映画の感想 2014年 2015/06/17 更新




採点基準

  ★★★★ :人類の宝 (最高)
  ★★★☆ :絶対必見
  ★★★ :観るべき映画
  ★★☆ :観ても良い
  ★★ :中間
  ★☆ :観なくてもいい
  ★ :観る価値はほとんどない
  ☆ :作者もろともこの世から消えてなくなれ (最低)
  なし :あえて採点しない(最低ではない)


基本的に、ネタバレがある可能性があります。

文章などの内容には、時々変更や追加が入ることがあります。


2014年公開作品(スクリーン以外で鑑賞) //

2014年公開作品(2013年に鑑賞) 2014/01/10

ビデオ、劇場上映 //

映画祭/上映会/公開未定作品 //

2013年公開作品(2014年に鑑賞) //

2014年に映画館等で観た旧作 2013/11/13


2014年公開作品 2015/06/17

  邦画 洋画 ボスニア ノルウェー 韓国 中国 香港 台湾 ブラジル
拡大公開作品 (全都道府県で同日一斉公開)
ミニチェーン作品 (多くの都道府県で同日一斉公開)
ミニシアター作品 (初日は限られた都道府県で数館でのみ公開) 1 1 1
1 1 合計=1作品
翌年劇場で鑑賞=

 【註】上の表の国の区分けは、データベースなどの表記による正式なものに代わって、台詞の言語、主なスタッフやキャストの国籍などによります。
    例えば、『片腕マシンガール』は正式にはアメリカ映画(製作がアメリカ)ですが、ここでは邦画に含めています。

タイトル 採点 分類 製作年 国 公開規模 更新日
ショート・ターム ★★☆ 試写会 ドラマ系
ニンフォマニアック Vol.2 ★★☆ 映画館 ドラマ系、妄想系
放送禁止 洗脳〜邪悪なる鉄のイメージ〜 2014 日 ★★☆ 映画館 フェイク・ドキュメント
天才スピヴェット ★★ 映画館 ドラマ系
ニンフォマニアック Vol.2 ★★☆ 映画館 ドラマ系、妄想系
トワイライト ささらさや 2014 日 ★★ 試写会 ドラマ系、感覚系
FORMA ★★★ 映画館 ドラマ系、感覚系
ジャージー・ボーイズ 2014 米 ★★★ 映画館 ドラマ系
ふしぎな岬の物語 ★★ ドラマ系 2014 日(東映) 2014/10/10 66
 全員善人による全編善意で押しているファンタジーなので、観る方がすべてを受け入れれば良い気分で観ることの出来る作品。
 でも、それは裏を返せば、観る方の善意に頼っている作品であるとも言える。
 善意で出来た作品とはいえ、どんなお客さんでも力づくでもいい気分にさせるように上手くウソついて騙くらかしてやろうという「悪意」も作り手には必要なのではないだろうか。
 細かい事を言うと、終盤で村人たちが岬カフェに押し寄せるシーンで、一斉に大量のなま物を持参するのは非常識でいい迷惑だろうと思ってしまったあたりに、作りの甘さを感じた。
 竹内結子にコーヒーの入れ方を教えるシーンで、伝えるのが技術でなく魔法の言葉だったりするなど、善意に溺れ過ぎだと感じてしまうスキもあった。
舞妓はレディ ★★☆ ドラマ系、感覚系 2014 日(東宝) 2014/10/10 65
 鹿児島弁と津軽弁を混ぜて話す少女が舞妓になるべく京都に来て、京都弁の習得や作法や稽古ごとに励む物語。
 『マイ・フェア・レディ』みたいなストーリーかと思いきや、むしろ『魔女の宅急便』みたいになり、観終わった印象は『時をかける少女』(1983年)だった。
 舞妓になるために稽古事に励む姿が、今で言うとアイドルになるためのレッスンとカブっていて、そのせいもあって全体的にアイドル映画的なのだが、改めてアイドル映画は、主役に対する想い入れと、その魅力を最大限に引き出す表現力と、それでいて全体的に楽しい映画にするために緩さを散りばめるバランス感覚と、それらすべてを兼ね備えた作り手でないと傑作にはなりえない高度なジャンルであり、さすが周防監督と思わせる作品だった。
蜩ノ記 ★★ ドラマ系 2014 日(東宝) 2014/10/05 64
プロミスト・ランド ★★☆ ドラマ系 ミニシアター 2014/10/10 63
 破産した農家出身で、今は同じく将来性のない農家相手にシェールガスの採掘権獲得の交渉をしているガス会社勤務のマット・デイモンが主人公。
 シェールガス採掘に関わる環境破壊の疑いの問題を扱っているので、その是非を紋切り型で訴える作品だったら嫌だなと思って観ていたが、登場人物たちのやりとりや心情を中心にドラマとして展開し、随所で見応えがあった。
郊遊 <ピクニック> ★★☆ 感覚系 台湾 ミニシアター 2014/10/05 62
思い出のマーニー ★★ ドラマ系 2014 日(東宝) 拡大 2014/10/05 61
劇場版 零〜ゼロ〜 ★★☆ 感覚系 2014 日(KADOKAWA) ミニチェーン 2014/10/05 60
 怖いというより映像美で魅せてくれる作品で、安里麻里監督はやっぱりセンスが一段抜きんでていると改めて思った。
ある優しき殺人者の記録 ★★ 疑似ドキュメンタリー ミニシアター 2014/10/05 59
記憶探偵と鍵のかかった少女 ★☆ ドラマ系 ミニチェーン 2014/10/05 58
水の声を聞く ★★★ ドラマ系 2014/10/05 57
私の、息子 ★★☆ ドラマ系 2013 ルーマニア 2014/10/05 56
フルスロットル ★☆ 感覚系 2014/10/05 55
リアリティのダンス ★★☆ ドラマ系、感覚系 2014/10/05 54
ホドロフスキーのDUNE ★★☆ ドキュメンタリー 2014/10/05 53
フライト・ゲーム ★★☆ ドラマ系 2014/10/05 52
GODZILLA ゴジラ ★★ 感覚系、ドラマ系 2014 米 2014/10/05 51
her/世界でひとつの彼女 ★★☆ ドラマ系 2014/10/05 50
STAND BY ME ドラえもん ★★ ドラマ系 2014 日 2014/10/05 49
春を背負って ★★ ドラマ系 2014 日 2014/10/05 48
私の男 ★★ ドラマ系 2014/10/05 47
アクト・オブ・キリング ★★☆ ドキュメンタリー系 ミニシアター 2014/06/30 46
観相師 ★☆ ドラマ系 韓国 ミニシアター 2014/06/30 45
ポリス・ストーリー/レジェンド ★★ ドラマ系、感覚系 2014/06/30 44
グランド・ブダペスト・ホテル ★★ ドラマ系 2014/06/30 43
呪怨 -終わりの始まり- 感覚系 2014 日 拡大 2015/06/17 42
 ストーリーもシリーズ内の過去作の使い回しが大半だし、怖がらせ方も過去のアイディアをベタに踏襲しているので、ことごとく先が読める。
 ホラーなら尚更観客を意識して、新しいアイディアでビックリさせようとか、絶妙の間合いで心理をコントロールしてやろうとかの作り手の心意気が前面に出てくるようでなきゃいけないのに。
 知名度を利用した安直な企画をトップダウンで作らされた感じ。
 会社の倒産の憂き目にあった一瀬隆重が脚本に名を連ねていて、過去の成功例をひたすら踏襲することが本作を成功させる最善策だと思ったのかもしれないが、観客軽視も甚だしいと思う。

 唯一感心したのは、佐々木希が恐怖のあまり鼻の穴をヒクヒクさせたことぐらい。
インサイド・ルーウィン・デイヴィス ★★☆ ドラマ系、感覚系 ミニシアター 2014/06/30 41
300 帝国の進撃 感覚系 拡大 2014/06/30 40
野のなななのか ★★☆ 妄想系 2014 日 ミニシアター 2014/06/30 39
MONSTERZ モンスターズ ★☆ ドラマ系 2014 日 拡大 2014/06/30 38
WOOD JOB! 神去なあなあ日常 ★★☆ ドラマ系 2014 日 拡大 2014/06/30 37
そこのみにて光り輝く ★★☆ ドラマ系 2014 日 ミニシアター 2014/06/30 36
ライヴ ★★ 感覚系 ミニシアター 2014/06/30 35
アデル、ブルーは熱い色 ★★ ドラマ系 ミニシアター 2014/06/30 34
ブルージャスミン ★★☆ ドラマ系 2013 米 2014/06/30 33
とらわれて夏 ★★★ ドラマ系 2013 米 ミニシアター 2014/06/30 32
K2 初登頂の真実 ★☆ ドラマ系 2012 伊 ミニシアター 2014/06/30 31
ある過去の行方 ★★☆ ドラマ系 ミニシアター 2014/06/30 30
ぼくたちの家族 ★★★ ドラマ系 2014/06/30 29
悪夢ちゃん The夢ovie ★★ ドラマ系 2014 日 拡大 2014/06/30 28
プリズナーズ ★★☆ ドラマ系 2013 米 2014/06/30 27
超高速!参勤交代 ★★ ドラマ系 2014 日 拡大 2014/06/30 26
それでも夜は明ける ★★☆ ドラマ系、実録系 2013 米 拡大 2014/06/30 25
オール・イズ・ロスト ★★☆ ドラマ系 ミニシアター 2014/06/30 24
ほとりの朔子 ★★★ 感覚系、ドラマ系 ミニシアター 2014/06/30 23
MUD ★★☆ ドラマ系 ミニシアター 2014/06/30 22
世界の果ての通学路 ★★ ドキュメンタリー系 2012 仏 ミニシアター 2014/06/30 21
チョコレートドーナツ ★★☆ ドラマ系、実録系 2012 米 ミニシアター 2014/03/17 19
ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 ★★★ ドラマ系 2013 米 ミニシアター 2014/03/17 18
あなたを抱きしめる日まで ★★☆ ドラマ系、実録系 2013 英 ミニチェーン 2014/03/17 17
エレニの帰郷 ★★ ドラマ系 2008 ギリシャ=伊=独=露 ミニシアター 2014/03/17 16
アメリカン・ハッスル ★★☆ ドラマ系 2013 米 ミニチェーン 2014/03/02 15
 詐欺師が司法取引でFBIの収賄事件の捜査に協力する話。

 ストーリーが量的に膨大で、終盤になって冒頭を振り返って、クリスチャン・ベイルとエイミー・アダムスが惹かれ合った件が遠く遥か彼方に去っていたことに気づき、全体像をきちんと把握するためにはかなり集中しながら観なければいけない作品かもしれない。
 犯罪者やFBIを含むそれぞれ思惑を持った人々が様々な対立をしながら展開していくのだが、それについていくことに気を取られ、時々の感覚を楽しませてもらえなかった気がする。

 そんな観ることが難しい作品で、ひときわ強烈な印象で観る者に迫っていたのがジェニファー・ローレンスで、彼女の出演作は既に何本も観ているけど、個人的に本作が彼女を本格的に気に入ることになった記念碑的作品になった。
偉大なる、しゅららぼん ドラマ系 2014 日 拡大 2014/03/06 14
 はっきり言ってコメントすることがない。
 この作品が存在しない世界を想定して、存在しているこの世界と比べて誰かにとって何かが違うか、何も思い浮かばないくらい存在理由が解らない。
 家庭料理だって旨い不味いは別にして美味しくしよういう想いは感じられるが、「面白い映画を作ろう」という想いの形跡すら感じなかったのは、そうしようと思ったのに結果としてできなかったのか? それも大問題だと思うが、面白い映画への作り手の想いが抜けたまま完成してしまったとしか思えない良し悪し以前の結果で、こんなことでホントに大丈夫?

 一言だけ言えば、貫地谷しほりは相変わらず良かったのでもっと出番が多かったらと思うが、これも架空の作品を想定したコメントだしなぁ…。
ダラス・バイヤーズクラブ ★★☆ ドラマ系 2013 米 ミニシアター 2014/03/02 13

 エイズで余命30日を宣告された男が、独自に治療法を調査して、海外からの薬の密輸をする会員制の組織を結成する話。

 このような民間の治療法や健康法は、健康を望む人の心の弱みに付け込んだインチキが当たり前のようにはびこっている分野なのだが、本作の場合はアメリカのエイズ治療薬の認可のプロセスがずさんだったことと、主人公の患者自身が自らの体を実験台にしながらその薬を販売していることと、主人公自身がインチキに流れず確かな情報源を見極められたなどの要因が重なっていることで、その疑念はクリアされている。
 実話における医療面や活動面などのテクニカルな事よりも、主人公やその周辺の人たちの生き様を描くことに重きが置かれていて、確かにその面では圧倒するものが感じられた。

 でも正直言って、マシュー・マコノヒーは以前から素晴らしい俳優だったのに、共演のジャレット・レトも含めてこれでオスカーを獲ったら、やはり役作りのための減量が最大のキーポイントのような認識が広まるかもしれないのは困る。
 アカデミー賞も含め、映画賞ってガマン大会じゃないのに。

小さいおうち ★★☆ ドラマ系 2013 日(松竹) 拡大 2014/02/23 12
 昭和10年に山形から出てきて東京の重役家族の女中になったタキ(黒木華)の目を通して描かれる昭和20年までのホームドラマというのが基本。
 そこに、家の奥さん(松たか子)と若い社員(西岡秀隆)の不倫や、戦争へと進む社会の動きを庶民の日常生活を通して描いたりや、現代パートでのタキ(倍賞千恵子)の語る実体験と健史(妻夫木演)の歴史の知識との食い違いなどの要素も加わる。
 これら多くの事をきっちりと押さえ、ドラマとしても手堅くまとまっているが、予想外の驚きまでには至る事なく、社会性が目立つシーンになると堅苦しい印象になることも感じた。
 1940年頃の日本の庶民の生活は、当時作られた映画を観ている私は、タキの言う通り割と自由な雰囲気だった印象なのだが、歴史教育や戦後の映画などからの情報しかなければ、健史の言う通り抑圧された暗黒時代と信じて疑わないかもしれないので、その点で認識を新たにする意義はある作品かもしれないけど。


<以下ネタバレ>
 ところで、タキの家にあった絵の意味するところは、描いたのは当然あの人で、彼女はずっとその人を追い続けていたということですよね?
 この事がYesかNoではストーリーが全然違ってくるのだが、Yesだとしたらちょっと判りにくくて不親切かな?
アナと雪の女王 【原題】Frozen(意味「凍り付いている」) ★★★ 感覚系、ドラマ系 2014 米 拡大 2014/03/23 11
 『レ・ミゼラブル』より本格ミュージカル映画だった。
 ディズニー長編アニメは古典以外はほとんど観ていなくて、最近の実情には全く疎いのだが、あまりにも本格的ミュージカル映画だったのに驚いた。
 その点で不満だった『レ・ミゼラブル』と比較すると、もはやミュージカル映画の本流は実写ではなくアニメに移ってしまったと思う程である。
 登場人物が歌ったり踊ったりするのは、彼らの高揚感の現れ、もしくは作品の高揚感を盛り上げるための手段だと思うのだが、そんな「手段」と「目的」の因果関係など意識させる暇も与えない程、音楽がゴージャスかつ緻密な映像表現と溶け合い、観る者を圧倒的な高揚感に巻き込む作品だった。
ミッキーのミニー救出大作戦 ★★ 感覚系 2014 米 拡大 2014/03/17 10
スノーピアサー 【原題】Snowpiercer(意味「雪の突破者」) ★★ ドラマ系、感覚系 2013 韓国=米=仏 ミニチェーン 2014/02/23 9

 地球が凍り付いてほとんどの生物が滅亡し、世界を一周する線路を走り続ける列車内だけ、そのエンジンのエネルギーでわずかな人間たちが生きているという2031年の物語。
 人々は車両ごとに階級で分けられ、最後尾の下層階級の人が禁断の上層階級の車両を目指す設定が「未来惑星ザルドス」等も連想させるし、列車が世界全体の縮図としての意味合いも持っているので、ディストピアものの久々の本格的SFかと期待しながら観ていた。
 でも結局は、そんな映画のSF的な骨格を作るのがやっとで、それ以上の肉付けは全然上手くいってない感じ。
 アクションの描き方も物語のオチの付け方も、明確さに欠けるウヤムヤな出来栄えで、映画としての面白さが弱かった。

ニシノユキヒコの恋と冒険 ★★☆ ドラマ系、感覚系 2014 日 ミニチェーン 2014/02/23 8

 結論から言えば、井口監督と竹野内豊さまさま。

 ニシノユキヒコは、彼が気のあるそぶりを見せただけで女性は彼のとりこになってしまい、そんな女たちは彼のことを好きなままの気持ちで彼の元を去っていくという、現実性の乏しいキャラ。
 彼と女たちのふれあいはじゃれ合っている感じが強く、人間ドラマというよりペットの可愛い映像を見ている気分に。
 そういえば、登場人物の飼い犬や飼い猫が勝手にうろついているのをただ撮っている映像が多いし、井口監督のデビュー作は『犬猫』だし。

 『犬猫』などと同様、フィックスでシンメトリーの映像で、カット割りのタイミングも長めで遅めで、色使いも原色の少ない淡い色使い中心で、見ていて落ち着いた気分にさせてくれる。
 そんな表現方法と、生々しさよりも気分重視のストーリーや人物の描き方との相性の良さを感じた。
 井口監督と、現実性のないキャラに説得力を持たせた竹野内豊が関わっていなかったら、成り立たなかった映画かもしれない。

ウルフ・オブ・ウォールストリート ★★☆ ドラマ系、感覚系 2013 米 拡大 2014/02/22 7
 株の違法取引で大金を得て、その後発覚して投獄されることになる男の実話なので、基本的には「こんな人間がいました」の話。

 印象としては、ひたすら薬物付けでラリっていた『ラスベガスをやっつけろ』に近い。

 何が諸悪の根源かと言えば、最近の日本でも作曲家のゴーストライター問題や食品の偽装表示があったように、多くの人間が「過大評価」をしてしまうということであり、その心の弱さに付け込むことが出来ればお金を搾り取るれるということなのだろう。
 あとは、そうした作られた偽物の価値の世界で生きていることを、薬物などの力を借りて自らを前のめりな精神状態にし続け自覚しないようにすることも秘訣ということか。
 一番解らないのは、あれだけ薬物付けだと禁断症状で後戻りのできない体になっていると思うのだが、薬物依存の危険性が薄い気がするのは何故だろう?

 スコセッシってもういい歳のはずなのに、作品からはそれを全く感じさせないのには感心。
エヴァの告白 【原題】The Immigrant(意味「移民」) ★★☆ ドラマ系 2013 米 ミニシアター 2014/02/23 6

 ホアキン・フェニックス演じる男ブルーノの謎めいたキャラが強力に物語を引っ張っていた。
 彼は警察や役人に通じていて、マリオン・コティヤール演じるアメリカへの移民マリアを裏で入国させ、自ら率いるストリッパー兼娼婦のグループの一員にしてしまうのだが、最初からエヴァに好意を抱いているかのように、決してエヴァに強決してエヴァに強要しない。
 ヒモよりは親身で、芸能プロの社長よりはヤクザっぽいという立ち位置で、商売用の女性達を家族同然と公言するなど、嫌悪と好意の混じったユニークさに惹かれた。
 よって、エヴァが裏の商売に手を染めていく課程におけるブルーノとのやり取りの微妙さを見せる前半は面白かったが、その威力が薄れる後半などのシーンでは、(例えば、後半大きく物語が動く三角関係での事件のシーンが緊張感に欠けてたりなど)色々と粗が目立った。

ビフォア・ミッドナイト ★★★ ドラマ系、感覚系 2013 米 ミニシアター 2014/02/22 5
ヌイグルマーZ ★★☆ ドラマ系、感覚系 2013 日 ミニシアター 2014/02/22 4
ポール・ヴァーホーヴェン/トリック ★★ ドラマ系 オランダ ミニシアター 2014/02/22 3
なんちゃって家族 ★☆ お笑い系 2913 米 ミニシアター 2014/02/22 2
ドラッグ・ウォー 毒戦 ★★★ ドラマ系、感覚系 2012 香港=中国 ミニシアター 2014/02/22 1
 GC多用で荒唐無稽な映像のアクション映画が増えた昨今においては、ちゃんと拳銃を撃ち合って、ちゃんと撃たれて苦しんだり死んだりする本作のような映画は貴重。
 やたら死ぬけど。
 香港映画は、中国資本入れて中国を舞台にしないと、作るのが難しいのかな?


2014年公開作品(スクリーン以外で鑑賞) (1作品) 2014/01/10

タイトル 採点 分類 製作年 国、スタッフ、等 メディア 公開規模 更新日 累計
RUSH 原題"Rush" ★★★☆ ドラマ系、実録系 Web 2014/01/10 1
 自宅の小画面で観て、後日映画館で観直したら印象が全然違った。
 やはりスクリーンで観なければならない映画があると実感。
 レースカーを走らせて撮影しただけの事はある。
 ロン・ハワード監督は勝率抜群。
 実話映画は安直な印象だが、この話はいい。


2014年公開作品(2013年に鑑賞) (1作品) 2014/01/10

タイトル 採点 分類 製作年 国、スタッフ、等 メディア 公開規模 更新日 累計
鉄くず拾いの物語 【原題】Epizoda U Zivotu Beraca Zeljeza / An Episode in the Life of an Iron Picker(意味「鉄くず拾いの生活におけるとある挿話」) ★★☆ 実録系 2013 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ=仏=スロベニア 試写会 ミニシアター 2014/01/10 1
 鉄屑をリサイクル業者に持って行ってお金を得ているボスニア=ヘルツェゴビナの村に住むロマの男が、流産して命が危ない妻の手術費用を捻出しようと苦労する実話を、当人たちが出演して再現した作品。
 台詞の少ない主人公が黙々と動く姿を、主に背後からカメラで追う、『ロゼッタ』などのダルデンヌ兄弟スタイル。
 ただし、本作は主人公の実生活を、誇張なく平易な描写を目指してそのスタイルを採用したと思われ、自然な印象を受ける。
 小さな子供2人が、ストーリーとは無関係に勝手にはしゃぐ姿を長時間映しているのだが、作品のリアリティを増すのに貢献しているのと、重くなりがちな題材の雰囲気を和ませていて良かった。



映画祭/上映会/公開未定作品 (作品) //

タイトル 採点 上映形態 製作年 国 分類 更新日 累計



ビデオ、劇場上映 (作品) //

タイトル 採点 製作年 国 分類 更新日 累計
ハウス・オブ・カード 野望の階段 SEASON I 2話 ★★ 2013 米 ドラマ系 試写会
ハウス・オブ・カード 野望の階段 SEASON I 1話 ★★ 2013 米 ドラマ系 試写会
可愛い悪魔 ★★ 1982 日 映画館(16mm上映) 感覚系


2013年公開作品(2014年に鑑賞) (作品) //

タイトル 採点 分類 上映形態 製作国 公開規模 更新日
永遠の0 ★☆ ドラマ系 映画館 2013 日(東宝) 拡大 2014/03/17 3
麦子さんと ★★ ドラマ系 映画館(ビデオ上映) 2013 日 ミニチェーン 2013/01/14 2
オンリー・ラバーズ・レフト・アライブ ★★ ドラマ系、感覚系 映画館(ビデオ上映) 2013 米 ミニシアターチェーン 2013/01/14 1



2014年に観た旧作 (作品) //

タイトル 採点 製作年 国 分類 上映形態 更新日 累計
斬る 日(東宝) ★★☆ 映画館(35mm上映) ドラマ系
愛の嵐の中で 1978 日(東宝) ★★ 映画館(35mm上映) 感覚系
斜陽のおもかげ 19 日(日活) ★★ 映画館(35mm上映) 感覚系
曼陀羅 1971 日(ATG) ★★ 映画館(35mm上映) 感覚系
血を吸う薔薇 1974 日(東宝) ★★ 映画館(35mm上映) 感覚系
天使の恍惚 1972 日(ATG) ★★ 映画館 ドラマ系
鉄輪 1972 日(ATG) ★★ 映画館 感覚系
蟹工船 ★★☆ 1953 日 ドラマ系 映画館(35mm上映)
からみ合い ★★☆ 1962 日(松竹) ドラマ系 映画館(35mm上映)



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