INDYCAR Racing2(以下ICR2)にはDOS版、Win95版、TOTAL3D付属版の3種類があります。ここで私が取り上げているのは TOTAL3D付属のICR2です。基本的にはDOS版と一緒なのですが、TOTAL3Dに載っている「Verite1000L」と言う アクセラレータチップ専用に作られているため、DOS版、Win版よりもかなり軽く動かすことが出来ます。
題材はその名の通りインディーカーで、今年からはCARTシリーズと呼ばれているようです。 最初に書いたとおりゲームと言うよりはシミュレーターに近く、セッティング出来る要素も多彩です。 そして、セッティングにもよりますが、デフォルトの「ACE」セッティングで走ろう物ならただのオーバルコース でさえクルクル回ります。なんと言っても直線でさえ、ちょっとステアリングが切れた状態でフルブレーキすると テールが流れたりします。 ただし、GP2とは違い、そのテールの流れ方も比較的穏やかに訪れますので、落ち着いて対処すればカウンター をあてて見事に立ち直ることが出来ます。この辺のシビアでありながら何となくお手軽にカウンターの当たる感覚が 非常に楽しく現在はまっております。
元々のDOS版の発売はもう一年以上前のゲームですからグラフィックの質に関しては最近のゲームには及ばないと
言った感じですが、それでもTOTAL3D版は様々なエフェクトをかけて、DOS版より若干きれいに仕上がっています。
もしICR2を買うのでしたら思い切ってTOTAL3Dを買ってしまう方がいいかもしれません。最近でた廉価版の
TOTAL3D NX4なら3Dグラス等はつきませんが、実売2万円弱でビデオカードとTOTAL3D用のICR2が付属しているので、
悪い選択ではないと思います。
NASCAR Racing2は、その名の通りナスカーを題材としたレースシミュレーションです。いわゆる家庭用ゲーム機のレースゲームと違いセッティングからかなりマニアックでサスペンションの堅さ、重量配分の設定などは 勿論、天候によるタイヤの空気圧の変化までも計算に入れたセッティングを求められます。 もっとも、私にはそんなセッティング能力はないので、デフォルトにあるセッティングを使用して走っています。
なにやらマニアックすぎて難しそうなことを書きましたが、、実際は基本的にナスカーはオーバルコースがメイン なので、他のレースシミュレータに比べると非常になじみやすいと思います。 しかし、コースがオーバルだからと言って=簡単。とは結び付きません。確かにコース図を見るとただ運動場の トラックみたいな所をぐるぐる回るだけで簡単そうに感じるかもしれませんが、そこはレースシミュレータだけ あって、そう単純でもありません。トラックによってバンクの角度の違いや、路面の違い、当然ストレートの長さ や、コーナーの角度など、一つ一つのコースによってセッティングも違えば走り方も当然変わってくるわけです。 ただ、だいたい1周15秒ほどから30秒ちょい位で、しかもコーナーはほとんどの場合4つしかないので、普通の レース物に比べればコースの特徴をつかみやすいとは思います。
また、先述したICR2は、フォーミュラカーだけあって、マシンの壊れ具合をリアルにしておくとちょっと接触した だけでむき出しのタイヤは壊れてしまい即走行不能になってしまうことが多いですが、箱ものであるNASCARでは、 ちょっとした接触なら無傷の場合もあるし、ボンネットをはずしても走り続けることが出来るのでそういった面でも取っ付きやすいと思います。勿論、車が壊れない設定にすればそんなことはどちらも関係ないですが・・・。
レースの雰囲気を盛り上げる要素としてピットからの無線があります。これは、コースを走っているときに
「第一コーナーで車がスピンしているぞ」とか、「前の車はラップ遅れだ」とか、とにかくバトルをしていると
しょっちゅうしゃべっています。(設定にもよりますが)
しかし、これが英語でしゃべられちゃうので私のようにヒアリング力のない人間だと「何言ってんの?」状態に
なってしまいます。しかし、これに関してはオプションでTEXT表示にすることが出来るのでヒアリングが苦手でも
大丈夫です。ただ、スピーチとTEXT両方を使うことは出来ないようなので、TEXTにすると雰囲気がなくなりますね。
それに、TEXTで出されても当然それは英語なわけなので、結局「何が言いたいの?」状態には変わらない場合も
ありますが・・・。(スポッター和訳のページへ)
そして、特筆すべきは、日本語取扱説明書です。英語版のゲームで「日本語取り扱い説明書付き」とかかれた物の 中には、インストールガイドが日本語に訳されているだけだったり、ちょっとした説明のカードが一枚入っている だけ。なんてものもありますが、NASCAR2は、全て日本語に訳された説明書が付いてきます。これには、普通の操作 一般は勿論、16コースものコース紹介とその走り方の説明や、セッティングの決め方などが、 199ページに渡って日本語に訳されています。一般的に輸入版の方が安いという傾向はありますが、多少高くても 日本語取扱説明書付きのものを購入することをお勧めします。
GRAND PRIXU(以下GP2)は1994年のF1を題材にしたレースシミュレーターです。上にあげたICR2、NASCAR2がTOTAL3Dに特化しているのに対し、こちらは特定のビデオカードに特化しているわけではないのでかなり重いです。200MhzクラスのCPUを使っていても滑らかに遊びたいならテクスチャーを落としたSVGAかテクスチャーをはったVGAかどちらかの選択を迫られると思います。
ゲームとしてはやはりシミュレーションらしくセッティングの項目はかなり細かくでき、なんと言っても凄いのはテレメーターシステムです。これによりコースのどこでギアが何速に入っていたかとか、車高が何ミリだったとか、エンジンの回転数はいくつだったとか、とにかくマニアックなことがわかり、それを見ながらセッティングを詰めることが出来ます。勿論意味が分かればと言う条件が付きますが・・・。因みに私にはわかりません。
車の挙動は先の2つよりはかなりシビアな感じで私の腕では一度テールが流れたらカウンターをあてることはほぼ不可能です。「流れた!!」と思ったときには回っていると言った感じです。
GP2で私が好きなところはブレーキングです。急ブレーキをかけるとロックしてしまいステアリングが利かなくなり、ちょっとブレーキを戻すとグリップを取り戻してスッと回頭していく感覚が妙に楽しいです。
GP2は海外のマニアックな方々が様々なパッチを作っていて、マシンのグラフィックやドライバーを1997年仕様にするパッチは勿論、車のパーツごとに壊れ具合を設定できるパッチやチームやドライバーごとのパフォーマンスを自由に変更できるパッチなどかなりたくさんのフリーのソフトがあるので長く楽しめるかもしれません。
所で、このGP2の日本語マニュアルもかなり素晴らしく、160ページに渡り全て日本語に訳されています。こちらも各コースの説明や、セッティングの仕方など、十分満足できるマニュアルだと思います。
F1 Racing Simulation(以降F1RS)は、D3DとVoodooに対応したF1のレースシムです。日本語版の発売を間近に控えながら我慢できなくてつい英語版を買ってしまいました。高校時代は英語赤点ばっかりだったのに・・・。そんなわけで、取り説などほとんど読めていない状態でのインプレとなりますので若干設定等に間違いなどがあるかもしれません。
さて、このゲーム、なんと言ってもグラフィックがかなり綺麗です。スクリーンショットを遠くから見ると実写と間違えかねないほど綺麗です。これもD3D、Voodooのおかげなんですが、綺麗なのはいいんですが、やっぱり重いです。処理が。私の環境(Monster3D+P55C-200MHZ)ではレースは苦しいです。人によって感じ方が違うので、人によってはモナコも滑らかに動く。と言う方もいらっしゃいますが、私は残念ながらグラフィックの設定をかなり下げたモンツァでもきつく感じました。一コーナーはカクカクだし、普段走っているときも30fps出ていない感じさえします。個人的にはGP2でテクスチャーを落として遊んだ方が滑らかに遊べると思いました。
ただし、一人で遊ぶ、すなわち、タイムアタックやフリーランだと、最大設定のモナコでもかなり滑らかに遊べます。これは滅茶苦茶凄いです。個人的にはP2-300とかVoodoo2とかを買わない限りフルグリッドレースはきついかなぁと感じています。
このゲームには、今までのレースシムではあまりなかった雨のレースと言うのがあります。ウォータースクリーンと言い、もやの感じと言いかなりいいです。当然、走りにも雨は影響していて、ABS、トラクションコントロールをOFFにして走ろうとするとまともに走れません。3速でもホイルスピンしちゃうし、ブレーキングでもあっと言う間にロックです。これが滑らかに遊べたらなぁ。と思わずにいられません。
同じF1レースシムと言うことで何かとGP2と比べられることも多いと思いますが、ありきたりながら一長一短だと思います。もちろん好みの問題でもあるし。私としてはF1RSの方がゲームよりな感じと言う捉え方です。シムとして楽しむならGP2の方が楽しいかもしれません。COMのAIの差とかは現時点ではわかりません。まだ、買ったばっかりと言うのもあるし、慣れていないからバトルにならないと言うのもあるし、重くてレースをする気にならないってのもあるし・・・・。
いくつか気になる点もあります。まず、一つ一つの動作が非常に遅いです。フルインストールで200MBもHDを使わしてあげているのに、コースにでる、ガレージに戻る、など一つ一つ作業する間のロードが妙に長いです。結構イライラします。
それから、レースを途中でやめたいのにすぐにメニューに戻らず、レースが終了するまでリザルトだけ早送りで見させられます。もしかしたら私の設定がいけないのかもしれないけど、これって結構苦痛です。
(シングルレースはすぐに終わるみたい)
初心者に便利なドライビング補助機能はGP2の方が勝っていると思います。GP2はレース中でもいつでもファンクションキーで任意のヘルプ機能をOn、OFF出来ますが、F1RSの場合、最初のメニュー画面で設定しなければいけないようです。しかも、GP2に慣れているせいなのか、そのインターフェースがどうもわかりにくいです。この辺は慣れだと思いますが・・・。
とにかく、私にとってとにかく気になるのはフレームレート。これさえよければ、あるいは気にならないのならば十分遊ぶ価値あるゲームだと思います。
GPLのインプレですが、他の方が分かりやすく書かれているのでどうしようか悩みましたが、まぁ、一応レースゲームのCERA'S PAGEとなっているので簡単に書いておこうと思います。 環境はP2ー400(450駆動)+VOODOO2(Not SLI)+T2改です。
まず、お決まりの重さですが、ご多分に漏れず十分重いです。640*480のフルオプションだとフルグリッドで常に30FPS以上を出すのは不可能です。正直これ位はいけると思っていたのでちょっと残念です。 個人的には640*480あれば画質的には十分満足なんで、これ以上の解像度はどうでもいいんですが・・・。
で、現在は640*480でミラーをCARのみにし、ミラーのテクスチャーも全部はずしてBIASも真ん中くらいにしています。後、右上の二つもはずしています。 それ以外は全部ONで何とかレースになっています。これでもスタート直後は30FPS切りそうになりますが、すぐに回復します。スタートさえ切り抜ければ後は何とかなる感じですね。
グラフィックに関しては特に書くようなことは無いですが、私としては640*480で十分な画質だと思っています。 発色の感じもF1RSのようなギラギラ感もなく落ち着いていて目が疲れるようなことも無いです。
挙動を書くのは私自身に車に関する知識が無いので難しいのですが、とりあえずリアルと言って間違いないようです。このシムはサスペンションの動きもきっちり計算しているようでシフトチェンジや加減速時にピッチングしたりします。
加重移動の重要性っていうのもこのレースシムははっきりわかります。ウィングが無い=ダウンフォース無いと言うのもからんでくると思いますが、コーナー進入時にブレーキを残してステアリングを切ったりするとスッとテールが流れます。残念ながら今のところ私にはこの技術を使いこなすことは出来ていませんが、これが使いこなせるようになればタイムアップも間違いないし、何より走っていて楽しいと思います。
その他、このシムには魅力がたくさんあります。
まず、バーチャルコックピットの素晴らしさ。画面上に手が表示され、それが自分の操作と連動して動き、シフトチェンジもきちんとしてくれます。おかげで私は雰囲気を出すためにセミオートマ風に改造してあるT2でも、きちんとシフトノブを使ってシフトチェンジしています。
そして、このバーチャルコックピットがより素晴らしいのはリプレイ時です。残念ながらリプレイ時はシフトチェンジの手こそ動きませんが、ステアリング操作はそのまま動いてくれます。 だから、自分のリプレイを見るのも楽しいですが他の人のHotlapなどを見ればどのようにステアリング操作をしているのかがわかって勉強になったりするわけです。
更に、このステアリング動作は外部視点からでもしっかり動いています。外部視点から自分が操作しているマシンがカウンターをあてながらコーナーを立ち上がっていく姿を見たら感動すること間違いないです。
また、リプレイ時はサスペンション視点などもあり、路面の凹凸などに対応してアームが上下しているのを見ているだけでも楽しいでしょう。
COMカーとのレースも結構楽しいです。ブロックすれば左右からあおってきたりしますし、こっちがミスしてあたってしまったりするとCOMドライバーは手を挙げて怒ります。
また、フラッグもきちんと振られるようで、自分がラップダウン時に後ろから速い車が来るとブルーフラッグを振られます。他にもジャンプスタートしたりするとしっかりブラックフラッグが出ます。この辺も結構うれしい演出です。
そう、サウンドも素晴らしいです。車ごとにエンジン音が違うのは当然ですが、更に敵車のエンジン音まできちんとわけられています。よって、後ろから迫ってくる車を音で「フェラーリが近づいてきている」とかわかっちゃうわけです。
さて、長々と書いてきましたが、結論から言えばレースシムをやりたい人は間違いなく買って損はないです。と言うか必ず買うべきです。パピーはICR2、NASCAR2と素晴らしいシムを作っていますがGPLで更に磨きをかけて頂点に立ったと言っていいと思います。 とりあえずアーケードを含め私の経験してきたレース系シム、ゲーム全ての中で最高のレースシムだと思います。
ただし、このシムを楽しむにはそれなりの、いや相当なマシンパワーが必要です。レースを楽しむのならP2のできる限り速いものとVOODOO2あるいはRenditionV2200は必須でしょう。一人でHotlapをするのでしたら、CPUは多少は落としても大丈夫かも知れませんが、それでもP2とVOODOO2かV2200は必要かと思います。特にビデオカードは何にしろ必須と言って過言ではないでしょう。
また、入力デバイスもアナログは絶対に必要です。デジタルではせっかくのリアルさが全然堪能できないでしょう。そして、やはりアナログと言ってもホイールタイプの物がよいことは間違いないです。現在のところNASCARPROと言うホイールが2万前後で売っていますがゲームと合わせて3万円の価値は十分在ると思います。GPLで遊ぶんでしたら他の欲しいゲームを諦めてでも、3度の飯を2度にしてでもホイール型のアナログデバイスを購入したいところです。
更に言えば、アクセルとブレーキが別軸でついでにクラッチも欲しいところです。私が確認したわけではないですがNascarproはスイッチで同軸、別軸を代えられるようなので多少安いT2があったとしてもNascarproを購入したほうがよいでしょう。 ただ、今のところクラッチペダルのあるものは無いと思いますが・・・。
ちなみに私はT2を使っていますが、ちょっと配線を変えてアクセル、ブレーキを別軸で動作するように改造してあります。ちょっとキャリブレーションにこつがあったりしますが、一度設定してしまえば問題ないです。また、一応スイッチで従来の同軸のT2にもなるようにしてあるので、別軸に対応していないゲームも遊べます。この辺はCH社のジョイスティック切り替えソフトを使うとより便利でしょう。
更に、私はMSサイドワインダープロをT2の横に置き、スティック部分をクラッチとして使っています。こちらはジョイスティック切り替え器等があれば、その中でちょこっと配線するだけで可能になります。今のところクラッチを有効には使えていない私ですが、多分あったほうが有利だし何より楽しいです。 どうでもいいジョイスティックなんて2000円程度であると思うので、試してみる価値はあると思います。もっとも失敗してジョイ、ポート、パソコン等が破損しても責任はもてませんが・・・。
以上、購入3日後のインプレでした。多少なりとも参考になればうれしいです。