろいろと決断が必要になりますから、そういうことでも見送ったのかもしれません。USIM搭載に似た考え方として、SDカード等に非接触ICチップを内蔵するという方法も提案されています。ただ、本来SDカードスロットは外部メモリカードを差し替えて使うものなので、常にICチップが内蔵されたカードを挿しているというわけにはいきません。例えば、ICチップが内蔵されていないSDカードに録画したテレビ番組を携帯で見るためにカードを差し替え、そのまま差し替えたことを忘れて支払い時に携帯をかざしてしまうなんてことも起こってしまうでしょう。そう考えると、問題点はありながらも既に稼働しているドコモと同じシステムに相乗りするのが一番利口なんでしょうね。いつからauはこんなに物分かりが良くなったのでしょうか。(^^;) 個人的には、将来、USIM内蔵型に移行することを期待したいです。
(2004/10/12)

間が空きましたが、W21SAの話の続きです。正直なところ、まだ端末自体を使い込んでいるというレベルには達していないので、EZウェブ系のサービス中心で書きたいと思います。WINシリーズの最大の特徴と言えば、やはりEV-DO方式による高速通信と定額制料金でしょう。W21SAを買ったからには、それを堪能しないわけにはいかないということで、とりあえずダブル定額に加入し、パケット代がかかりそうな動画コンテンツを探すことにしました。(^^;) さすがにWINだけあって、動画も結構あちこちにあります。その中でも、1MBクラスのストリーミング再生データがあるのは、今までの携帯のコンテンツとは明らかに違うなと感じました。定額制でなかったら、見てみようとは絶対思わないでしょうね。また、EZチャンネルも購読していますが、個人的にはかなり可能性のあるシステムだと感じました。ボーダフォンにステーションという機能がありますが、プッシュ型のシステムという点では、ステーションがかなり進化したものという捉え方でもいいかと思います。今は番組が3つまでしか登録できず、配信時間も早朝のみですが、このあたりがもっと自由になれば自然と受け入れられていきそうです。今後、auの強みとしてもっと宣伝しても良いのではないでしょうか。ところでEZチャンネルにも動画が多く使用されていますが、実際に携帯で動画を見るとなると、意外とネックになるのが音声です。例えば、電車の中でちょっとウェブを見るということがありますが、そういう感覚で動画を見る場合に音はなかなか出せません。音がなければ、せっかくの動画の魅力も半減です。中にはしゃべっている内容を文字で表示するという配慮がされている動画もありますので、携帯用のコンテンツとしてはこういった対応が必須になると思います。現状でも高速通信と定額制が生み出すメリットを十分に実感できますが、今後の進化にもまだまだ期待できそうです。
(2004/10/4)

過去の記事

2004年 1月〜6月 7月〜12月
2003年 1月〜6月 7月〜12月
2002年 1月〜6月 7月〜12月
2001年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月
2000年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1999年 9月 10月 11月 12月 以前のコラム



最新ニュースLink

プレスリリース/ニュースリリース 特設ページ
ドコモ プレスリリース(中央) New 901iシリーズ iモードFeliCa
au ニュースリリース(KDDI) au design project
ボーダフォン ニュースリリース New Vodafone 3G
ツーカー ニュースリリース(ツーカーセルラー東京)
DDIポケット プレスリリース



Top