〜あ〜

アウトプット output 出力。機器や回路から送り出される信号のことで、アウトプットやミキシングアウトなどという。また、機器や回路の出口となる出力端子のことを指す。【反対】→インプット .
あおる . 操作用語。音量を瞬間的に上げ、すぐに元に戻すフェーダーテクニック。照明では、指定したスポットライトやホリゾントライトの明暗を交互にくり返し操作すること。 .
アクティブイコライザー active equalizer アクティブというのは「能動(自分の作用を他に及ぼす)」という意味でトランジスタやICなどの増幅素子のこと。これらの能動部品を使った回路方式の音質補正装置のこと。【参照】→パッシブイコライザー .
アコースティック acoustic 1.「耳の」「聴覚の」「音響上の」という意味で、音響学をアコースティックスという。一般的には、電気信号に変換される前の音全般を表す。
2.電気楽器に対して、電気を使わずに生で音を出す楽器のこと。または、それらの楽器が出す音のこと。アコースティックギター(生ギター)・アコースティックピアノ(生ピアノ)などという。
.
アサイン assign 割り当てるの意。音響調整卓の入力信号を出力回路に送出すること。 .
アジマス azimuth テープレコーダーの磁気ヘッドのギャップとテープとの、垂直角度をいう。オーディオ用テープレコーダーは、テープ走行方向に対して磁気ヘッドのギャップが直角になるよう調整する。アジマス調整が正しくないと周波数特性の悪化、特に高音域の劣化の原因になる。ステレオの場合には位相特性の悪化につながる。

アース earth/ground 地球・大地の意味だが電気関係では地球を基準電位とみなし、電気回路の基準電位部を大地に接続して地表の電位と等しくすることを「アースをとる」という。接地ともいい、大地の意のgroundを略してGND、Gと表示することがある。音響機器ではアンプのシャーシ(筐体)を大地(基準電位)とみなしている。音響システムのハム雑音の大半は、アース処理の不適切が原因で各機器はアースに対して同電位であることが望ましい。 .
アタックタイム attack time 1.リミッター(→リミッター)やコンプレッサー(→コンプレッサー)、AGC(自動利得調整)などの機器や回路に、動作させる信号が入ってから、これらが動作を開始するまでの時間をいう。「立ち上がり時間」ともいう。
2.音楽では、音が聞こえ始めてから、最大の音量になるまでの時間。【参照】→リリースタイム
.
アタッチメント attachment 「付属品」「取り付け部品」の意。電気楽器などでは付属するエフェクター類のこと。 .
アダプタ adapter/adaptor 規格の異なる器具や機器を、接続または取り付けるための仲介部品。マイクのスタンドアダプタ、ACアダプタなど。 .
あたまだし(頭出し) . 録音されている最初の部分(音あたま)を再生機器にセットして再生の準備をすること。 .
あたまわけ(あたま分け) . コンサート等でSR(PA)(→SR→PA)・放送・録音などで、それぞれ収音を行う場合、ミキシングされた信号を分岐するのではなく、マイクロフォンの出力を直接それぞれの部署に分岐すること。【同義】マイク分岐

アッテネーター attenuator 減衰器。ATTと略。電気信号のレベルを低下させる部品。連続的に減衰量を変化できるものをアッテネーターといい、固定型の「パッド」と区別して呼んでいる。【参照】→フェーダー、パッド .
アテレコ . 造語。吹き替え録音。外国映画などで登場人物の口の動きに合わせて、日本語で声優がしゃべり、録音すること。【参照】アフレコ .
アナライザー analyzer 分析器。一般に多く用いられるスペクトラムアナライザーは、周波数の分布を知るための回路や装置。周波数の成分と量をグラフ化し、プラウン管やLEDによって、視覚的に表示する。 .
アフレコ . 和製英語。アフターレコーディングの略。前もって撮影、収録された画像や音に同期させて後から音声・効果音や解説を吹き込む録音方式のこと。英語はポストレコーディングが正。【反対】→プレスコ【参照】アテレコ .
アライメント alignmento 複数のスピーカーの設置位置がすれている場合、スピーカーから出た音が到達距離の違いで位相差を生じたとき、相互に干渉して周波数特性にディップが生じる。このとき特性を改善するために、短い到達距離のスピーカーの信号を遅らせて、聴感上、スピーカー位置を合わせることをアライメントという。タイムアライメント、シグナルアライメントとも呼ぶ。 .
あらへんしゅう(荒編集) . 録音テープの場合は、オリジナルテープの不要部分を取り除く作業。 .
アレイ array 広い聴取エリアをカバーするため、複数のスピーカーを組み合わせて配列したスピーカーシステム。 .
アレンジ arrange 音楽の場合は編曲することだが、音響ではマイクロフォンやスピーカーの機種選定や配置・設定のプランをすること。 .
あんぜんかくせいりとく(安全拡声利得) . 拡声設備がハウリング(→ハウリング)を起こさないで、どれだけの音圧レベルを客席に出せるかを示す値。一般のホールでは、無指向性マイクでは-8db〜-13db、単一指向性マイクでは-3db〜-8db程度を目標としている。-10db以上であれば自然な会話のレベルが得られる。 .
あんそうおん(暗騒音) background
noise
ホールやスタジオの中に、人が誰もいない状態のときの騒音をいう。暗騒音は、外部から侵入する騒音や空調騒音などであって、低音ほど遮断することが難しいので、低音域のほうが大きい周波数分布になっている。dB(A)で表示。 .
アンテナプースタ antenna booster アンテナで受信した信号を増幅して受信機に伝送するための増幅器。アンテナケーブルが長すぎるときや、受信状態が悪いときに挿入する。 .
アンバランス型(回路) unbalanced circuit 不平衡型回路。コールドとアース(シールド)を共通にして用いる回路方式。外部の誘導雑音やハムなどの影響を受けやすいが、一般用機器や楽器などでは、コストが安いことなどで使用することが多い。【参照】→バランス型回路 .
アンプ amplifier 増幅器。アンプの条件は、相互に対応する入力と出力を持っていること、入出力が同種の電気信号であること、実際に入力と出力の間で増幅しなくとも内部回路に増幅できる素子が使われていること、入力信号の帯域や周波数特性を意図的に変えないもの。通常、アンプといえばスピーカーを鳴らすためのものを指すが、ミキサー卓のヘッド・アンプ、イコライザー・アンプなどともいう。 .