新記事&コラム - 2004/7〜12

ひとことコラム
2004年も終わろうとしています。今年も携帯電話の話題がたくさんあったおかげで、このコラムも書き続けることが出来ました。改めて振り返ってみて、今年の大きな話題は何だったのだろうと考えてみたのですが、何故かこれといったものが思いつきません。たぶん、一般の方から見れば今年も携帯電話がものすごく進化した1年だったと思います。しかし、私が受ける印象はちょっと違っていて、各キャリアが新しいサービスを出し続けてはいますが、それらは従来サービスの延長か、2003年までに表明されていたものが多かったと思います。各キャリアの位置づけも2003年の流れそのままで、ドコモがFOMAやFeliCaで攻勢をかけても、au有利の流れは変わらず、ボーダフォンは相変わらず。ツーカーはシンプル路線を極めましたが、それも去年から変わっていません。端末はどうだったのかと考えてみると、高機能な折りたたみ(2軸ヒンジ含む)形状一辺倒からバリエーションが増えてきたとは思いますが、折りたたみ形状以外の端末は、キャリアのラインナップの中で特別扱いをされていたように思います。ただ、端末に関しては2004年の最後になって状況が変わりつつあり、2005年には期待が持てるところだと思っています。結局、2004年は既存技術が成熟していった年であり、新たな進化への準備の年でもあったという感じがします。現状のスケジュールですと、携帯電話業界の大きな変化は2006年から2007年にかけて起きそうですが、これを踏まえると、2005年はその序章として新規参入業者の動きが活発になり新しい通信技術の話題が多くなることが考えられます。通信技術に関しては、早速ドコモが規格統一に動きました。その他、「リアル連携」「放送との融合」も重要なキーワードとなるでしょう。それでは、今年もコラムを読んで頂きありがとうございました。良いお年をお迎えください。
(2004/12/31)

各キャリアの冬モデルが徐々に発売になってきましたので、現時点での感想など書いてみたいと思います。まずはボーダフォンから。今度こそ本気で3Gへの移行を進めていきたいようですが、肝心の端末はまだ海外製のものが発売になったのみで、一般ユーザーを引きつけるには苦しいでしょう。別に海外製端末が悪いと言っているのではないですが、海外のものだけでは他キャリアとまともに勝負できないと思います。ボーダフォンは未だに海外のやり方をそのまま日本に当てはめようとしている姿勢が見られます。例えば、安っぽいモックアップや表情が強調されたCMは、違和感というか、個人的には異文化を感じてしまいます。海外のいいところを日本に取り入れてくれることに期待しているのですが、なかなかそういう方向には進みませんね。とりあえず日本製端末の発売を待ちたいです。次にauとドコモですが、どうも最近、この2つのキャリアが同じように見えてしまって仕方がありません。その理由は、たぶんボーダフォンとツーカーが我が道を行ってるからなんでしょうけど。ただ冬モデルに関しては、auが盤石と言っていいくらいにラインナップが揃っていると思います。機能を詰め込んだWINと、それぞれ特徴がありながらも押さえるところは押さえた1Xの端末がバランス良く揃い、しかも多くが発売開始になってます。これからの時期、新しい端末が欲しくなるときに待たされることなく最新モデルが入手できるのはauの強みになるでしょう。ドコモは年始までの端末ラインナップではauに一歩譲ることになりそうですが、ファミリー割引が強化されたことが強みになりそうです。今まで家族割引はauが最強という認識でしたが、ドコモが無料通話分の共有を開始したことで、これからはドコモが最強の家族割サービスだと言っていいでしょう。年末年始の販売競争もドコモとauの一騎打ちになるのではないでしょうか。早く他のキャリアも参戦して欲しいんですけれど。
(2004/12/13)

シンプル路線に活路を求めていたツーカーですが、究極の姿と言うべきツーカーSが発売され、久々に注目を集めているようです。シンプル路線に切り替えたときのCMで、「話せりゃいいんですよ」と言っていましたが、まさにそれが実現された携帯といえるでしょう。最近の携帯に慣れたユーザーから見たら、液晶画面までなくすのはやりすぎではないかと思えますが、ツーカーはしっかりと市場調査をした上でツーカーSを開発したようです。実際、今まで携帯に興味がなかった層に対するアピールに成功したと思いますし、究極な形としたことで話題性も高まりました。これを手始めとして、液晶画面付きの機種をラインナップに加えたりしていけば、より細かいニーズに応えられるようになっていくでしょう。またツーカーSを使用する人は最新端末を求めて機種変更することがあまりないでしょうから、ツーカーにとっては端末インセンティブの節約にもなります。ツーカーは加入者数が減少中ですが、シンプル路線に切り替えたことにより利益はしっかりと確保できており、ツーカーSがヒットすれば今後は利益確保だけでなく加入者数増加が期待できるかもしれません。ただ、シンプル路線に納得できない昔からのユーザーが離れていくという問題と、営業エリアが東名阪に限られているという制約があるため、ツーカーがいくら頑張っても携帯市場の流れを変えるようなところまではいかないと思われます。そこで、苦労したシンプル路線が実を結ぼうとしている今こそ、KDDIのサポートが効果を発揮するのではないでしょうか。ツーカーは、今年度中にKDDIの100%子会社になることが決まっています。だからといってauとの統合を意味するものではないですが、KDDIグループとして、「機能とデザインのau携帯」とは別に「シンプルなツーカー携帯」を売るという姿勢を明確にすれば、ツーカーを勢いづけることが出来るのではないかと思います。
(2004/11/29)

ドコモから901iシリーズが発表になりました。前シリーズである900iの発表から11ヶ月経っており、大きな機能追加や新サービス対応があるのかと思っていたのですが、今回は「完成度を高めた」製品ということです。まあ、これをそのまま受け止めていいのか、単に新サービスに対応するだけの余裕がなかったのかはわかりませんが。サービス改善点で良さそうなのは、画像メールの受信サイズが20KBになったことと、デコメールがFOMA以外でも見られるようになったことですね。地道な改善ではありますが、ユーザーにとってメリットが感じられるところだと思います。画像の送信サイズが500KBになったことは、悪くはないのですがFOMAでの受信時には自動的に20KBにまで小さくなってしまうので、その点をユーザーが知っておかないと無駄にパケット代を使うことになってしまいます。また、着メロや着うたのサイズ拡大やJavaのバージョンアップがされているので、901i専用のコンテンツが徐々に増えていくでしょう。そうすれば、やっぱり901iに買い換えたいと思うユーザーもいるはずで、この辺はしっかり考えてあるなあという気がします。端末の機能面では、全機種音楽再生に対応しているそうです。PCでファイルを作成することができる人にとっては、着うたフルよりも嬉しい機能でしょう。カメラは300万画素クラスの端末は登場しませんでした。冬商戦向けの端末は、どのキャリアからも300万画素が登場しなかったのは意外です。「おまけ」としてのカメラは、100万〜200万画素で充分満足するユーザーが多いということなんでしょうか。それとも、一時休戦というだけなのか、春商戦以降の端末に注目したいです。個々の端末では、Dが大きく方向を変えてきました。スライド型になり、メモリカードもminiSDに変更となっています。また今回もソニーエリクソンの端末がないのが気になります。特に凄いところはない901iですが、他キャリアと比べて劣っているわけでもないので、どのくらいヒットするかは売り方次第と言えるのではないでしょうか。
(2004/11/22)

ボーダフォンの新しい3Gサービスの詳細が発表されました。3Gに関しては完全に後れをとっていたボーダフォンですが、今回の一連のサービス開始により、なんとか競争出来るレベルにまではなったかなという印象です。がしかし、auやドコモと比べて、特別な優位点がないことも確かです。注目度が高そうなところではパケット定額制の開始ですが、これは「ドコモと揃えてみました〜」という感じですね。料金も、安い基本料金のプランとは組み合わせられないところも同じです。2100円のパケット割引サービスも発表されましたが、これは何なんでしょう。auのダブル定額対抗のつもりかもしれません。それより、従来のパケット割引サービスを値下げしてくれた方がユーザーは嬉しいのではないでしょうか。メール料金は5段階の体系になり、ボーダフォン曰く「わかりやすい」そうですが、これが本当にわかりやすいかどうかは、端末の対応によると思います。例えば、事前に送るメールのサイズを選択できて、写真を送る時は料金の境目のサイズ(30KBとか100KBなど)を少し下回る大きさに圧縮してくれるような機能がついていれば、わかりやすいと言ってもいいでしょう。間もなく発売されるであろう新機種に、こういった機能がついていることを期待したいです。独自のサービスとしてはVodafone live! BBがありますが、わざわざPCでダウンロードして携帯で楽しむということをする人がどれだけいるのかは疑問です。携帯のユーザーは携帯だけで完結して楽しめるサービスを望んでいる人が大部分を占めていると思います。否定的なことが多くなってしまいましたが、留守番電話サービスが無料になるのは改善点と言えるでしょう。他キャリアの場合、FOMAは有料、WINは無料ですので、WINと同じになりました。今のボーダフォンはドコモの真似をするのではなくて、auの真似をしていくべきでしょうね。ボーダフォンになってから失った信頼を少しでも取り返さないと、3Gへの移行でさらに失速という事態も起こらないとも限りません。
(2004/11/15)

携帯電話でPC向けサイトが見られるという、フルブラウザ環境がいくつか出てきました。DDIポケットのAH-K3001V(AirH" PHONE)にOperaブラウザが搭載されたことで注目が集まるようになったと言えるでしょう。OperaブラウザはauのW21CAにも搭載されることになっていますが、個人的には速度や表示方法に不満があり携帯電話でOperaブラウザを使う気にはなれません。便利に使っている人もいるようなので、どのサイトをよく見るのかに大きく左右されるのでしょうが、画像が多かったり、画面配置にフレームやテーブルを使っているサイトを見るのは不向きと言えます。そんな中、最近はjigブラウザが人気を集めているようです。Operaブラウザとjigブラウザ、両者ともPCサイトが見られることには変わりないのですが、その仕組みには大きな違いがあります。Operaブラウザは、HTMLや画像データをそのまま携帯電話に送って携帯電話内のOperaブラウザが解釈して表示しています。しかしjigブラウザは、HTMLや画像データを一旦jigブラウザ用サーバで受けて、携帯電話に適したものに変換してから携帯電話に送っているそうです。そのため、データ転送量が少なくなり、表示も高速になるようです。(ただし、サーバの性能が充分であるという前提で、ですが) またjigブラウザの表示モードはOperaブラウザにはない縮小ビューもあり、よく考えて作られているという印象です。jigブラウザが使えるのはドコモの900iシリーズとauのEZアプリ(Java)phase3対応機ですが、auの場合はBREW端末では使えずダブル定額ではアクセス制限もかかるので、jigブラウザを携帯電話で存分に利用したいのならドコモのパケホーダイにするのが最も良い選択肢でしょう。本当はBREW版が出来たらもっと早く快適になるのでしょうが、アクセス制限の件やBREWアプリの審査など、公開までにはいろいろな壁がありそうです。でも、是非その壁を打ち破ることに挑戦してもらいたいと感じさせてくれるアプリです。
(2004/11/8)

ちょっと久しぶりの更新になってしまいました。しかし、今年は本当に災害が多いですね。台風の被害があったかと思ったら、今度は大きな地震が発生してしまいました。被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。携帯電話の通信状態は各キャリアともかなり復旧したようですが、地震では発生直後に通話できるかどうかがかなり重要ではないかと思います。端末の機能競争ばかりでなく、今後はそのあたりの対策も進めていって欲しいと思います。
と、書いた後に端末の話をするのも何なんですが、auの冬商戦向け端末が発表になりましたね。もう2週間以上前の話なので、いまさらなんですが。(^^;) 今回の目玉は、WIN向け新サービス「着うたフル」でしょう。楽曲を一曲まるごとダウンロードするサービスは、これが初めてではないですが、過去のものは全て失敗してきました。場合によっては、着うたフルも同じ運命をたどることも考えられるのですが、状況がかなり改善されていることも確かです。まず、ダウンロード時間が1分かからない程度にまで短くなっていること、定額制により通信料金の心配がいらないこと、既に人気があるサービスである着うたの延長という形で導入すること、そして一番重要なのが、ある程度メジャーな楽曲の提供が見込まれることでしょう。実は私はDDIポケットのSound Marketというサービスを使ったことがあるのですが、とにかく楽曲が不足していて、ダウンロードしたいものがほとんどありませんでした。着うたフルでは、こういった状況はかなり改善されると思われます。ただ、心配なのが再生環境です。現状、ダウンロードした楽曲は電話番号が同一の端末でしか再生できないのは仕方がないとして、その端末で一般的な音楽データも再生できるのか、また音楽プレーヤーとしての使い勝手はどうなのかが気になります。インフラはかなり頑張ったようなので、あとは再生環境が着うたフルの成功を左右する要因になるのではないでしょうか。
(2004/11/1)

2週間ほど前、auがドコモと同じモバイルFeliCaの導入で同意したという発表がありました。FeliCaの市場はまだまだ小さいですから、これから普及させていくには規格が統一されていた方が良いとは思います。しかし、個人的にはICチップが端末に組み込まれている方式には疑問を感じます。組み込み型の問題はいろいろありますが、私が特に気にしているのは、機種変更時の対応が面倒になるのと、ユーザーが好まなくてもFeliCa機能がついてきてしまうというです。FeliCaはお金を直接扱えるという面を持っているのですから、FeliCa機能の有無はユーザーが選べるべきだと思うのです。auは当初USIMカードに非接触ICチップ機能を搭載した形態を考えていたようですが、この方式ならFeliCaを使いたくないユーザーはFeliCa機能のないUSIMカードを発行してもらえば良いことになり、私の疑問点も解消します。しかし残念ながら当面見送られてしまったようです。まあauにとってUSIMタイプにするということは、端末にUSIM方式を導入するということであり、別の意味でいろいろと決断が必要になりますから、そういうことでも見送ったのかもしれません。USIM搭載に似た考え方として、SDカード等に非接触ICチップを内蔵するという方法も提案されています。ただ、本来SDカードスロットは外部メモリカードを差し替えて使うものなので、常にICチップが内蔵されたカードを挿しているというわけにはいきません。例えば、ICチップが内蔵されていないSDカードに録画したテレビ番組を携帯で見るためにカードを差し替え、そのまま差し替えたことを忘れて支払い時に携帯をかざしてしまうなんてことも起こってしまうでしょう。そう考えると、問題点はありながらも既に稼働しているドコモと同じシステムに相乗りするのが一番利口なんでしょうね。いつからauはこんなに物分かりが良くなったのでしょうか。(^^;) 個人的には、将来、USIM内蔵型に移行することを期待したいです。
(2004/10/12)

間が空きましたが、W21SAの話の続きです。正直なところ、まだ端末自体を使い込んでいるというレベルには達していないので、EZウェブ系のサービス中心で書きたいと思います。WINシリーズの最大の特徴と言えば、やはりEV-DO方式による高速通信と定額制料金でしょう。W21SAを買ったからには、それを堪能しないわけにはいかないということで、とりあえずダブル定額に加入し、パケット代がかかりそうな動画コンテンツを探すことにしました。(^^;) さすがにWINだけあって、動画も結構あちこちにあります。その中でも、1MBクラスのストリーミング再生データがあるのは、今までの携帯のコンテンツとは明らかに違うなと感じました。定額制でなかったら、見てみようとは絶対思わないでしょうね。また、EZチャンネルも購読していますが、個人的にはかなり可能性のあるシステムだと感じました。ボーダフォンにステーションという機能がありますが、プッシュ型のシステムという点では、ステーションがかなり進化したものという捉え方でもいいかと思います。今は番組が3つまでしか登録できず、配信時間も早朝のみですが、このあたりがもっと自由になれば自然と受け入れられていきそうです。今後、auの強みとしてもっと宣伝しても良いのではないでしょうか。ところでEZチャンネルにも動画が多く使用されていますが、実際に携帯で動画を見るとなると、意外とネックになるのが音声です。例えば、電車の中でちょっとウェブを見るということがありますが、そういう感覚で動画を見る場合に音はなかなか出せません。音がなければ、せっかくの動画の魅力も半減です。中にはしゃべっている内容を文字で表示するという配慮がされている動画もありますので、携帯用のコンテンツとしてはこういった対応が必須になると思います。現状でも高速通信と定額制が生み出すメリットを十分に実感できますが、今後の進化にもまだまだ期待できそうです。
(2004/10/4)

ボーダフォンの新機種が発表になりました。とりあえずVGSが7機種ですが、はっきり言って不明な点が多くどう判断して良いのかよく分かりません。今回の発表でわかったことは端末の基本スペックぐらいですが、やはり海外メーカーの端末は厳しいという印象ですね。ちなみに海外メーカーとは、ノキア、モトローラ、ソニーエリクソンのことを指しています。今回、ラインナップにソニーエリクソンがあることに注目している方もいるかもしれませんが、日本向けに作った端末ではないので注意が必要です。国内メーカー製と違い、Javaアプリは今までとは互換性はないし、画面はQVGAではありません。他の海外メーカー製も同じです。さらに、聞いたこともないメモリカードの規格が採用されているものもあり、さすが海外製と変なところで感心してしまいました。対する国内メーカー製はシャープとNECです。シャープは2機種のラインナップ。902シリーズはシャープのみで、やっぱりボーダフォンはシャープ頼みなのでしょうか。602SHをベースに開発したと思われますが、Bluetoothに対応しているあたりが海外も視野に入れているところでしょう。NECの端末は、FOMAの技術を活かしつつもデザインは焼き直しではないようですね。これだけ国内専用機(W-CDMAのみ対応)なので、一番使い勝手が良いのかもしれません。しかし、やはり今回の発表内容だけでは何とも言えないことが多いです。メールはMMSになるそうですが、eメールとの関係はどうなるのか、着うたには触れられていないが対応しているのか、パケットの定額制が始まるのかなど、もう少しはっきりしないとドコモやauに対抗できるものになるのかはわかりません。また最近売りにしているテレビ受信機能に対応している端末がないのも残念なところです。世界共通機で対応できないのはわかりますが、NECの端末では実現できたのではないでしょうか。相変わらず戦略がちぐはぐだなと感じてしまいます。とにかく、もう少し詳細な仕様とサービスの発表を待ちたいと思います。
(2004/9/27)

最近知ったのですが、携帯の端末を1/3程度の大きさに縮小したフィギュアが複数のメーカーから発売、または発売予定になっていて、1つは「携帯進化論」という名前が付いているようです。ネット上の販売サイトを見てみると、結構人気商品みたいなので、このサイトにも何かいいことあればいいんですけど。(^^;)まあこれは冗談ですが、私自身は本物の端末を1つ手に入れました。auのW21SAです。購入した理由は、EZチャンネルや動画など、定額でないと楽しみづらいサイトがどんなものなのか興味があったのと、どうせ買うなら機能がたくさん付いている端末にしようということでした。W21SAといえば、気になるのが端末の大きさだと思います。私も最初見たときは大きいなあという印象でした。確かに実際も大きいのですが、私が持っている端末と比べてみると、C404SとV801SAの間の大きさで、びっくりするほど大きいわけでもないようです。四角いデザインもそうですが、ヒンジ部分がごつい作りで、その分縦の寸法が長くなっているところが大きく見える原因だと思います。しかしその代わり、しっかり作ってあるという安心感がありますし、液晶側とキートップは緩やかな曲線になっているなど実はかなりこだわったデザインなのでは?と思えるところもあります。あと外観で言えば、サブ液晶が付いていればもっと良かったと思います。ただ、通常の背面液晶が付く位置にWINの文字しかない今のデザインも捨てがたいので、これだけ厚みのあるボディだし端末のサイドに付けるなどという新しい試みができたらおもしろいのではないでしょうか。サイドで思い出しましたが、サイドボタンがたくさんついているのですが、これがあまり役に立っていない気がします。webの閲覧の時は使えないようだし、ボタンの数が多いからといって閉じたときに操作性が良くなっているとも思えません。とまあ細かい不満はありますが、今は個人的には意外と良くできたデザインだなあという印象になってます。長くなりましたので、ソフト面やコンテンツについてはまた次回に。
(2004/9/20)

ソフトバンクが、800MHz帯の割り当てについて問題があると騒いだようですね。もう、なんと言ったら良いのか・・・本当に情けないです。携帯電話事業に関する知識や技術がないから、こういう突拍子もないことを思いついて即行動に移してしまうのでしょう。日本テレコムの買収で多少は期待してしまった私が馬鹿だったようです。というわけで、この話題は軽〜く流して、着うたの話などしてみたいと思います。ふと気づいてみると、私が持っている端末のほとんどが着うた対応になってました。唯一対応していないのはDDIポケットの機種なので、こればかりは仕方がないのですが。(^^;) で、着信時に使うわけでもないのに気になる曲はダウンロードしてしまいます。その際、困るのがどこのサイトに目的の曲があるのか分かりづらいことです。着メロはいろいろなサイトに同じ曲があるのに、着うたはアーティストごとに決まったサイトにある場合が多いです。音源をそのまま使うから、制約があるのは仕方ないのかと思っていましたが、独禁法違反の疑いがあるということで公正取引委員会が動いたようですね。これで着うたの値下げや音質アップが実現すればユーザーにとってはありがたいことです。特に音質については、いくつか選べてもいいんじゃないかと思うことはあります。そうすれば、ビットレートの低い着うたは安く提供するなんてこともできるでしょう。それと、もう一つ改善して欲しいことは、一度ダウンロードした着うたを他の端末で使うことです。メモリカードに移動できる場合もありますが、その場合でも端末の電話番号が変わったらおそらくその着うたは使えなくなってしまうでしょう。著作権の保護とユーザーの利便性のどちらを優先するかは難しいところですが、今後着うたの進化形としてフル楽曲のダウンロードも始まりそうな感じですし、着うたをより普及させるためにも良い解決策を早く見つけて欲しいものです。
(2004/9/13)

ボーダフォンが秋から3Gへの移行を本格的に進めていくようですね。やっと新社長も決まり、落ち目の状況を打破すべくかなり力をいれてくるのでしょうが、やはり気になるのは端末がどのようなものになるかということです。以前から言われているように、ボーダフォンの方針は「世界共通端末」です。この方針、良いところもあるのでしょうが現状の日本の事情から見たら不安な点の方が多いです。特にハード面で日本人好みの製品がでてくるのかどうか。今の主流はQVGA画面とメガピクセルと言ってもいいくらい、端末はハイスペックになっています。ロースペックの端末は、それを補うだけの特徴がないと売れないでしょう。しかし、世界中では日本人が求めるようなスペックの端末はほとんど求められていないと思います。これは家電などでも同じで、日本人はとにかく機能満載の製品を選ぶ傾向があるようです。こういった機能満載の端末を世界のどれだけのメーカーが作ってくれるのか、非常に疑問です。それに、似たようなスペックの端末があれば、日本人ならブランドで選びます。ボーダフォンの上層部は、ノキアは携帯電話のトップブランドだと思っているのでしょうが、日本では全くと言っていいほど知名度がありません。ノキアに限らず、日本では日本以外のメーカーの知名度は極端に低いのです。この状況で、おそらく海外メーカー製である世界共通端末を投入し、ヒットさせるには、日本メーカーよりも日本人好みな製品を作るしかありません。しかしそれは、世界標準とはかけ離れたところにあります。ボーダフォンが日本で成功したいなら、多くの日本製の端末を投入するしかないでしょう。ですから、ボーダフォンは逆に日本メーカーの端末を世界に持って行くことを中心に考えれば良いのだと思います。このあたり、新社長には頑張ってもらいたいところです。ボーダフォンのおかげで日本メーカーの端末が世界中でヒットすれば、ボーダフォンを見直す人も増えてくるでしょう。
(2004/8/30)

ナンバーポータビリティの開始を2年後に控えて、新規参入業者の動きが少しずつ明らかになってきました。ソフトバンクは、既に基地局を設置するための用地を全国に1万3000カ所も確保しているそうです。実際に基地局を建てるとなると、クリアすべき問題も出てくるでしょうし簡単ではないと思いますが、携帯電話事業にかける本気度が伝わってくるニュースでした。しかも、場合によっては買収した日本テレコムで携帯電話事業を申請する可能性もあるとのことですから、もしそうなったらJ-フォンの再来か?とちょっと嬉しくなってしまいます。個人的には、どうでもいいやと思っていたソフトバンクの携帯電話事業が少し気になりだしています。(^^;) また、最近平成電電が新たな広域無線LAN事業を発表しました。音声通話のサービスも予定しているとのことですので、携帯電話と競合するサービスになるでしょう。ただ、電話番号がどういうものになるかは未定なのでナンバーポータビリティに参加するのかもわかりません。このように次々と参入業者の動きが出てくる中で、既存業者であるドコモとauは携帯電話を解約した際に変更先の電話番号を案内する「番号変更案内サービス」を相互に行えるようにすることを発表しました。このサービス、元々ナンバーポータビリティの議論の中で代替サービスとして取り上げられていたもので、ドコモとauはナンバーポータビリティを実施しなくてもこういったサービスを充実させていけば問題ないという立場だったと思います。このサービス自体は良いことですが、ドコモとauはこれによりナンバーポータビリティ開始を遅らせようと考えているなんてことは・・・考えすぎでしょうか。7月の純増数発表時には、「2強」なんて記事も出た両社ですが、強いところが新規参入を抑える方向に動くことはやめてもらいたいです。
(2004/8/23)

各キャリアの夏モデルもほぼ発売になり、そろそろ次はどんな端末が出てくるのだろうと気になっている方もいるかもしれません。私もその一人ですが、今後重要になってきそうなのが「デザイン」と「機能」のバランスです。携帯電話に搭載可能な機能は増え続けていて、さらにデザインにこだわるユーザーがいるわけです。ということは、いくらデザインが良くても機能的に不足していると感じる、あるいは機能は十分だがデザインに不満を感じるということが増えてきているということでしょう。ユーザーの好みにあった端末を作るのがますます難しくなってきているのだと思いますが、それならベースは1つの端末で、機能やデザインを複数用意するようなアプローチをするのもおもしろいのではないかと思います。たとえば最近発表されたFOMAらくらくホンですが、ムーバのらくらくホンと同じようなコンセプト、デザインでありながらカメラやQVGA液晶が付き、テレビ電話も可能というなかなかのスペックで登場するようです。この端末、確かにらくらくホンとして販売すればそれなりに売れるでしょうが、スペック的にスタンダードモデル(ムーバで言えば252iなど)レベルを十分満たしています。FOMAにスタンダードモデルが存在しない現状を考えれば、この端末のデザインを少し変え、スタンダードモデルとしても売ればより多くのユーザーに受け入れられると思います。もう一つの例として、au design projectなどのデザインに特に重きを置いた端末を発売する場合、ほぼ同じデザインでハイスペックモデルとスタンダードモデルの2つを用意するという方法があるでしょう。似たような端末が増えることは効率が悪い面も出てくるでしょうが、欲しい端末があるかどうかというのは、キャリア選びの大きなポイントになることも事実です。きめ細かい端末ラインナップは、日本人には合っている気がするのですが。
(2004/8/16)

ついにボーダフォンの加入者が純減ということになりました。7月は契約解除料免除という特殊要因があったとはいえ、純減にまで落ち込むのは余程の事態と捉えていいでしょう。ボーダフォンの悪い点については今までもさんざん書いてきたので、繰り返して書く気にもなりません。ということで、最近機種変更したV601Tについて書いてみたいと思います。V601Tの発表があったとき、もうボーダフォンはどうでもいいかなあとも思いましたが、私は趣味で複数キャリアの契約をしている訳なので、ボーダフォンを解約するよりは新しい端末を買っておこうということで結局機種変更してしまいました。(^^;) 機種変更直後の印象は、今まで使っていた機種(J-T08)と大して変わらないなあというものでした。前回までは、機種変更するたびに技術の進歩を実感できていたのですが、今回はそれがありませんでした。それどころか、ボタンがなんとなく押しにくいとか、背面液晶が相変わらず見づらいとか、パケット機なのにWebアクセスがそんなに快適でないとか、カメラにCMOSの弱点である動体ひずみが見られたりとか、1年半ぶりの機種変更にしては疑問点ばかりでした。ボーダフォンのコストカットの影響が端末にまで及んでいるのかと少し寂しくなりましたが、1週間ほど使ってみて印象が変わってきました。ボタンはいずれ慣れるだろうし、カメラで花火の動画が綺麗に撮れたし、Javaのゲームはすごくパワーアップしているし、着うたにも対応したし、総じてJ-T08に比べて悪くなっているところはない感じです。機種変更して失敗だったということはないですが、逆に考えればJ-T08でも十分満足行くレベルの端末だったなあとも思いました。エンタメ系の機能が充実した分、PDCでの通信速度の限界を実感したので、そろそろVGSに本腰を入れないとドコモとauについていけなくなりそうです。
(2004/8/9)

先週の後半にワイヤレスジャパンが開催されましたが、ちょうど都合が合ったので見てきました。出展内容はwebの記事などで分かっているので、展示会場に行く意味と言えば目新しい端末を触ってくることなんですが、今回は未発売の端末がauのWINくらいしかなかったので、あっという間に目的を達成してしまいました。(^^;) で、WIN端末の感想ですが、なんかよくわからなかったです。混んでてゆっくり見れないというのもありますが、新WINの機能についてはEZナビウォークは簡単なデモだけ、新しいEZトップメニューやDQ/FFはまだ体験できませんでした。唯一、Flashだけはいろいろ入ってましたね。Flashファイルがデータフォルダに入っていて、ちょっとしたゲームみたいなものができました。BREWでは勝手アプリが作れないauですので、今後Flash環境での勝手アプリが盛り上がるのかもしれません。ドコモはiモードFeliCaのデモをやっていましたが、たぶん順番待ちのようだったのでパスしました。会場に着くまでにSuica使ってましたから、それと似たようなもんなんでしょう。(^^;) ボーダフォンは出展していません。この前のビジネスショウにはKDDIが出展していなくて、3キャリアが揃う展示会がないというのも寂しいものです。ということで、見所が少ないかなーと思っていた中、個人的に惹かれたのが京セラとパナソニックの海外端末コーナーです。両方とも、メインの展示の後ろにひっそりと置かれていたのですが、日本の端末より二回りほど小さいボディで、スライド式やストレートや折りたたみが揃っていて、魅力的な印象を受けました。カメラを搭載している機種もあり、デザインも海外メーカーよりは日本人に合いそうな感じでした。元々、日本メーカーの得意技は小さいところに機能を詰め込むことのはずです。そういう端末を海外向けには作っているのに、国内向けには大きい端末ばかりです。preminiも注目されていますし、国内向けにもバラエティに富んだ小型の端末が出てくればいいのにと思いました。
(2004/7/26)

いよいよiモードFeliCa端末が発売となり、auのWIN新機種も発表になりました。そこでふと気になってしまったのが、それぞれの端末についている型番です。まずiモードFeliCa端末に付けられた「iC」という型番なんですが、今までのドコモなら新しい機能がついても特別な記号を付けることはほとんどありませんでした。(iSは機能に付けられたものではないので除きます)それが900i以降変わってきて、iVとかiTという型番が登場しているのですが、機能ごとに記号を付けていくと将来的には破綻してしまいますよね。iモードFeliCaと無線LANとGSMローミングがついた端末は901iCLGとか。(^^;) このあたり、どうするんでしょうね。考えられるのは、シリーズに標準となった機能には特別な記号を付けないといったことでしょうか。そうだとしたら、FeliCaは今後標準化が予想されますので、iCは今回限りの型番になるのかもしれません。auについては、今回発表のWINは全てW21から始まる型番を持つのですが、同じW21でも既に発売になっているW21Hは全然機能レベルが違う端末であり、ちょっと混乱しそうな感じです。元々auはAシリーズで4桁の型番を付けていたのですが、細かい番号を振ったのが不評だったのか、Wシリーズではいきなりシンプルにしてきました。ただ今度はシンプルすぎるのではないでしょうか。(^^;) 今回は大きな機能アップがあったのですから、W22シリーズにしても良かったのではないかと思います。でも、基本的にはシンプルな型番という考え方には賛成です。話はボーダフォンになりますが、Vシリーズの命名規則は9通りに分けたのにもかかわらず、V3シリーズとV4シリーズの区分けがあいまいで、301Tより302Tの方が機能ダウンしているなど細かく分けた意味がなくなっています。市場の成熟で今後さまざまな特徴や機能を持った端末が登場してくることが予想されますので、それらを型番で表すのは限界がきているのだと思います。シンプルな型番で、ある程度のシリーズが分かるようなうまい命名規則ができれば一番いいのですが。
(2004/7/20)

6月の純増者数で、久々にドコモが1位になったそうです。ドコモにとっては本当に長い道のりでした。900iシリーズの発売でもダメ、いつも強さを発揮する年度末でも勝てず、ファミリー割引の拡大でも反応は鈍く、パケットパックの値下げやパケホーダイの開始でようやく1位を取り返したというところでしょうか。おかげでドコモユーザーにとってはかなりのサービス改善になったと思います。auに感謝しなければなりませんね。(^^;) しかし、6月の各キャリア別純増者数を見てみると、ドコモが強くなったというよりボーダフォンが頑張ったように受け取れます。ボーダフォンの増加分だけauが減少しているような感じです。ドコモが完全に復調したとは言えないでしょう。これで7月に各キャリア間の加入者がどのように動くのか、注目したいところです。ドコモにとって有利なのは、iモードFeliCaのスタートですが、ユーザーの注目度がどれくらいなのか、全く予想がつきません。また、端末ラインナップに人気のNがないのもマイナスです。パケホーダイの勢いを持続できるかが勝負でしょうか。auは、WINの新機種発売が8月になりそうなので1Xで頑張るしかないのですが、WINと分散してしまったせいか、1Xの新機種ラインナップがイマイチと感じてしまいますし、1Xでは定額制がなくパケホーダイに対抗できないことがネックになるでしょう。320万画素カメラを搭載したA5406CAがどの程度人気を集めるかがポイントですね。ボーダフォンは先週も書いたように新機種発売というプラスの面がありますが、契約解除料免除による解約がどの程度出てくるのか読めません。ツーカーは我が道を行っているので大勢に影響はないでしょう。(^^;) とまあ、こういった具合に単純には予測できない状況になってきたということは、ユーザーにとって選ぶ楽しみが増えたということで良いことでしょう。でも、逆に迷うことが増えて困ってしまうのかもしれませんね。
(2004/7/12)

ここ2週間ほどボーダフォンの話題がいくつか続いたのですが、相変わらず良くない話題ばかりです。まずは日本法人の社長の辞任。まあ、最近の不調を考えれば驚くことではないですが、理由が一身上の都合というのが、今のボーダフォンの迷走を物語っている気がします。後任は日本を熟知した人物を選ぶという記事を読んだのですが、前任の社長も知日派と言われていたはずです。今のボーダフォンにとっては、社長を変えるよりも本部の考え方を変える必要があるのではないでしょうか。日本にヨーロッパと同じやり方を押しつけても、絶対に成功しないです。また、W-CDMA(VGS)で世界統一機種を売るという方針にも、不安が残ります。この方針で日本人の好みにあった端末を提供できるとは思えません。それとも、当面の間主力はPDCにするとでもいうのでしょうか。全く何考えてるんだかわかりません。私もこのコラムでボーダフォンのことを悪く書きたい訳ではないんですが、今の状況では仕方ないです。無理矢理明るい話題を振るとすれば、6月は新規契約無料端末の大放出だったので、純増に期待が持てそうというくらいですかね。日本ではボーダフォンという名前に大したブランド力はないですから、やはり安売りするしかないのでしょう。これはこれで正しい選択だと私は思います。7月は新機種が揃ってきますし、さらに上り調子か?と思いたいところですが、ハッピータイム改悪絡みで契約解除料免除になるというメールが届いた人(私もです)は、これを機会に他キャリアに乗り換えを考えるなんてこともあり、どうなるかわからないですね。希望退職者を募集したら一日で予定を超える応募があったということなので、社内の人も先行きに不安を感じているのでしょう。ボーダフォンの本部は強気の姿勢を崩していませんが、人材も失って先行きがどんどん不透明になっていくと感じているのは私だけでしょうか。
(2004/7/5)




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