新記事&コラム - 2003/1〜6

気になる情報


ひとことコラム
相変わらず、携帯電話の高機能化はとどまるところを知りません。カメラは普通になってしまいましたが、徐々に搭載機種が増えているのが赤外線通信機能です。ドコモの50Xシリーズには結構前から搭載されていた機種もあったのですが、あまり注目されることはありませんでした。最近はJ-フォンの機種にも搭載されたり、ドコモが通信料無料を売りに宣伝を行ったりしているので、気になっている人も増えているのはないでしょうか。赤外線通信を使ってできることは、実は結構あります。リモコンの代わりになったり、クレジットの決済に使えたり、自動販売機でジュースが買えるなんてのもあるのですが、実用性を考えるといまいちの感じのものばかりでした。テレビのチャンネルをわざわざ携帯で変える人いますか?まあ、いたずらには使えそうですが。(^^;) 決済サービスは実用性はあっても、使う機会がほとんどない人が大半でしょう。そんな感じですから、今まで赤外線通信は注目されていなかったんだと思います。それに以前は、携帯電話同士でデータ交換したくても、機種が違うと送受信できない場合が多かったのです。しかし最近は機種ごとの互換性も確保されてきて画像交換もできますし、家庭用プリンタに画像を送って印刷なんてこともできるようになるそうです。今のところ、赤外線通信は時々使うもので、なくても特に困らないという印象を持っているユーザーが多いと思いますが、身近に赤外線通信でデータ交換できる製品(携帯同士も含めて)やサービスが増えてくれば、その印象が変わり普及する可能性もありそうです。
(2003/6/30)

今回はauについて書いてみたいと思います。最近の純増数では、4月、5月と2ヶ月続けてトップに立ちました。ドコモが新機種待ちで勢いが落ちている時であることを考えても、なかなか健闘しているのではないかと思います。この理由は何か、と考えてみたいところですが、まあ考えるまでもないですね。(^^;) 今現在、最もバランスが良いキャリアがauだからでしょう。携帯電話を使うにあたっては、通話エリアや料金、端末のデザインやメールの使いやすさなどいろいろな要素があり、それらを1つ1つ吟味すれば自分の気に入ったキャリア・端末を選ぶことができるばずです。しかし実際には要素があまりに多すぎて「わからん!」という人が大部分でしょう。ですから、みんなが使ってるドコモか、メールが良さそうなJ-フォンという風に決める人が多いのでしょうけど、トータルのバランスで考えたらauが賢い選択であると言っていいと思います。ちょっと前までは、ガク割で社会人の反感を買ったり、技術的な優位性はあってもサービスが追いついていないキャリアだったのですが、それらも改善されてだいぶ印象のいいキャリアになってきました。
ただし、上に書いたことはあくまでも今現在の話です。数年後を考えてみると、ドコモのFOMAやJ-フォンのVGSもかなり良いサービスになってくることが想像できます。auはバランスが良いと書きました。が、逆に言えば特徴がないとも言えるわけです。auも他キャリアには絶対負けないという部分を作っておかないと、FOMAやVGSとまともにぶつかる際にはかなり苦しい戦いとなることでしょう。
(2003/6/23)

ドコモの505iシリーズが徐々に発売になってきました。まずはDとSOという、カメラ機能を重視した機種が登場し、売れ行きは好調のようです。ただ、問題や注意点もいくつかあります。まず、D、SO共に発売直後に不具合が見つかりました。今回の不具合では販売見合わせは行わず、しかもDの問題は不具合とは認めていないという、相変わらずなドコモの態度です。(^^;) 今後にも不安が残るスタートになってしまいました。また、505iシリーズではQVGA化とFlash対応というのが売りですが、これにより通信量が増加する可能性が高いです。PC向けのサイトでもFlash対応は増えているのですが、PCはブロードバンドや定額料金が普及しているので通信量の増加はあまり問題になりません。でもムーバにはパケット割引もないので、通信量の増加分はそのまま料金に響いてきます。サイトをよく見る人は注意が必要です。
そして何よりも一番の問題なのが、なかなか505iシリーズが発売にならないことですね。(^^;) 発表から2ヶ月が経過しましたが、6機種のうち発売になったのは2機種のみ、残りの4機種も6月中に全て発売というのは無理でしょう。発表会でも7月までに順次発売といっていたので、特に遅れている訳ではないのですが、4月、5月のドコモの純増数がかなり落ちていることを考えると、やはり買い控えが起きていると思われます。去年も504iの発売前に買い控えは起きましたが、6月に504iとカメラ付き端末が出揃い、一気に攻勢をかけることができました。ところが今年は、505iも揃わないしカメラ付きのような目玉もなく、6月に純増数を大幅に回復させることができるのか疑問が残ります。買い控えだと思っていたら実は他キャリアにユーザーが流れていた、なんてことになってしまうかもしれません。505iの発表はちょっと早すぎたのではないでしょうか。
(2003/6/9)

ついに、J-フォンのボーダフォンブランドへの移行が正式に発表されました。既に、CMの最後ではボーダフォンとしか言っていないし、SH53は今までJ-フォンロゴがあったところがボーダフォンロゴに変わるなど、切り替えは着々と進んでいますので、やっと正式に発表されたかという印象が強いです。しかし、このブランド変更は個人的にはあまり歓迎はしていません。確かに、ボーダフォンは世界で最も多くのユーザーを抱える携帯電話ブランドであり、そのブランドに変更することによる相乗効果は見込めると思います。しかし、現状では世界に目を向けても国内のユーザーがメリットを感じる場面は多くはないと思いますし、何より、世界に目を向ける前に国内でやるべきことがまだ残っていると思うのです。例えば、国内では未だに地域別の意識が多く残っていて、関東契約の端末を他地域のショップで自由に機種変更できないという不便さです。また家族割引では、地域ごとに別会社であるドコモでさえ地域にまたがった契約ができるようになるというのに、全国一社であるJ-フォンが未だに出来ないのもおかしな話です。もう一つ気になっているのが、世界に目を向けるあまり国内のユーザーの声を反映できなくなっている面があるのではないかという点です。今のJ-フォンは方針がトップダウンで決まっている印象です。パケット機のメール受信料を無料にしたのは良かったのですが、プリペイド携帯やVGSのGSM/W-CDMAデュアル機などは、ヨーロッパ寄りの考えで不安が残ります。でもまあ、不安がっていても仕方がないですから、ここは前向きに考えることにしましょう。(^^;) J-フォンがボーダフォンになることにより、日本独自の携帯文化を世界に輸出してくれることに期待することとします。
(2003/6/2)

各キャリアから、メガピクセルカメラ搭載の端末が発表/発売になっていますね。どこのキャリアも一番での発売を目指した様子がありましたが、結果は、22日にJ-SH53を発売したJ-フォンが一応、一番乗りということになりました。しかし、わずかな台数を限定販売しただけですので、一番という実績が欲しかったためだけに販売したと言われても仕方がないでしょう。では、実質は23日にD505iが発売されたドコモが一番なのかというと、D505iは記録画素数はメガピクセルですが、CCDの画素数は63万であり、ドコモでもD505iをメガピクセルとは言っていません。細かいことを言うとJ-SH53の記録画素数もメガピクセルにはわずかに及ばないのですが、まあこれは許容範囲でしょう。auのA5401CAは、少なくともメガピクセルカメラ搭載という点では非のつけようがありません。この機種の発売日は30日と報道されていますので、地域によってはJ-SH53より先に発売となるかもしれません。ドコモ初のメガピクセルカメラ搭載機種であるSO505iは、6月の第1週には発売されるようですね。土曜の朝のテレビで発売予定日言ってた気がしたんですが・・・フライングぽかったです。(^^;)
結局のところ、3キャリアともあまり差のない時期に発売になることは確かなようです。本当は、販売開始日が少し早いことよりも、メガピクセルカメラが利用価値のあるレベルに仕上がっているかどうかの方に注目して欲しいのですが、そういう話は後回しにされがちなのは残念なことです。
(2003/5/26)

前回の続きで、通信料の安さを主張する各キャリアの特徴と注意点です。今回はJ-フォンですが、J-フォンはなんと言ってもメール受信料無料が最大の売りです。メールの先頭部分だけ読んで、いらないメールはそれ以上受信しなければ無料というのは、例えばPC宛のメールの着信お知らせ目的で使うのに適していますし、迷惑メール対策にも有効です。しかし、J-フォンのパケット料金は1パケット0.3円固定で、割引サービスは用意されていません。ですので、普通に携帯でメールやwebの目的で使う場合は、他キャリアでパケット割引を使用した場合より高くなることも多いでしょう。J-フォンの場合は、実際に料金が安いと言うよりは、「メール受信料無料」という安心感の方が大きいと思います。
で、結局どのキャリアが安いのか?ということですが、割引なしでパケット代が数千円程度の人は、どこでも大差ないでしょう。(^^;) これが5000円以上使うような人になると、FOMAかauかとなるのですが、現状のエリアや端末も考慮に入れればauが良いです。J-フォンは、メール受信が極端に多い人なら安さを実感できると思います。ドコモはFOMAが普及するまではオススメとはちょっと言えないです。あと、大穴としてAir H" Phone というのもあります。うまく使えば、メール使い放題&一般サイト見放題にできますから。
もちろん、各キャリアには料金以外の魅力もあります。値段だけで選べば上記のようになりますが、最終的には、自分の気に入ったキャリアを選ぶのが一番です。なんか、いつもこういう結論になってる気がします。(^^;)
(2003/5/6)

最近、各キャリアが料金の安さを強調したCMを流しています。特に通信料金では、それぞれのキャリアが安さを主張しているので、結局どこが安いのか判断がつかない人も多いことでしょう。そこで、各キャリアの特徴と注意点を簡単に書いてみます。
まず、ドコモはFOMAでパケット代1/15という宣伝です。ただし、1/15にするには定額料8000円のパケットパック80に加入する必要があります。この8000円には、無料通信分8000円が含まれています。注意点は、もちろんFOMAであること。(^^;) エリアや端末の出来に納得できるかが問題です。あと、パケットパックなしだとパケットの安さを実感できない可能性が高いことです。パケットパックに入らなくても、PDCからFOMAに変えるだけで1パケットあたりの料金は0.3円から0.2円に安くなるのですが、iモードのシステムの違いのせいか、実際のメール受信/送信料、iモードのアクセス料金を比べてみると、0.3円のPDCと0.2円のFOMAとの比較で大差なし、あるいはFOMAの方が高くなります。不思議ですね。(^^;) FOMAでパケット代を安くしたいのなら、最低でも2000円のパケットパック20に加入することが必要のようです。
次にauは、パケット割で1/3というのが売りですが、これには定額料1200円が必要です。この中には、800円分の無料通信料が含まれています。auで注意しなければならないのは、パケット割に加入すると音声プランの無料通話分が通信料に適用されなくなることです。どういうことかと言いますと、無料通話料2000円がついたプランに入っているだけなら、パケット通信料もこの2000円の中から引かれるのですが、パケット割に加入すると、2000円の中からは引かれずに、パケット割の800円のみが無料通信料の適用対象になるということです。FOMAでは、そういうことはありません。携帯電話の使用目的のほとんどがメールという人は、気を付けた方がいいです。
ちょっと長くなりましたので、続きは次回とします。
(2003/4/30)

ツーカーが、4月からシンプルを売りにした戦略をはっきりと打ち出してきましたね。カタログやホームページなどでは動画が見られる携帯は作らないと公言していて、そこまではっきり言ったら失う客もあるのでは?という印象さえ受けます。イメージキャラクターを一新したのも、ターゲットユーザーをシンプル機を求める層に変更しようという意図があるのでしょう。この路線変更は、先ほども書いたように失う客も少なくないかもしれませんし、最終的に成功を収めるかどうかもわかりません。ただ、ツーカーの置かれている状況からするとこうするしかないというのは理解できます。しかし、単なるシンプル路線なら、他キャリアにも料金面/端末面での競合製品がありますので、それらに対抗できるだけのアドバンテージがツーカーにあるかは疑問です。やはり重要になるのは、いかに魅力的な端末を提供できるかですね。ツーカーの端末は、京セラ製以外はJ-フォンの端末の焼き直しといった感じのものになってしまっているのが現実です。また、どうしてもシンプル=安物、低機能というイメージになってしまうのも問題です。確かにシンプルを売りにしたら高機能にはならないかもしれませんが、シンプルでも高性能、高品位な端末を作ることは可能だと思います。例えば、オーディオの高級ブランドメーカーには機能はシンプルでも性能やブランド自体が持つ魅力で売れる商品があるわけですから、ツーカーも端末自体に他のキャリアにない魅力を持たせることができれば、ユーザーがツーカーを見る目も変わってくるのではないでしょうか。
(2003/4/21)

ドコモの505iシリーズが発表になりました。FOMA新機種の発表会に続き、発売日未定のまま発表会を行うという戦略をとった505iですが、印象を一言で言えば「機能面で大幅に向上した」ということでしょう。シリーズ共通の特徴はQVGA対応画面やメモリカード、ブラウザのFlash対応、iアプリの拡張などが代表的なところで、カメラは一部の機種でメガピクセルに進化しました。J-フォンやauの機種と比べても最強と言っていいくらいの機能アップが図られています。実は、ドコモは504iの発表の時には機能のてんこ盛りを考え直す時期にきているような発言をしていたのですが、その後ドコモは苦戦しシェアは下降しました。その原因の1つとして504iが思っていたように売れなかったことがあると思います。結果、505iは機能のてんこ盛り路線に戻ってきました。やはり日本人はとにかく高機能な機種が好きなのだと再認識したのでしょう。(^^;) さらに、505iは価格面で504iと変わらない値段で投入するようですから、J-フォンやauはかなり警戒しているでしょうね。ところで505iシリーズそれぞれの端末を見てみると、機種ごとに特徴がはっきりしていると思います。はたしてどの機種が一番売れるのでしょう。順当ならN、インパクトで考えればSOですが、505iの中で最小、最軽量でありながら最も機能満載なFがダークホースでしょうか。発売は7月までに順次ということですので、発売される順番によっても売れ筋は変わってきそうです。販売店にとっては、505iの情報が早く出過ぎると504iSが売れなくなるという悩みもあるそうですが、ユーザーにとっては505i同士、または安くなるかもしれない504iSとをじっくり比較して購入できるわけで、嬉しい悩みとなりそうですね。
(2003/4/14)

カメラ付き携帯がますます盛り上がってきていますね。新機種にカメラがついているのは当たり前になり、今後は画質や機能の向上に進んでいくと思われます。しかし、ちょっと気になっていることがあります。まず、カメラ機能を重視するあまり電話としての使い勝手が悪くなるのではないかということです。例えば、今後発売が予定されている「回転スライド式」を採用する機種は、かかってきた電話を受けるのは折りたたみ式よりも面倒になりそうな気がします。それともう一つ、カメラ重視といっても画質はデジカメにはかなわないということです。100万画素になればデジカメ代わりに使えるようなことを書いている記事もありますが、画素数だけ上がってもデジカメ並になるわけではありません。画質はレンズによって大きく左右されますし、薄暗い場所での撮影は補助ライトでは不充分です。結局、電話としてもカメラとしても中途半端な機種が登場する恐れがあるのではないでしょうか。個人的にはちょっと変わった端末は好きですし、そういう端末は目新しさもあってヒットする可能性もあるとは思いますが、キャリア自身がメインのラインナップとして揃えることには違和感を感じてしまいます。どうせカメラ重視の端末を作るなら、本当にデジカメに対抗できる画質で、おまけで通話もできるという機種をメーカーブランドで発売してほしいです。そうは言っても、メーカー自身が端末を発売できない(に近い)のが今の日本の事情なんですが。USIMカードの普及などで変化が起きてほしいところではあります。
(2003/4/6)

auデジタルの停波(サービス終了)が近づいてきました。最近では、2000年の9月にやはりauのTACSの停波がありましたので、それ以来の停波ということになります。それほど昔のことでもないですし、auにとって停波は慣れたもの(?)かと思いきや、状況が違う面もあるようですね。なんといっても、残っているユーザーの数が違います。TACSの時は終了1ヶ月前に1万人を切っていたユーザー数ですが、デジタルでは2003年2月の時点で7万人近いユーザーが残っています。これは今月末までに全てCDMAに移行するのは無理ではないかと思える数字です。こんなにユーザーが残っている理由として、まあ確信犯的な方々はいいとして(^^;)、個人的には連絡手段が限られているプリペイド携帯の人が残っているんではないかなあと思っています。もちろん、直接電話をかければ連絡は取れるわけですが、怪しい電話と思われたらそれまででしょう。(^^;)
今回の停波により、auのネットワークサービスはCDMA方式1本に統一されます。旧IDO(現auの関東・中部)にとっては、実に3度目の停波を経ての1本化ということになります。逆に言えば、それだけ重複した投資をしてきたわけで、特にHICAPとTACSの両方を採用したのは、当時の政治的な側面が大きく影響していました。今回、やっと1方式に集約できることになるわけですので、今後のサービス向上に大いに期待したいところです。
ところで・・・TACSとかHICAPとか書いて、理解できる人ってどれくらいいるのだろうかとちょっと不安です。(^^;)
(2003/3/24)

ドコモのFOMAが、少しずつですが調子が上がってきているようですね。P2102Vも発売になり、なかなかの人気ぶりのようです。まあ、そうは言ってもまだPDCとは比べられるレベルではないと思いますが、端末自体に魅力が出ればFOMAの欠点(待ち受け時間の短さ、エリアの狭さ)もある程度容認できると感じるユーザーも増えてくるでしょう。また、PDCとFOMAのデュアル機も発表しましたので、エリアの問題を重要視するユーザーにも受け入れられるようになっていくと思います。それにUSIMカードによる国際ローミングも開始されますし、FOMA普及への土台が着実に出来上がって着ている感じを受けます。そんな中で、多くのユーザーをFOMAに導く切り札は、やはりパケット料金なのではないでしょうか。FOMAのパケット料金は、最も安い場合で0.02円と、PDCの15分の1となっています。もちろん、安いパケット料金にするためにはそれなりの定額料金が必要なのですが、これには無料料金分も含まれていますので、毎月高額のパケット料金を払っている人は、FOMAに変えればかなり安くなります。もし、ドコモが請求書などでFOMAに乗り換えた場合の料金シミュレーションなんてことをやったら、FOMAに乗り換える人続出かもしれません。(^^;) でも、個人的にはFOMAへの移行を急ぐ必要はないと思います。やっと悪い印象がなくなりつつあるので、無理にFOMAに移行させるよりも、今のFOMAに納得できるユーザーから移行させる方が長い目で見れば良いのではないでしょうか。
(2003/3/17)

DDIポケットから、新しい音声端末が発表になりました。DDIポケットといえば、最近はデータ通信のAirH"が好調なのですが、契約者数ではまだ音声端末の方が多いそうです。いくらデータ通信が好調とは言っても、そう簡単に音声を捨てることはないだろうとは思っていましたが、新しい音声端末をどういう方向づけで発売してくるのかは気になっていました。それは、今後データ通信を主流とする上で、音声端末は今までのユーザーを維持することに重きを置くのか、それとも新たな提案をしてくるのかということです。結果は後者になりました。それも、かなり思い切ったことをしてきたと思います。今回発表になった端末は、AirH"フォンという名前からもわかるように、AirH"の延長線上で考えられた端末と言えるでしょう。逆に、従来の音声端末からの機能の引き継ぎは思い切って整理されています。PメールやDXメール、H"LINKの機能は存在せず、コネクタも従来の独自なものではなくなっています。でも、これでいいんだと思います。メールについては、種類が多すぎてユーザーが使い分けできない状態になってましたし、H"LINKもコンテンツが作りにくいシステムでした。今回、業界標準の技術に切り替えたことで、PHS本来の特徴の一つである「低コスト」がより活きてくるでしょう。例えばウェブ閲覧ではC-HTMLに対応し、iモード用一般サイトが閲覧できる端末としては、全てのキャリアの中で最低の料金(1パケット0.01円)を実現しています。
ところでこの新しい音声端末、国際ローミングにも対応しています。既に台湾から日本へのローミングは実施されているので、近い将来、日本から台湾も可能になるのでしょう。DDIポケットは音声通話でもまだまだ頑張ってくれそうですね。
(2003/3/3)

auから、BREWアプリのダウンロードに対応した端末が発売になりました。このBREWというのは、好きなアプリをダウンロードして使えるという点ではJavaアプリ(iアプリ、ezplus)に近いものがあります。ただ、細かいところではJavaアプリとは違うところが多く、どちらが良いかは一長一短で簡単には言えません。それだけに、今後BREWとezplusの関係がどうなっていくのか、気になるところです。auとしてはBREWを主軸に考えているようですが、アプリを提供する側からすればezplusの方が他キャリアのアプリと似た感じで作成できるので、BREWはちょっと異質なものと捉えられているのではないでしょうか。このままではどちらも中途半端になってしまう可能性もあるでしょう。ですから、auは早めにBREWとezplusの棲み分けを明確にすべきだと思います。個人的には、BREWは実用系中心、ezplusはエンタテイメント系中心というふうに分けるのが良いと思います。BREWは今後登場するほぼ全ての端末に搭載される予定で、起動が早いという特徴がありますから、多くの人が手軽に使えるアプリに向いていると思います。こういうアプリは今まであまり登場していないですが、BREWにより新たに生まれるアプリやサービスも期待できるでしょう。一方、ezplusの方は他キャリアのJavaアプリが容易に移植できる環境という意味で、ゲームを中心としたアプリを揃えるのが良いのではないでしょうか。今のezplusはゲームに向いた機能はあまり持っていませんが、今後の機能拡張ではスプライトや3D機能を搭載して、最強のゲーム機を目指しましょう。(^^;) こうやって棲み分けを明確にすることが、それぞれにより良いアプリが登場することにつながると思います。
(2003/2/24)

最近の報道によると、メガピクセル(100万画素以上)のカメラを搭載した携帯電話の登場が近づいてきているようですが、携帯電話にメガピクセルのカメラが本当に必要なのかという疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。メガピクセルというと聞こえはいいですが、携帯電話の画面で見る限りでは30万画素も100万画素も違いがわからないと思います。それに100万画素で撮影したとして、それをメールで送るとなると最低でも100KBくらいの大きさになってしまいます。(圧縮率によって変わってきますが) つまり、今までの「撮る、見る、送る」といったカメラの使い方のままでは、メガピクセル化してもメリットがないのです。しかし、メガピクセル化することで、携帯電話の使い道がさらに広がることは確かだと思います。まず、細かい文字まで撮影できるようになることで、ちょっとしたメモ代わりとして実用的に使えるようになるでしょう。ただ、携帯の画面で細かい文字を読むために、撮影したイメージを拡大して表示(実際は元が縮小なんで原寸大というべきか)する機能が必要になってきます。また、OCR機能の精度をあげるためにもメガピクセル化は役に立ちます。それに、プリントしても鑑賞に耐えられるくらいにまで画質が向上すれば、スナップカメラの代わりとして使えますし、プリントサービスも広く使われるようになっていくと思います。携帯の画面サイズの写真を撮るときには、劣化の少ないズームが実現するでしょう。このような利点が活かされるようなサービスや機能も一緒に提供されないと、メガピクセルが宝の持ち腐れになってしまう可能性は否定できません。
(2003/2/17)

2月から、J-フォンの料金プランが全国統一されました。カタログを見ても、まるで先月までの料金プランはなかったかのように切り替わっています。ところでこの統一、いったい何の意味があるのかいまいちわかりません。例えばauは、地域によって料金プランが違うのにも関わらず、全国で自由に家族割引が組めるようになっています。今回のJ-フォンの場合、料金プランは統一されても、家族割引は地域ごとでしか組むことができません。それに、各種オプションサービスは地域ごとにバラバラのままです。結局のところ中途半端な統一でしかないという印象で、ユーザーを混乱させるだけのような気がするのですが。今後、もっと全国統一を進めて、ドコモやau以上のサービスの提供を予定しているのかもしれませんが、今のJ-フォンからはそういう期待が感じられなくなっているのが悲しいところです。もっとも、最近のJ-フォンの傾向として、「割り切りの良さ」と「方針転換の早さ」がありますから、今回スパッと新料金プランに切り替えた結果、評判が悪ければ新たな対応を考えてくると思います。ただし、その度にユーザーは翻弄されるわけで、こんなことを続けていたら、いずれユーザー離れを起こすことにつながるんではないでしょうか。
(2003/2/3)

今回は2003年の端末に期待したいことを書いてみます。機能面では、カメラや液晶などの更なる進化は当然のようにあるのでしょうが、個人的に期待したいのが、操作面での進化です。最近の携帯電話は機能が多すぎて使いこなせないと言う印象を持つ人は多いかと思います。その解決策として、機能を絞った携帯電話を開発し提供するといった方法がありますが、別の解決策として操作面を改善する方法があると思うのです。機能が多くても自分が使いたいものだけを自分の好みに合った方法で操作できるようになれば、使いやすいものになるはずです。そのために必要なのは、操作手順を好きなように変更できるカスタマイズ機能、複数の操作を一度の指示で行えるマクロ機能でしょう。これらの機能が搭載されれば、例えばいつも同じ相手に同じ文面のメールを送るといった操作や、特定のウェブを参照するといった操作はマクロ登録してワンタッチで呼び出せるようになりますし、よく使う機能はカスタマイズ機能で自分が覚えやすい操作で呼び出せるように変更することもできます。また文字入力の省力化のために、カメラを利用したOCR機能の充実も期待したいところです。電話帳の登録は紙に書いた電話番号と名前をカメラで写すだけで完了なんてことも可能になるかもしれません。ただ、問題もあります。まず、これらの機能を実現するとなると、端末にかなりのハイスペックな性能が求められます。もっと問題なのが、最初のカスタマイズやマクロ設定が面倒だということです。(^^;) 設定さえできてしまえば、それこそ「らくらくホン」としても使える電話になると思うのですが・・・もしこういう端末が本当に登場したら、設定作業でショップの人の仕事が増えるのかもしれませんね。
(2003/1/27)

2003年の展望、今回はCDMA2000について書きたいと思います。日本ではauが採用しているのみなので、実質auの話ってことになりますが。W-CDMAと違い、cdmaOneからの発展という形で進んでいる3Gサービスなので、一般ユーザーは特に3Gとは意識せずに使っているはずです。逆にマニアな人から見れば、テレビ電話もできないしUIMカード方式でもない、周波数帯も800MHzのままってことで、とても3Gとは呼べない代物という印象が強いのがCDMA2000です。ところが今年は、マニアも納得(^^;)の進化が期待できる可能性があります。まずテレビ電話については、EV-DOサービスの開始により無線系としては可能性が見えてきます。ただ現状では、KDDIの社長はテレビ電話に消極的であること、当初EV-DOのエリアが限定され、1Xエリアとのサービスに差をつけない方針を明らかにしていること、また地上系のインフラ整備も必要であること等より、EV-DO開始直後にテレビ電話サービスが開始されることはなさそうな状況です。次にUIMカードですが、J-フォンに続き、ドコモもUIMカードを差し替える方法での国際ローミング(プラスチックローミング)に対応する予定になっていますので、auとしても、まずはCDMAが普及していない地域との国際ローミングを頭に置いて、グローバルパスポート機限定とか、EV-DO対応機からといった形でUIMカードの導入を検討する時期にきているのではないかと思います。auは今年の春に、UIMカードを使ったクレジット決済サービスのトライアルを行うこともあり、UIMカードについての動きが今年中にあってもおかしくないでしょう。いずれにせよ、W-CDMAの普及動向を見ながら、適切な時期に必要とされるサービスを追加するやり方で進めていくのではないでしょうか。昔のように、新たな技術を投入するからといって、それをユーザーに訴えるような戦略はもう取らないはずです。ちょっと心配ではありますが。(^^;)
(2003/1/13)

明けましておめでとうございます。今回から何回かに分けて、2003年の展望みたいのを書きたいと思います。まずはW-CDMAについてです。世の中に最も第3世代携帯電話らしいと思われているのがW-CDMAでしょう。ドコモがFOMA、J-フォンがVodafone Global Standard(以下VGS)というサービス名で提供していますが、正直なところ、今年も注目されることはあまりないと思ってます。エリアにしろ端末にしろ、今年もPDC(従来の携帯電話)の方がユーザーにとって使いやすいものであることは変わらないでしょう。FOMAやVGSの本格的な普及は来年以降と考えるのが妥当ですが、そのためには、今年のうちにエリアや端末、サービスの充実度を上げておく必要があります。現在発表されている情報ですと、ドコモは春にFOMAとPDCのデュアル機を発売し、秋以降はFOMAの端末がPDC端末の先を行く機能を搭載することになっています。J-フォンでは、夏にJ-SKY系のサービスに対応した端末を発売する予定です。これらが順調に進めば、来年以降にW-CDMAが普及する土台は作られることになるでしょう。エリアについては、とにかく拡げないとダメでしょうね。ユーザーから見たら、PDCよりエリアが狭くなるのは明らかにサービスが悪くなると感じるはずです。ただ、ドコモがPDCとのデュアル機を発売する予定になっていますので、これが一般的になれば、エリアの問題はそれほど重要ではなくなります。またW-CDMAに移行するメリットを見いだせるようなサービスがないと、普及のスピードは早くならないと思います。現状、FOMAやVGSでのみ可能なサービスはテレビ電話くらいですが、今のままでのテレビ電話では、限られた人にしか普及しないでしょう。たとえば、普通の音声通話中に映像を送りたいときだけ片方向からのみ送れるようなことが可能になれば、テレビ電話がもっと自然に受け入れられるように思えます。興味深いのは、まもなく発売されるP2102Vが「同じ映像を共有するテレビ電話」というコンセプトを打ち出していることです。これは、今後のテレビ電話の方向性を見いだす上で良い提案だと思います。新たなアイデアやサービスがもっと提案されるようになれば、W-CDMAもおもしろいことになっていくのではないでしょうか。
(2003/1/5)



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