〜ふ-その1〜
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ファンタムでんげんほうしき(電源方式) phantom powering コンデンサーマイクロフォン(→コンデンサーマイクロフォン)を動作させるための電源の供給方法のひとつで、電源専用の回路を用いないで、マイクロフォン回線に電流を乗せて供給する方式。通常、この電源は調整卓に内蔵されていて、電圧は48Vを使用するものが多い。電源の直流成分はトランスまたはコンデンサーにより信号成分と分離される。 .
ブイシーエー(VCA) voltage controlled amplifier 電圧制御増幅器のこと。直流電圧の大きさに応じて増幅度を変化させるアンプで、音量調整器として用いる。これを使用すると音の信号が直にフェーダーを通過しないので、フェーダーの接点不良による雑音がない。VCAを用いれば、ひとつのフェーダーで多くの音響信号を同時に制御できるので、遠隔制御が容易にできる。また制御電圧を記憶させれば、自動的に何度でも同じレベルを再現できる。 .
フィードバック feedback 1.アンプなどの出力の一部または全部を入力に戻すこと、これにより歪み、雑音、周波数特性などを改善できる。【参照】→NFB
2.スピーカーシステムから出た音が、マイクロフォンに混入すること。このときハウリング現象(→ハウリング)を起こすことがある。
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ブイユー(VU)メーター VU meter アメリカのCBS,NBC,ベル電話研究所の三者によって開発されたメーターで、音響信号をVolume Unit(音量単位)に置き換えて、人間の耳が感じる音量感がそのままメーターに現れるよう設計している。規格で定められたメーターの指示値は、0.3秒間の平均値となっている。したがって打楽器のように立ち上がりが速く、0.3秒以内に終わってしまう瞬間音の大きさは表示しきれない。VU計とも呼ばれる。【参照】→ピークレベルメーター

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フィルター filter 周波数帯域の必要な部分だけを通過させ、他の部分は阻止する回路のこと。フィルターは大きく分けて、ある周波数より高い周波数だけを通過させるハイパスフィルター、逆に低い周波数だけを通過させるローパスフィルター、必要な帯域だけを通過させるバンドパスフィルター、不必要な帯域を阻止するバンドリジェクションフィルターなどがある。

フェイザー phaser 音が揺れ動いている感じを作りだす装置。【参照】下記、フェイズシフター .
フェイズ phase →位相 .
フェイズシフター phase shifter フェイズは位相、シフトは移動の意。楽器音の位相を変化させて音が揺れ動いている感じや回転している感じを作る装置。遅延時間を変えて位相を変化させた音と元の音を合成すると、合成音が増強しあったり打ち消しあう現象を応用している。 .
フェーダー fader 連続的に音量を調整する装置。一般的には音響調整卓の音量調整器のことをいう。【参照】→アッテネーター

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フェードアウト fade out 音量調整の手法のひとつで、音量を少しずつ絞って、次第に音を消すこと。略してF・Oと記す。 .
フェードイン fade in 音量調整の手法のひとつで、音量をゼロから少しず大きくして、規定のレベルにすること。略してF・Iと記す。 .
フォールドバックスピーカー fold back loudspeaker →はね返りスピーカー .
ふか(負荷) load 電源につないで、ある動作をさせるものを負荷という。電源につなぐことを「負荷をかける」という。例えば電池は電源であり、それにつなぐ電球は負荷である。パワーアンプ(→パワーアンプ)につなぐスピーカーは、アンプの負荷である。 .
ふか(負荷)インピーダンス load inpedance アンプに負荷(スピーカー)を接続したとき、そこに電流が流れて、負荷は抵抗と同じ動作をする。つまり負荷には必ず抵抗値が存在する。この抵抗値は周波数によって変化するもので、マイクやアンプの負荷に存在する抵抗成分のことを負荷インピーダンスという。 .
ふかれ(吹かれ)/ふく(吹く) . マイクロフォンに風や息などが当たって発生する「ボコボコ」といった雑音のことを「マイクが吹かれる」「吹く」という。マイクを屋外で使用したり、近づいて発声すると生じやすい。これを防止するにはウインドスクリーン(風防)を装着するとよい。【参照】→ウインドスクリーン→ポップノイズ .
ふへいこうがたかいろ(不平衝型回路) . →アンバランス型回路 .
ブーミング booming 室内で音を聴いたとき、低音域が必要以上に響き、不快な感じになることがある。この状態をブーミングという。プーミングの主な原因は低音域の残響時間が長く、低音が減衰しないで残り、多くの定在波(→定在波)が発生していることなどである。 .
ブームスタンド boom stand boomとは「帆柱の上に渡した、帆を張るための木材」のことで、逆L型をした、自由に上げ下げや伸縮のできるマイクスタンド。マイクスタンドの中でも最もポピュラーなもの。

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ブームオペレーター(BO) boom operator 台詞の収音用として、テレビ番組や映画の撮影の時、マイクロフォンの付いたブームスタンドを操作する担当者。ブームマン、あるいはスタンドを「竿(さお)」ともいう。 .
ふめつでんげん(不滅電源) . 死なない(いつも生きている)電源という意味で、劇場、ホールなどの調光室や電気室で制御されない電源。通常、壁のコンセントなどいつでも使用できるものをいう。単に不滅ともいう。 .
フライングスピーカー flying loudspeaker ステージ上部に吊り上げて使われるスピーカー。客席との距離を比較的均等にできるため、均一な音圧と音質を得る点では、舞台の両側にスピーカーを積み上げるより有利である。 .
プラグ plug 機器同士を接続するための部品で、機器本体に取り付けてあるジャック(→ジャック)に差し込んで使用。

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フラッターエコー flutter echo 音をよく反射する天井と床、あるいは壁と壁が互いに平行な部屋で手を叩いたりすると、音が何回も反射して往復し、断続的に聞こえる現象をいう。 .

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