映画日記 2002年 2010/01/07 更新




2002年12月31日(火) 晴→曇 2003/01/01 更新

『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』(1977 日)の録画を観る。
シリーズ20作目で、マドンナは藤村志保。オープニングコントは、寅さんがベッドで目を覚ますと、とらやは成功して西洋風の御殿に、タコ社長の印刷工場もビルに変わっていて、昔のとらやが好きだったという寅さんの言うことも笑い飛ばされ、寅さんの帽子や鞄なども古いからといって捨てられそうになる、といったところで夢から覚めるというもの。そういえば、この吉田義夫が毎回出演している夢オチのおなじみのオープニングコントって、シリーズ何作目から始まったんだろう?
本筋は、とらやに居候している中村雅俊が、食堂の店員の大竹しのぶに想いを寄せていることを知った寅さんが、恋愛に対して不器用な2人を結び付けようと恋のキューピットになる。恋愛が実ったことのない寅さんが恋愛指南をする、という設定ならもっともっと面白くできたんじゃないかなぁ?と思ってしまうほどあまり面白くない。中村雅俊が失恋したと思い込んで、とらやの2階を爆破するなんて、やることは派手でもストーリーが派手じゃないので面白いと感じない。半分以上過ぎたところで、中村雅俊の姉で長崎の平とに住む藤村志保がやっと現れても、寅さんとの絡みのエピソードはあまり無い。
若い頃の大竹しのぶを久しぶりに見たけど、モーニング娘。の高橋愛にソックリ。
(★☆、ドラマ系)

年が明けて深夜、『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(1973 日)の録画を観る。
シリーズ11作目で、マドンナは浅丘ルリ子のリリー。
実は1年前に既に観ていたのだが、観始めてから初めてではないことを思い出したものの、すっかり内容を忘れていたので結局見直す。
満男にピアノを買ってあげたいというさくらのつぶやきを聞いた寅さんがおもちゃのピアノを買ってきて、ピアノなんか分不相応だという寅さんと、夢を持ったっていいじゃないかというその他の人々とケンカして飛び出す。旅先でリリーと出会い、お互いの根無し草の境遇を嘆き合い、寅さんは網走あたりの牧場に腰をすえて働き出すが、倒れてさくらに柴又に連れ戻される。でも、牧場の人たちに比べれば柴又のみんなはたるんでいると憤慨して旅に出ようとしたところに、リリーが柴又に現れる。とらやの人たちは、物の所有の大小より、寅さんのようにお金で買えない形の無いものを持っている人の方が偉いという話をする。リリーはとらやの人々とも打ち解けて、みんなで歓談するうちに「今まで本気で人を好きになったことが無い。死ぬほど人を好きになりたい。・・・初恋の人は寅さんかな?」などととんでもないことを言ってしまう。でも、彼女は歌の仕事も母親との関係もうまくいかず、酔って夜中にとらやを訪れ、相手をした寅さんを冷たいと思って飛び出す。その後、寅さんは旅に出て、リリーは歌を辞めて毒蝮三太夫のすし屋と結婚する。
前半のリリーが絡んでいないエピソードで、お金で買えない形の無いものというのが、後半で描かれるリリーが強く求めている「愛する気持ち」に結び付けられるべきだと思うのに、そうなってなくて前後が別個の印象を受ける。とは言え、最近観た70年代後半以降の『男はつらいよ』と比べると、描きたいことが前面に出ているし、何より1年前のコメント通り、浅丘ルリ子が本当に素晴らしく、リリーのサバサバしたキャラクターにつられて、寅さんも嫌味な憎たらしさが無くなって、観ていて気持ちよく、やっぱりリリーはシリーズにとって特別な存在。
(★★☆、ドラマ系)

2002年12月30日(月) 曇 2002/12/31 更新

渋谷のシアター・イメージフォーラム『きらめきの季節/美麗時光』(2001 台湾=日)の14:20の回を観にいく。渋谷駅に着くのは14:20ごろで間に合わないのはわかっていたのだが、タイムスケジュールと上映時刻110分から逆算して、予告編が15分くらいあるということで、早歩きで行っても開映5分ぐらい前に着いた。お客さんは15人ぐらい。

終映は16:20頃で、続いての吉祥寺バウスシアターでの『まぼろし』(2001 仏)の17:00の回までに40分とあまり余裕が無かったが、井の頭線の乗り場まで10分程で早歩きで着き、急行に乗って15分程で吉祥寺に着き、アーケードの通りの一番奥にあるバウスシアターを目指して、人ごみをかき分けて早歩きでちょうど予告編が始まった頃に着く。吉祥寺も久しぶりで、バウスシアター2も久しぶり。ここは定員50人で、以前来たときにはスクリーンも小さいし中も狭いのに驚いたものだが、その後この手の映画館にあちこち行ったせいか、今回は問題なかった。通路に補助いすがあって、これはいつものことなのかわからない。お客さんは15人くらい。

2002年12月29日(日) 晴 2002/12/31 更新

昨日の深夜、BSで『赤ちょうちん』(1974 日)と『妹』(1974 日)の、かぐや姫の同名のタイトルの曲を元に、藤田敏八監督&秋吉久美子主演で作られた2本の録画を観る。それぞれ、1974年のキネ旬ベストテンの9位と10位。実は2本とも以前に観ていたのだが、内容を忘れたので再見。

『赤ちょうちん』は、秋吉久美子と高岡健二の同棲2人組が、様々な問題が起きてそのたんびに東京都内数ヶ所を引っ越しし、そのうち秋吉久美子が心を傷つけられて精神が病んでしまうという話。でも、心が傷ついたのが原因で精神が病んだというのなら、ショックの度合いが尻上がりに大きくなる展開の方が両者の因果関係がはっきりすると思うのだが、彼女が同情する居候の長門裕之を高岡健二と友人たちが袋叩きにするのが最初で、次に子供をおろせと言われたのが一、二のショックで、逆に尻すぼみになっているのではっきりしない。というより、因果関係は元々描くつもりは無くて、単に不幸なことが次々起こる、物悲しい映画ということなのだろうか? 冷たい世間に2人きりといった雰囲気が、当時に観たのなら格別だったのかもしれないけど、今ではむしろ当たり前すぎるか。それより、秋吉久美子がいつもほど可愛くないのがどうにかならなかったのか?
(★★、ドラマ系)

続いて『妹』。今は亡き両親が食堂を営んでいたところで、林隆三が1人で運送業を営んでいる東京の家に、お嫁に行った(19歳ぐらいの)妹の秋吉久美子が鎌倉の家から帰ってくる。彼の夫も家から出てしまって、兄弟たちが手がかりを求めて二人に会いに来る。かぐや姫の歌の通り、お兄さんは妹想いなのだが、妹を含め他の人々の思いはそれとは違う。こちらも、想いに反して人々がバラバラになる孤独感が、当時は格別だったのかもしれないけど今では当たり前すぎるか。
(★★、ドラマ系)

2002年12月25日(水) 曇 2002/12/29 更新

18:30から銀座のヤマハホールでの『壬生義士伝』(2003 日)の試写会へ。開映時刻直前に着く。松竹マークといえば、今では黒バックに紫色のねじれた富士山に「SHOCHIKU」の方がポピュラーかも知れないが、実写風の富士山に「松竹映画」のを見るのは、『釣りバカ』『たそがれ清兵衛』に続き、今年はこれで3本目。『たそがれ清兵衛』が庄内だったのに続き、こちらは南部盛岡と、(正確な南部弁かどうかはかなり怪しいが)東北弁の幕末の時代劇が続く。主役はもともと役所広司だったのが中井貴一に代わって、相手役の佐藤浩市と二世俳優同士になったのだが、どちらかというと湿っぽい映画なので、中井貴一でよかったかも。でも、中井貴一は新撰組に入って、ちょうど坂本竜馬が暗殺されたのと重なるんだけど、彼は坂本竜馬の友達じゃなかったっけ?(『竜馬の妻とその夫と愛人』参照) あと、伊藤淳史と藤間宇宙の『独立少年合唱団』コンビが、何故かここでも幼なじみ同士の役でからみ合う。他は、夏川結衣と伊藤英明(と、もう一人オマケで、どこに出ていたかわからない蛍雪次郎)の『陰陽師』コンビに、佐藤浩市&中谷美紀の『らせん』コンビも。(『らせん』なんて誰も覚えちゃいないか?) それから、村田雄浩の病院でずっと声だけで姿を現さないあの人は、声に特徴があるので誰かすぐにわかっちゃいますねえ。まあ、たいしたことではないけど。夏川結衣さまは、『陰陽師』の時とは違って、今回はとても美しく撮られていて良かったですねえ。それから、山田辰夫が渋い。そして、なんと三宅裕司!誰がキャスティングしたんだろう?! すごいなあ。
(分類:ドラマ系)

20:50ごろ終映で、続いて21:20からシネ・アミューズでレイトショーの『ストーリーテリング』(2001 米)を観に渋谷へ。早歩きで新橋駅に行き、ちょうど着いた銀座線に乗って、シネ・アミューズに着いた時には予告編が始まっていた。
整理券番号は25番だったので、お客さんは25人。
『ストーリーテリング』は「フィクション」と「ノンフィクション」の2部構成で、「フィクション」の女の子が「USA for Africa」のTシャツを着ていて、なんでそんな古いTシャツを着ているのかと思ったら、帰りの電車で読んだキネマ旬報に「1980年代中頃のニュージャージー。・・・」と書かれていた。でも、映画の中にそれを示すものが何かあったっけ? そんなのは、字幕1つで明らかにすることができるのに、なんでそうしないんだろ? ちなみに、「ノンフィクション」の方は、『ボウリング・フォー・コロンバイン』でも扱われているコロンバイン高校銃撃事件(トレンチコートマフィア事件、1999)の話題が登場するので、現在が舞台。それから、ニューヨークのシーンでワールドトレードセンターのシルエットが遠くに見え、撮影時期がだいたい特定できてしまう。
(分類:ドラマ系)

2002年12月24日(火) 2002/12/27 更新

『Love Letter』(1995 日)をちょこちょこっと観る。いやぁ〜〜〜、いやぁ〜〜、この映画ほんとーに出来すぎですねえ。ストーリーは穴だらけで、凝った映像が浮きまくり。しかし、この映画の魅力の秘密がそこにあるのは間違いないだろう。ほとんど説明困難なんだけど、強力な力技によって映画の穴がふさがれるというのを強調するためにわざわざ穴を作ってあるというか、あんこに塩を入れるとより甘くなるというか。きれいにまとまった味のクセのないラーメンより、クセがあってどこか引っかかる味のラーメンのほうがもう一度食べたくなるというか。うーん、どれもなんか違うなぁ。前回はここで降参して途中でやめたけど、どうせだからもっと続けると、真面目に欠点を指摘して厳密に評価するより、そんなものはぜ〜んぶ無視して、「好きだから好き」ということで快楽に浸る道を選んだほうが絶対に良いに決まってる、と言い切れる魔力、威力がこの映画にはある。まるで、まんまと騙されたとわかっていても、それでも好きと思わずにはいられない、上等な結婚サギのような映画というか。うーん、やっぱりこれだけ書いても表現できてないかなぁ・・・?
あと、中山美穂。彼女自身は強烈な個性はないのだけど、これとか『東京日和』みたいに、映画の世界にうまくはまっているときは本当に素晴らしい。こういうのは、リアルタイムにきちんと評価してあげないと! 絶後だったらどうする! こんなのに出ちゃったら後がつらいなあ。酒井美紀も、しょっぱながこれじゃもっとつらい。范文雀、合掌。
(★★★☆、分類:感性系)

2002年12月23日(月・祝) 晴 2002/12/23 更新

『猿の惑星』(1968 米)の録画を観る。何度も観てきたけど、今回の新発見はテイラー(チャールトン・ヘストン)がなぜあんな任務に着いたかで、製作当時のアメリカのフリーセックスの愛情のなさに嫌気がさして、幻滅したためらしいということ。ひげは若造が生やすものとか、Don't Trust over 30とか、当時の風俗を反映した台詞が多かった。なんてことに今さら気づくのか遅いのかもしれないけど、この映画はとにかくいろんなものが盛り込まれている映画で、科学の発達と宗教の対立とお互いの功罪、異なった文化や価値観との遭遇、立場の逆転による文字通り逆転の発想など。さらにこの後のシリーズ全般では核軍拡、危機の種を事前に処理すること(=ベトナム、タリバン、イラク)、黒人運動と他民族の共存といった具合に、それぞれの作品に出来の良し悪しはあるものの、幅広い問題を扱っている扱っていたシリーズだったのだった。その中で第1作目は科学・宗教・文明と、難しくて私の手には負えないくらい深すぎる内容で、ラストなんてオマケみたいなもの。
(★★★☆)

2002年12月22日(日) 雨→曇 2002/12/22 更新

『赤いハンカチ』(1964 日)の録画を観る。この話って横浜が舞台なのに、観始めるといつも最初は何故か函館のような気がする。もちろん気のせい。
いやぁそれにしても、これは何も言うことないでしょう。なんたってルリ子、それになんたって金子信雄。(ん?なんか変?)
(★★★☆)

2002年12月21日(土) 雨、寒 2002/12/21 更新

今週の月曜にBSで放映された『どん底』(1957 日)の録画を観る。翌日には『どですかでん』(1970 日)と、黒澤明作品の中で似たような2作品が続けて放送されたのだが、どちらも面白いねえ。どん底の貧乏生活を送る人々が空想を思い浮かべるということでは似ているけど、『どん底』は貧乏と対決して乗り越えて行こうという感じなのに対し、『どですかでん』は受け入れようとしている感じ。この変化が、晩年黒澤が衰えたと言われる原因なのかもしれないけど、若いときは不幸や不満と対決しようとし、年をとったら気にしなで受け入れるようになるというふうに変化するのが普通の人間なのかもしれないのに、若い者にはそれがわからないのかなぁ、ってオレはそんなことを言う年齢か?
(★★★☆)

2002年12月19日(木) 2002/12/21 更新

『太平洋ひとりぼっち』の録画を観る。堀江謙一さんの太平洋ヨット横断の話で、映画の大半がヨットの中での石原裕次郎の一人芝居という大胆さながら、脚本和田夏十&監督市川崑の黄金コンビで、斬新な映像による見事なドラマになっている。何より、孤独やそれによる無気力などの様々な困難や思いもよらない苦労などが実感できる出来になっている。
ところで、今回観たのは国内版(97分)で、以前録画していたのは「Alone across the Pacific」のタイトルもついていた海外ヴァージョン(100分、何故か(C)電通)。でも、若干エピソードが増えてたり、編集が微妙に違ったりするところがあるぐらいで、両者はほとんど同じ。
(★★★☆)

2002年12月14日(土) 晴 2002/12/15 更新

『7月4日に生まれて』(1989 日)の録画を観る。観たのは今回初めて。一応ベトナム戦争モノだけど、子供の頃第二次世界大戦の負傷兵を見て、愛国心に燃えてベトナムに行ったトム君だが、ベトナムにいたシーンは短く、あっという間に負傷して帰国。次第に戦争の大義名分に対する疑問と、下半身麻痺になった代償の重さに反戦運動に参加するようになる。
共産国の勢力拡大に対抗するためにベトナム戦争を始めたことが、テロに対する自衛と称してアフガニスタンに攻撃する最近のアメリカに重なる。北ベトナムに自由はないとか、そのままタリバンに対する批判とそっくり。でも、ひょっとすると第二次世界大戦の日本にも重なる?
1970年前後の社会の流れをうまく描いて、テーマが戦場では良心が歪められること、戦争によって個人が心も体も傷ついて不幸になることというのはいいんだけど、果たしてアメリカの戦争の中でベトナム戦争だけが間違っていたというのか? そして何より、民主党のケネディの「国のために国民が何ができるか」という演説に乗せられたのに、共和党のニクソンに対して怒りをぶつけ、最後に民主党の大会でトム君が演説するといった露骨さの方が目立つなど、いろいろと引っかかるところがある映画。
(★★)

2002年12月13日(金) 2002/12/18 更新

映画じゃないけど、「空耳アワー」でジャンパーを獲得した、ビートルズの"I Want to Hold Your Hand"が♪アホな放尿犯〜♪って、久々にくだらないないなぁ(笑)。だいたい、放尿犯って何だよ?! そんな日本語ないぞ!(笑)

2002年12月12日(木) 2002/12/18 更新

『モンブランの王者』(1934 オーストリア)の録画を観る。ちなみに、誰も注目していなかったかもしれないけど、今週のNHK−BS2の深夜の映画は、(1)『モンブランの王者』、(2)『死の銀嶺』(1929 独)、(3)『スキーの驚異』(1922 独)、(4)『聖山』(1926 独)、(5)『大いなる跳躍』と、アーノルド・ファンク監督による山岳映画特集で、うち(2)(4)(5)は主演がレニ・リーフェンシュタール
で、『モンブランの王者』は、ヨーロッパ最高峰のモンブランのふもとのシャモニーに住み、誰よりもモンブランを知る男が失敗を乗り越えて初登頂をする話で、物語的にはアッサリ気味だが、何しろモンブランかどうかはともかく本物の冬山に登って撮影していて、雪崩に巻き込まれたり吹雪に襲われたり崖から飛び降りたりと迫力満点。
(★★)

その後、『聖山』を録画しながら裏番組の『モー娘。走る! ピンチランナー』(2000 日)を観る。正月映画の『仔犬ダンの物語』『ミニモニ。じゃムービー・お菓子な大冒険!』の公開も控えているというのに、なぜか深夜にカット版の放映。物語は、それぞれ悩みを持つ高校生のモー娘。たちが、最初は部員1人だった陸上部に次々と入るうちにそれを乗り越えていくというもの。で、クライマックスは実際に駅伝大会に参加しているのを撮影したものを使っているのだが、そこにいくまでの苦悩と再生のエピソードが、クライマックスのドキュメンタリーにストーリー性を加えて映画らしくするために適当につけられたようないい加減さで、「そんなことで悩むな!」「そんなことで簡単に気持ちが変わるのか!」と言いたくなるようなことの連続で、次第にイライラムカムカ。最後の方は、裏番組のBSの『大いなる跳躍』(1927 独)とザッピング。ゴールデンでなく深夜にひっそり放映したのは、出来が悪くて新作の宣伝としては逆効果だと思ったから? このときモー娘。のメンバーは11人で、入りたての辻、加護、吉澤、石川の4人は、最後にワンシーンだけチョイ役の出演で、今とは別人のように違ってた。残りの7人がメインキャストなのだが、7人全員出場してもまだ残り何人かが出てくるような錯覚を覚えて、7人で全員だと気づくのに時間がかかった。
(★)

『大いなる跳躍』はところどころだけ観て、途中で眠ってしまったのだが、コミカルな登山もののサイレント映画。レニ・リーフェンシュタールが腕と脚をむき出しの姿で、素手と素足で断崖絶壁をフリークライミングで登っていた。むかし山登りをしてたからこそ、最近は潜水、そして今年100歳を迎えられたのか?

2002年12月11日(水) 2002/12/18 更新

『SWEET SIXTEEN』(2002 英=独=スペイン)の試写会が当たっていて、開映時刻18:30の10分ぐらい前に千代田区公会堂に着く。
『SWEET SIXTEEN』はスコットランドが舞台で、英語がすごく訛っていてさっぱりわからない。schoolを「スキュー」とか言っていた。
この日の試写会のスポンサーは大塚製薬で、カロリーメイトブロックを映画館の供にしている私とは持ちつ持たれつなどと勝手に思い、アンケートに答えて帰り際にカロリーメイトゼリー(アップル味)と、小池栄子のネイチャーメードマルチビタミンをもらって帰る。

続いて、テアトル新宿のレイトショーの『理髪店主のかなしみ』(2002 日)に向かう。時間に余裕があったので、九段下から新宿三丁目に都営新宿線ではなく、より安い半蔵門線⇒丸ノ内線で行ったら、思ったほど余裕がなくてちょっとあせるものの、10分前に着く。
お客さんは30人ぐらい。
予告編の中で、次のテアトル新宿のレイトショーの『マブイの旅』で「山田辰夫主演」(!)と堂々たる表示。
終映は23:10で、小田急に向かって急ぐが、どのルートが一番早いのか未だにわからず、結局人ごみの少ない大回りルートで行く。

深夜、『スキーの驚異』(1922 独)をながら視聴。冬山登山&スキーを撮った無声映画。

2002年12月10日(火) 晴 2002/12/10 更新

昨日の深夜にBSで放映された『ハンガリアン』(1977 ハンガリー)の録画を観る。ナチスドイツ時代にドイツの農場にハンガリーから出稼ぎに来た人々の苦難。でも、正直言ってこうした映画は最近どうも面白いと思わない。自分には関係なさ過ぎるというか、どうしようもないという無力感というか。
(★☆)

奥さんと『トリック−劇場版−』(2002 日)のレイトショーを観にWMCつきみ野へ。10分ぐらい前に着いたのだが、またもや1つしか開いていないチケット売り場に列ができて、結局CMの途中で客席に入る。お客さんは10人ぐらい。
この映画はHD24Pによるビデオ撮りで、解像度的には申し分ないけど、フィルム映像的に言えば抜けが悪くて、全体的に汚れたレンズで撮影したようなモワっとした感じの映像。

2002年12月8日(日) 2002/12/09 更新

『ウエディング』(1978 米)の録画を観る。登場人物が約40人という、ロバート・アルトマン監督の群像モノのはしりのような映画。でも、結婚式に両家の親戚一同(イタリア系とアイルランド系)が集まり、問題を抱えた人が何人かいたり、男と女を何組かくっつけたり、リリアン・ギッシュ演じる婆さんを式の最中に死なせたりしたら、まあそれなりに面白くなるなあ、というふうにしか思えない。式の進行がかなり乱れてきて、出席者とスタッフ数人が庭でマリファナを回し呑みしているのは不気味だったけど。
(★☆)

深夜、『グループ』(1966 米)の録画を観る。1933年の不況の最中にアメリカの女子大を卒業した8人が、ナチスがヨーロッパ各国に攻め込む頃までに、それぞれに苦難が襲う物語。でも、8人は多いなあ。誰が誰だかわからない。社会に貢献することを夢見て意気揚揚に卒業したのに、女性ということで虐げられるのは、当時のウーマン・リヴと関係があるのだろうか?などと、キャンディス・バーゲンが出ているので思ってしまった。レズビアンも題材になっているのだが、量的にはほんのわずか。35年前に作られた65年前のアメリカが舞台の映画のせいか、時代の実情や背景がわかりにくいというのがあるかも。
(★☆)

2002年12月7日(土) 雨 2002/12/08 更新

この日は昨日から忘年会で箱根の旅館で1泊し、そこから一ツ橋ホールで19:00からの『ゴジラ×メカゴジラ』(2002 日)の試写会に行くことにしていた。その前に、まずシャンテ・シネへ13:50からの『なごり雪』(2002 日)を再見しに行くために、時間に余裕があったので、箱根湯本からロマンスカーではなく急行でのんびり2時間ぐらいかけて日比谷へ。それでも開映1時間ぐらい前に着いたが、最近よく直前にスケジュールが変わるので、時間確認のためまずシャンテ・シネへ。するとそこには、本日初日の『ラスト・プレゼント』を観た人たちを待ち構えるぴあ調査隊の面々が。時間を確認後、この次に観る『恋に唄えば♪』(2002 日)の上映時間も同様に確認するために丸の内東映へ。そんなことをしながらウロウロしているうちに時間になりシャンテ・シネに戻ると、ぴあ調査隊の面々は消えていた。あいつらの詰め所はいったいどこに?

『なごり雪』お客さんは思ったより多くて25人位。年齢層はやっぱり高め。
『なごり雪』上映前の広告で、大林監督が撮ったと思われる痴呆治療のCMが流れる(http://www.e-65.net/)。臼杵が舞台で、角替和枝が老けメークをして痴呆の母親を演じていた。
あと、携帯電話の電源を切ってくださいというお願いのフィルムが、『K−19』のCMも兼ねているという新機軸も見た。
予告編では『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』が、タイトルの通りスター・ウォーズシリーズやケヴィン・スミスの自作を茶化している(?)ような内容で、キャリー・フィッシャーやそれにマーク・ハミルが「俺がジェダイ・マスターだ」どうのこうのと言う、変な役で出演。
『なごり雪』の感想で、「三浦友和が仕事を失って・・・」と書いていたのは間違いで、彼は単に妻に逃げられただけだった。うーん、なんでそんな風に思い込んでしまったんだろう?
しかし『なごり雪』は、臼杵の駅のホームの曲がり具合といい、かつての恋敵だった病院院長とその妻と思われる看護婦のツーショットといい、何から何まで最高だ。手の傷は『時をかける少女』だし、赤紙が来て夫が帰らぬ人となった須藤お婆ちゃんは『HOUSEハウス』の南田洋子だけど、あのラストシーンはまるでフェリーニの・・・(何の映画かは劇場で確認してください)。

続いて丸の内東映の『恋に唄えば♪』へ。ガラガラという話もあったけど、そんなことはなくて30人ぐらい。
劇場のチラシと予告編で、来年の秋に大川隆法製作総指揮の『黄金の法 エル・カンターレの歴史観』というアニメがまた公開されることを知る。古代遺跡には未来人がタイムマシンで訪れた証拠があるということらしいが、そうしたオカルトを真に受ける人、アニメ好きの人、そんな人たちが宗教に引き込みやすいという、わかりやすい手口。
『恋に唄えば♪』は、ところどころ笑い声が起きた。

続いて、神保町の一ツ橋ホールに移動し、『ゴジラ×メカゴジラ』の試写会へ。開場時刻の18:30ごろに着くが、既にかなりの席が埋まっている状態。一ツ橋ホールは初めてだったので、どの席に座ったらよいか勝手がわからなかったが、前の方に座る。隣でチビッコグループが上映前に騒いでいたが、私はそういうのは上映中でも余程のことじゃない限り気にしないのだ。それに、映画が始まったらおとなしく観ていた。
『ゴジラ×メカゴジラ』上映前のアナウンスで、「エンドロールが終わるまで席を立たずに最後までお楽しみください。」と言っていたのだが、それはかなり長いシーンがエンドロールの後にあったからで、なぜあんなことをするのか理解できない。見ないで帰っちゃってもかまわないシーンってこと?

2002年12月6日(金) 曇 2002/12/31 更新
『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』(1981 日)の録画を観る。
シリーズ27作目で、オープニングコントは浦島寅次郎が竜宮城から柴又村に帰ってくる話で、ここでマドンナの松坂慶子が乙姫様として早々と登場。大阪で芸者をしている松坂慶子が、幼い頃に別れた弟に会いに行くと最近死んだことを聞いてショックを受ける、というメインストーリーより、冒頭で不景気で悩むタコ社長が行方不明になり、自殺したと寅さんが早とちりする話の方が面白いんじゃあ・・・。でも、彼女がとらやに来てパッと華やかになったときはさすが松坂慶子と思ったが、それもあっという間に終わり。
満男がこの作品から吉岡秀隆になった。
(★★)

2002年12月5日(木) 晴 2003/11/25 更新

『愛と希望の街』(1959 日)の録画を観る。大島渚のデビュー作で、中三で進学か就職かで悩んでいる貧しい少年と、彼に同情的でお金をあげたり父親の会社の就職口を世話しようとする高校生のブルジョワ少女。これにもう1組、少年の中学の女の先生と、少女の兄の渡辺文雄の、お互いに好意を持ちつつも環境が違うために反発する2組の話で、デビュー作からいかにも大島渚らしい。
(★★☆)

深夜、『きこぱたとん』(1993 日)の録画を観る。ロケ地は鹿児島県の沖永良部島。主役の守屋利恵(もりやとしえ)は、ものすご〜い素朴で、役も無口な中学生。他の出演は、大森嘉之に平良とみ、撮影が岡崎宏三。映画の出来は観光映画、もしくは、はた織り1日体験学習といったところ。
(★)

2002年12月1日(日) 曇・雨 2002/12/06 更新

第12回映画祭TAMA CINEMA FORUM」の最終日に『カンダハール』(2001 イラン=仏)、『モンスーン・ウェディング』(2001 インド)、『少林サッカー』(2001 香港)を観に、多摩市のやまばとホールへ。ここへはおととし、去年に続き3年連続行くことになった。11:00からの上映に間に合うように1時間前に余裕をもって家を出たつもりが、ここは近い割りに時間がかかる所で、小田急永山の駅に着いたのは10:45ごろ、そこから歩いてちょうど11:00ころに会場に着いた。
今日の上映は、単に上映のみで、長めの休憩時間中に食事をとりながら観る。『少林サッカー』だけは再見だけど、いやあこれはやっぱりいい憂さ晴らしになった。

深夜、昨夜BSで放送されていた『光と闇の伝説 コリン・マッケンジー』(1995 ニュージーランド)の録画を観る。
今年、あの『乙女の祈り』でおなじみの(『あれ』でおなじみとは言わないよ!)ピーター・ジャクソンの作品ということでリバイバル公開されたものだが、観てみて・・・わっはっはっは、なんじゃこれ?いんちきドキュメンタリー映画じゃん。つまり、『オーソン・ウェルズのフェイク』や、ウディ・アレンの『カメレオン・マン』と同じ。紹介文などを読んだ限りでは、本物のドキュメンタリーだと思っていたぞ。蒸気機関車と一体のカメラなどのわかりやすい嘘がいくつか登場するものの、映画の中ではシラを切り通していて「なんちゃって!」の言葉も無いので、映画に詳しくない人の中には嘘だと気付かず本物のドキュメンタリーだと思い込んでる人がいるんじゃないの? まあ、1時間弱の短い上映時間だが、嘘がかなり念入りで面白い。
(★★)

2002年11月29日(金) 2002/12/02 更新

昨日の深夜に放送されていた『ひまわり』(2000 日)の録画を観る。感想は2000年のページに追加。
(★★)

2002年11月27日(水) 2002/12/06 更新

WMCつきみ野で、『たそがれ清兵衛』(2002 日)の夕方の回。
今日も5分前に着いて、予告編が始まったころに客席に入ったら、お客さんはなんと100人弱で、年齢層は高めだけど若い人もいる。前後左右に人がびっちり詰まっている状態で映画を観るのは久しぶり。今日はレディースデイだからというのもあるかもしれないけど、こんなに人気のある映画が1日1回のみの上映なんて、何か事情があるんでしょうねえ。
『たそがれ清兵衛』の映像は、照明の暗かった頃の室内の様子をリアルに再現しようとしたのか、全編にわたってものすごくローキー。古い映画館で観てたら、ランプをケチるために照度を落として上映していると絶対に思っただろう。ひょっとしてビデオ撮りかとも思ったが、フィルム撮りだった。
幕末の庄内が舞台で、庄内弁らしい(が、実際にはかなり違うであろう)言葉が話されていた。方言に関してよくうるさく文句を言うネイティブがいるけど、あんなものは正確に話されない方が当たり前なんだから、私に言わせればネイティブの優越意識の表われ。それとも、徹底的にやった方がいい? その場合、字幕は失礼だからもちろん無しで。
『たそがれ清兵衛』を観ている最中、後半の展開が何かの映画に似てるなぁと思って、ある映画を思いついたけど、まさか山田洋次があれを意識して作るわけがないから偶然に決まってる、でもやっぱり似てるし、でも仮に影響受けたとしても出来上がった映画は違うテーマのものだから関連づけるのは意味ないなぁ、などと思ってしまったその映画とは・・・・・、
『ブレードランナー』

深夜、BS−iハイビジョン名作セレクションの「コンセント」(2001 日)の放映を観る。
劇場公開版はこのテレビ版より9分長くて、エロティックシーンが増えてR−15指定になったらしい。
劇場版は、これといった評判をさっぱり聞かなかったんだけど、観てみて、うーん確かに観終わって「霊媒師誕生だからって、それが何?」と言いたくなる内容。現代のシャーマニズムを信じろってこと? 冗談じゃないですねえ。

2002年11月26日(火) 2002/11/29 更新

今日放映されたゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃 特別編集版(2001 日)の録画を観る。
要するに短縮版で、カットされた部分で気がついたのは、新山千春が酔って家に帰るところ。ここはラストにつながるところなのに、ここを切るくらいなら前田姉妹やチューヤンや佐伯日菜子の出演といったオマケシーンの方がいらないと思うけど。
始まっていきなりカッパ(?)出没のヤラセ番組を作ろうとするシーンがあったり、佐野史郎、温水洋一、(ご存知)蛍雪次郎、村松利史、笹野高史(釣りバカと同じ運転手役)、篠原ともえ(3シーンも出ていて、『恋に唄えば♪』と合わせて立派な金子ファミリー?)、徳井優、そしてマジにヤバい存在になってしまった仁科貴など、怪しげなチョイ役が多数現われるなど別の意味でも面白いが、本編も後半は激しいスペクタクルシーンの連続で、新作の『ゴジラ×メカゴジラ』の宣伝になるといいな。
(★★★☆)

2002年11月24日(日) 曇 2002/11/24 更新

『マッカーサー』(1977 米)の録画を観る。
日本軍に攻められてフィリピンを撤退するところから、退役して出身校のウエストポイントの陸軍士官学校で講演するまでの生涯を100%伝記映画として肯定も否定もせず客観的に描いていて、家族などのプライベートに関することは描いてないに等しいのは潔い。が、それだとNHKスペシャルを観ているようで、映画としては面白くない。何気なく観始めたら、朝鮮戦争で北朝鮮を相手に戦ったり、50年前に休戦という決着が今の事態にも影響しているなど、それなりに面白く観ることが出来た。
(★★)

2002年11月23日(土・祝) 曇・小雨 2002/11/24 更新

深夜、BSで『OKINAWAN BOYS オキナワの少年』(1983 日)を観る。原作者も監督も沖縄出身とのこと。うーん、でも沖縄人のつらい状況の恨みつらみだけってのもねえ。
(★☆)

2002年11月22日(金) 曇 2002/11/23 更新

WMCつきみ野で、今日が最終日の『ロード・トゥ・パーディション』(2002 米)の15:40の回を観に行く。
劇場に着くのがギリギリになってしまったら、1つだけ開いている窓口に6人ぐらい並んでいて、どうやら明日のチケットを買っているらしく、列がなかなか進まない。前の人なんか、「真ん中の後ろの席が取れる時間はないですか?」って・・・、いいよ!ハリポタなんか度の席で観たって! で、開映10分後にやっとチケットを買い、一応トイレに行って、小走りで客席に入ったら、ちょうど予告編が終わったところで事なきを得る。お客さんは7人。
「虎乃門」で、「お前、本当の殺し屋の目見たことないやろ?! オレは電車で見たで!」の井筒監督の名文句(?)が出たが、そういうコメントが出たのは、この映画を観てみて確かにわかる。

2002年11月21日(木) 2002/11/23 更新

深夜、『富江 re−birth』(2001 日)のテレビ放映を観る。くわしい感想はあとで2001年の感想のページに書くとして、この酒井美紀の富江が歴代富江の中で一番わけわかんねえ! 彼女の決めぜりふ「また会いましょ。」って、いいのか?これで。
風呂場でバラバラにされた富江の生首がまばたきするシーンがなかったと思って後で観直したら、確かにカットされていた。
(★★☆)

2002年11月18日(月) 2002/11/22 更新

WMCつきみ野で、今週で上映が終わる『OUT』(2002 日)の夕方の回。
映画の前に、同じマイカル内にあるスポーツ・オーソリティーで、ボロボロになっていたウォーキングシューズの代わりの新しい物を購入。
客席は私の他に2人組の計3人。
『OUT』で、間寛平がバットを振り回すところで、彼の演じるジイさんのキャラクターが、ヨタヨタしながらステッキを振り回す姿を思い浮かんだのは私だけだろうか?
あと、冬なのに外で焼きトウモロコシとカニを食べるのは、と〜っても恥ずかしいと思うんですけど。

2002年11月17日(日) 曇 2002/11/18 更新

招待券の当たった「PFFアワード2002アンコール上映」から、全20作品の中で行きやすい日曜の午後の14:00からの上映だからというのと、ビデオよりフィルム撮りの作品の方が期待できるという理由で、「水路の兄弟」「みち」の2作品。会場の東京国際フォーラム映像ホールは定員100人弱で、お客さんは40人ぐらい。
最初の「水路の兄弟」はビデオ撮りで15分。神田川のような水路にいる兄を弟が訪ねてきて、2人で水路を歩いて魚を採るという、筋もなければ物語の背景もはっきりしない類いの作品。道路の下に張り巡らされた水路の迷路感覚と、中の残響での音響効果を狙ったところから作られたような作品。好きでも嫌いでもないけど、まあよろしいんじゃないでしょうか?

続いての「みち」は、映画美学校の作品で16ミリ50分の技術賞(IMAGICA)受賞作品。
清掃会社で窓拭きの仕事をしている女の子は不器用なようで、お客さんの家の特殊なガラスを割ってしまい、(どこからかは不明だが)はるか離れた山梨のガラス屋にガラスを取りに行く。途中、ガソリンスタンドで店員が彼女のトラックを故障させてしまい、スタンドが用意した代車で失敗続きの2人がガラス屋に向かう。これもまた不条理もので、ストーリーはともかく、ぶっきらぼうな作風はよろしいんじゃないでしょうか? 車が最初品川ナンバーだったのが途中で名古屋ナンバーのレンタカーに変わったり戻ったりと苦労の跡が見られる。

続いて、またまた招待券の当たった『ラスト・キャッスル』(2002 米)へ。同じ銀座のシャンゼリゼでも上映していたが、早く帰ることを考えて渋谷東急3へ。この映画、なにも話題づくりをおこなわなかったので、やっぱりすいていてお客さんは25人ぐらい。おもしろいんだけどなぁ・・・。

NHKアーカイブスで、『なごり雪』にも出てきた臼杵市のセメント工場建設の反対運動のドキュメンタリー「風成の女たち」(1971/07/23)を観る。セメント工場のあった隣町が粉塵で真っ白だったこともあって、海を埋め立ててセメント工場を作ることに、男たちが漁で何ヶ月も帰らない漁村の留守を守る女たちが、漁業権を盾に裁判や人で道路をふさいだりの戦い。それにしても、住民を代表しているはずの地方自治体の政治家が、企業の側に付いて住民と対立するなんてことが毎度なのは、いったいどういうことなんでしょうねえ?

2002年11月14日(木) 2002/11/16 更新

深夜、テレビで『富江 replay』(2000 日)の放映を観る。
劇場で観た時の感想の通りで怖くないんだけど、要するに作りが普通の映画っぽい。主人公の山口沙弥加は行方不明の父のことを気づかい、宝生舞演じる富江もすごいまともで、自分を好きになった男はみんなやがて自分のことを嫌いになり、山口沙弥加にずっと一緒にいる友達になって欲しいと思うなど、ホラーというより悩める者たちの友情ものや青春ものみたい。それならそれでそんな映画にしちゃってもいいと思うんだけど、ときどきホラーっぽい描写になったり、ホラーシーンもまるで気を使って怖がらせ過ぎないように途中で切ったみたいなものが多くて、もっと徹底してもいいのに。男を夢中にさせ何度でも生き返る富江のキャラも、まともなキャラにしてしまっては怖くないだけでなく、物語のキーポイントとしての説得力に欠けてしまう。ちょうどCMに入るところで、来週放送のシリーズ3作目の『富江 re−birth』の予告が流れ、あちらの富江役の酒井美紀の想像をはるかに超えるはまりっぷりを見て、怖いのを通り越して笑ってしまい、「こういうのがやっぱりいいなあ。」と思ってしまった。光石監督、最新作は『おぎゃあ。』で、ホラーよりそっちの映画の方が実力を出せるのでは? もう1人のメインキャスト、ブレイク前の窪塚クンも、がんばってるなあ・・・どまり。
(★☆、星半コ追加)

2002年11月10日(日) 晴 2002/11/11 更新

『東京攻略』(2000 香港)の録画を観る。
何と言ったらいいのか困ってしまう映画だが、やっぱりトニー・レオンがいいというのがまず第一。アクションをやりつつあのすっとぼけた表情は、他に出来る人を思い浮かばない。それにひきかえ、イーキン・チェンはどうでもいいって感じ。ケリー・チャンは、普通この手の香港映画なら女優も男たちに負けじと笑いを狙おうと張り切るものなのに、1人悲恋のヒロインのようで浮いてるのは、三枚目はやらないというポリシーなのだろうか? 代わりに、阿部寛&仲村トオルの2人がしっかりサポートしていた。
で、どう言っていいのかわからない映画の出来は、香港人が作った日本が舞台の映画ということで、変な日本&変な日本語がたくさん出てきて、そのせいか真剣に良し悪しを検討する気になれず、なんとなく「こんなもんで面白くていいんじゃないですかあ?」ということにしておきたくなる映画。
(★★)

2002年11月9日(土) 晴 2002/11/10 更新

『鉄道員』(1999 日)の録画を観る。
高倉健演じる北海道の廃線間近の終着駅の定年間近の駅長の人生に、炭鉱夫や集団就職や、終戦後大陸からの引き揚げ者が多かった国鉄職員といった、かつては戦後の日本の成長を下支えしたが、今では産業の主役ではなくなってしまった者たちも描くと言う壮大さ。壮大過ぎて中心の健さんのドラマの作り込みが弱い気もするが、そこは廃線、過疎といった廃れ行くもののイメージ、真っ白な雪景色の静かで清潔だが過酷な状況に人々が耐えるイメージ、そして何より実直で不器用で、回り道を行くのは嫌いだが近道を行くのはもっと嫌いという健さんを主役に据えるという磐石の布陣で、エンペラー吉田の「偉くなくても正しく生きる」という言葉を思わせる、人生を真剣に生きた者たちの美しい姿を堂々と描いている。健さんをはじめとした人々が古いものにこだわるのは、単なる昔は良かったというノスタルジーではなく、自分がリアルタイムに生きてきた時代が過去になりつつも最後まで全うしようということ。そんなわけで、これはこれでいいんじゃないでしょうか。
(★★☆)

2002年11月8日(金) 晴 2002/11/08 更新

先日のテレビの「黒い十人の女」の録画を観る。
映画版と同じ、和田夏十脚本、市川崑監督で、台詞はもちろん、カメラワークもほとんどそっくり。
配役も、岸恵子⇒鈴木京香、中村玉緒⇒深田恭子、船越英二⇒小林薫ってのはぴったりだけど、山本富士子⇒浅野ゆう子、宮城まり子⇒小泉今日子はちょっと以外。でも、この女優陣だとキョンキョンだけ身長が低くて、恭子ちゃんと顔を突き合わせて口げんかするシーンで恭子ちゃんがかがんでた。
映画版で絶妙だった台詞の言い方は、今風のところと昔風のところが混じってて変だし、今風のふにゃっとした感じは映画版のきりっとした感じと比べるとしまりがなく聞こえる。時代が悪いのかなあ。

2002年11月5日(火) 2002/11/08 更新

『黒い十人の女』(1961 日)の録画を観る。
なるほど、こりゃ面白い。人のいい船越英二がなんとなく女たちと付き合って、女たちも本当に彼のことが好きなのか、他の女に彼のことを取られるのが嫌なだけじゃないのか、いっそのこと彼を殺せば悩まなくて済むとみんなで冗談半分で相談し、その最中にも彼をものにしようとしたり本気で殺そうとしたり、という微妙な関係をぐるぐると回る。
『なごり雪』じゃないけど、昔の女性はしゃべり方が早くてしっかりしていて、従って映画のテンポもいい。
(★★★)

2002年11月4日(月、休) 晴 2002/11/04 更新

『旗本退屈男』(1958 日)の録画を観る。
タイトルからしてシリーズ1作目かと思い、開始早々市川右太衛門三百本出演記念と映されたので、代表作の1作目以前に300本も出ていたのかと思ったが、彼は戦前から早乙女主水之介を何度も演じていて、これが30作品中23作目とのこと。(←何も知らない)
一瞬縦にスクラッチが入る以外は、褪色も目立たずとてもキレイなマスター。
さすが300本記念だけあって、いちいち書くのがめんどくさいほどの超豪華オールスターキャスト。主水之介はタイトル前にスタジオ内で色つきの照明でまずチャンバラ、本編の最初のチャンバラは忍者軍団を拳で撃退、2回目も忍者軍団を片手で刀を振り回してみねうちと、さすがに豪快。でも、この頃の東映時代劇って、今観るとアピールするものが乏しい。
それにしても、早乙女主水之介は豪華な衣装を何着も着替えて現われるけど、いったい何着の着物を持って旅をしているのだろう?
(★☆)

2002年11月3日(日、祝) 晴 2002/11/08 更新

昨日の体調不良からなんとか回復し、上映期間が残り1週間となった『ごめん』(2002 日)を観に新宿へ。その前に、新宿武蔵野館の『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(2001 米)を観ることにする。
今日も寝不足気味だったので、電車の中でちょいと一眠り。開映時刻の15分前頃に新宿に着き、外出の時に常に持ち歩いている何でも入っているカバンに眠気防止のガムが入っていないことに気付き、念のため薬局で買う。
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』16:30の回は、定員84人ぐらいでお客さんはほぼ満席。整理券番号が79番だったので、危うく立ち見になるところだった。

引き続き、テアトル新宿に行き『ごめん』の19:00の回。
テアトル新宿に入るとき、映画評論家の野村正昭さんと入れ違いになる。日本映画をものすごく多く観ている人だけど、『ごめん』は上映終了間際なのか。
お客さんは40人ぐらいで、子供たちが主役の映画なのに大人ばかり。
本編の前に『ウエストサイド物語』のデジタルリマスター版の予告編が上映されたが、すごいボケボケの映像で、あれじゃビデオで観た方がキレイなんじゃないかと思われるんじゃないの? それから、出ました!『呪怨』の予告編。予告編から既にやたら怖いシーンの連発!見せ過ぎなんてことはないでしょうね? 本編はさらに凄いんでしょうね? 観た感じ、ビデオの『呪怨』に似ていて、あの家もあの男の子もまたまた登場。しかし、あの男の子、1988年から今年まで、足掛け5年もの間同じ役を演じているんですねえ。
『ごめん』は思わず笑ってしまうところが何ヶ所もあり、場内にも笑いが巻き起こっていた。

『ごめん』終映後、続いてレイトショーの『DRIVE』も観ようかと思ったが、『DRIVE』を観ようか観まいか迷っているのと、最近は映画は1日2本までと決めているのと、帰って家でやりたいことがあったので、さんざん迷ったあげく結局帰る。

2002年11月2日(土) 晴 2010/01/07 更新

東京国際映画祭の特別上映の「シャック・カーディフ特集」を観に、シアターコクーンへ。全席指定なので、開映時刻の11時ちょっと前ぐらいに着くように余裕しゃくしゃくで行き、さらに例によって文化村裏の行列チェック。今日は15時開映の『ゴジラ×メカゴジラ』の行列で、4時間前なのに男ばかり20人ほど。それから、当日券待ちも数人。全員特撮マニアだろうと思って、軽蔑の眼差しを送りながら脇を通り過ぎる。あ、でもひょっとしたら釈ちゃんファンもいたのか? でも、やっぱりやだな。
入場時にもらったパンフレットには、今日のゲストはジャック・カーディフ氏だけではなく、なんと岡崎宏三さんとの名キャメラマン同士の対談と書いてあり、こりゃ儲けもの?
入場すると、またしても広告を上映中。1階席は満席で、2階にも人がいた。年齢層が高い。また、日本映画撮影監督協会の自主企画特別上映ということで、業界人も多い(?)。
そして、司会者と英語の通訳の挨拶が終わった後、さっそく『赤い靴』(1948 英)上映。プリントは、フィルムセンター所蔵の復元版で、ところどころ色ずれが起こるのは古いテクニカラー作品を今のフィルムに現像するのでは仕方がないのかもしれないけど、それ以外はかなりいい状態。
『赤い靴』は何故か2年に1回くらいの頻度で観ているので、今さら見直さなくてもいいかと思っていたが、初めてスクリーンで観てやっぱりスクリーンの威力は凄いし、こりゃやっぱり凄い映画だと改めて思う。見どころの赤い靴のバレエシーンが後半に始まるまで長いよ〜。でもここは本当に、さんざん待たされても待った甲斐があったと思うほどの感涙もののシーン。

休憩を挟んで『黒水仙』(1947 英)の上映。
しかし、ここで休息時間に食事を取らなかったので空腹、座席の座り心地の悪さや狭さ、それに眠気も襲ってきて、コンディションは最悪だった。
プリントはフィルムセンター所蔵で、つい最近フィルムセンターで上映されたときは字幕無しだったので尻込みしたのだが、今回の上映のためにプリントに字幕を打ち込んだとのこと。しかも、その字幕が黄色いので、白い修道服の上の文字もはっきり読める。さらに、色ずれは見られなかったので、ひょっとしたら正真正銘のテクニカラーのプリント(?)で、落ち着いた色調が美しい最高のプリントだった。
撮影当時はまだ17歳ぐらいのジーン・シモンズ(女優。KISSのベースではない。念のため)がヒマラヤのふもとのインド娘の役で、彼女も欧米人以外の役をよく演じていたはず。ちなみに、彼女が恋に落ちる相手役のSABU(サブー)も、日本人ではない。
なお、ジャック・カーディフの作品で現在日本で上映できるプリントはこの2本のみなんだそうな。『天国への階段』をキム・ハンター追悼を兼ねて上映するわけにはいかなかったということか。

『黒水仙』終映後、ジャック・カーディフ、岡崎宏三、司会の田村勝弘氏のトークが始まる。しかし、もちろん通訳を挟んでいる分余計に時間がかかるし、相手はサーの称号の持ち主、黒澤明も受賞した2000年のアカデミー特別名誉賞受賞者、現在88歳の映画の生き証人というわけで恐れ多い謝辞が続き、キャリアが長すぎて短い時間で話してもらうには逆に話題が絞りづらいなど、そんなに貴重な話は聞くことが出来なかった。それでも、マレーネ・デートリッヒが入浴シーンの撮影中にスッポンポンでコケた話や、フィルムに愛着を感じつつもデジタル映像の利便性と経済性を認める発言を聞くことが出来た。閉幕後、ロビーでサイン会を行なっていて、コンペの審査共々日本に来てくれてひたすら感謝!

17:00ころシアターコクーンを出て、帰りも文化村裏を通って、18:30からの『トランスポーター』の行列をチェック。2、300人ぐらいだったけど、まだリュック・ベッソン・プレゼンツなんか観ようと思うの?と、『赤い靴』『黒水仙』を観て意味不明の勝ち誇った気分を抱いて脇を通り過ぎる。
このあと、もう1本何かハシゴしようと思っていたが、疲れたので帰宅。帰ってからも、頭が痛い、目の奥が痛い、寒気がするで、調子の悪い夜を過ごす。

さあて、この後の映画祭の予定は・・・ない。東京国際映画祭緊急速報、これにて多分おしまい

2002年11月1日(金) 雨→曇 2002/11/02 更新

昨日に続き、WMCつきみ野で『サイン』(2002 米)のレイトショー。
お客さんは30人くらい。
悪い評判も聞いていたけど、なんだ、面白いじゃん。やっぱり、素人の評判なんか当てにならないなあ。

2002年10月31日(木) 曇 2002/11/02 更新

WMCつきみ野に『トリプルX』(2002 米)の夕方の回を観に行く。
この日に観に行ったのは、WMCつきみ野2周年で入場料1000円で、『トリプルX』がWMCポイントカードのトリプルポイント対象で、これまでの4ポイントと合わせて映画1本招待の7ポイント達成であがり、ついでに今日が配布最終日の次のポイントカードをもらうため、というセコ〜い理由から。
公開1週目の映画を1000円の日に観るわりにはお客さんが少なく、50人くらい。
『トリプルX』のストーリーが、舞台がプラハで、素人が訓練をしてエージェントになるというのが『9デイズ』とおんなじ。まあ、映画の出来は雲泥の差だけど。
ヴィン・ディーゼルがプラハに着いたとき、街の中に日の丸と「IZINKAN」と書かれた看板があったけど、何の店だろう?
同じく、街中げチターで「第三の男」演奏していた人がいたけど、あの映画もスパイものとはいえ、あちらは隣の国のウィーンが舞台。
そして、どうしても気になるのが映画が変わる度に毎回違うサミュエル・L・ジャクソンの髪型で、今回は笑福亭鶴瓶のようなM字型。はたして、彼の本当の髪型はどうなってるの?
スタントやVFXを多用しているだけあって、エンドクレジットが物凄く長い! おまけに、その間じゅうずーっと派手なオーケストラの音楽が鳴り響いていてうるさい!とはいえ、平凡なものよりは好き。

2002年10月28日(月) 2002/11/03 更新

おととい録画した『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル』(2000 日)を観る。
前半はこれといったことは起きないが、後半に入って次第に本領を発揮しだし、特に猿軍団に対する人間軍団の攻撃が、く、く、くだらな過ぎる! くだらな過ぎて、なおかつ凄いスペクタクルという、良質のバカ映画の感動を満喫。(この文章、なんかヘン?)
悪役が見た目はアフロのサイケだけどジャングルのトップに登りつめた自称ヒーローで、自分が主役のアニメを作ろうとするあたりが大神源太とだぶる。深読みすれば、ヒーローとは勝負に勝つこと、権力を手に入れることではなく、ヒーローを待ち望む人々の夢を叶えようとする人こそがヒーローだと言う映画。
(★★★)

2002年10月27日(日) 晴 2002/10/28 更新

映画祭開催中ではあるが、京橋のフィルムセンターへ行き、13:00からの『十九歳の地図』(1979 日)。
お客さんは50人ぐらい。
映画の中の音楽はジャズが使われていて軽快さと張りつめた雰囲気を出していたが、その流れなのか舞台となる新聞販売店のシーンでもどこからか矢野顕子の「行け!柳田」や「津軽ツアー」(ホーハイ節は原曲でした)が流れていた。

続いて今度は映画祭の企画で、シアターコクーンで16:45から開かれた「『スパイ・ゾルゲ』の映像世界」のために渋谷へ。
時間に余裕があったので、新橋まで2駅歩いて新橋へ。今日の銀座は歩行者天国で、山野楽器の前ではフォーク・クルセイダーズの催し物をやるらしく人だかりができていたので迂回。悲しくてやりきれない、なんてことはなかったけど。新橋のキムラヤを物色したが、興味のあるものはなく、さっさと銀座線に乗って銀座に向かう。途中、どこかで持ってきたThinkPadの入力をしようと思い、溜池山王の駅のホームのベンチで30分ほど入力。ちょうど開場時刻に着きそうなタイミングで再び地下鉄に乗り渋谷へ。
シアターコクーンへは昨日と同じように文化村の裏に回る道を行き、オーチャードホールの列を見る。今日は特別招待作品の『K−19』で、16:15ころで50人ぐらい並んでいた。当日券の方にも数人並んでいたけど、ハリソンは来ないって知っているのかな?

シアターコクーン入り口で指定券に交換。招待券なので、指定券にはしっかり「御招待」のはんこ。定価は1000円だけど、まだ完成していない映画のラッシュを、トーク付きとはいえお金を払って見に来る人がどれだけいるのだろう?それを日曜の午後にシアターコクーンでやっちゃっていいの?と思っていたら、1階席はほぼ満席に、2階席は不明のまずまずの入り。でも、業界人の割合が多そう。
開映時刻の5分ぐらい前に客席に入ると、今日も上映前の長いCMが既に始まっていた。数々のCMの中でも、大画面と重低音で見るNOVAの♪いっぱい聞けて、いっぱいしゃべれる♪のCMがひときわ異彩を放つ。
そして場内が暗くなり、昨日同様いきなり『スパイ・ゾルゲ』の映像が始まる。これは約10分間で、その後に篠田正浩監督、VFXプロデューサーの大屋哲男、ハードディスクレコーディングなどのシステムの(株)ByteLuxの笠原雄治によるシンポジウム。その後、再び約10分間の上映で、最後はQ&Aという流れ。
この映画は、ソニーのシネアルタHD24P/1080にパナビジョンのレンズという『エピソード2』と同じカメラで撮影され、それをハードディスクに10ビット非圧縮で記録し、それを編集したものをこの日のためにシアターコクーンにCHRISTIEのDLPプロジェクターを持ち込んで上映した。ちなみに、劇場公開のときはDLP上映でも8ビット圧縮データになるそうなので、今日よりも画質が劣るとのこと。で、CHRISTIEのDLPの映像は確かにきれいで、以前ビデオ撮り映像で文句を言った草むらがきれいに映らない解像度の悪さはここでは気にならず、草むらはきちんと映っていた。(うーん、何が違うんだろ?レンズかな?) HDの解像度は1920x1080で約200万画素。これに対し、35ミリフィルムは2千万画素だそうで、フィルムの優位は今だに圧倒的。ただし現像やオプチカル処理などでフィルムのコピーを繰り返すと、劣化しないデジタル映像と変わらない程度になるのだろう。
映像はセットや東照宮などのロケなどもキレイで、テンポが良くて緊張感が高いが、なんと上映時間3時間の間ずっとこの調子だそうな。やっぱり、『スパイ・ゲーム』や『スパイキッズ』や『SPY_N』とは一緒にしちゃいけなさそうだ。これが引退作品と言われている篠田監督は、体育会系らしく相変わらず元気。
終了後、舞台上の様子を撮影してDLPプロジェクターでリアルタイム上映をしていたパナビジョンのカメラを見に舞台の方に行ったりする。

18:10頃終わり、帰る途中再びオーチャードホールの列の方へ。『K−19』待ちの人たちが並んでいたけど、列が折り返したりしていなかったので、数百人ぐらいか?

2002年10月26日(土) 曇 2002/10/27 更新

今日から東京国際映画祭の開催で、今のところ観に行くつもりなのがあと2、3作品だけど、もっと増えると思うので、当コーナーをお楽しみに。
今日は16:30からシアターコクーンでの「アジアの風」ショウ・ブラザーズ特集『大酔侠』(1966 日)。その前に、時間的に合うという理由で、シアター・イメージフォーラムでの『火星のカノン』(2001 日)の13:50の回。
渋谷へ向かう電車の中で、国会議員のツルネン・マルティさんを目撃。高くなさそうなスーツ姿で、小さな紙袋片手に入り口のところで1人で立っていた。あまりにも無防備な様子に、同じ民主党の刺殺された石井議員のことを思い出す。途中どこかで降りたようだ。
渋谷に上映30分前に着いて、余裕で寄り道しながらシアター・イメージフォーラムに向かったら、思ったより遠くて全然余裕がなく、予告編が始まったところで入場。
お客さんは20人ぐらい。
予告編で、地下の劇場で上映中のタルコフスキーの『サクリファイス』の公開時のものを流していた。オープニングの木を下から上への移動撮影は何度見ても最高だが、ナレーションの「核の時代の黙示録(?)」というのには時代を感じる。
予告編の中で一番気に入ったのは、実験映画風のイメージフォーラムの受講生募集のものだった。
『火星のカノン』で、主人公の久野真貴子が勤めているチケット屋の中に『空がこんなに青いわけがない』『夏の庭』『マリアの胃袋』『シベリア超特急2』といった妙なセレクションのポスターが貼ってあったけど、製作のアルゴ・ピクチャーズの過去の作品のものを適当に貼っただけだということに気がついた。でも、ひょっとして数年前が舞台の映画なのか?と思ったので、はっきり言ってまぎらわしい迷惑な楽屋落ち。

16:00頃『火星のカノン』が終わりシアターコクーンのある文化村へ向かう。といっても、同じ渋谷といっても東の端から西の端まで、途中のろのろのろのろ歩くいい若いもんに行く手をはばまれて、15分位かかって着く。それでもわざわざ文化村の裏の、行列ができる通りを通っていくと、ちょうど『大酔侠』の裏番組の『マイノリティ・リポート』(映画マニアなら『大酔侠』の方がメインでしょう。)の入場が終わっていて、後片付けをしているところだった。それでも、オーチャードホールの入り口にはものすごーい数の報道陣。おかげで、シアターコクーンへの行く手をはばまれたかと思ったが、通り道を見つけてその中を抜けて行く。
シアターコクーンには映画祭上映前のCM上映中に入場。その後、客席が暗くなって、上映前のセレモニーかなにかあるのかと思ったら、そのまま『大酔侠』の上映開始。
字幕がフィルムに打ち込むやつでなく、英語と中国語の字幕付きの香港版(?)のプリントに別映写機で画面の右端に縦書きの字幕を上映するタイプ。でも、字幕の映写機からの光が当たっているシネスコの画面の右3分の2が明るくなり、暗いシーンになると左3分の1ぐらいのところに境目が見えて気になる。
プリントは最近デジタル修復しただけのことはあってとてもきれいで、それよりも(確かモノラルとはいえ)音がとても良い。
お客さんは200人くらいで、反応も良かった。

2002年10月21日(月) 雨 2002/10/27 更新

『あした来る人』(1955 日)の録画を観る。
ストーリーが込み入っているので、整理する目的で書いてみると、(ちなみに、原作は井上靖)魚のカジカの研究をしている三國連太郎が、列車の中で月丘夢路と知り合い、カジカの本の出版の資金援助を彼女の父親で大阪の会社社長の山村總に頼もうとする。山村社長は東京の新珠三千代に時々会いに来る(どんな関係か不明)。月丘夢路は夫の三橋達也と東京に住んでいて、夫は山登りに夢中で妻をほったらかし。三橋達也がもらってきた犬が妻の犬嫌いのため新珠三千代のもとへ渡ったのが縁で二人は知り合う、といった5角関係。
おまけに、三國連太郎はカジカの研究、三橋達也がカラコルムへの登山、山村總は風呂焚きに夢中で、三橋達也の登山仲間は16ヶ国語を話すという、変わったキャラクターばかり。しかも、小銭のやり取りや山村總の焚いている熱い風呂に入っている三國連太郎がシャワーの水でこっそりうめていたりと、ディテールがやたらと凝っている。これにはついつい見入ってしまった。やっぱり川島雄三はクセ者。
(★★☆)

2002年10月20日(日) 曇 2002/10/20 更新

『呪怨』(2000 日)『呪怨2』(2000 日)の録画を観る。
物語が、先日観たテレビの「学校の怪談」(1998 日)のエピソードの中の、同じ清水崇の監督による「片隅」「4444444444」の前後をさらに追加したもの。『1』と『2』は話がつながっていて、『1』の最後3分の1が『2』の最初で繰り返される。
テレビの「学校の怪談」や『リング』などの中田秀夫や『回路』などの黒沢清作品など、最近の日本のホラー映画で見られる怖がらせる演出の方法がバッチリきまっていて、清水監督は彼らと並ぶようなホラー映画の確かな担い手であることが確信できる出来ばえ。難を言えば、監督の好みなのだろうけど、登場人物が誰も悲鳴を上げないのだが、ここぞというところの悲鳴があった方が良いと思う。せっかくの豪華な女優陣にやらせないなんてもったいない。さらに、10分ぐらいのエピソードが連続している構成なので、1つ終わって次のエピソードに移るときに緊張感が緩んでしまうこと。だからこんな感じの長編を観てみたいが、既に『富江 re−birth』で長編デビューしている清水監督の次回作は『呪怨』のフィルム撮りによる劇場版。テレビで30秒ほど映像を観たが、見てはいけないものを見てしまったという感じで、早くも来年の公開に期待が高まる。
(★★★)

2002年10月19日(土) 雨 2002/10/20 更新

『華岡青洲の妻』(1967 日)の録画を観る。後とり息子を産めないなどの後ろめたさといった個人的な動機で、夫の研究中の麻酔薬の人体実験台を妻が買って出るが、世間ではそれが内助の功みたいな美談として語られるギャップが描かれる。でも、周りの人々の理不尽な目なら、同じ増村保造作品なら『清作の妻』の方が上かなぁ。
(★★)

夜、NHK総合の「二人のTAKESHI」を観る。北野武監督とビートたけしが合成画面で対談するものだったが、タケちゃんの二役も演じ分けが曖昧で、何も発見のない内容でガッカリ。

2002年10月18日(金) 2002/10/19 更新

深夜、『ファーゴ』の放映を観ていたら、ウィリアム・H・メイシーの中古車やのオフィスに、「明石家サンタ」で、さんま→加藤紀子→堀江淳→中居くん→視聴者と渡り歩いた、気持ちの悪い木彫りのゴルファーの人形がたくさん置いてあった。うーん、あれって北海道の木彫りの熊なみにポピュラーなのだろうか?

2002年10月16日(水) 晴 2002/10/17 更新

今日BSで放送された『姉妹坂』(1985 日)の録画をまたまた観る。
観るたんびに思うのは、この映画の最初3分の1ってとんでもないなあ。展開が普通の映画の倍くらい速い手際良さ、というよりタメがない。それに、カメラ目線の人物が画面の中央にくるバストショット(小津安二郎みたい)を多用して、画面に奥行きがない。そのショットでしゃべる台詞も全然会話っぽくなく(「・・・。が、」なんて言わないよなぁ)生々しさがなく薄っぺらに聞こえる。確信的にそうしてるのはわかるとして、理由がわからない。後半をメインにするために、前半はさっさと片付けたのか? そもそも、ストーリーがメリハリのないたいしたことないもので、見せ場になりそうなのは浅野温子が死ぬところぐらいだからなあ? 確かに、このシーンは好きなので、これだけで★2分の1アップ。
沢口靖子の京都弁を聞くと、タンスにゴンのCMを思い出すようになってしまった。でも、4姉妹のうち他の3人は京都弁なのに、浅野温子だけなんで標準語なんだろう?
(★★)

2002年10月13日(日) 晴 2002/10/14 更新

今日の夜に放映された『男はつらいよ 寅次郎春の夢』(1979 日)の録画を深夜に観る。
オープニングコントは、お尋ね者の寅さんが1930年頃のサンフランシスコの中華街にやって来て(なぜか外でチャルメラの音が)、さくらと出会って日本に帰るというもの。
シリーズ24作目で、マドンナは香川京子。でも、今回はマドンナがらみのエピソードは少なく、代わりに安宿を求めて柴又に来て、とらやに泊めてもらうことになるアメリカから来た薬のセールスマンのエピソードがメイン。つまり彼はアメリカの寅さんなのだが(上着と帽子とカバンもそっくり)、アメリカ嫌いの寅さんと言葉が通じなくて一悶着あったり。で、彼はさくらを好きになるが、当然ふられてアメリカに帰ると寅さんと同じ展開で、しかも蝶々夫人にも掛けているという、いつになく凝ったストーリー。最後に寅さんと日本語と英語でお互いに話して何故か会話が通じているといったギャグもあって面白いのだけど、結局はアメリカ人は意思を言葉ではっきり言うけど日本人は言葉にしないで伝えようとするといった文化の違いと、それを超えて日米友好といった月並みの内容で、寅さんのパロディとしての意味しかないといった感じ。
(★★)

2002年10月12日(土) 晴 2002/10/13 更新

WMC新百合ヶ丘で開催中のしんゆり映画祭の12:00からの上映『いちばん美しい夏』(2001 日)と『忘れられぬ人々』(2000 日)の2本立て。
お客さんは100人弱で、2本とも老人が主役のためか年齢層が高い。
『いちばん美しい夏』の上映前に、ジョン・ウィリアムズ監督が舞台挨拶。
『いちばん美しい夏』の中で、南美江演じる元女優が昔出演していた『蛍の谷』という映画が出てきたけど、それは果たして実在するのか? うーん、調べたらどうやら架空の映画だったみたい。
『忘れられぬ人々』は、三橋達也と大森南朋が出ていて、『Dolls』みたいだ。
終映後、ウィリアムズ監督と篠崎誠の両作品の監督のトークショーで、タイトルは「いま世代(とき)を超える」
お互いに相手の作品を気に入っているという話から始まって、まずはウィリアムズ監督が篠崎監督に『忘れられぬ人々』の社会的な面についての質問。で、その後、お互いの作品の細部や裏話について言い合って、でもそれってトークショーのタイトルとは無関係だよなあ。まあ、いいんだけど。
トークショー終盤で、客席にいた『忘れられぬ人々』にご出演の青木富夫さんと風見章子さんが壇上に上がって、さらに撮影中の裏話に花が咲く。青木さんは、撮影後にガンを患ったとのことだが、この日は元気に風見さんとトーク。というわけで、あっという間に終わりの時間。

夜、『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』(1979 日)の録画を観る。
23作目で、マドンナは桃井かおり。オープニングコントは、戦前?繁盛しない病院の医者の寅さんが、ついに研究中の便秘の治療薬が完成というところで爆破。
旅先で寅さんと知り合ったお嬢様の娘の桃井かおりが、親が決めた好きでもない人と結婚するのがイヤで結婚式を抜け出し柴又にやって来る。そして、親元を離れ1人で生きようとし、彼女に逃げられた婿の布施明も近所にぼろアパートを借りて1人で暮らす。家柄うんぬんより自分の好きな人を好きになるという、いたって普通の話。今回、寅さんは恋の対象じゃないとかおりに早々と言われてしまう。
昔の桃井かおりのほわーんをした時の吸い込まれそうな目が見られるけど、それもこの頃が最後かな? 前に、『男はつらいよ』シリーズでは、1人の俳優が違った役を演じることはないと書いたが、2代目おいちゃんの松村達雄が結婚式の仲人役で出ていた。布施明の妹の高校生役は今は亡き戸川京子で、かなりの台詞を言っていた。
(★★)

2002年10月11日(金) 晴 2002/10/12 更新

WMCつきみ野で『阿弥陀堂だより』(2002 日)のレイトショー。お客さんは20人ぐらい。
上映中、隣のスクリーンからドーンという音が数回10秒おきぐらいで聞こえてきた。ここの映画館、座席を増やすために壁を薄くしたのか? ちなみに、右隣は『ジャスティス』だった。左隣は不明。

2002年10月10日(木) 晴 2002/10/12 更新

『ギブリーズ episode2』(2002 日)と『猫の恩返し』(2002 日)が今週で終わってしまうので、WMCつきみ野で9:45の回を観に行く。(昼の回しかないから) この時間はお子様たちも忙しいらしく、お客さんはいい大人が3人。
アナログ音源での上映は、そこのスクリーンがドルビーステレオSRまでしか対応していないから?
「虎乃門」で井筒監督が『猫の恩返し』を観たとき、吹き替えの声が佐藤仁美だと気がついて、「仁美ちゃんやろ? この声、仁美ちゃんやろ?」と何度も言っていたが、私は全然気がつかなくて、エンドクレジットを見て思い出した。監督はよく気がついたもんだ。まあ、こっちも濱田マリはすぐ気づいたけど。
丹波哲郎の猫王のキャラクターが、息子の嫁を勝手に決めて強引に結び付けようとする、って『釣りバカ日誌13』で演じた社長のキャラクターと一緒!
『猫の恩返し』は面白かった。悪評吐いていた人たちは、相当気持ちがゆがんでますな。他の軽い映画は平気なくせに。

2002年10月9日(水) 晴 2002/10/11 更新

『ロックンロールミシン』の招待券が今ごろ当たってしまった。でも、もう観てしまったので、使う予定が無い。誰かにあげてもいいけど、作品的には観ないことを勧める。

2002年10月8日(火) 小雨 2002/10/11 更新

WMC海老名での『Dolls』(2002 日)の試写会。開映時刻の19:00にギリギリ間に合う。お客さんは200人弱で、席は前から2列目だが問題なし。
上映前の予告編で、『たそがれ清兵衛』は結構派手な立ち回りがあるのに、音楽が井上陽水の甘い歌で、画面には「愛」の文字やハートの絵で、どういう映画かさっぱりわからない。予告編そのままのいろんな要素の映画なのか? それとも女に媚を売っているのか? こんなことでいいのか?>松竹
『Dolls』は、頭のおかしい役といえばやっぱり菅野美穂か? 恭子ちゃんは、自分の持ち歌を歌ってた。松原智恵子は、たけしと明治大学の確か同期だったはず。(といっても、片や映画スター、片や理工学部で生田キャンパスよりも浅草に行っていて中退だけど。)ホーキング青山は、芸名が外国で問題になったりしないのだろうか?

続いて、同じWMC海老名で、今週いっぱいで上映が終わる『インソムニア』(2002 米)のレイトショー。
お客さんは5人ぐらい。
終映は23:30頃で、23:42の電車に乗り遅れていたら次は24時過ぎで、それだと江ノ島線の終電に間に合わないところだった。危なかった。

家に帰って、今日の昼にテレビ東京で放送されていた『風速40米』(1958 日)の録画を観る。
♪か〜ぜが吹〜く吹く〜〜、やけに吹きゃが〜ると〜〜♪という石原裕次郎のテーマソングで始まるが、内容はいたって普通。
クライマックスの台風が直撃する中でビルの建設工事をするシーンも、『キートンの蒸気船』にはるかに及ばない風の弱さ。
画質はまるでニュープリントのような鮮やかさ。
(★☆)

2002年10月7日(月) 2002/10/09 更新

『岸和田少年愚連隊』(1996 日)の録画を観る。
ナインティナインの2人(主役は矢部くんの方)が中学から高校にかけて喧嘩に明け暮れる話。うーん、はっきり言ってこれは苦手。自分との間の溝が大きすぎる。キャラクターはいいのだけど。
(★☆)

2002年10月6日(日) 晴 2002/10/08 更新

16:00から日比谷の東商ホールでの『マッスルヒート』(2002 日)の試写会の招待券が当たっていて、その前にもう1本時間的に唯一合っていた13:00から渋谷のシネ・アミューズでの『ロックンロールミシン』(2002 日)を先に観に、12:55頃劇場へ。
お客さんは75人くらい。
4人の主な出演者は、今回も気弱そうな加瀬亮をはじめ、池内博之りょうもいつもの通りで、水橋研二の役作りが凝っていて変わっていたくらい。(彼が凝ること自体はいつもの通りなのだが) また、池内くんの役名がリョウイチでリョウ君と呼ばれていて、加瀬くんの役名がケンジだったのだが、紛らわしくて誰のことだかわからないということはなかった。
映画ファン的にはすごい豪華なキャストなのだが、田中要次&大森南朋はどこに出ていたのだろう?

思ったよりも早く15:15頃終映で、地下鉄で移動して次の会場の東商ホールへは15:45頃到着。
今日はこの会場で3回『マッスルヒート』が上映されたようで、16:00からの回は最終の3回目。
オープニングのクレジットは英語表記で、哀川翔が”Show Aikawa”となっていた。訳して「哀川を見せろ」。彼はimdbを見るとShoだったりShowだったりするみたい。Shoだとケイン・コスギと2人合わせてSho Kosugi・・・じゃまずいからShowなのか?
映画の時代設定は2009年で、今はニュースを読ませてもらえないTBSの安住アナ(TBS製作なので)も、そのころにはニュースを担当できるようになっているようだ。
ケイン・コスギが上半身ハダカになったときすごい筋肉だったのだが、あれってやっぱりCG? 某映画の塚本晋也みたいだった。
出演者がみんな持ち味を発揮していて良かったのだが、我が家では「いっけい」と下の名前だけ呼び捨てで呼んでいる(決して「小島一慶」などの人たちとは混同しない)ほどの人気の渡辺いっけいも同様に良かった。

2002年10月5日(土) 晴 2002/10/08 更新

当サイトの掲示板でおなじみの、大阪にお住まいのドンドコ屋さんが東京に遊びに来て、その目的が前日の三鷹の森ジブリ美術館と、この日のチェブカフェで、ご一緒するために最寄り駅の三軒茶屋駅で14:00に待ち合わせ。初対面で面識がないので、私の持って行ったキネ旬10月下旬号を目印にするという、何かの映画でやっていて一度はやってみたい(?)シチュエーション。そして、もう1人やはり初対面の東京のさんも合流して、暑い中初対面の3人が世田谷の狭くて曲がりくねった道を自信なさげに歩いていって目的地に到着。
チェブカフェは、中はチェブラーシカのグッズでいっぱい・・・という想像とは全く逆の、何も内装がない小さな店だった。隣で売っていたグッズも思ったより数が少なかった。
チェブカフェとその後場所を変えて、3人で取り留めのない映画談義(内容は省略)。話をしてわかったのは、お二人とも当サイトを細かいところまで読んでいたということで、うれしい反面不用意なことは書けないなぁ、といってもそれで急に変わるなんてことは無いのでご安心を。
18:00少し前に駅でお別れ。
盛り上がり度は、なにしろ初対面なので本来の様子がわからないのですが、若干おとなしめでも初対面のわりにはよかったと思います。私はとても楽しめました。

2002年10月3日(木) 晴 2002/10/04 更新

新橋のヤクルトホールで『ジョンQ 最後の決断』(2002 米)の試写会。

続いて、新橋から歩いて銀座シネパトスに行き、レイトショー「石井隆 名美のすべて」から『天使のはらわた 赤い淫画』(1981 日)
お客さんは30人くらいで、うち女性は5人ほど。ポルノの上映でよくある「女性専用シート」は無し。
プリントはノイズが多く、褪色もしている。
途中の濡れ場で、壁際の席に座っていた人の方から小刻みな動きをしていると思われる音が・・・コラコラコラ! でも、エッチ度は低いけど、泉じゅんは本当にキレイだもんなぁ。

2002年10月2日(水) 晴 2002/10/03 更新

TBSで『陰陽師』(2001 日)。
去年劇場で観て採点は★1つだったので、ながら視聴に近く、目当ては夏川結衣。(変換しようとして気づいたけど、「夏かわゆい」だって。プロフィールを調べたら本名は違うので、ダジャレの芸名なのかな?) 彼女以外は誰も人間っぽく見えないし、全体的に資金不足のように映像のゴージャス感に欠けてやっぱりダメなのだが、映画館で観た時よりは面白く見えた。スクリーンで観ると、良い映画はより良く、悪い映画はより悪く見えるということか?

2002年9月30日(月) 雨 2002/10/02 更新

今日は18:30からサイエンスホールでの『SABU』(2002 日)の試写会の招待状が当たっていたのだが、ここの会場は駅から遠いし、ハシゴしたい適当なレイトショーの映画も無さそうだったし、仕事があるしで、行くのをやめようかなあと思っていたところ、うまい具合に(?)職場のPCがネットワークに繋がらなくなって仕事にならなくなったので、残りの仕事は後回しにして行くことにする。
行きの電車で「ぴあ」を観ながらハシゴの映画を探すが、無理してまで行きたいと思ったものは結局無かった。
九段下の駅に着きサイエンスホールに向かったら、途中の道で「今夜の日本武道館でのレニー・クラビッツのコンサートは、本人病気のため中止になりました。」と言っていた係員がいた。もしコンサートが行なわれていたら、帰り道でそっちの一団に巻き込まれることになっていたかもしれないので、一応よかった。
会場は満員に近く、若い娘からチビッコ連れのお母さん、それにオバサンと、女性率高し。藤原竜也人気か?
この映画はキネマ旬報社が配給をしているのは知っていたが、ドイツ人が禅の修業をしに日本に来るという『MON−ZEN』も配給してたんだ。
帰りの電車でもしつこくハシゴの映画を考えるが、結局そのまま帰って一仕事。

2002年9月29日(日) 晴 2002/10/03 更新

17:00から有楽町の東京国際フォーラムホールAでの『9デイズ』(2002 米)の試写会が当たったので観に行く。
指定席の引き換えが14:00から始まるので、14:05から有楽町スバル座で上映の『なごり雪』(2002 日)を先に観ようと思い、先に指定席の引き換えに行く。しかし、13:50ごろは既に長蛇の列で、でもこれは予想の範囲で、席は悪くなるが引き換えは『なごり雪』の終映後にし、スバル座に向かって歩く。
それにしても今日は暑い。長袖ではなく半袖を着てくるんだった。
スバル座は1994年の『アビス<完全版>』以来で本当に久しぶり。ここは古めの映画館で、上映前のアナウンスのテープが古いのか、やけに小さい音で「最後までごゆるりとご鑑賞下さい」と言うのがいい。予告編の前にずっと昔から流していた、同じビル内にある海外旅行者や船員ための検疫もやっている病院の広告フィルムもすごい。でもここは意外に音がしっかりしていてお気に入りの映画館。
お客さんは思ったより多く100人くらいで、高齢者が多い。ひょっとして、大分県人などの関係者がいるのだろうか?
座席から入り口越しにロビーを見ると、そこで数人の女性が並んで記念写真を撮っているという、映画館ではあまり見られない風景。よく見たら、その中の1人は大林千茱萸さんだ。彼女も、いろんな所で年に2回ぐらい見かける。
今日は1回目の上映前に舞台挨拶があって、そのせいか開映時刻が5分遅れ。
『なごり雪』はクレジット上の正式タイトルは『映画 なごり雪 あるいは五十歳の悲歌(エレジー)』とまたまた長く、どういうこだわりか、スクリーンサイズが1:1.66のヨーロピアンビスタで上映。(実際、普通のビスタで上映すると、途中で細山田隆人くんの頭が切れると思われるカットあり。)
映画の出来は『青春デンデケデケデケ』以来と言っていいほど本当に素晴らしかった。
しかも、大林監督の脱がせ技が久々に炸裂。といっても、一応意味のある裸。
主演の須藤温子は中村麻美に似ている。左時枝は、改めて見たら今は亡きお姉さんにそっくり。

16:15ころ映画が終わり、東京国際フォーラムホールAへ。初めて来るが大きな会場で、席は2階席の1番はじ。少し空席があった。
催し物は上映後にあるということですぐに暗くなるが、ディズニーの予告編が長い! 『ピーターパン2』と『SWITCH』とかいうアニメの予告編も映されたけど、どっちも観たくないなあ。(後者なんて正式なタイトルは何でもいいやって感じ。)
『9デイズ』って、原題は「BAD COMPANY」で、この邦題じゃ『13デイズ』とまぎわらしい。この調子だと、邦題に困った映画が**日の話だからって『**デイズ』にされそうだなぁ。
エンドクレジットが始まるところで上映がうち切られ、イエローキャブの新人グループ「R.C.T.」が大きな銃を構えて登場し、ニューヨーク旅行と電動キックボードの抽選会が盛り上がらないまま行なわれたので、一応ハズレを確認して退場。

2002年9月28日(土) 小雨 2002/09/29 更新

今日は、東京国際ファンタスティック映画祭のチケット発売日で、オールナイト上映はパスで決まりとして、オープニング作品の『火山高』だけはなんとなく観てみようと思って、チケットぴあに電話するもつながらなかった。そして、フィルムセンターで13:00から上映の『Keiko』(1979 日)を観に行く時間になったので、チケットは後回しにする。
フィルムセンターのお客さんは100人弱と少なめ。
この映画、公開時に観て以来、テレビ放映も劇場上映も行なわれた記憶が無く、約20年ぶりの再見。
プリントは大きなボカシが入るので公開当時のものと思われるが、上映された機会が少なかったらしく、褪色もノイズもないニュープリントのようにピカピカ。
観る前はどんな映画かあまり覚えてなくて、まあ元々ストーリーらしいものが無い映画で、ただあのオチだけは覚えていた程度だったが、観ているうちに少しずつ思い出しながら観た。でも、記憶が埋められたと言うより、昔観たときはまだ子供だったので、こっちが成長した分より味わい深く観ることができた。でも、演出がリアル過ぎてそっけなかったのか、イビキをかいていた人も。

終映後にハシゴする映画を決めていなかったので考える。『なごり雪』は明日に回すことにし、新宿まで行って『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でも観ようかと思ったが、先に上映が終わりそうな『イン・ザ・ベッドルーム』(2001 米)にしようと思う。でも、正直この映画は気が進まなかったので、観ようか観まいかさんざん悩んでエイヤで行く。
シャンテ・シネに行くのは久々で、1階の窓口で当日券に切り替えるという、日比谷スカラ座のような最近の東宝の劇場のシステムになっているのを知らずに直接地下に行って前売り券をもいでもらって入る。
お客さんは30人くらい。

帰宅途中、チケットぴあで『火山高』のチケットを買おうとしたら既に売り切れ。そうなのかぁ・・・。

2002年9月22日(日) 曇→雨 2002/09/23 更新

フィルムセンターで13:00からの『HOUSE ハウス』(1977 日)と、16:00からの『はなれ瞽女おりん』(1977 日)を観に行く。今日は昨日より気合が入っているので、昨日のように電車に乗り遅れることはなく、余裕を持って行く。フィルムセンターには12:40ころ到着。お客さんは、この手のオールドファンには敬遠されそうな映画はやはりちょっと少なくて50人くらい。
隣にいた人が、隣の隣の人にフィルムセンターのことを聞いていて、上映途中で出て行ってしまった。ここがどこでどんな映画かもわからずに入ってしまったのだろうか?
この映画は観るたびに思うけど、上映時間88分の間にいろいろ詰め込んであって、お腹いっぱいになる。基本的に楽しいことにやり過ぎはないと、たまに観ると映画というものに対する考えが広がる映画。
あと、エンドクレジットを見たら監督助手(=助監督?)が小栗康平だった。うーん、意外。

終映後、近くのエクセシオールカフェで軽食&ThinkPad入力し、15:35ごろ再びフィルムセンターへ。お客さんは、さっきより高齢者が増えた分、100人くらい。

深夜、『フェリーニのローマ』(1972 伊)の録画を観る。うーん、フェリーニは苦手。『道』は好きだけど。

2002年9月21日(土) 曇 2002/09/22 更新

フィルムセンターで13:00からの『柳生一族の陰謀』を観に行こうと思って出かけたら、電車に乗る前から間に合わないことに気付く。まあ、もっと観る意欲があったら出かける前に呑気にしていることはなかったのだろうけど。結局、そのまま電車に乗って昨日置いてきた自転車を取り、昨日やり残した仕事をちょっとだけやっていこうと思って職場に行ったら、なんだかんだあって結局4時間以上も働いてしまった。
その後家に帰り、夜『ウインドトーカーズ』(2001 米)のレイトショーを観にWMCつきみ野へ。
お客さんは25人くらい。みんな後ろの方の座席に座っている中、1人だけ前から5列目に離れて座る。

2002年9月20日(金) 晴 2002/09/22 更新

ヴァージンシネマズ海老名の『竜馬の妻とその夫と愛人』(2002 日)の夕方の回と、隣のワーナー・マイカル・シネマズ海老名のレイトショーの『チョコレート』(2001 米)をハシゴ。この2作品、都内ではミニシアター数館でしか上映していない作品なのだが、シネコンが2館隣接している海老名では、通常のシネコンで上映している作品は客の取り合いになるので、こうしたダブらない作品も上映するハメになっているという、映画ファンにはありがたい状況。おまけに、ここは入場料も1700円とよそより100円安い。

仕事がキリのいいところで早く切り上げて余裕をもって行こうと思っていたが、結局ギリギリまで仕事をして、駅前の有料駐輪場に自転車をとめて、滑り込みで電車に乗る。
まず、ヴァージンシネマズへ行き、窓口で「竜馬の妻とそのゴニョゴニョ・・・」(タイトルが長いとこうなっちゃうよなあ・・・)と言ったら通じた。お客さんは25人くらい。
上映前に映されたTHXのロゴ(大きな立体のロゴをロボットみたいのが直すやつ)を見たのは初めてだと思うけど、長すぎるし、いかにも立体音響を強調しているのもイヤ。画面は正面だけなのに音が横から聞こえるなんて基本的に不自然なことを無頓着にやられても困る。

終映後WMC海老名に移動し『チョコレート』のチケットを買う。
上映までまだ1時間あったので、本屋に行ってキネ旬を買おうとしたがボロボロのが1冊だけだったので、SATYを出て他の本屋を探す。ところが、ダイエーの本屋には置いてなくて、ビナワンに行ったら閉店時間だったりと、結局海老名の駅前を無駄に1周してしまった。WMCに戻ってもまだ15分ぐらいあったので、外の階段のところで時間つぶしに持ってきたThinkPadに入力。
この映画、都内ではヒットしているらしいが、海老名も30人ぐらいとまずまず。女性の割合高し。
終映後、海老名駅から電車に乗っても、江ノ島線の最終電車が終わってしまって、相模大野で降りて歩いて帰る。自転車を取りにいけなかったので、200円くらい余計な出費になってしまった。

2002年9月19日(木) 晴 2002/09/22 更新

『チェンジング・レーン』(2002 米)の試写会で九段会館に行く途中、渋谷で降りてビックカメラで腕時計を買う。前もってWebで買うものを決めたので、それを買う。でもWebの情報が間違っていたのか、それは思っていたものと違っていて、帰ってからWebを見直して情報が間違ってるじゃないかと文句を言おうと思っていたら、その情報がサイトから消えていた。『チェンジング・レーン』のストーリーのように、誰かにハメられたみたいだ。
九段会館には開映10分前の18:50頃に着く。1階席は満席とのことで2階席へ。結構歩いたので、席に着くなり汗だく。
パラマウントのロゴが90周年で新しくなったが、ますますCGCGしていて気に入らない。

終映は20:45分で、ハシゴを予定していたユーロスペースのレイトショー21:00からの『にっぽん零年』(1969 日)までには間に合いそうにないが、終映時刻と上映時間から逆算して、予告編が10分あるとにらみ、渋谷駅からダッシュして21:10ちょっと前に着き、息を荒げながら客席につき、また汗だく。お客さんはかなり入っていて55人くらい。

2002年9月16日(月/休) 雨 2002/09/16 更新

『セプテンバー11』(2002 日)のまだ観ていない残りのパートを観る。この間観たものを超えるものはなかった。

2002年9月15日(日/祝) 曇 2002/09/17 更新

自由が丘武蔵野館のレイトショーの成田三樹夫特集「貴様のミッキー」の『宇宙からのメッセージ』(1978 日)を観に行こうと思い、その前にもう1本とりあえず『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』を観ようと思って、新宿に向かう。途中、電車の中で観る映画を『ドニー・ダーコ』(2001 米)に変更し、そのまま歌舞伎町のシネマスクエアとうきゅうへ。
劇場に入ると、休憩時間にデュランデュランの「ノトーリアス」ともう1曲が流れていて、なんでかなぁと思っていたら『ドニー・ダーコ』は1988年の話で、劇中で使われていたのでした。他にはティアーズ・フォー・フィアーズの曲も使われていたけど、休憩中のもう1曲が映画のラストに流れて、昔気に入って聴いていたはずなのに誰の曲かも覚えていないのがなんとも悔しい。誰か教えて下さい。
お客さんは50人くらい。

終映後、腕時計を買い換えようと思ってビックカメラに行く。私の場合、時計は機能重視で、こんな機能付いていても使わないだろうと自分でも思っていても結局使っていたりするので、最低今使っている機能が付いているものを買おうとするとだんだん多機能のものになってしまう。でも、店頭では何がどんな時計かさっぱりわからなかったので、結局調べ直してから後日買うことにする。

新宿から渋谷経由で自由が丘へ行き、開映15分まえぐらいに自由が丘武蔵野館着く。ちょうど昼興行の『リターナー』を観終わった人が出てくるのとロビー内で入れ違いになるが、入れ替え制なのにこんないい加減な運営でいいのか?>自由が丘武蔵野館。ロビーでは、成田三樹夫に無関係の岸田今日子と宍戸錠Tシャツを相変わらず売っていた。お客さんは女性は2、3人で全部で15人ぐらい。マニアが観ながらヘラヘラしてたらイヤだなと思っていたが、みんなおとなしく観ていてよかった。

2002年9月14日(土) 曇 2002/09/16 更新

WMCつきみ野に『命』(2002 日)のレイトショーに行く。新作を封切りの日に観るのは久しぶり。
土曜のレイト料金ということで、ロビーにお客さんがあふれていた。『命』のお客さんは40人くらい。

2002年9月11日(水) 2002/09/16 更新

深夜に放映されていた『セプテンバー11』(2002 仏)を観る。途中ながら視聴になったり、11作中最後の3作目は眠ってしまったりで、残りは日を改めて録画を観ることに。今日観たところでは、イドリッサ・ウェドラオゴ、ケン・ローチ、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の作品が良く、これだけ傑作が揃っていれば、オムニバスとしては成功といったところ。

2002年9月8日(日) 曇 2002/09/08 更新

フジテレビの深夜に放映された『三月生まれ』(1958 伊)の録画を観る。
ジャクリーヌ・ササールが18歳の頃に17歳で結婚する役を演じている。彼女は黒髪で小柄で華奢なイメージがあったが、ここではブロンド(?。モノクロなので)でたくましい感じ。
タイトルは、三月生まれの人は三月の天気のように気まぐれということで、あっという間に恋におちて結婚したものの、家庭で暇をもてあますうち夫が浮気しているのかと疑心暗鬼になったり、売り言葉に買い言葉で自分にも愛人がいると嘘をついたりして、離れたりくっついたりを繰り返すというもの。彼女が自分勝手なのか自立する女性のはしりなのかは人によって感じ方は違うと思うが、映画の大半がののしり合いの夫婦喧嘩というのは、観ていてあまりいい気がしない。

2002年9月4日(水) 晴 2002/09/06 更新

今日は藤沢オデヲンの映画館がメンズデー1000円で、『ピンポン』(2002 日)を17:00からの回を観ようと思い、ついでにもう1本『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』(2002 米)を13:35から観ることにする。でもって、仕事は昼までで切り上げ。

まず、藤沢オデヲン座に行く。ここは、客席の両脇の天井近くの壁に、ギリシャ彫刻の胸像が5、6体ある。誰の像かは不明。以前は座席にボディソニックが入っていたが、いまではやっていないようだ。そもそも、オデヲンってよく聞くけど、どういう意味なんだろう? それに、なぜ「ヲ」なの? 独特の雰囲気があって、ここはお気に入りの映画館。
お客さんは25人くらいで、男の割合高し。

『エピソード2』が16:10頃終わり、ディスカウントストアの「トポス」をうろついたり、本屋を覗いたり、お金は間に合ってたけど銀行で1万円おろしたりと、無理矢理時間を潰してそれでもまだ16:35だったが、オデヲン2番館に入る。
お客さんは20人くらい。
津田寛治と馬渕英里何は『ピンポン』のどこに出ていたのだろう?

ここで、恒例のデジタルHDカメラで撮影された映画の画質チェックをまとめて。『エピソード2』も『ピンポン』も、色調も解像度もビデオ撮りだと言われなければ気がつかないかも知れないほどフィルムとの違いは少ない。違いといえば、やはり解像度のポテンシャルは35ミリフィルムには敵わないので、フィルム撮りのシャープな映像を見ると違いがわかるはず。『エピソード2』では草むらが汚く見えたり、『ピンポン』では顔のアップはいいけど、引きの画だと顔がつぶれてしまう。映像によっては、違いが大きく出るものがあるということなのだろう。

2002年9月2日(月) 晴 2002/09/04 更新

深夜にNHK−BS2の『素晴らしき日曜日』(1947 日)の放映を観る。この映画、本当に素晴らしいのだけど、終戦まもなくの東京で、お金が無くて何も出来ず心がすさみそうな人たちが夢を持って生きるという映画を、生活が満たされて先の目標が見えなくなっている今の人間が観るというのは後ろめたさを感じてしまう。まあ、状況はどうであれ、くさらずに生きていこうということか。

2002年9月1日(日) 晴 2002/09/07 更新

『高校大パニック』(1978 日)を観に。京橋のフィルムセンターへ。行きの電車で、銀座線に乗り換えの表参道駅を寝過ごしてしまうが、目覚めたのが永田町駅で、有楽町線で銀座一丁目まで行って事なきを得る。フィルムセンターに着いたのは20分くらい前。
やはりフィルムセンターはオールドファンが支えているのか、前回の『忍ぶ川』『約束』の時には多かったお客さんも、石井聰亙監督作品となると半分ぐらいに減って100人弱くらい。映画の中は知らない出演者が大多数だが、おおっ、浅野温子だ!凛々しくて可愛い! おおっ、警察の指揮官は青木義朗だ!特別機動捜査隊だ! あれ?泉谷しげるもチョイ役で出てたのか。

終映後、次に観る『プレッジ』(2001 米)の開映までは2時間弱も余裕があったのだが、恵比寿ガーデンシネマは早い時期に満席になる可能性があるので、すぐに向かう。着いたのは15:00ころで、開映時刻の16:25までにはまだまだだが、整理券番号は33番で、『プレッジ』の13:50の回と、隣の1番スクリーンの『天国の口、終りの楽園。』の14:20の回は満席だった。入場まで、映画館近くの外のベンチで、持ってきたThinkPadでこうして入力。
劇場内は満席。ちなみに、終映後『天国の口、終りの楽園。』の16:40の回も満席だったのを知った。予告編が終わって、いきなり隣のオバサンがいびきをかくが、気にせずに観ることができた。

2002年8月31日(金) 晴 2002/09/01 更新

『男はつらいよ 噂の寅次郎』(1978 日)の録画を観る。シリーズ22作目で、マドンナは大原麗子。下手をすると本編より面白かったりするオープニングは、寅地蔵が僧侶に化けて、タコ社長の借金取りを追い払う時代劇。寅さんが旅先で前田吟の父親の志村喬に会い、今昔物語を聞かされ色事を慎むようになる。でも、大原麗子に会ってあっさりいつもの調子に戻るので、それまでの別人のようになる設定は何のためだったんだろう? 今回はひょっとしたら大原麗子とうまくいくのか?と最後のほうまで思わされるが、彼女のいとこの室田日出男が彼女に気があることをなんと寅さんが見抜いて彼に譲る。その点では、マンネリぎみのシリーズとしては良い方かも。

夜、フジテレビで放送されていた『ウォーターボーイズ』(2001 日)を観る。最近「濱マイク」とか、キャラクター設定に問題のあるものを観過ぎたせいか、この映画のそれは本当にバラエティ豊かで素晴らしい。

2002年8月29日(木) 2002/08/31 更新

フジテレビの深夜に放送されていた『十七歳よさようなら』(1960 伊)の録画を観る。これがデビュー作の15歳頃のカトリーヌ・スパークが、けだるい雰囲気でもの凄い色気をスパークさせる(こんなしょーもないダジャレは、一生に一度きりだな)。

2002年8月26日(月) 晴 2002/08/28 更新

『男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく』(1978 日)を、裏番組の「私立探偵 濱マイク」を生で観ていたため、深夜に残りの録画を観る。シリーズ21作目でマドンナは木の実ナナ。
この映画の前年に山田洋次監督の『幸福の黄色いハンカチ』でデビューした武田鉄矢が出演しているのがちょっと変わっていることを除けば、全くのパターン通り。武田鉄矢が博多弁でまくしたてるとなんとなく面白い気がするが、気のせいのようだ。

2002年8月25日(日) 晴 2002/08/27 更新

先日BSで放送した『東海道四谷怪談』(1959 日)を録画で、再見なのでざっと観る。一番怖いのは、罪を犯した後に良心がさいなまれることか。
画質は極めて良好。以前映画館で観たとき褪色してるなと思ったのだが、どうやらキネカ大森の映写機の輝度が低かったようだ。

2002年8月24日(土) 晴 2002/08/27 更新

13:20から有楽町のよみうりホールに『リターナー』(2002 日)の試写会に行く。今日のハシゴのプランは、千石の三百人劇場で開催中の「中国映画の全貌2002」の招待券があるので、18:00からの『リトル・チュン』(1999 香港=日)を観ることにし、『リターナー』の終映が15:20頃なので、間にもう1本何か観れると思って探したら、時間的に合うのが渋谷のシネマライズの『青い春』(2001 日)のみということになった。ただし、移動時間がほとんどギリギリで間に合う程度しかなく、終映と同時に移動開始という全く余裕のないスケジュールになった。

『リターナー』は13:10頃に着いて、前の方に座れた。
金城くんは香港映画でワイヤーアクションには慣れているそうだが、そういえば鈴木杏も昔テレビCMでセーラー服姿でワイヤーアクションは経験済みだった。

終映後、7階のよみうりホールから人をかき分け、地下2階の地下鉄入り口までエスカレーターを歩いて降りて、しょうがないけど渋谷に一旦戻り、シネマライズには予告編が始まった頃に着く。暗い中を階段状の足元を注意深く歩いて前の方の席に座るなり汗を拭き拭き。お客さんは100人強。

『青い春』終映は17:30頃で、でも30分の移動時間でも都営三田線は本数が少ないかもしれないから余裕はなかったのだが、結局5分前頃に三百人劇場に着く。お腹がすいたのでカロリーメイトを2本食べたら、映画の途中で眠くなってしまった。1本にすればよかった。お客さんは100人くらい。

2002年8月22日(木) 晴 2002/08/27 更新

自由が丘武蔵野館のレイトショー特集「ジョー、今年の夏は暑くていけねぇや」『拳銃は俺のパスポート』(1967 日)『みな殺しの拳銃』(1967 日)の2本立て。
行きの電車で座席に座っていた私の両脇のドアを走行中に行ったり来たりして、目の前を何度も横切っていたサラリーマン風の男は、一体何をしていたのだろう? 人さまの迷惑になるようなことだけはするなよ〜。
劇場に入ると、入り口脇で宍戸錠グッズを販売していたが、それが『殺しの烙印』からのジョーがごはんの炊けた炊飯器を抱えているフィギュア(詳細は「たのみこむ」)と、同じ絵柄のTシャツってのは、どうもねえ・・・。はっきり言って炊飯器なんてあの映画の中では単なる1つの「ギャグ」で、それをネタにするなんていかにも枝葉ばかりに目がいって本質を見ようとしないオタク趣味。ジョーが構えるライフルの銃口に蝶々がとまっているとか、アドバルーンに乗って空を飛んでいるジョーなどの、アクション絡みのネタの方がまだマシ。
なお、宍戸錠グッズといっしょに、前にこの劇場で特集上映していた岸田今日子の唇のみの顔の絵柄のTシャツも販売。相変わらず「キョンキョン」って呼んでいたけど、いいのか?
『拳銃は俺のパスポート』の前に、宍戸錠特集の後に8月31日から始まるのは、なんと!成田三樹夫特集、題して「貴様のミッキー。」から、ミッキー主演の『怪談おとし穴』の公開当時の予告編。ミッキー、かっこいい! いやあ、でもやっぱりエースの錠かっこいい! どうかっこいいかというと、スーツで決めて仁王立ちする姿が、弾丸を10発ぐらい食らっても立っていられるような安定感。完全な男といった感じで、子供っぽい軽さが微塵もない。彼以降のかっこいいと言われている役者はどこか軽さが残っていて、松田優作だってそうだし、キム拓なんて問題外、チョウ・ユンファも敵わない。ジョーに匹敵するのはブルース・リーかスティーブ・マックイーンか?って、それは世界映画史上のトップクラスってことだな。
2作品とも、プリント状態良好。

2002年8月21日(水) 晴 2002/08/26 更新

『海は見ていた』(2002 日)の上映が今週いっぱいでほとんど終わってしまうので、ヴァージンシネマズ海老名に行く。
ここは今年の4月にオープン以来行くのは初めてで、すぐそばにWMC海老名があるというとんでもない状況のため、同じような映画を上映していてはお客の取り合いで客が少なくなるせいか、たまにミニシアター系の作品が1本上映されたりする。
お客さんは年齢層が高い人も低い人も合わせて30人くらい。
オバサン2人組が、斬り合いのシーンのあと「怖いねえ」と感想を口にしたのがなんか可笑しい。
若い人が終映後「星空が合成だって丸わかり」って笑って言っていたけど、早く「くそリアリズム」から卒業しよう。
ヴァージンのシネマイレージにとりあえず入るが、1年間の有効期限で達成できそうにないなあ。

2002年8月19日(月) 雨(台風)→曇 2002/08/25 更新

『ブレッド&ローズ』(2000 英=独=スペイン)の試写会を観に、後楽園の文京シビックホールへ。
18:02発の電車に乗れば19時の開映には余裕で間に合うだろと思っていたら、乗ってから計算したら全然余裕がないことがわかった。しかも、永田町駅で乗り換えた南北線が1分遅れて到着し、乗ってみたらこれが南北線が自転車並みの遅さで、後楽園駅のホームには2分遅れで着いたときには1分前の18:59。さらに、南北線は新しい路線なのでホームが地中深いところにあり、長いエスカレーターを駆け上がる。文京シビックセンターは幸い駅に隣接しているので、19:01ころ会場に着いてなんとか間に合う。席についたら汗だくになって、汗を拭きながら映画を観ることに。

終映が21:00頃で、この時刻からハシゴが出来る映画といえば、シネクイントの21:30からのレイトショー『パルコフィクション』(2002 日)だけなので、渋谷へ。
お客さんは思ったよりも少なくて15人くらい。
この映画、予告編ではキネコだったが、本編はビデオ撮りのものをビデオプロジェクターで上映していた。映画に松下が協力しているので、つんく♂プロデュースの映画の上映で使われたのと同じものなのではないか? 画質は例によって、35ミリフィルムよりは悪いけど、実用上は問題なし。プロジェクター自体の画面サイズはスタンダードだが、天地に黒地を入れてビスタサイズで上映していた。

2002年8月17日(土) 曇→雨 2002/08/19 更新

帰省中録画していたWOWOWの『妖怪大戦争』(1968 日)。
子供の頃、この映画に合わせて作られたと思われる本で見た「あぶらすまし」や「ぬっぺっぽう」などの妖怪が(ただし、映画の中では妖怪の名前は紹介されず)多数登場して、2千年の眠りから目覚め何故か日本にやって来たバビロンの妖怪と戦う。妖怪たちが何故か関西弁や九州弁をしゃべる。妖怪たちが出る以外は普通の時代劇で、お子様向けの映画といった感じ。出演者は知らない人たちばかり。

続いて同じ日に放映された『妖怪百物語』(1968 日)。
順番としては、『妖怪大戦争』よりもこっちの方が先に作られた。悪徳商人と悪徳奉行(?)が、長屋を潰して一儲けしようとしたり、長屋の大家に娘(高田美和)を差し出せばやめるといいながら約束を破って手込めにしようとするのだが、百物語を聞いた後の清めをしなかったために妖怪たちに祟られて死んでしまう。でもそうじゃなくて、悪行の報いで死ぬ話にしないと釈然としない。 『妖怪大戦争』ではチビッコたちの味方だった妖怪たちがここにも出ているが、こちらは純粋に恐い役。

夕食後、奥さんの好きなトニー・レオンが出ている『ファイティングラブ』(2001 香港)のレイトショーを観に一緒に渋谷シネパレスへ。お客さんは30人くらい。女性多し。

2002年8月16日(金) 曇時々雨 2002/08/22 更新

厚生年金会館で『バイオハザード』(2002 米=独=英)の試写会。
厚生年金会館には行ったことがあるが、試写会では初めて。ここは、新宿駅から2つめの駅の新宿御苑駅が最寄り駅で、そこから徒歩7分というのが標準コースだが、新宿から歩いてもたいして変わらないだろうということで歩いたら、予想通り約15分で着いた。でも、新宿まで1時間弱なので、やっぱり時間がかかる会場で、18:30の開映に間に合うためにいつもより早く出発するはめに。
18:10ころついたら、厚生年金会館脇に長い行列が。でも、前の方のいい席に座れた。

終映時刻がはっきりしなかったので、続いて観る映画を決めてなかったのだが、20:15でシアター・イメージフォーラムの『クロエ』(2001 日)の21:00からのレイトショーに間に合うのでそれにする。新宿御苑駅まで集団と一緒に歩き、赤坂見附で銀座線に乗り換え、表参道で半蔵門線に乗り換えて渋谷へ。例によって、シアター・イメージフォーラムまで5分くらい歩き、余裕があったのに上映10分前くらいに着く。
お客さんは40人くらい。
「私立探偵 濱マイク」で、松田美由紀がやけに胸の谷間を強調しているのが気になっていたが、この映画の彼女の扮装がまさにそれだった。
ナイーブな恋愛映画なので、ずっと泣き通しの人がいた。

以下は映画に無関係の話題。
近所のスーパーで見かけた納豆、その名も「夏闘甲子園」
近所のセブンイレブンでフィギュアケースを売っていて、中にペプシのボトルキャップみたいなのがギッチリ入っているんだけど、その中の「スフィンクス(全身)」「オウム貝」が妙に気になる。
今日の空耳アワー、♪ オバサンに、どんなのしてんだ? どんなのしてんだ? 青!(AOW!) ♪ に久々大爆笑。マイケル・ジャクソンはやっぱりはずせない。

2002年8月12日(月) 雨 2002/08/13 更新

昨日と同じパターンで。
『月下の恋』をBSジャパンで、最初と後半20分ほど除いて。心霊現象を信じない教授が、幽霊が出る屋敷に調査にやってくると、様々な不思議な現象が起こる、と雰囲気は『アザーズ』みたいな感じ。でも、ケイト・ベッキンセールがいきなりスッポンポンになったり、なんか安っぽくてつまらない。と思っていたら、監督はルイス・ギルバートだった。まだ監督やってたんだ。
「秘密の超爆笑大問題」で、最近では『少林サッカー』でもあった、バナナの皮で滑るというギャグは、チャップリンが『偽牧師』でやったのが元祖だと知って、うーんなるほど。

2002年8月11日(日) 雨 2002/08/13 更新

実家でBSなどで映画をちょこちょこと観る。
『ときめきメモリアル』を、BSフジで20分ほど。出演の岡田義徳、矢田亜希子、山口紗弥加、榎本加奈子、中山エミリ、池内博之、袴田吉彦などの、(あまり変わらない男性陣はともかく)ちょっと前の姿が見れる。それ以外は、演出に全く切れがなく、観る価値ははないだろう。
『テルマ&ルイーズ』を、BS−iで後半20分を除いて全部。今観ると、2人やテルマの夫の間の抜けぶりや、ハーベイ・カイテルの刑事などの設定が微妙な感じ。
『13ウォリアーズ』を、BS日テレで最初の方20分ほど。『13ゴースト』とタイトルが紛らわしいが、見た目が『ロード・オブ・ザ・リングス』と見分けがつかない。まあ、どっちもどうでもいいてことか? 監督がジョン・マクティアナンっていうのも、どうでもいいことか?
『ワイルド・エンジェル』(2001 独)を日曜洋画劇場で。映画というより、テレビシリーズの第1回2時間版だろう。火薬やガソリンの量はUSJも真っ青なぐらい多めに使っているが、まあ「チャーリーズ・エンジェル」の亜流らしくすごくいい加減な作り。

2002年8月8日(木) 晴 2002/08/13 更新

今日は仕事を休んで、朝から恵比寿ガーデンシネマに、今週で上映が終わる『ダスト』(2001 英=独=伊=マケドニア)、続いて渋谷のシネ・アミューズの、来週からモーニングショーのみとなる『ノー・マンズ・ランド』、最後に新宿武蔵野館の、今週で上映が終わる『笑う蛙』(2001 日)と、夕方までに3本観るつもりだったが、行きの電車に乗り遅れていきなりつまづく。時間的に1本目は『ダスト』がいいので、2時間ぐらいなんだかんだ時間をつぶしてから恵比寿に向かい『ダスト』の昼の回に予告編が始まる頃に着く。お客さんは80人くらい。
映画が終わって恵比寿駅に向かうと、傾きかけた太陽がちょうど進行方向にあってものすごくまぶしい。
結局、1日3本観るのはつらいのと、早い時間に帰りたくなったので、『笑う蛙』の夕方の回を観に埼京線で新宿へ。埼京線は速いのでなんとなくうれしい。
『笑う蛙』はお客さんは20人くらい。

2002年8月6日(火) 2002/08/09 更新

TBSの赤坂BLITZでの『スクービー・ドゥー』(2002 米)スペシャル・プレミアの招待券が当たっていたのだが、正直ちっとも面白そうじゃなかったので行こうかやめようかと迷っていた。結局、レイトショーをもう1本何か観るほうをメインとして行くことにする。
試写会が始まって登場したのは、この間の同じワーナー配給の『タイムマシン』の試写会と同じ、ニッポン放送の男のアナウンサー。
ゲストはプロデューサのチャールズ・ローブン、主演のマシュー・リラードとリンダ・ガーデリーニ、監督のラジャ・ゴズネルの4人。主演のフレディ・プリンス・Jrとサラ・ミシェル・ゲラーは来日せず。
マシュー・リラードはおどけたアドリブ連発で、映画の中よりよっぽど面白い。
終映が20:50だったので、この時間からだと新宿武蔵野館の『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』(2001 米)にしか間に合わず、赤坂から国会議事堂前で丸の内線に乗り換えて新宿へ。
上映5分前くらいに到着。お客さんは20人くらい。
終映は23:00で、新宿駅から小田急で帰る。

帰ってからテレビでTBSの『柔らかな頬』(2001 日)後編を途中から。

2002年8月5日(月) 2002/08/07 更新

TBSで『柔らかな頬』(2001 日)前編を、最初の方を見損なって途中から。
おおっ、室田日出男だ!
続いて、日テレの『ガメラ2 レギオン襲来』(1996 日)を終わりの方だけなんとなく。
水野美紀が眉毛のメークが違うせいで別人のように若いが、前田亜季ちゃんはまだこの頃は小さくて、先日の『バトル・ロワイアル』の頃から変わったどころではない。

2002年8月3日(土) 曇 2002/08/04 更新

フジテレビのゴールデンシアターで『ジュブナイル』(2000 日、カット版)。正式タイトルは『BOYS MEET THE FUTURE / Juvenile ジュブナイル』と不必要に長い。それに鈴木杏ちゃんがいるんだから、「BOYS MEET ・・・」は変でしょう!
お話は、子供たちが宇宙からの侵略者と戦うというもの。
この手の映画でありがちなパターンは、主人公を大人ではなく子供にした方が観客のお子チャマたちにもウケがいいだろうという安易さが、一事が万事で映画全体も安直な出来になってしまうというもの。(子供たちは、そうした作り手の媚びた姿勢などあっさり見破ってしまうのよ。)
この映画はそんなことはなく、子供たちのキャラクターもSFXの出来もしっかりしたものになっている。
ただし、子供が主人公であってこそ生まれるであろうドラマが乏しく、もちろん後日談などにみられるように形としては存在するのだが、あくまで形のみといった感じ。それなら、大人が主人公でも結果は一緒じゃん、ということになり、結局平凡な出来ということになり、もっと何とかなっただろう!という気持ちが沸いてくる。
何らかの効果を期待しているかのようなスローモーションが、ことごとく子供が肌で感じる生々しさをそいでしまって逆効果になっていたりと、演出に問題ありか?
酒井美紀が宇宙人に変身する役をやっていたのは、『富江 re−birth』の、あの見た目が強烈だった富江役の布石だったのか? さすが「ウルルン滞在記」で世界のゲテモノ食いをやってしまう程の根性の持ち主? でも実は嫌々だという説もありで・・・。そんなことはともかく、役者魂に嬉しくもあり、今後のことが不安でもあり・・・。

深夜にNHK−BS2での『噂の二人』(1961 米)の放映をちらっと観たが、この映画の意地悪な女の子は映画史上最大最強最悪の子供の悪役だろう。そこがやり過ぎなのが、この映画の欠点だな。

ここで、かなり遅くなったが7月21日のフォロー
三浦哲郎は青森県八戸市の出身なのだが、小説の『忍ぶ川』の舞台になったのは岩手県一戸町で、それで青森の寮に入れるものなのだろうか?
さらに、『約束』の舞台になっていたのは日本海沿岸の「ウエツ」という町なのだが、そのような地名が見当たらない。「羽越」だと思って新潟あたりだと思っていたのだが、そうではなく福井県あたりのようだ。架空の町なのか?

2002年8月2日(金) 曇→雨→曇 2002/08/04 更新

深夜、WOWOWで『バトル・ロワイヤル 特別編』(2001 日)の最後の方だけを観る。
特別編はオリジナルに対する違いは、血糊の量をCGで増やしたのと、最後に追加されたシーンがあるのだが、追加シーンは意味がなかったと思う。
この頃の前田亜季ちゃんは、この後の出演作の『女学生の友』とはまた見た目が違っていて、最近の方が良くなっているのがなによりうれしい。

続いて、テレビ東京の『黄金の七人』(1965 伊)の放映を観る。
スキャットの音楽がとってもオシャレな金塊大強奪という楽しい映画のはずなのだが、観るたびにイマイチという思いがするのは、ロッサナ・ポデスタの役のキャラクターが重いからだろうか? 彼女だけでなく、フィリップ・ルロワの頭脳明晰な役も、彼の指示のもとに繰り広げられる全体の雰囲気も、なんか無理にしゃれた線を狙っていると感じるし、インテリジェンスな軽やかさに欠ける。イタリア映画はそういう映画が得意ではないからだろうか?

2002年8月1日(木) 曇→雨 2002/08/03 更新

今週で上映が終了する『ヴェルクマイスター・ハーモニー』(2000 ハンガリー=独=仏)の夜の回を観に、渋谷のユーロスペースへ。
この映画、上映時間145分で37カットとものすごくカット割りが少なくて眠気を誘いそうで、今日は眠かったので明日にしたかったのだが、金曜日はなにかと時間が取れないので、今日観に行くことにする。
予告編が始まる直前に着く。ユーロスペース1が満員近かったので、お客さんは60人くらい。
観てみて、眠くなるというより曖昧なストーリーなのでつかみどころがなく、観ている間落ち着かなかた。

2002年7月28日(日) 曇 2002/07/28 更新

14時から有楽町のよみうりホールの『ウィンドトーカーズ』の試写会に行ったのだが、結局遅刻。理由はいろいろあるのだけど、恥ずかしいので省略。
で、その後何をしようかを考えて、渋谷に行き渋谷東急3で『SPY_N』(2000 米=香港)。お客さんは25人くらい。
時間的にはもう1本観てもよかったのだが、帰りたくなって帰る。

2002年7月25日(木) 曇→雨→晴→雨 2002/07/26 更新

今日は『アイス・エイジ』の試写会が当たっていたので行こうと思ったが、電車の時間を間違えて乗り遅れ、間に合うかどうかわからず、結局行くのをやめる。っていうより、もっと乗り気だったらちゃんと間に合うように行っていたと思う。

深夜、テレビ東京の『うずまき』(2000 日)の放映を観る。
わっはっは、馬鹿だから大好き! 前半は10分に1回、後半は2分に1回ぐらい「くだらねえ〜」「ばかだねえ〜」とテレビに向かって言っていた。
何から何まで意味がなさ過ぎる。その最たるものは佐伯日菜子の怪演過ぎる怪演と、細部までうずを巻いている徹底振りの意味のなさ。でんでんまで出演してるんだもんなあ。
批判的意見も多くて「映画ではない」なんて言葉も飛び出したけど、はあ?、それらは全部論拠がトンチンカンでしたね。
これが映画じゃないと言うのなら、本当の映画とやらにこだわり続けて、面白くもない映画ライフを送っていただきましょう。
大林宣彦のタッチをほぼ完璧に再現できているというだけでも十分評価に値する。だって、普通そんなこと不可能でしょう? そんなHiguchinsky監督の新作は、近日公開の『TOKYO 10+01』。観に行こうかな?

2002年7月24日(水) 曇→雨 2002/07/25 更新

『釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!』(2002 日)の完成披露試写会を観に赤坂プリンスホテルへ。
開映直前に着き、会場の宴会場の方へ行くが、ひとけが無い。さすがにこういう挨拶付き試写会は、時間厳守どころか早めに来るのが常識なのか? そういえば、さっきホテルに向かう途中の路上で、試写状を手に逆方向に走っていった女性が2人いたけど、会場が違うのか?と思ったが、そんなことはなくちゃんと会場はあった。
まず、本木監督、三國連太郎、西田敏行、鈴木京香の4人が登場。本木監督はアロハシャツで、他の3人は和服。
監督の挨拶の後、西田敏行は入場料金が1000円なのを強調。
生京香は、さすが宮城が生んだ美女の1本の指に入るだけはあるねえ。
三國連太郎は、1本分の入場料1800円で親子2人が観れるというのが算数が苦手でわからないということで、西田敏行が絡んできて説明をしていた。
挨拶が済んで4人退場。
会場はホテルの宴会場で、35ミリの映写機2台とスピーカーがむき出しで置かれ、縦線のあるスクリーンで上映された。
終映後、眠いので帰る。

2002年7月23日(火) 晴 2002/07/24 更新

『釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!』の完成披露試写会を観に赤坂プリンスホテルへ。
開映直前に着き、会場の宴会場の方へ行くが、ひとけが無い。さすがにこういう挨拶付き試写会は、時間厳守どころか早めに来るのが常識なのか?と思いながら会場を捜すが、いよいよ見つからない。そこで、従業員に訊いてみたら・・・がーん、試写会は明日だった! どういうわけか、ずっと火曜日だと思い込んでいた。久々におもいっきり恥ずかしいことをしてしまい、スゴスゴとその場を退散。
というわけで、このまま帰るのもなんだから、急遽何か映画を1本観ることに。永田町からだと、渋谷にも新宿にも銀座にも行けるので迷うが、2駅と一番早く行けるのと、今日は死ぬほど気が滅入っていて、そんな気分に効きそうだという理由で、銀座シネ・ラ・セットの『白い船』(2002 日)19時の回。
お客さんは2、30人位で、オバサンが多い。
個人的に今年の夏一番の期待作だったが、予想大的中! これはいがったあ〜。
マジで命が吹き込まれたようだった。

2002年7月21日(日) 晴 2002/07/21 更新

昨日に引き続き、フィルムセンターヘ。
昨日と同じ電車で、途中で表参道で銀座線に乗り換え、フィルムセンターの最寄り駅の京橋に行く代わりに、永田町で有楽町線に乗り換え、銀座一丁目で降りて少し歩いたら早く着くのではないかと試してみる。
永田町駅の有楽町線のホームの水天宮前寄りのところに、蛭子能収画伯による長崎新幹線の誘致のための広告があって、通りがかるたびに見るのを楽しみにしているのだが、今まで1枚しかなかったのが反対側の線路の壁にもう1枚同じものができていた。この絵、眼鏡橋とかナントカ天主堂とか長崎名物がたくさん描かれているのだが、正面の手前にラーメンみたいなものを(例によって)汗をかきながら食べている2人が描かれているのが笑える。あと描かれている残りの2,3人も、もちろん汗をかいている。
新ルートの所要時間の結果は、むしろ少し遅いくらいだった。余計に歩く分、体のためにはいいかもしれないけど。

まず13時から『忍ぶ川』(1972 日)。この手の古き良き作風の映画はオールドファンの支持が厚く、お客さんは200人くらい。
主人公の大学生の加藤剛(役名の哲郎は原作者の三浦哲郎?)は青森出身者の学生寮に入っていて、実家は青森と思われるのに、里帰りしたときに着いた駅が「にしよねざわ」だった。米沢って山形の?
方言は例によってどこの訛なのかわからないから判断できない。
あと、年代がよくわからなかったのだが、栗原小巻演じる「しの」は11歳まで洲崎に住んでいて、疎開で田舎の栃木に行ったことになっているから、現在25歳とすると1955年ころ? 昔住んでいた洲崎を訪ねるシーンで、川島雄三の『洲崎パラダイス 赤信号』でおなじみの「洲パラダイス崎」のアーチが映され、売春禁止法の前か後か知らないけどそこには女郎たちがいた。あと、隅田川を路面電車が渡っていた。
ところで、昨日の『軍旗はためく下に』もそうだったが、プリントの各巻の最初と最後でスクラッチが目立つ。もっと古い作品のプリントはそうでもなかったと思うのだが、それらはフィルムセンター用にニュープリントをおこしたもので、70年代以降の作品は劇場用のプリントを寄贈されたからだろうか?

16時からの『約束』(1972 日)まで1時間ほど時間があったので、近くのエクセシオールカフェで30分ほどPC入力。
『約束』も引き続きお客さん200人くらい。いやあ、やっぱりショーケンはかっこいいなあ。マカロニ刑事のようにやたら走るシーンが多いのだが、手の振りが左右になる女走りみたいになるところまでかっこよく見える。

2002年7月20日(土、祝) 晴、梅雨明け 2002/07/21 更新

フィルムセンターで13時から『軍旗はためく下に』(1972 日)。
行きの地下鉄の中で、今日が初日の『スチュアート・リトル2』のうちわを持っている人がいた。
お客さんは100人くらい。
続いて、シネクイントに『ハッシュ!』(2001 日)を観るため、地下鉄で渋谷へ行き、パソコンショップでパソコンを見たりして、50分くらいかけて着く。渋谷エルミタージュのあるビックカメラでもうちわを配っていた。(スチュアート・リトル2?)
Q−FRONTのところで、『ピンポン』関係のグッズの露店に10人ほどの人だかり。シネマライズで初日を観た人たちだろうか。
シネクイントのあるパルコPART3の前では『パルコ・フィクション』と来週が初日の『快盗ブラックタイガー』のうちわを配っている人が5人ぐらいいて、向かいのシネマライズのあるスペイン坂まで進出してきている人もいた。「『快盗ブラックタイガー』の前売り券買ってください」と声を張り上げていた。
劇場のロビーで15分くらい並んで入場。お客さんは70人くらい。
18:30ころ終映で、今日が初日のレイトショーの『パルコ・フィクション』を待っている人が5人ほど階段のところに既に並んでいた。

2002年7月19日(金) 晴 2002/07/19 更新

きのうに続き、『暗い日曜日』『マジェスティック』のどちらかを観ようと思い、『マジェスティック』は文芸坐あたりでいずれ上映することを期待して『暗い日曜日』に行こうと思ったが、仕事が終わった頃にはギリギリ間に合うかの電車になってしまい、無理はしないで一旦家に帰り、WMCつきみ野に『マジェスティック』のレイトショーを観に行く。
ところが、サティの入り口のところにバイトのにいちゃんが立っていて、「劇場で火事があったから上映中止」と来る人来る人に言っていた。
ただでさえ普段からお客さんが少なめなのに、金曜のレイトの書き入れ時をフイにしてしまって、ここの劇場も大丈夫だろうか?

2002年7月18日(木) 晴 一時 雨 2002/07/19 更新

21:30から渋谷のシネクイントでのスニーク・プレビューの招待券が当選していたのだが、その前にもう1本、今週中に終わる『暗い日曜日』か『マジェスティック』のどちらかを観たかった。しかし、『暗い日曜日』の夜の回の終映から10分で日比谷から渋谷まで移動できず、『マジェスティック』も上映時間が長いのでかなり早い時刻に映画館に行かなければならず、結局行くことは出来なかった。よって、20:30ごろ渋谷に直行。
シネクイントのあるパルコPART3のエレベーターの扉は『ハッシュ!』の田辺誠一になっていた。
さて、スニーク・プレビューの作品は『歌え!フィッシャーマン』(2001 ノルウェー)だった。タイトルを伏せる意味があったんだろうか?
アンケートにご協力下さいということで、上映前に感想以外を書き込んで鑑賞。
ノルウェー最北の町の男性合唱団(主にじいさん)のドキュメンタリーなんだけど、何に主眼を置いているのかわからない内容にイライラし、半分ぐらい経ったところでダレて、ラストに釈然としない思い(後で考えたら「ヤラセ」だったから)をしながら終映。
急行電車の時間が迫っていたので、アンケートには忌たんの無い意見を書いて(だって嘘つけないんだもん)さっさと帰る。

2002年7月16日(火) 台風→晴 2002/07/19 更新

心配した台風が昼に通過していい天気の中、日本武道館での『タイムマシン』(2002 米)ジャパン・プレミアへ行く。
武道館は初めてで、開映25分前くらい前に行ったら、全席指定の席はスクリーンに向かって左45度の2階になってしまい、画面が縦長に見えた。
お客さんは6千人くらい。お金に直すと、1500円×6000人=9百万円。プラス会場の費用で、お金かかってます。
各座席には『タイムマシン』のチラシが1枚ずつ、空席も含めて約8千枚ほど置かれていた。当初の7月27日から急遽20日に初日が変更になったのだが、チラシは20日よりとなっていた。
ゲストは、H.G.ウェルズのひ孫で監督のサイモン・ウェルズ。この映画は、彼と彼の代打のゴア・ヴァービンスキーの2人が監督したらしいが、正式にクレジットされているのはウェルズ1人で、ヴァービンスキーはSpecial Thanksとなっている。
彼に花束を渡す役として、辺見えみりが和服姿で登場。日本人ゲストをあれこれ予想したのに、結局なんのヒネリもない普通の人選で、えみりもテレビのように毒舌を吐くわけでもないし、遠くて点にしか見えないし、といった感じで催し物は終わって場内暗転。
上映前に、来年公開の『マトリックス』と今年末の『ハリポタ』の新作の予告編が流れる。感想は無し。
終映は21時ちょっと過ぎで、どのレイトショーにも行けず、この日はこれで帰る。

2002年7月15日(月) 2002/07/17 更新

深夜、『アラバマ物語』(1962 米)の録画を観る。
原題が”To Kill a Mockingbird(ものまね鳥を殺すには)”で、グレゴリー・ペック演じる弁護士が子供たちに「銃を撃ち始めて生きた的を撃ちたくなったら、アオカケスは撃ってもいいが、美しい声で鳴き悪さをしないマネシツグミは殺してはいけない。」という言葉からきている。
人種差別の激しい頃に無実の黒人に強姦の罪をきせたり、近所に住む精神病の男を怪人として噂するという偏見についての話なのだが、それ以上に子供の目から見た父親の優しいが強さを内に秘めた姿や、貧しい時代の大人たちの訳ありの世界、未知のことに対する恐れと好奇心を見事に描いている愛すべき一品。
ペックの娘役のメアリー・バダムは、約10歳でオスカー助演女優賞ノミネートだったが、出演作はこれと『雨のニューオルリンズ』ぐらい。代わって、彼女がきっかけで兄のジョン・バダムが映画界入りして、後に『サタデー・ナイト・フィーバー』でブレイクすることになった。
また、ロバート・デュバルのデビュー作(?)でもある。

2002年7月12日(木) 2002/07/14 更新

今日は仕事を休んで、招待券のある『ザ・プロフェッショナル』(2001 米)の最終日の上映と、ついでに『ワンス・アンド・フォーエバー』(2002 米)を金曜の1回目の上映(12:35〜)を1300円で観れる新宿プラザへ観に行く。

新宿プラザは、最近こういう都心の封切館ではほとんど観なくなったので久しぶり。ここはお気に入りの映画館だが、今の基準からすると座席の前後の間隔がせまい。
お客さんは80人くらい。
終映後、『ザ・プロフェッショナル』までは1時間半ぐらいあるので、ラーメンを食べて地下鉄で日比谷に向かい、有楽町ビックカメラで買い物をしてから日比谷スカラ座2へ。
昔のスカラ座には1度来たことがあるが、新しく地下になってからは初めて。2つのスクリーンのシネコンみたいな作りだが、隣のスカラ1は大きそうだった。
新宿プラザとスカラ座と、東宝系の劇場をハシゴしたために同じような予告編を2度観るはめに。
『ワンス・アンド・フォーエバー』と『サイン』のメル・ギブソンの娘と、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のグウィネス・パルトロウの子供の頃の子役がみんな一緒に見える。ついでに、昔のドリュー・バリモアにも見えるけど、これは完全に他人の空似。
映画を観ている最中眠かった。やっぱり、食事をしたら1時間後に眠くなる体らしい?

2002年7月11日(木) 2002/07/14 更新

深夜に『ダブル・デセプション 共犯者』(2000 日=米)の放映を観る。
東大出身なのに「クイズタイムショック」に出ては成績が悪くてトルネードスピンを連発、出光の「オー、モーレツ」のCMをやったり、「私の青空2002」では、青森の人たちの役を演じるかなりの出演者が平気で標準語で通す中、1人だけ意欲満々で津軽弁をしゃべり、ケータイのCMではオドオドしながらかっこいいラーメン屋のお兄さんを撮ったり、つい最近も納豆好きを日ごろ公言していたことが認められて、7月10日の納豆の日に今年の納豆クィーンに選ばれ、来年の2連覇に意欲を見せるなど、何かにつけ注目してしまう菊川怜の初主演作。
全編アメリカロケで、台詞もほとんど英語。作品の出来は、思ったとおりアメリカの犯罪モノのB級映画あるいはテレビ番組といった感じ。
菊川怜も、いきなりウエットスーツのファスナーを下ろして背中をあらわにするところをスローで(やり過ぎ?)見せたり、銀色のドレスで門番を色仕掛けで油断させてやっつけるなど、定番の見せ場を用意。
英語がたどたどしいのは、留学中という設定上問題なし。
それより、最初は変な女走りをしてたのが気になったのだが、最後に銃を構える姿は思ったよりさまになってた。さすが、主演作品はすべてアクション(2本)だけのことはある?

2002年7月5日(金) 2002/07/07 更新

朝、先日BSで放映されて途中まで観た『上意討ち 拝領妻始末』(1967 日)の残りを録画で観る。
江戸時代の武家社会の上下関係の理不尽さを描いた、監督小林正樹、主演三船敏郎による、昔の日本映画ならではのきっちりと作られた重厚な映画で、特に三船敏郎の屋敷の敷石を敷き詰めた庭の美術がすばらしい。
そんな整った屋敷が踏み荒らされるところに、しきたりを破ることを表わしていたりする。

仕事の後に、今日が最終日の『ドリアン・ドリアン』(2000 香港)のレイトショーを観ようと思い、その前にもう1本『富江 最終章 〜禁断の果実〜』(2002 日)の夕方の回を観に銀座シネパトスへ。
お客さんは20人くらい。
続いて、丸の内線で新宿へ移動し、上映5分前ぐらいに新宿武蔵野館に着き、『ドリアン・ドリアン』。
お客さんは30人くらい。

2002年7月4日(木) 2002/07/07 更新

昨日、途中まで観たWOWOWの『青春の蹉跌』(1974 日)の録画を観る。
あらためて観ると、ショーケン演じる主人公は上昇志向が激しいというより、学生運動の挫折を経て人生の目標の選択肢がないように見える。まわりの人間の言うもっともらしい立派な言葉に、「エンヤートット」とかぶせるのが秀逸。
ショーケン、桃井かおりと、お気に入りの人が出ているだけで好き。

2002年7月3日(水) 2002/07/07 更新

『青葉繁れる』(1974 日)の録画を観る。
男子高校生たちの話で、女性に対するエッチな妄想がほとんどの映画で、わりと好き。岡本喜八作品としては異色だけど。

2002年7月1日(月) 曇 2002/07/03 更新

WMCつきみ野に『模倣犯』(2002 日)の17:00の回を観に行く。
今日はWMC1000円の日で、お客さんは30人くらい。
3つ隣に離れたあたりの席に、スーパーの袋をずっとガサガサさせていたオバサンらしい人がいた。やっぱり、昼間に映画を観るのは良くないか?
ここで、恒例のデジタルハイビジョンカメラで撮影された映画の画質チェック。
ソニーのシネアルタで撮影された『模倣犯』の画面も、色もにじんでるし、全体的にべったりしてるし、特に暗い室内の画面は劣化したような安っぽい映像になっていたが、そういう画質を狙ってビデオ撮りにしたのかもしれない。
逆に、柔らかくて暖かい画質の映像をビデオ撮りでまだ見てないということは、そういう映像にはビデオでは無理で、フィルムには及ばないということか?
『スター・ウォーズ EP2』は、予告編で見る限りでは柔らかく撮れているかもと思わせるが、果たしてどうか?

2002年6月29日(土) 雨 2002/07/02 更新

見逃していた『マルホランド・ドライブ』(2001 米)が池袋の新文芸坐で上映されていて、併映の『ヒューマンネイチュア』は既に観たので、最終回の19:35からの『マルホランド・ドライブ』だけの800円とお得な回を観に行く。
その前にもう1本ということで、恵比寿ガーデンシネマの『バーバー』(2001 米)を第1候補、シネ・アミューズの『ノー・マンズ・ランド』を第2候補ということで、とりあえず渋谷に行く。
電車の中で眠って、目が覚めたら渋谷駅を発車直前のところギリギリで降りる。
ガーデンシネマは定員制で満席になることがよくあるので、電話をかけて空席状況を聞いたら「もうすぐ満席になりそう」とのことで、まだ空きがあると思い恵比寿へ行くことにする。
渋谷駅のJRの券売機の前がすごい人だかりで、切符を買うまで5分ぐらいかかりそうだった。渋谷はいちいち腹が立つ。
そこで2階の改札口に移ったら1分ぐらいで買えた。今度からそうしよう。
恵比寿駅からガーデンシネマまで早歩き+動く歩道で5分前に着いたら、本当に満席寸前で残り2、3席だった。もっと余裕があると思ってあっさり恵比寿に行くことに決めたのだが、よく考えたら劇場側は残りの席の数を多めに言うだろうから、満席間近ということは本当にそうだったのだった。危うく恵比寿までの無駄な往復をするところだった。
終映後、雨が降っていたので映画館の出口のところで折りたたみ傘をカバンから出そうとしていると、隣のスクリーンで今日が初日の『プレッジ』の客を相手に感想を聞いていたぴあ出口調査員の面々を久々に見る。
でも、傘を出そうとしばらく立っていたときには話しかけられなかったのに、歩き出したら待ち伏せていたように話しかけてくるのって、お前は地グモか?!
『バーバー』を観たと言ったら、丁重なお詫びの言葉と共に退散。
恵比寿ガーデンプレイスには、CFでおなじみの生搾りドームがまだあったが、生搾りというと上島竜平のまめしぼりを思い出してしまう。

恵比寿から池袋に埼京線で向かい、開映5分ぐらい前に新文芸坐に到着。
お客さんは50人くらい。
しかし、『マルホランド・ドライブ』はふざけた映画だなあ。これじゃ何でもありじゃん。ストーリーの整合性とかにうるさい人は、どういう感想を持ったのだろう?

後で気がついたのですが、今日のハシゴの2本は偶然去年のカンヌ映画祭の監督賞受賞作品シリーズになっていたのでした。

2002年6月28日(金) 曇 2002/06/29 更新

WMCつきみ野で『スパイダーマン』(2002 米)のレイトショー。
レイトショーは1200円で多くのお客さんでロビーがにぎわっていて、『スパイダーマン』は100人弱。
でも、そのわりにおかしいシーンでも笑いが起こらずちょっと寂しい。それに、エンドクレジットを最後まで見ていたのは5人だけだった。まあ、これに関しては、私はマナー違反なんてことは言わないです。

帰宅後、「タモリ倶楽部」の空耳アワーで、クイーンの「フラッシュ・ゴードン」の"♪Savor of the Univers"「背広でユニットバス」と久々のヒット!

2002年6月26日(水) 雨 2002/06/27 更新

昨日決めた予定通り、今日は仕事を休んで映画を2本観に行く。
寝坊して予定と順番が逆になったが、まず恵比寿ガーデンシネマ1で『穴』の昼の回。
お客さんは30人ぐらい。

続いて渋谷に向かい、ユーロスペースの『UNLOVED』(2001 日)の16:15の回。
お客さんは20人くらい。
平日の昼間のせいか、ル・シネマと間違えて来たんじゃないかと思うような奥様方もいた。映画の内容はあそこのとは正反対の重く張り詰めたものなのに。

2002年6月24日(月) 2002/06/27 更新

『渦巻』(1945 英)の録画を観る。
原題が”I Know Where I'm Going.”(自分がどこを目指しているか知っている)なのに邦題が『渦巻』なのは、鳴門のうずしおのようなしけで船が出せず足止めをくうところからきてるんだけど、素敵なラブストーリーにこの邦題はないよなあ、今の感覚じゃ。
主演のウエンディ・ヒラーは、『オリエント急行殺人事件』と『エレファントマン』で、ちょっと見た目が恐いおばあさんとしてでしか見たことがなかったが、ちゃんと若いころがあったのね。

深夜にWOWOWで『セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ』(2000 米=仏)を再見。感想は去年映画館で観たときと変わらず、どこまで本気でどこまで冗談かわからない。カンフー映画館のところはやっぱり笑える。

2002年6月22日(土) 2002/06/24 更新

昨日の深夜に放送していて途中まで観た『海流のなかの島々』(1977 米)の残りを録画で観る。
監督フランクリン・J・シャフナー、原作ヘミングウェーなんだけど、うーん、どうなんだろう?

2002年6月21日(金) 晴 2002/06/22 更新

昨日の深夜にNHK−BSで放送していた『傷だらけの山河』(1964 日)が思ったよりも面白くて見入ってしまったのだが、結局途中で眠ったので、その残りを録画で観る。
同じ山本薩夫監督の『華麗なる一族』のような映画なのだが、山村聡演じるこの映画の主人公の鉄道会社の会長のキャラクターが何といっても強烈。
会長なのに先頭に立ってグループ企業の社長たちに指示を出す。
「他の経営者は儲けることしか考えないが、俺は儲けを他の事業につぎ込んで社会の発展に寄与しているから、みんなに尊敬される」と言って自分の事業をどんどん広げるし、OLの若尾文子が生活に困っているのを見ると「俺は貧乏なお前さんを助けたいんだ」と言って妾に囲っちゃう。やっていること結局自分のためなのだが、そのことには無自覚であるかのように平気できれい事を言う。お金の亡者のようには見えず、事業を拡大することそのものが生きがいのようで、その強引さに彼の家族たちや従業員たちが心を痛めていたり自殺するものまで現れても、妾の1人に反抗されたときにちょっと動揺する以外は、何事もないかのように仕事にあけくれる。
社会派という言葉でくくるなどもったいない程の面白さだった。

2002年6月17日(月) 曇 2002/06/19 更新

『氷点』(1966 日)の録画を観る。
うーん、夫婦がお互いにものすごい回りくどい方法で相手に復讐しようとするのは、話としてやっぱりどうかと思う。
安田道代はこの頃デビュー間もなくて清純派という感じだが、翌年の『痴人の愛』で一気に弾けちゃうんですね。

2002年6月16日(日) 曇 2002/06/17 更新

14:00からの『On The Way』(2000 日=韓国=ドイツ)の試写会+トークショーを観に行く。
表参道から銀座線の終点浅草まで初めて行くのだが、いつも渋谷寄りの半分ぐらいしか乗らないので、残りの半分も乗って終点まで何分で着くか見当もつかなかったのだが、30分もかかるんだ!
途中、ハシゴの映画を渋谷のル・シネマで上映中の『活きる』(1994 中国)にとりあえず決めたが、トークショーの時間によっては間に合わないので、その時はまた考え直すことにする。
浅草に着いて吾妻橋を渡り、会場のアサヒスクエアAのあるアサヒスーパードライホール、通称「うんこビル」へ。
このビル、そばで見ると小さい窓しかなくて壁面がまっ黒の壁で、まるで墓石みたい。入り口も、裏口らしいものは見つけたけど、正面玄関を捜して周りを1周したら、結局その裏口らしいのが唯一の入り口だった。
入ってせまいエレベーターホールからエレベーターに乗って4階へ。トイレ行ったら、入り口に向かう通路の手前に、「女性:奥、男:入ってすぐの入り口」という標識があり、通路に入ると薄暗い上にドアに「W」と「M」の一文字ずつしか書いてなく、どっちに入っていいのかわかりずらい。中に入ると、小便器の代わりにやや傾斜した垂直の金属の壁をつたって水が流れっぱなしになっていた。「こりゃ凝ってていい」と作った人は思ったのだろうけど、前のめりに倒れたらどうしようと考えると落ち着かないし、かばんや傘を置くための正面の置き場所がないし、だいいち水が流れっぱなしで不経済。手洗いの場所もわかりにくくて、水は自動で出るのかなと思って手をさし出しても出ず、よく見ると「ペダルを踏んで下さい」の標識が。さっきのもそうだけど、標識がないとわかりにくいものを作るくらいなら、最初からわかり易く作りゃあいいのに。丸ごと気取ったバブルの落とし子のようなビルだった。

結局、製作&監督&脚本&編集の崔在銀さんと脚本の中村桂子さんのトークショーは最初だけ聞いて、渋谷へ。
ル・シネマには予告編が始まった頃に着くが、ほぼ満席。ちなみに、今日は隣のル・シネマ1で大ヒットなのに評判はさっぱり聞こえてこず、いったい誰が観ているのか?の『エトワール』共々、毎回満席だったらしい。

2002年6月14日(金) 2002/06/16 更新

今日も『SHA−CHI−HO−KO』の試写会があったのだが、忙しくて行けず。ついでに、試写会の前の夕方に行われたワールドカップ日本対チュニジアも、その時間はただただ仕事。

2002年6月12日(水) 2002/06/16 更新

今日は、『スコーピオン』の試写会の招待券があったのだが、忙しくて行けず。まあ、いいか? ケビン・コスナーのやつだし。
今日も帰りが深夜になるが、昨日に続く「BS−iハイビジョン名作ドラマセレクション」の『女学生の友』(2001 日)を、今日は最初から観る。
これはいいなあ。1人の女子高生と老人が、真剣に自分の生き方を考えようとすればするほど悩み苦しむというつらさ。
前田亜季も初めていいと思った。

2002年6月11日(火) 2002/06/16 更新

仕事が忙しくて、帰りが夜中過ぎ。深夜にTBSで放送していた「BS−iハイビジョン名作ドラマセレクション」の『告別』(2001 日)を途中から観る。
ハイビジョンカメラでフィルム撮りのような深い陰影を出すのに苦労した甲斐のある映像だが、そのことに集中したせいか、いつもの大林監督のような早いカット割りや合成がほとんどない。
この物語、考えようによっては、峰岸徹演じる主人公の中年セールスマンが時間の流れに取り残されていく、かなりむごいものである。

2002年6月9日(日) 晴 2002/06/16 更新

今日もThinkPad持参で外出。
13:00からフィルムセンターの特集「日本映画の発見VII:1970年代(1)」より『遊び』(1971 日)。
フィルムセンターって、なんで入場料が410円と半端なんだろうと思いながら行ったら、4月からキリのいい500円になっていた。
まだまだ続く増村シリーズで、相変わらずの勢い人間によるまっしぐらストーリーだが、関根恵子が初々しい。お客さん200人弱。

終映後、次の『ドッグ・スター』(2002 日)を上映している新宿のテアトルタイムススクエアまで40分で移動しなければならないと思っていたら、それは勘違いで1時間40分時間があったので、銀座のドトールで昼食&入力。
15分前にタイムズスクエアに着き、12階まで行くためにエレベーターに乗ろうとするが、地下から一向に上がってこなかっり、やっと着いたと思ったら満員で乗れなかったりで、3基X3組あるエレベーターの前を行ったり来たり。やっと乗ったら乗ったで各階に止まるし、こんなに不便なエレベーターなら少ない階を上がる人はエスカレーターを使えばいいのに。
おかげで2階から12階まで行くのに7分ぐらいもかかってしまった。
テアトルタイムズスクエアは『ドッグ・スター』が皮切り作品なので、行くのはもちろん初めて。前の東京アイマックス時代と座席は変わってないようだ。
お客さんは20人ぐらい、場所も立地も映画館自体も『ドッグ・スター』自体も良いのに、あんまりヒットしてないようで、なんともうまくいかないもんですねえ。

帰りの電車で、座席に座れたのでPC入力。時間の有効利用としてはかなりいい。

しかし、この3日間に7本の映画を観て、『Laundry』にはガスタンクが出てきて『ドッグ・スター』には石油タンク、『Laundry』の万引き癖のある小雪は知能の劣る窪塚洋介に支えられ、『ドッグ・スター』の何もかもうまくいかない井川遥は犬人間のトヨエツに支えられ、窪塚くんは映画の中でお祝いのときに飛ばす鳩を飼うようになりトヨエツは移動動物園の動物を飼うようになる。それに井川遥も『走れ!ケッタマシン』蒼井優も映画の中で敬礼をし、井川遥とトヨエツ、それに『遊び』の関根恵子と大門正明も逃亡する、といった具合で、どの映画にどんなシーンがあったかごっちゃで、記憶力の限界を超えてしまったか?

2002年6月8日(土) 晴 2002/06/10 更新

今日もThinkPadを持って映画を観に行く。
しんゆり映画祭から新百合ヶ丘の日本映画学校での上映会の案内メールが毎週のように来ていて、過去2回ほどパスして今回の『裸の島』(1960 日)の上映会に初めて行く。無料で、新藤兼人監督の1時間の講演付き。
観客は高齢層の人たちが多い。
映画の舞台は瀬戸内海の小島で、釣れた鯛を1匹売りに、『転校生』で一夫と一美が乗っていた尾道⇔瀬戸田の定期船で尾道へとやって来るシーンがある。桟橋は『転校生』とおんなじで、ロープウエイにも乗るのだが、町並みはさすがに古かった。

映画が終わって新藤監督が登場。レニ・リーフェンシュタール(99歳)、オリヴェイラ監督(93歳)に続き、おそらく現役で世界で3番目に高齢の90歳の監督なのに、4半世紀前の『溝口健二、ある映画監督の生涯』のころから年をとっていないように見え、結局75分間休みなくしゃべり続けていた
『裸の島』の撮影時のエピソードがメインで』、戦後乱立した独立プロの1つだった近代映画協会が行き詰まって、最後に自分の好きなように映画を撮ろうと思い、低予算でギャラも出せない状態で13人で小島に合宿して撮ったとのこと。
このへんの細かいエピソードは、新藤監督の『三文役者』の中にも少し描かれていたように、殿山泰司と乙羽信子の運んだ桶には、上げ底なしでちゃんと水が入っていたとか。
なにしろ島の中にいると麻雀ぐらいしかやることがなくて、撮影がうっぷんばらしになるからみんなの力が集中して1つにまとまるとか。
撮影に使った島には満州引き上げ後、山羊やアヒルを連れて島にこもったものの、島の生活に行き詰っているオヤジが1人住んでいて、先住民の特権(?)でスタッフに「鯖が食べたい」と注文したり、撮影の邪魔をして助監督が暴力にうったえたこともあったが、最後は別れを惜しんだとか。
ほとんど、トリュフォーの『アメリカの夜』か、『鬼が来た!』の撮影で香川照之がとんでもない目にあった話しとか、あるいは昨日観た『突入せよ!「あさま山荘」事件』のような、現場のドタバタ話だった。
でも、この映画がモスクワ映画祭に出品され、初めて外国に行った地でグランプリを受け、その場で様々な国への商談がまとまって、得られたお金で『第五福竜丸』の撮影で、お金がなくてご飯と味噌汁だけで泊まり、スタッフが調達したタマネギと焼津の鰹節だけでしのいだという焼津の旅館に、踏み倒した宿泊費を返しに行ったり(このへんは『三文役者』にもあった)、スタジオで泊まったときに借りた貸し布団屋に借りっぱなしで倒産してしまって連絡がとれなかったところを探し当てて借金を返したりなどしたそうな。
おまけに、近代映画協会が持っている約30本の映画の著作権が現在の収入の3分の1をかせいでいて、『裸の島』は稼ぎ頭とのこと。
低予算で映画を作る状況というのは、撮影所システムが終わった今の日本の映画制作そのままで、ちなみに新藤監督のお孫さんで日本映画学校卒業生の新藤風監督が作った映画は、新藤監督もビックリするほどの低予算だったとか。
でも、大予算で周りと妥協しながら映画を作るより、自分のやりたいことを同じ目的の仲間と作る方が、お金以外に得られるものは大きいと言う言葉は、これからの日本映画の担い手である生徒たちを勇気付けたと思う。
今年の夏から新作の撮影に入るそうで、ほんとうに凄い人だ。

新百合ヶ丘で食べながらThinkPadを使える店を捜し、十割そばの言葉に弱い私はそば屋に入るが、十割そばと銘打っているそば屋で私のイメージしている十割そばが出てきたことはなく、そこもこしが強すぎるし注文してすぐ出てきた。こんどそば打ち道場にでも行って、正真正銘のやつを食べてみるか?

そして銀座シネパトス2で、招待券のあった『走れ!ケッタマシン ウェディング狂奏曲』(2002 日)の夜の回。
シネパトスのみ2週間の上映の、長野が舞台のローカルな映画なのに30人ぐらいと思ったより入っていて、しかも若者から家族連れ、老夫婦、新山千春or蒼井優or三輪明日美ファン風の男など、傾向がつかめない客層。でも、映画を観ながら話している人がやけにいたので、関係者が多かったのか?

続いて渋谷に移動し、シネ・アミューズで『Laundry』(2001 日)のレイトショー。
一時ものすごい人気だったらしいこの映画も、今はお客さんは25人ぐらい。
うーん、確かに人気が出そうな映画で、大泣きしている人がいた。

2002年6月7日(金) 晴 2002/06/16 更新

『ワンス・アンド・フォーエバー』の今日の試写会の招待券があったのだが、仕事で行けず。だいたい、18:30開映だと早過ぎ。無理して行かないと間に合わない。せめて19:00からにしてほしいのだが、会場を借りる関係で終わりの時刻が決まっていて、しかも最近2時間以上の映画が多いからなのだろう。
といっても、今日の場合19:00からでも間に合わなかったのだが、そこで予定変更で近所のWMCつきみ野の『アザーズ』(2001 米)の19:25の回をそれでも無理して行って、予告編上映中に入る。お客さんは20人くらい。

続いて、同じWMCつきみ野で『突入せよ!「あさま山荘」事件』(2002 日)。
終映時刻と開映時刻がほとんどいっしょなので、これも予告編上映中に入場。
よって客層はわからず。人数は20人くらい。
この映画もデシタルビデオカメラで撮影されていて、使われたのはパナソニックのバリカム(HD720p)。よく使われているソニーのカメラが走査線1080本なのに対しこちらは720本と解像度で劣るのだが、両者の違いはそれほど感じない。キネ旬5月下旬号の阪本善尚カメラマンのインタビューを読むと、黒味の調整ができるとか映画用のレンズが使えるとか、ソニーのカメラにはない特長があるようだ。
それでも輪郭が強調されたり画調が電気っぽくて硬いなど、条件が悪いと35ミリフィルム並の画質というわけにはいかないようだ。

2002年6月4日(火) 晴 2002/06/05 更新

今日は21時から銀座シネパトスのレイトショー「大島渚、初期 the early years」『白昼の通り魔』(1966 日)を観に行こうと思っていて、その前にもう1本何か観ようと思ったのだが、終映が21時以降になるものばかりで適当なものが見当たらなかった。
そういえば、今日は世間的にはワールドカップ日本対ベルギーの試合が18時から20時の間行われているそうで、でもこれを家で観たら『白昼の通り魔』には間に合わないし、それにこういうのは大勢で観たほうが楽しいので、とりあえず渋谷に行ってそうした場所を当てもなく捜すことにする。
渋谷には19:15頃着き、まず駅前の大型スクリーンで映しているかと思ったら、さすがにただでさえ普段から人ごみの激しいところで映すなどという無茶なことはしてなかった。
次に、第2候補のNHKに向かう。渋谷はいつもより人が少ない気がする。
NHK、日ごろ「ハイビジョンを見よう」なんてうるさく言ってるから、こういうプロモーションの絶好の機会は逃さないかと思っていたら、何もやってなかった。
でも、しばらく歩いていると、NHKホールの裏の方で何やら歓声と悲鳴が上がっていて、テキ屋も何軒か出ていた。
代々木公園の中のそこでは、どうやらピースボートが会場を借りてワールドカップを見せ、アフガニスタンの地雷原にサッカーコートをという募金活動をしていた。会場には2、3百人くらいいた。
そこに着いたのは既に残り時間15分ぐらいになっていた頃だったが、思ったとおり集まっている人たちの反応を見ているだけで十分楽しんだ。
というわけで、今後同様の催しが行われるかはわからないのだが、もしまたやるとしたら2500円払って国立競技場にテレビ中継を観に行くより、こちらはタダ(でも、カンパぐらいはしよう)で盛り上がれるのでオススメ。
あと、遠巻きに見ていた警察官ならびに東京都の職員らしい人たち計10人ほどの方々もごくろうさまでした。

20時ちょっと過ぎに原宿駅の方に向かって歩き、地下鉄の駅でサンドイッチを買って、銀座シネパトスに入ってからそれを食べたら、たったサンドイッチ1パックだけで眠くなってしまった。お客さんは20人くらい。

帰りの電車もすいていたような気がする。前の席の人が読んでいた東スポの1面に小さく載っていた「巨乳W杯 日本勝利」って何だろう?

2002年6月3日(月) 晴 2002/06/03 更新

昨日の深夜WOWOWで放送していた『泥棒貴族』(1966 米)の録画を観る。
タイトルが『泥棒成金』と紛らわしい。でも、ストーリーは『おしゃれ泥棒』や『トプカピ』のような、美術品泥棒モノ。
かつてインド人の役を演じたことがあるシャーリー・マクレーンが中国人役で、さまざまな国の人の役からナポレオンまで演じたことがあるハーバート・ロムがアラブ人の役。で、マイケル・ケインはここでもやっぱりイギリス人の役。
シャーリー・マクレーンの声は小原乃梨子に似ている。(実際、彼女がよく吹き替える。)
シャーリー・マクレーンを見るだけでも十分元が取れるが、二転三転するお話を優雅に見せてくれる。

2002年6月2日(日) 晴 2002/06/02 更新

家で『リリイ・シュシュのすべて』の感想を何とか完成させる。
関連データを探していてわかったことだが、ドビュッシーの最初の奥さんの名前は「Lily」で、離婚後に恋人との間にできた娘の愛称が「chouchou」(キャベツちゃん)というそうな。
私は「リリシズム」から来てるのだと思ってた。

2002年5月31日(金) 曇 2002/06/01 更新

『E.T. 20周年アニバーサリー特別版』の夜の回を観ようと思ったが、近所のWMCつきみ野はレイトショーになってしまうので、夜の回があるWMC海老名へ。
久しぶりに来た海老名は、駅前に空中歩道ができて、人の流れがすっかり変わってしまった。歩道の下の駅前のパン屋さんは大丈夫だろうか?
そして、その歩道の先にはヴァージン・シネマズ海老名ができて、シネコン2軒がご近所同士という、とんでもない状況である。
作品の食い合いになるんじゃないかと思うが、その影響かWMC海老名では『Laundry』なんかを上映している。
この流れが定着すれば、思わぬメリットを生む。
さて、『E.T.』を観ようとしたら、なんと私のタイムテーブルの読み間違えで、字幕版の夜の回は先週の土曜日で終了、吹き替え版も朝のみで、上映はすべて終わってしまった。
このまま帰っちゃおうかとも一瞬思ったが、WMC海老名はつきみ野より100円安いので、ちょうど始まるところの『パニック・ルーム』(2002 米)を観ることにする。
まあ、よく考えたら、『E.T.』を観る目的はニューバージョンの確認が半分くらいだったりするので、それならビデオでもいいかともっともらしい理由で自分を慰める。
『パニック・ルーム』のお客さんは30人くらい。

2002年5月30日(木) 曇 2002/06/01 更新

WMCつきみ野で『ビューティフル・マインド』(2001 米)の夜の回。
今月の映画鑑賞記録を見て驚いたのは、日本映画ばっかりだったこと。アメリカ映画は20日ぶり
お客さんの数はいつもおよその数を書いているけど、今日は正確に、3人!
『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』(タイトルうろ覚え)の予告編が流れるが、昨日の『リリイ・シュシュのすべて』と同じカメラ(ただし、レンズは映画カメラの名門パナビジョン)なのに、こっちは画質が別物のようにきれいなのは、どういうことだろう? しかも『SW』はシネスコなので、ビスタサイズの『リリイ・シュシュ』より画素が拡大され粗くなるはずなのに。

深夜、テレビ東京で『TOKYO EYES』(1998 仏=日)をながら視聴で再見。
うーん、吉川ひなの、素晴らしい! マジ、女優復帰希望! バツイチが何だ!

2002年5月29日(水) 晴 2002/05/30 更新

厚木の映画館2館で開催中の「第10回厚木シネマフェスティバル」で、去年見逃した『リリイ・シュシュのすべて』(2001 日)を観に厚木テアトルシネパークに19:00の回。
厚木も久しぶり。お客さんは40人ぐらいとまずまず(?)の入り。
『リリイ・シュシュのすべて』は、フィルムを使わずにソニーのブログレッシブハイビジョンカメラHD24Pで全編撮影された映画の中では、おそらく世界で最初に公開された映画だが、画質は思ったより悪く、解像度はスーパー16以下だと思う。
とはいえ、実用上問題になるほどではなく、この映画のようにソフトフォーカスっぽい映像の味を出すのに一役かっている。
『リリイ・シュシュのすべて』の感想は、ラストシーンで俄然この映画が好きになったのだが、なんか考えがまとまらないなあ。
それと、やっぱりドビュッシーはいいなあ。CD買おうかな?

2002年5月28日(火) 晴 2002/05/29 更新

よみうりホールで『きれいなおかあさん』(1999 米)のチャリティー試写会。
試写会の前に、ヒアリングドッグ(聴導犬の方が通りがいいと思うが、英語のほうが差別を感じさせないからこう呼んでいるとか。そうかなあ?)の実演があって、ゲストにきれいなおかあさんということで高田万由子。
ゴールデンレトリバーがシッポを振り振り熱演。

終映が20:50で、続いて銀座シネパトスで観る予定の、特集「大島渚、初期 the early years」の中の『飼育』(1961 日)の開映時刻21:00まで10分しかない。よみうりホールのある7階から階段で降りたら、のろのろ歩く人たちに行く手をふさがれ、有楽町から銀座までダッシュし、21:00に間に合わなかったものの、タイトルの途中から観ることができた。
お客さんは25人ぐらい。いやあ、大島渚は面白い!

2002年5月25日(土) 晴 2002/05/27 更新

三百人劇場で開かれている「女性映画の巨匠 中村登の世界」の招待券があったのだが、彼の映画を観た覚えが無く、観た可能性のある作品といえば遺作の『日蓮』ぐらい。といったわけで、代表作らしい『紀ノ川』(1966 日)が今日の午後から上映されるので、それを観に行く。
今日もThinkPadを持っていく。
『紀ノ川』の終わった後に何を観るかを行きの電車の中からずーっと考えて、今週金曜日でBOX東中野の上映が最終日を迎える『A2』(2001 日)にする。
三百人劇場は、電車を2回乗り換えなければならず、遠いし電車賃が片道620円もかかってしまう。
三百人劇場は昔から特集上映を行っていたのだが、それでも増村保造や鈴木清順の夢よもう一度で続けているのかもしれない。
その結果は、『紀ノ川』のお客さんの入りは100人くらいで、去年ここで開かれた川島雄三特集より少ないのはしょうがないだろう。

終映後、約1時間の移動時間のところ、15分前に東中野に着く。
チラシを集めていたりおにぎりを食べていたりしていたら、PCを使う時間がなくなって、結局この日のPCは足腰を鍛えるためのおもりとしてでしか役に立たなかった。
『A2』は話題作だと思っていたが、休日の夜の回なのに20人ぐらいと思ったより少なかった。この間の『A』の方が旧作でレイトなのに多かったって、どういうこと?
帰り、渋谷から東急で帰ろうかと思っていたら、渋谷駅で人身事故のため、山手線と埼京線が新宿−渋谷間ストップ。いやぁねぇー。
というわけで、新宿から小田急で帰る。

2002年5月16日(木) 2002/05/18 更新

深夜、テレビで『ザ・中学教師』(1992 日)を観る。
原作は『プロ教師の会』で、主演の長塚京三演じる教師が彼らの標榜する教師像を表わす一方、大半の大人のキャラクターが、子供に対する接し方の悪い例を絵に描いたようで、観る者が自分を重ねる対象となるべき彼らこそしっかりと描かれなければなかったのではないか。
でも、そのしっかりした長塚京三の教師も、別の中学校でいじめられていて問題を起こす娘を抱えていて、それは難しい現実の問題を1本の映画で描ききることの難しさを感じさせ、マニュアル映画の気配が感じられたとたんにその映画は嘘っぽく見えてしまうだろう。
この映画では、子供に好かれようなどと思わずに、自分に誠実であることが重要であることは感じられた。
『マリアの胃袋』(1990 日)に続きこれが2作目の平山秀幸監督(ちなみに、助監督は富樫森)の演出は、駅伝大会を提案する職員会議のシーンが良かった。

2002年5月14日(火) 曇 2002/05/31 更新

夜、『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』(1976 日)の録画を観る。シリーズ18作目で、マドンナは京マチ子(と檀ふみ)。オープニングは『カサブランカ』のボギーのような寅さんをさくらが訪ねて来る。
寅さんがみんなと喧嘩してくるまや(とらや?)を飛び出すところで、この映画のように寅さんがあまりに無神経すぎると、寅さんに肩入れできなくて嫌な気分になるので、寅さんもおいちゃんたちもどっちもどっちだなぁ、と思うようなのが良い。
今回は寅さんは失恋するのではなく、京マチ子が病気で死んでしまうというストーリーで、死ぬ前の日々を寅さんと出会って楽しい思いをするというのはいいが、もう一押しあればといったところ。

このあと、ビデオデッキが故障! 当分ビデオはおろかBSも見れない。 ビデオデッキは価格競争が激しく、コストを削った結果年々作りが安っぽくなっているので、買い換えるより修理に出すことにする。

2002年5月10日(金) 雨 2002/05/11 更新

今日で上映終了の『ブラックホーク・ダウン』(2001 米)を、WMCつきみ野で夜の回。
お客さんは30人ぐらい。

深夜、夕べ途中まで観た『セカンドチャンス』(1999 日)の録画を観る。
確かブライダル関係の何かの企業がスポンサーについて公開された作品。
清水美砂、高田聖子、麻生久美子、林泰文、鈴木砂羽、橋爪功、倍賞美津子、野波麻帆、柄本明といったせっかくの豪華キャストなのに、3話オムニバスの3話とも登場人物に不快感をおぼえる展開っていうのは・・・?!
中身が無くても外面だけよく見せようとするほうがまだマシ。

2002年5月8日(水) 曇→小雨 2002/05/11 更新

今週の金曜日で上映が終わる『友へ チング』(2001 韓国)を観に藤沢キネマ88の夜の回へ。
ここは水曜日がメンズデーなので、近くにWMCつきみ野ができるまではよく行っていたのだが、久しぶりに藤沢に行く。
お客さんは25人ぐらい。
帰りに中央林間駅の駅ビルで、骨董品のようなものの露店が出ていて、そこに『ザ・チャイルド』(70年代のほう)や『ナバロンの嵐』あとジャン・ギャバンの『面の皮をはげ』(1963日本公開)とか『仁侠なんとか』とかいった聞いたこともない映画のポスターも5、6枚ほどあって、さすが商売するだけあって確かにどれもプレミアものそうなものだった。

家に帰って、WOWOWの23:00からの『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(2000 日)を観る。
エンドクレジットに「押井塾」というのを見て、そんなものがあったのか?と思ったが、そんなわけで押井守関係の中編アニメ。
捜査員らしき少女が、伝染する吸血鬼たちを見つけては日本刀で斬り殺すだけの映画なのだが、中編なのでそれはそれで良し。
なぜベトナム戦争当時の横田基地(?)の中の学校が舞台なのか?とか、主人公にからむのが足手まといの保健婦のオバサンだとか、わからなかったり「それはないだろう」ということはあるのだけど。
工藤夕貴がドスのきいた声で主人公の吹き替え。

2002年5月5日(日) 晴 2002/05/09 更新

10日以降は土日のみの上映になる『害虫』(2002 日)のレイトショーを観たかったのだが、今日は上映前に塩田明彦監督&蒼井優トークショーがあるということで、あっという間に完売するんじゃないかと思っていた。
でもとりあえずそれを第1希望にし、さまざまなバックアッププランを考えて、ダメ元で渋谷のユーロスペースに整理券をもらいに行く。
17時頃に着いたら、整理券番号68番をアッサリともらえた。
そこで、その前に観るもう1本は『パコダテ人』(2001 日)で、あくまで偶然だけどこの日は宮崎あおいデーになった。
本当に偶然ですよ。別にファンというわけでもないし、なんなら木下ほうかデーでも大森南朋デーでもいいんですけど、大森南朋さんはどちらの映画もどこに出ていたのかわからないし、それに名前の読み方がわからないし、木下ほうかさんは顔がちょっと怖いし。
あと、私は『あの、夏の日 とんでろじいちゃん』も『淀川長治物語・神戸編 サイナラ』もスクリーンで観てるので、あおいちゃんの映画は『sWinG maN』以外全部観ているというのも偶然です。
『パコダテ人』を見る前に、昨日おとといと重いThinkPadを入れていたせいか、愛用の安モノかばんに裂け目ができてしまい、東急ハンズで新しいバッグを買う。

『パコダテ人』は、遠くて時間的にきつい銀座シネパトスとスクリーンが小さい新宿東映パラス3で上映していて、どちらにしようか迷って結局新宿に行ったら、スクリーンの大きい新宿東映パラス2で上映していた。
記念品にプリント7コマ分の切れ端をもらう。
写っていたのは、あおいちゃんのお姉さん役の松田一沙だった。
使用フィルムはイーストマン、ビスタサイズに合わせてマスクしていて、DTSの同期トラックらしいものは見当たらず2チャンネルのオプチカルサウンドトラックのみなので、劇場用のプリントではないと思われる、とこういうことに関心ある人向け。
お客さんは10人強。

そして渋谷に戻ってユーロスペースに行ってみると、いましたねえアイドルマニアっぽい人たちがたくさん。
そんな人たちと一緒に、昼番組のゴダールの『ウィークエンド』が終わるのをロビーで待っていたら、終映後中からすごい数の人たちがゾロゾロと出てきた。そーか、ヒットしてるのか。
入場すると、通路にまで人がビッチリいる状態のところ、前から5番目ぐらいに座る。
写真撮影はトークのじゃまにならないよう控え目にと断りがあった後、トークショーが始まるといろんな種類のカメラが頭の上に次々と構えられる。
優ちゃんは映像で見てもかわいいので、実物だとなおのこと。
トークの間中、左隣にいる塩田監督の方を見ていたので客席には右の横顔ばかり見せていて、たまに正面の方を向くとシャッターがバチバチ。
トークの内容はというと、優ちゃんの台本の余白は貼り付けたポラロイド写真だらけだったり、さらに『害虫』にちなんでゴキブリの絵を描いたり、その隣に監督の似顔絵を描いたりで(優ちゃんは監督のことをブロッコリーと呼んでいたとか)、監督「俺が思いを込めて作っている映画の台本なのに、ナメとんのか?!」
優ちゃんとあおいちゃんは一緒の時間が少なかったので、この時はあまり話す機会がなく、テレビドラマの「青と白で水色」で共演した時はよく話したとのこと。
でも、助監督には役作りのため、楽屋でもあまり仲良くしないようにと言われていたとか。
あと、ピアノを弾けないあおいちゃんがピアノを弾くシーンの撮影の時、優ちゃんが1曲思いっきり弾いてみて勝ち誇ったようにしていたと監督が話して、それはあおいちゃんが弾いてみてと言ったから知っている2、3曲の中から1曲弾いたと弁明。
塩田監督がオーディションで優ちゃんを選んだ決め手は、「うつむいた顔が日本一せつない」から、とのこと。
どちらかといえば彼女の印象は、この日のトークのようにいつもニコニコ楽しそうだったのだが、そういう面もあったのか。
ちなみに、監督はあおいちゃんのことを「ワイルド」と言っていたけど、確かに『害虫』の彼女はとてもワイルドだった。
あと、「クラシックバレエをやっていたことは後で知ったのだが動きに無駄がない」とベタボメ。
優ちゃんのデビュー作は岩井俊二監督の『リリィ・シュシュのすべて』で、「さすが岩井さんが選んだ人」ともコメント。
『害虫』と『リリィ・シュシュのすべて』は、ほとんど同じ時期に作られ、内容も中学生を扱っていて偶然ダブっている部分が多く、塩田監督と岩井監督が韓国の映画祭で飲んだとき、岩井監督が「僕たちって、優つながりだね。」と言ったとか。
最後に宣伝ということで、6月に『リリィ・シュシュのすべて』のビデオが出ることと、6月1日から公開の『走れ!ケッタマシン〜ウエディング協奏曲〜』・・・と言ったところで、客席から笑いが起きたので優ちゃんが「なんで笑うんですか?」
監督も、宣伝する義理はないと言いながら何故かおもむろにチラシを取り出して見せて「優がウエディングドレスを着るというのが売りの映画で、こんなことまでするのか?」と一言。
かくして20分ほどのトークショーが終わり2人が退場すると、思った通りトークショーのみが目当てで映画は観ないカメラ野郎10人ほどが後を追って退場。
笑える裏話が満載の楽しいトークショーでした。
終映は23:10頃で、これで2日から4日連続で同じような電車で帰ることになった。

2002年5月4日(土) 晴 2002/05/09 更新

BOX東中野で上映中の『A2』を観ようと思っているのだが、その前に渋谷のアップリンク・ファクトリーで毎週土曜にレイトショー上映されている『A』(1998 日)を観に行く。
で、さらにその前の夜の回にもう1本見ようと思い、あと1週間で上映終了の『とらばいゆ』(2001 日)『カンダハール』『害虫』の中のどれかにしようと思ったのだが、『害虫』はレイトショーでダメで、新宿で上映している残りの2本も終映時刻が開映時刻ほぼ同じなので間に合わず、『とらばいゆ』を午後の回に観て、間の2時間ぐらいをThinkPad持参して入力することにする。(というわけで、ただいま外で入力中)

さらに家を出る前に、『パンツの穴』(1984 日)の録画を観る。
全編の大半がエッチネタ、さらにその大半が男子中学生のオナニーネタという映画だか、オッパイはエロ本エロ写真のみで割と健全な映画。
最大の見せ場は、中学生と高校生のグループによる果し合い、といった昔ながらの男子学生喧嘩映画を思わせるシーンなのだが、それがウンコ投げ合戦になってしまうというステキな映画。

新宿に向かうために駅に着いたが、ギリギリの時間に着いたらちょうど列車が出たところで、次の電車まで10分以上待たなければなららいとわかる。
でも、その次の電車は湘南急行という早そうなやつで、それに期待して乗る。
実際には、普通の急行より1つ停車駅が少ないだけだったのだが、『とらばいゆ』上映館のテアトル新宿に予告編が始まった頃に着く。
お客さんは30人くらい。
終映後、ThinkPadを使いながら食事できそうな店を捜しながらタイムズスクエアの東急ハンズにちょいと用があったので、そっちに向かって歩く。
途中、先ごろ4月30日に閉館になった新宿昭和館の前を通る。
ここは昔『異人たちの夏』を観に1回だけ入ったことがある。
週替わりで上映してたにもかかわらず、絵の看板を出していた所だったが、そうした看板類はなくなっていた。
でも、最後に上映していたと思われる作品のポスターと昭和館の後を継ぐように東映ヤクザ映画専門館になった中野武蔵野ホールのポスターが貼ってあった。
そして東急ハンズに行き、そのまま結局代々木駅まで歩いて、駅前のマクドナルドで1時間ほどパソコンワーク。

(ここから自宅で入力)
アップリンク・ファクトリーは初めて行く所で、余裕を持って20分前に着いたら、5階の入り口から下に向かって階段にすごい行列。しかも、大半が若い人。なんとか座れたが、定員50人のところ立ち見が10人ほど出た。
ここはドリンク付きで、全部の客に行き渡るのが遅くなったせいか、21:00開映の予定が21:12ごろ開映。

2002年5月3日(金・祝) 晴 2002/05/09 更新

自由が丘武蔵野館で『華麗なる一族』(日)のレイトショーに行くため夕方に家を出る前に、テレビで『はつ恋』(2000 日)を放映していたものの最後の方だけ観る。うーん、なんて美しい映画。恋のキューピットぶりでは田中麗奈よりアメリの方が上かもしれないが、さすがの『アメリ』も原田美枝子たった1人にかなわない。

初めて映画館にThinkPadを持って行って、その場で入力やらメール読み。でも実際パソコンを使う時間は20分位しかなく、あんまり意味なかった。
お客さんは25人ぐらい。
さすがに3時間半の映画だけあって、インターミッション付き。19:30上映開始で、終映が23:10だった。

2002年5月2日(木) 晴 2002/05/04 更新

新橋のヤクルトホ−ルで『アトランティスのこころ』(米)の試写会。
ゴールデンウィーク中の試写会とは、映画会社の人、ご苦労さま。

終映後、銀座シネパトスまで歩き、今週の映画で取り上げたということで、レイトショーの「日本映画レトロスペクティヴ1950’s」の『楢山節考』(1958 日)。お客さんは25人ぐらい。
この映画は最初のネガ・ポジ式フジカラー(つまり、今のフジカラーと同じ。『カルメン故郷に帰る』で使われたのは、ポジ・ポジ式のリバーサルフィルム)の作品で、この日のプリントは公開当時の物ではないだろうけど、さすがにかつてはイーストマンカラーよりも褪色しにくいと言われていただけあって(今のものについては不明)、若干のスクラッチがあった以外は色鮮やか。
映画の途中で、目がしみて涙が出てしまったのだが、ラストでそれ以上に泣いてしまった。
これでもかこれでもかと、もうこのへんでやめてくれえと思うほど泣かそうとしてくるのだが、それがちっとも安っぽく感じないところがずごいなあ。
泣き顔を見られないようにさっさと退場。
観た後言葉を無くしちゃうし泣き顔は見られるはで、カップルで観るのには最も向かない映画。

2002年5月1日(水) 曇 2002/05/04 更新

連休の谷間で仕事に力が入らず、午後WMCつきみ野で『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』(2002 日)。
予告編が始まるころに入場。約100人以上の親子で埋まっていて、平日の午後ということは幼稚園帰りか?
予告編は、『アイスエイジ』『スチュアートリトル2』『仮面ライダー龍騎』(出た!)『ポケモン』(吹き替えに釈ちゃん)などだが、なんと言っても一番の注目は『猫の恩返し』。
ジャッ句が確か「猫になってもいいんじゃない?」で、これだけで猫のようにのんびり気楽に生きるとういう内容が想像できてしまうが、私も猫になってもいいと思うから今から楽しみ。
映画は前半チビッコたちは退屈そうだったけど、お下劣なギャグではウケていた。お母さんの方がもっとウケていた。

引き続き、どっかよそへ映画を観に行こうとロビーで検討した結果、WMCで続いて『ロード・オブ・ザ・リング』(2001 米)を観る。
テレビ朝日の「虎ノ門」の「こちトラ自腹じゃ!」のコーナーで井筒監督が「途中で眠って目が覚めても眠る前と同じようなシーンなので、眠っていても話がわかる」と言っていて、実際彼は途中で寝てたんだけど、いくらなんでもそんなことってありえないだろうと思って観てみたら・・・本当にそうだった

深夜『翔んだカップル オリジナル版』(1980 日)の録画を観る。
長回しでおなじみの相米監督も、このデビュー作では長いカットが幾らかあるくらい。

2002年4月29日(月) 2002/05/04 更新

午後、WOWOWで放映していた『花様年華』(2000 香港)をながら視聴で。
この映画で、マギー・チャンが何十着ものチャイナドレスをグルグル着替え、カットが変わって彼女の服装が変わっていることにより、日付が変わっていることを表わしていたのだが、二人が向かい合ってナイフとフォークで食事をしているシーンが一夜のことだと思っていたら、なんとそこで途中で二人とも服装が変わっていて、実は二晩以上二人はそうして食事をしていたのだった!
ひえーっ、そんなの気が付かないよー。

深夜、WOWOWの『バトル・ロワイアル』(2000 日)もなんとなく観てしまう。
去年までの東映マーク(「荒磯に波」って言うんだって)が懐かしい。それに比べて今のは・・・。
この映画に対する一番ドキリとした批判は、異常な状態に登場人物を追い込むようなことをしなければ現実の問題が描けないのか(と思わせる映画が、これに限らず最近多い)というものだった。
うーん、確かにそれは言えるかもしれないけど、そうでなければ淡々とした映画ってことになって、それはそれで「内向き」って言われそうだし、荒技もあれだけうまく出来ているからいいのではないでしょうか?
なにしろ腹腹時計まで登場して(そんなもん、修学旅行に持って来るかよー(笑))、「僕のおじさんは昔革命の闘士で・・・」なんて言うところは本当にビックリしたけど、ここは何回見てもいい。
これって原作には無い映画オリジナルのアイデアだよね?>原作を読んだ人

2002年4月27日(土) 晴 2002/04/28 更新

今週NHK−BS2で放映していた斉藤由貴の三部作の最後『「さよなら」の女たち』(1987 日)の録画を観る。
笑いの部分が斉藤由貴の多彩なリアクション演技に頼りすぎているところがあり、前2作より後退気味。
それにしても、斉藤由貴は複雑な気持ちをはらんだ表情をここでも見せていて、デビュー作の『雪の断章−情熱−』の相米慎二監督が特にそうだったけど、俳優の魅力を引き出す監督の力量次第でいくらでも光り輝くことができる人であることをあらためて実感。
今のところ、そうした巡り合わせは残念ながらあまりなかったとなるのだろう。

さらに、昨日BS2で放映された『近松物語』(1954 日)の録画を観る。
さて、ここで1年前のタネ明かし。

 (以下、『近松物語』と『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のネタバレあり)

去年『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を観たとき、あの不幸な出来事が次々と起こるのを観て頭に浮かんだのが「溝口」で、その中でも『近松物語』は、お金に困っている人に工面をお願いされ、印鑑をごまかそうとことが店の主人に見つかり、店に仕える女のために金をくすねようとしたとあらぬ疑いをかけられ、主人の奥さんと逃げるうちに不義密通の疑いをかけられてはりつけの刑に処せられる・・・、といったストーリーもよく似ている。
ということは、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の批判と理由としてよく見うけられた、
 ・無理に不幸な状況に主人公を陥れる展開が強引
 ・何が何でも無実を晴そうとしないのは理解できない
 ・とにかく最後に死ぬのはだめ
などというのは、そのまま『近松物語』にも当てはまると思うんだけど、こっちもやっぱり同じ理由でダメなんでしょうかねえ?
私の意見は、悲劇というのは死や別離といったものさえも美しいと感じさせるもので、悲劇とはそうしたものだということを理解していないような、「不幸=ダメ」といった言い方での批判は野暮でしかない。言えることといえば悲劇として良くできているかどうかということで、その点では『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は物語の作りとしてはかなり良くできているけど、悲劇としての美しさを紡ぎ出す演出という点ではラストに向かっての見せ方にムラが感じられ、『近松物語』の美しさに比べるとかなり見劣りしてしまう。
というわけで、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の私の感想は、わりと好きな方だけどもっと何とかなったはず、といったところです。

2002年4月26日(金) 曇 2002/04/27 更新

『マルホランド・ドライブ』の都内の上映が今日でほとんど終了してしまうので、仕事が終わってから行こうと、普段のなまけぶりが嘘のように凄い勢いで仕事をするが、結局夜までかかって観に行けなかった。
それならとオプション企画で、全国を回りまわって近所のWMCつきみ野にやって来た『アメリ』(2001 仏)のプリントが、今日を最後にまた他のところに行ってしまうということでレイトショーに行くことにするが、その前に『モンスターズ・インク』(2001 米)も観る時間もあるということがわかり、夜の回に行く。
こういうことがあるから、上映時間は短い方が見る機会も多くなるというのに、最近やたら長い映画が多いのは、なして?

『モンズターズ・インク』、お客さんは10人くらい。
上映前の予告編が、『スチュアート・リトル2』『メン・イン・ブラック2』『ピーターパン2』・・・って、「ツーツーレロレロ」のツーレロ節ではないが、ハリウッドも相変わらず企画不足ですねえ。
しかも、最初の2本の前作は本国では全米No.1かもしれないが日本ではたいして人気ないし、はっきり言って「全米No.1」のうたい文句につられる日本人は今時少数派。
予告編の中のトミー・リー・ジョーンズも、なんかヤル気なさそうだった。
「ウエインズ・ワールド2」のように、オクラ入りすることも考えた方がいいんじゃないの?
それに、アメリカと日本のメジャー作品だけをおざなりに上映している映画館の方も大丈夫?
『モンスターズ・インク』の上映の前に、アカデミー短編アニメ賞受賞の『フォー・ザ・バーズ』(2001 米)の上映。
『モンスターズ・インク』には寿司屋や畳の間など、日本風のものが出てきて、日本ってあこがれられてるんですねえ。
モンスターズ・インクの活動は全世界にわたっているようだから、日本に来るときは日本仕様でなまはげが出刃包丁片手に「いぐね わらし いねが?!」なんて言うのも見てみたかった。

『アメリ』のチケットを買う前に、さっきまであったはずのWMCのポイントカードが見当たらず、ポイントなしでチケットを買うことになり、ショック。
引き続き『アメリ』で、こちらは客の入りもよく5,60人くらい。
ポイントカードは家に帰ってからカバンから出てきて、ホッ。

2002年4月25日(木) 2002/04/27 更新

深夜遅く帰ってきて、『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』(1974 日)の録画を観る。
シリーズ13作目で、マドンナは第9作目に続いて吉永小百合が同じ小説家の娘の役で作品。
007シリーズだと、1度死んだ役の俳優が、後の作品に別な役でひょっこり出演したりするのだが、シリーズ通して一人の俳優はひとつの役に決まっているのは、さすが世界最長の由緒ある映画シリーズ。
でも、この映画は小百合のキャラクターも暗く、彼女に対する寅さんのかかわり方も可愛げがなくておいちゃんたちと気まずくなるなど、スカッするとことがなくどうにも冴えない。

2002年4月23日(火) 2002/04/24 更新

昨夜に引き続き、BSの『トットチャンネル』(1987 日)の録画を観る。
黒柳徹子の自伝が原作で、おそらくほとんど実話のまんまなのだろうけど、数々の爆笑エピソードの連発はドタバタ喜劇としか言いようがなく、こんなに笑える映画はそう滅多にあるもんじゃない。
なおかつ今の徹子にまでなる彼女が、最初は素人で失敗ばかりでもテレビ創世記の中で頑張る姿は、観ている方も元気が沸いてくる。
斉藤由貴の演技も、破壊力がますます強力化。
明日は、さらにとんでもない出来事が次々にまき起こる『「さよなら」の女たち』で、これも久しぶりに観るのが楽しみ。予告を見たけど、当時既に映画ファンの間では有名だったけど一般人には無名の室井滋が、前2作に続きこれにも出ていた。覚えていないけど、また変な役かな?

2002年4月22日(月) 2002/04/23 更新

今日からBSで放映される、斉藤由貴&大森一樹監督コンビの三部作一挙上映の第1作目『恋する女たち』(1986 日)の録画を観る。
大森一樹監督も数多くの作品を手がけているけど、おそらくこれが最高傑作。
恋に恋するというか、失恋のような失恋でないような、少女期のそうした状況の中に体ごと飛び込んでいって泳いでいるような快活さがなんとも気持ちいい。
斉藤由貴は驚いた表情になると目がますますまん丸くなる。
高井麻巳子はいいとして(・・・ね)、相楽ハル子(今は晴子)もいいけど、なんといっても留年している役の小林聡美の変な演技が最高に可笑しい。
明日放映の『トットチャンネル』は、予告を見ただけでもう大笑い。
「あーかまきがみ あおまきがみ きがきがぎ」「なまむみ なまもげ なまままも」って、ほとんど天才!

2002年4月21日(日) 雨 2002/04/24 更新

午後BSで『シャンハイ・ヌーン』(2000 米)。
終盤、鐘楼を舞台に立体アクションをしたりエンドクレジットでNG集があったりと、ジャッキーを意識した作りになっていて思ったよりは面白かったけど、『ドラゴンロード』の旧作などには到底かなう訳もなく、やっぱり並の作品。

深夜、『野菊の墓』(1981 日)の録画を観る。
松田聖子のデビュー作、というよりは澤井信一郎監督のデビュー作で、悲恋ものを丁寧に作られている。
有名になった「民さんは野菊のような人だ。僕は野菊が大好きだ。」といった台詞のように、言葉の中に秘めた想いを密かに込めるなどということは、携帯時代になって絶滅してしまったかなあ?

2002年4月20日(土) 曇 2002/04/21 更新

土曜日だというのに仕事に行くために昼ごろ家を出て、郵便受けの中をチェックしたら、『愛しのローズマリー』の試写会の招待券が2つも当たっていた。
昨日、無意識に『マジェスティック』の試写会場の有楽町の方に向かってしまったのは、そっちを観に行けということだったのか?
というわけで、25日(木)と26日(金)の券が2枚づつ余っているので、欲しい方はご連絡ください。

2002年4月19日(金) 晴 2002/04/21 更新

東商ホールで18:00からの『マジェスティック』と、ヤクルトホールで18:30からの『愛しのローズマリー』の両方の試写会の招待券が当選し、どっちに行こうかずーっと迷っていたのだが、仕事が片付いた時には『マジェスティック』の方には間に合わず、(18:00スタートって早いよー)必然的に『愛しのローズマリー』の方になる。
今日も電車の中で眠って行き、渋谷に着いたところで目が覚めたのだが、新橋に行くのに表参道で銀座線に乗り換えなければならなかったところ、ボケーっとしていていつものように永田町で有楽町線に乗り換えようとホームに着いたところで間違いに気づき、しょうがないのでUターンして赤坂見附まで歩いて銀座線に乗り換える。
時間に余裕があったので問題なし。
ヤクルトホールは初めて行く所だった。
普通、ホールではスクリーンがステージの奥の方にあるので、それに合わせていつものようにおもいっきり前の方の2列目に座ったら、緞帳が開いたら思ったよりスクリーンが近かったが、ギリギリセーフ。
『メリーに首ったけ』のファレリー兄弟の作品なので下品かと思ったら、むしろ古き良きアメリカ映画のコメディのような上品な映画だった。
なお、この映画では『クライング・ゲーム』のネタバレがおもいっきりあるので、あの映画を観ていない人は先にあっちを観ましょう。
あと、エンド・クレジットの最後にオマケの映像があるのが要チェックなのと、その直前まで流れていた「I THINK OF YOU」という曲(パフォーマーは「IVY」・・・って、音楽のことぜんぜん知らないで言ってる)が、80年代の日本のニューウェーブのような曲でイイ感じ。

終映後渋谷に行き、ユーロスペースで『ふたつの時、ふたりの時間』(2001 台湾=仏)のレイトショー。
このタイトル、早口言葉みたいで覚えられず、チケットの窓口に行く前に上映タイムテーブルでしっかりタイトルを確認する。
終映後、急行列車に間に合うかもしれないと思って、急いで渋谷駅に向かうが、みんなのろのろ歩いていたり、渋谷駅の前でパフォーマンスをしている集団の数々と、それを取り巻く観客多数が本当に邪魔くさくて間に合わず。
ちくしょー、(かぶっている帽子を地面に叩きつけて人差し指を突き出し)訴えてやる!

2002年4月18日(木) 晴 2002/04/24 更新

千代田区公会堂での『KT』(2002 日=韓国)の試写会に行く。
いやあ、息詰まる映画というか重苦しい映画というか、上映中お客さん全員固まっていた。
終映後、渋谷で『ふたつの時、ふたりの時間』をハシゴしようと思っていたが、終映時刻が遅かったので間に合わず、帰る。

2002年4月17日(水) 2002/04/24 更新

NHK総合で23:15からの30分のトーク番組「わたしはあきらめない」を観る。
ゲストは竹中直人で、司会が長嶋一茂だったのにはびっくりしたのだが、無難にこなしていた。
トークの内容は普通だったのだが、過去の映像がいろいろ流れ、『シコ、ふんじゃった。』や「豊臣秀吉」はやっぱり見るだけで笑ってしまう。
そういえば、昨日の『少林サッカー』はストーリーのベースが『シコ、ふんじゃった』とまったく同じで、(というより『がんばれ!ベアーズ』もそうだけど、これはスポーツものの常套、さらにその元祖は『七人の侍』か?それとも『桃太郎』?)『少林サッカー』に足りないものがあるとしたら、あの竹中直人のゲリ演技のような下品なバカバカしさかなと思った。
でも、土俵の上で下痢をこらえる彼のあの動きはまさに絶品! ぜひとも後世に伝えたい。

2002年4月16日(火) 晴 2002/04/19 更新

九段会館での『少林サッカー』(2001 香港)の試写会に行く。
この日、九段会館のご近所の日本武道館で行われていた『アリ』の試写会の招待券も当選して、猪木の「元気ですかーーっ!」も見たかったのだが、レスリー・ニールセンなどのバカ映画好きの奥さんと観るということで『少林サッカー』の方になり、会場で待ち合わせ。
会場は満席で、大うけだった。ずーっと面白い映画を作り続けていたにもかかわらず、そのわりに日本ではあまり知られていなかった周星馳がついにブレイクするのか?
上映後、九段の有名なラーメン屋に行こうとしたら、店の前に行列ができていたので、近くにあったそば屋の十割そばの看板に惹かれてそこでそばを食べるが、果たして本当に十割だったのか?という感じだった。
帰りに地下鉄の駅で人身事故があって半蔵門線が止まっていたので、銀座線を使って大回りしてかなり時間がかかってしまった。

2002年4月14日(日) 晴 2002/04/16 更新

13:30から徳間ホールでの『鬼が来た!』(2000 中国)のトークショー付きプレミア試写会の招待券が当たり、もう1本ハシゴする映画を10:40から13:10までシネスイッチ銀座2の『ピアニスト』(2001 仏=オーストラリア)にする。
(後で気がついたのだが、2001年と2000年のカンヌ映画祭グランプリ受賞作シリーズだった。)
朝ごはんをまともに食べてなかったので、駅前のコンビニでサンドウィッチを買って、電車に乗る前に食べようと思ったが、発車間近だったので電車に乗り、中も少し人が多かったので、食べずにかばんにしまう。
普段の休日は、出かけるとしても午後からで、午前中はだらだらしているのだが、今日は朝9:45の電車に乗るという慣れないことをして、やっぱり眠くて電車の中で眠ってしまった。
予告編の最中にシネスイッチに入る。お客さんは2、30人ぐらい。

終映後、新橋の徳間ホールに向かって銀座の歩行者天国を歩く。
徳間ホールに着いてもサンドウィッチを食べるひまと場所がなさそうなので、温まったサンドウィッチを歩きながら食べる。
途中、福屋書店の前に来たところで、行く手をさえぎるように車道いっぱいに広がる人が約100人。
イベントのメッカなので、誰か有名人が来るのを待っているのだろうと思い、それにしても会場の外にこれだけ人がいるのはすごいなと思っていたら、後でわかったのだがその日は浜崎あゆみの握手会があったのだった。
13:20ころ福屋ホールに着き、『鬼が来る!』で使われている軍艦マーチの鳴り響く客席に入る。お客さんはほぼ満席で、どうやら中国人もかなり混じっている様子。
フィルムの切り替え時に止まるトラブルがあったが、とりあえず終わって香川照之さんと東海大学助教授の葉千栄さんのトークショーが始まる。
内容は、キネ旬にも連載中の、香川照之さんの撮影中の日記とそれをまとめた本に書いているような逸話の数々で、これは久々に面白い撮影裏話かもしれない。主演で監督のチアン・ユェンに色々ひどい目にあっただけでなく、ロケ地の住民の中にいた、鼻の穴からいつも虫のさなぎが顔を出している「さなぎおじさん」の話など、まだまだ面白い話がありそうだ。
試写会が終わりさっさと帰るが、眠気がぶり返してきて表参道で乗り換えた後、次の渋谷でもう眠っていて、気がついたらちょうど終点の中央林間に着いたところだった。

2002年4月13日(土) 2002/04/16 更新

録画していた『まらそん侍』(1956 日)を観る。
藩のお偉方の娘の夫の座を巡って、勝新の若い侍と彼の友人が正々堂々と争うという明朗快活な話で、江戸末期なのに「バンデ」などの横文字が平気でボロボロ出てくるし、コソ泥役のトニー谷はおなじみのメガネをかけているという、なんとも楽しい映画。

2002年4月5日(金) 2002/04/08 更新

『ミモラ 心のままに』の今日の試写会が当たっていて、この間観て気に入ってもう一度観たいと思ったのだが、仕事をしていたりして結局行かなかった。
まあいいや、次の機会にしよう。

2002年4月4日(木) 2002/04/08 更新

『白い犬とワルツを』(2001 日)の試写会の招待券が当たっていたのだが、どうしても観たいというわけではないし、もう1本ハシゴする適当な映画がないし、これ1本のために交通費が1000円ぐらいかかるんじゃ対して得でもないし、でも何となく映画は観たいし・・・と迷っていて、迷った時には映画を観るということで、会場の千代田区公会堂に向かい、ハシゴしたい映画が何か見つかったらハシゴすることにする。
この日の試写会は優秀映画観賞会主催優秀映画普及例会という初めて来るものだったが、おじさんグループが多いなどいつもと客層が違う。会場はやや空席があった。
前の日が暖かかったので薄着で来たら、帰りには風が強くてちょっと寒かった。とりあえず渋谷に向かってハシゴするかどうか考え、結局せずにそのまま帰る。

2002年4月3日(水) 2002/04/08 更新

この日、新しく買ったパソコンが送られてきた。今まで使っていたPCと比べて、CPUの周波数が8倍、ハードディスクの容量が4倍、おまけに近々ADSL開通予定で、当サイトの更新も格段と活発に・・・なるかといえば、ボトルネックは私の頭の処理能力のほうだからなあ。確かにホームページ・ビルダーが使い物にならないくらい遅かったので、いくらか楽になるかもしれないけど。

2002年3月28日(木) 2002/04/08 更新

深夜にBSで放映していた、フレッド・ニブロ監督によるサイレントの『ベン・ハー』(1926 米)を途中から観る。
前に一度観たことがあるのだがほとんど忘れていたので、いろいろと面白く観た。
まず敵役のメッサラが、ワイラーのリメイク版での元友人という設定の印象が薄くて、瞳の色が薄くてモノクロだと白目だけに見える完全な悪役。
ガレー船の戦いのシーンは、リメイク版は敵の1隻がベン・ハーが漕ぐ船の横腹に体当たりするところぐらいしか大きな見せ場はなかったけど、こちらは人の数も船の数も船が体当たりする回数も多く、おまけに船のへさきに捕虜をしばりつけたまま体当たりしたり、槍で人を串刺しにしたりと、ものすごい迫力。
戦車レースの演出のきめの細かさはリメイク版の方に軍配が上がるかな。
でも、リメイク版とほぼ同じストーリーで、あちらが4時間弱もかかるところ、こっちは2時間半弱とテンポ良く仕上がっている。
それに、今回放送されたのは一部のシーンがカラー化されていたのだが、なぜ映画全部じゃなくて一部なんだろう?

2002年3月25日(月) 2002/04/08 更新

アカデミー賞の受賞式が日本時間の午前、現地時刻では昨日日曜日の夜にあり、午前の生放送は観れないので、20:30からのダイジェスト版をWOWOW観る。
まず司会のウーピー・ゴールドバーグが派手な衣裳でコダック・シアターの天井から降りてくる。
ジェニファー・コネリーが『ビューティフル・マインド』で助演女優賞を静かに受賞。
編集賞の発表では、コンピューター編集機の画面と思われる映像で、3台のカメラによる映像をテレビのスイッチングのように切り換えて、編集作業を再現したようになっていた。ワンカット毎に撮影するのが普通の日本と違って、2台以上のカメラでマルチで撮影するのが主流のハリウッドならではといえるだろう。それでも、この映像をノミネート作品の数だけすんなり用意できたということは、ほとんど同じ機械しか使われていないということか?

ここで、20:59から裏番組でテレビ東京の『男はつらいよ 寅次郎子守歌』(1974 日)の方を観るためにアカデミー賞は中断。まあ、普通の映画ファンなら、ここは絶対アカデミー賞の方を観るもんなんでしょうかねえ? まあ、いいや、私がドメスティックな映画ファンということで。
『男はつらいよ…』の方は、第14作目マドンナは十朱幸代。そして、おいちゃん役が3代目の下條正巳になり、寅さんの弟分役の秋野大作(当時の芸名は津坂なんとか)がいつの間にかいなくなっていた。
タイトルが示すように、寅さんが旅先で知り合った男に無理矢理彼の赤ん坊を押しつけられて、柴又に連れて帰ったらみんなが寅さんの子供だと勘違いして騒動が起き、十朱幸代の看護婦がいる病院に寅さんを連れて行かないようにするところまでは面白かったが、中盤で面白さの鍵だった赤ん坊が早々といなくなってしまってからはトーンダウン。やっぱり寅さんは、あの破壊力のあるキャラクターを発揮して周りに迷惑をかけるのが面白い。

それからアカデミー賞に戻り,去年亡くなった映画人の追悼コーナーでジャック・レモン、勅使河原宏、マイケル・リッチー、ジョージ・ハリソン、アンソニー・クィンなどの姿を見てしんみり。(トロイ・ドナヒュー、ハーバート・ロスは出てたっけ?)。
名誉賞のロバート・レッドフォードの、映画が持つ夢の力を訴えたスピーチには感動。
ハリー・べリーの涙の受賞に、賞を逃がしたレニー・ゼルウィガーはじめ自分が受賞したようにオロオロ。(でも、レネー・ゼルウィガー、ロバート・オルトマン、イアン・マケランって発音しているのに、日本の表記はないよなあ。かつてウォーレン・ビーティと呼ばれていた人のように、原語に近い表記にして欲しい。)
デンゼル・ワシントンは、男前で輝かしいフィルモグラフィに善良なイメージ、善良過ぎて『タイタンズを忘れない』のこれまた善良な役を見て、「いい加減、違うタイプの役をやったら?」と思っていたら、そんな私の心の声を聞いたのか『トレーニング・デイ』で悪役を演じ、今回オスカーまでもらっちゃって、ちょっと完璧過ぎやしませんかねえ。でもおめでとう。
最後は監督賞と作品賞でおしまい。去年の授賞式はつまらなかったけど、今年はウーピーの司会も良く、楽しめた。

2002年3月24日(日) 2002/03/26 更新

『男はつらいよ 柴又慕情』(1972 日)の録画を観る。
シリーズ9作目で、マドンナは吉永小百合。前作までのおいちゃん役の森川信が亡くなったため、この作品からは2代目の松村達雄に。
結婚適齢期で将来が見えて沈んだ気持ちのまま北陸を旅行する吉永小百合と友人2人が、旅先で寅さんと出会って楽しい旅になるあたりは快調だったが、葛飾に戻ってから小百合が気難しい父を残して結婚するかしないかという別な話しになってトーンダウン。
このあたりから、寅さんはマドンナに本気で好きになっても、周りの人たちは相手が年下過ぎてマドンナを恋人として見ない雰囲気のモードになってきていた。

2002年3月23日(土) 2002/03/24 更新

WOWOWのアカデミー賞特集で、歌曲賞受賞作の『スター誕生』(1976 米)。
ジュディ・ガーランドの『スタア誕生』の方はまだ観ていない。
そのリメイクの『スター誕生』は、バーブラ・ストライサンドのスター誕生物語というよりは、彼女の恋人のクリス・スリストファーソンのスターからの転落物語といった感じの映画だった。
でも、スターミュージシャンの生活に嫌気がさして、転落も意図的と思えるかと思えば、スターの座に未練があったり、自分の転落がバーブラも巻き込んでしまうと判って離婚しようとまですると思いきや、いろいろ足を引っ張ってみたりと、彼のキャラクターはどうも納得いかない。
弱い人間はふらふらした行動をするもんだ、ということなのかもしれないけど、それにしてもねえ。
エグゼクティブ・プロデューサーも兼ねるバーブラも、自分の歌のシーンにだけ力を入れ過ぎだし、おっぱいも強調し過ぎ。
でも、さすが歌曲賞の「エバーグリーン」はいい曲だなあ。

その後、NHK−BS2の「シネマ・パラダイス にっぽん活動屋列伝スペシャル・撮影・岡崎宏三の世界」を観る。
映画のカメラマンのノウハウはやっぱり凄くて、岡崎さんはさすがに日本を代表するだけあって、女優や照明の信頼が厚い。
それに、この人はとても研究熱心で、キューブリックの『バリー・リンドン』が公開された時、あの映画で特注の明るいレンズで、ローソクの明かりだけで撮影したシーンが話題になって、彼もスチルカメラで同じように、ローソクだけで撮影してみたそうな。

2002年3月21日(木/祝) 2002/03/24 更新

『牛乳屋フランキー』(1956 日)の録画を観る。
性別不明の役の水の江ターキーや、さらにはドクトルチエコなど、本人役の特別出演が多数あったり、中平康監督の自作の『狂った果実』や太陽族ネタなど、何やらおびただしい数のパロディが含まれていそうだが、さすがに生まれる前の昔の様子まではわからない。
公開当時に観たらとても面白そうな映画だが、今観てもセンスの良さが光るコメディ。
それから、フランキー堺が主人公とそのおじいさんの二役(正確には、叔父さんの遺影も含めると三役)なのだが、2人が同じ画面に映るときの合成のつなぎ目が全くわからない、といった妙なところにも感心。

2002年3月20日(水) 2002/03/21 更新

18:30から、竹橋のサイエンスホールで『ミモラ 心のままに』(1999 インド)の試写会に行くついでに、その前に時間的に都合のよい映画をもう1本ということで、銀座テアトルシネマの『ヒューマンネイチュア』(2001 米)に久々に仕事を休んで行く。
最寄駅の1つ手前の有楽町駅で降りて、ソフマップでパソコン購入の参考のために本体やバッグを見る。
ここの店はVAIOしか置いてないのか?という品ぞろえだったが、あんな醜悪なキーボードのパソコンが売れるなんて信じられない。
銀座テアトルシネマに開映5分前ぐらいに着いたら、なんと満席で通路で座布団に座って見るはめに
東京テアトルの水曜1000円の日とはいえ平日の昼間なのに、春休みに入ったからか? それとも「虎ノ門」の井筒監督効果か?
こんなに盛況なのに、銀座テアトルシネマでの『ヒューマンネイチュア』の上映は4月5日までで、その後は『アメリ』を上映するんだって。それでいいのかなあ?

終映後、本屋でキネ旬を買って、コンビニで夕食を買おうにも銀座の真ん中にコンビニはないので、試写会場の近くで調達することにし、銀座→(銀座線)→日本橋→(東西線)→竹橋と乗り慣れないルートで向かう。
その地下鉄の車内で、梅宮辰夫が出ている「人ごとではない自動車盗難」という広告があった。オイシイなあ。
何か災難にあったら、渡りに船とばかりに関連CMに出るのを狙う人が出てきそう。
竹橋駅の周辺にも店はほとんどなく、かろうじで毎日新聞本社の1階にコンビニがあった。
なにしろ今日は3時間の試写会なので、納豆巻とおにぎりと十分買っていく。
会場のサイエンスホールは初めて行く所で、しかも帰りは行きの道とは違う九段下駅へ向かう道を行くので、途中に地図があるたびにチェックする。
席に着いて買ってきた夕食をしっかりと食べ、トイレにもしっかりと行く。
試写会は空席が目立ったが、インド映画は人気がないのだろうか?
なにしろ3時間なので、予告編もなくいきなり本編から。
映画は、目もくらむようなゴージャスさで、本当に素晴らしかった!
いい気分で帰り道を歩いていたら、堀端の桜が何分咲きかになっていて、夜桜の花見客がいた。
でも夜桜って、別にどうってことないもんだねえ。あんな映画を観た後じゃ、なおさら。
花見客なんて、結局桜なんかどうだっていいんだろうな。

2002年3月16日(土) 2002/03/17 更新

夜の21時から『南極物語』(1983 日)を放映していたのを、22時頃からチョコチョコと観る。
気が付いたこと、その1:この時間帯は「ゴールデン洋画劇場」のはずだったのが、いつの間にか「ゴールデンシアター」になっていたのを初めて知った。
気が付いたこと、その2:そういえば、『南極物語』って今までこれっぽっちも観たことがなかった。
気が付いたこと、その3:『南極物語』に限らず、日本映画の歴代ベストヒット10とかに入っている映画は、宮崎駿作品を除いて、劇場に観に行こうとも思わなかったものばかりだった。『子猫物語』『天と地と』、テレビでのみだと『REX恐竜物語』『ホワイトアウト』などなど。
で、初めて観た『南極物語』だが、まず私は実話ものをフィクションより一段低く見ているのと、動物には動物のドラマがあるのに、擬人化して人間の物語を演じさせることをちっとも面白いと思わない、というわけで、観ようと思わなかった私の勘は正しかった。

2002年3月15日(金) 2002/03/17 更新

今日も2本のうちどちらか観ようと思っていたのだが、やっぱり忙しくてだめだった。
新文芸坐で上映するのに期待。

2002年3月14日(木) 2002/03/17 更新

『陽だまりのグラウンド』の試写会が当たっていて、それと昨日観ようとした2本のどちらかを観ようと思ったが、今日も忙しくて全部ダメ。
『陽だまりの〜』はもともと乗り気じゃなかったので、それよりも『助太刀〜』『化粧師』を観れなかったのが残念。

2002年3月13日(水) 2002/03/17 更新

今週、『助太刀屋助六』『化粧師』の上映が終わってしまうので、仕事を休んで行こうと思ったが、いそがしくでできなかった。
どっちかしか観れないかな?

2002年3月11日(月) 2002/03/19 更新

銀座ガスホールで『シッピング・ニューズ』(2001 米)の試写会。
駅にギリギリに行ったら、ちょうどホームに入ったところで余裕で間に合う電車が発車してしまい、次の電車で新橋にギリギリに着いて、ガスホールにダッシュ。
ところが、初めて行ったガスホールの入り口が表通りではなくビルの裏口にあることを知らずに、しばらく表口のあたりを入り口を捜してウロウロ。
やっと気づいて裏に回り、予定の時刻を少し過ぎていたがギリギリで間に合う。
本編の前の予告編は、『ヒューマンネイチュア』『バーバー』そして初めて動く映像を見た『ピンポン』がなかなか良さげ。
『シッピング・ニュース』の中で、スコット・グレンが操縦する漁船が港に帰ってきて、その場でタラを何匹かさばいていたのだけど、・・・ってことはタラの身しか食べないってこと? 腹を裂いていたのアップで映していたのはオスだったけど。もしそうなら、うわー野蛮人! 日本じゃタラの値段の大半は白子だというのに。

引き続きレイトショー、観たいと思ったのが『自殺サークル』(2002 日)以外になかったので、新宿武蔵野館2へ。
上映3日目に早々と観るなんて珍しい。
お客さんはなんと100人以上でほぼ満員。
スポーツ新聞が報じたように、この映画には「鈴木宗男」が登場する。といっても、今話題の人ではなくて、ある男の役名が鈴木宗男なのだが、この映画は去年作られ去年の東京国際ファンタスティック映画祭で上映されていたので、その時から今の騒ぎにぶつけることを狙っていたのだろうか?
狙っていたといえば、この映画には嘉門洋子が出ているのは知っていたが、エンドクレジットを見たら、なんと吉田里深も出ていた。ということは、三田佳子二男もどこかに出ていて、地下室トリオが揃っていたりして。
おまけに、嘉門洋子がボーリング場に連れて来られるシーンで、その場所のことを「地下室のようなところ」なんていう台詞があったのも狙っていたのだろうか?
終映後新宿駅に行き、映画の中で自殺があったホームを横目に帰宅の途につく。

2002年3月1日(金) 2002/03/02 更新

朝、WOWOWで『黒いドレスの女』(1987 日)。
タイトルの黒いドレスの女というのは、一応主演の原田知世のことなのだが、どう見ても無理に背伸びをしておとなの女を演じているといった感じで、カッコつけてタバコに火をつけてみたりしても、あっというまに不思議ちゃんっぽい変なキャラクターになってしまう。
そんな彼女ががただの狂言回し(もしくは、そうとしか見えない)というのは、彼女目当てのファンは怒ったんじゃないかと思うが、それでも狂言回される方の周りの大人のドラマが良ければまだしも、こっちの方もかなりトンチンカン。
角川春樹監督の『キャバレー』の悪夢再来の、ハードボイルド気取りのカッコつけ映画だった。
まあ、でも内容はともかく、主題歌がdip in the poolなのは嬉しかったり、サロン・ミュージックの挿入歌があったりっていうのも良かった。
そういや最近見てないなあ、甲田益也子。

夕方,WMCつきみ野で今日が最終日の『地獄の黙示録 <特別完全版>』(2000 米)。
この映画は入場料2000円のところ、今日は神奈川県&WMCが1000円の日で、これも1000円というのは嬉しい。
同じく今日が最終日の『化粧師』とどっちにしようか迷ったが、『化粧師』はシネパトスで明日から上映が始まるので、そこで観ることにする。
なんと、上映前にトイレに行ったにもかかわらず、上映が始まって1時間ぐらいでトイレに行きたくなって、ベトナムの船を検問するシーンをトイレ時間に当てる。
20年前の初公開時に観た時との印象の違いは、冒頭のシーンでフィルムの粒子が荒らくなっていると感じた。
また、ヘリコプターの襲撃シーンで、ヘリコプターの音が後方から聞こえて、最初に立体音響を意識したのはこの時だったが(当時はまだドルビー・ステレオがなかったはずなので、35ミリフィルムの4チャンネル磁気サウンドトラックによるものだろう。)今回はそんなに極端な音場になっていることはなかった。
さらに、今回のプリントは、テクニカラーによるダイ・トランスファーという新しい方式で現像されたのだが、際立って良くなったとは感じなかったものの、赤みがかった肌の赤の色は鮮やかになっているかもしれない。

2002年2月22日(金) 2002/02/22 更新

WMCつきみ野で、『息子の部屋』(2001 伊)の16:50の回。
お客さんは6、7人で、これでも予想より多かった。

2002年2月21日(木) 2002/02/22 更新

18:30から銀座のヤマハホールで『エネミー・ライン』(2002 米)の試写会。
本日もまた電車熟睡作戦で銀座に向かう。
この試写会はとんかつ和幸がスポンサーで、500円券がお土産とかなりうれしい試写会だった。

続いて、渋谷のシネ・アミューズ イーストの『DEAD OR ALIVE FINAL』(2002 日)のレイトショー。
劇場のロビーに入ると、なんと目の前にいたのは篠原哲雄監督! どうやら隣のシネ・アミューズ ウエストでの『光の雨』のレイトショーを観に来たらしい。
一人で観に来たようだったが、さすが篠原監督ともなると顔見知りの1人や2人いるようで、立ち話をしたりしていたが、合間に1人になったときはロビーに貼られていた『光の雨』関係の写真を見たりと、いたって普通の一観客だった。
私は篠原監督のファンとしては日本でもかなり上位にくると自信を持って言えるのだが、さすがにかける言葉がなく、遠巻きに見ているだけだった。
『DEAD OR ALIVE FINAL』はお客さん4、50人ぐらい。
なんか、笑おう笑おうというつもりで観に来ているような人の、やや無理を感じる笑い声が起きていたが、今回のラストも苦笑、失笑もののしょ−もなさだった。馬鹿だねえ。

2002年2月19日(火) 2002/02/22 更新

渋谷のシアター・イメージフォーラムの『殺し屋1』(2001 日=香港=韓国)の17:30の回。
今回も電車熟睡作戦を行って渋谷に到着。
お客さんは20人ぐらいで、開映時刻直前に劇場に着き、前から2番目に座る。
映画の内容は噂通りのグログロで、でも最悪の事態を招くほどのグロじゃなかったので良かった。上映中のお客さんの反応はこれといってなかった。
劇場を出ると、レイトショーを待つ人たちがたくさんいた。どうやら、『日本鬼子<リーベンクイズ> 日中15年戦争・元皇軍兵士の告白』を観に来た人たちらしい。大ヒットだったんだ。

続いて、『DEAD OR ALIVE FINAL』のレイトショーで、三池崇史シリーズにしようと思ったが、この日は休映だったのでシネクイントの『私は好奇心の強い女』(1967 スウェーデン)で、R−18シリーズになってしまった。
時間に余裕があったので、軽く食事をしたり、いよいよ10年もののPCを買替えようとパソコンショップに寄って実物を触る。
『私は好奇心の強い女』のお客さんは30人ぐらい。
予告編で、『カラー・オブ・ライフ』のが異常に凝っている。
ちょっと前にテレビ東京の深夜に放送していた、「バミリオン・プレジャー・ナイト」(うろ覚え)と関係のある映画らしい。
予告編の最後が『ハッシュ!』で、これ去年に上映されることになっていたのに、今の予定は確か4月からだから、あと1か月以上も予告編が流れるのか・・・。いい加減『メメント』なんかやめちゃって、『ハッシュ!』上映しろよ>シネクイント。
映画の内容は、ゴダールの『中国女』や大島渚の『日本春歌考』のような政治的なもので、予想もしてなかったものだった。といっても、べつにエッチに期待していたわけではない。

2002年2月10日(日) 2002/02/11 更新

「キネマ旬報2001年度 第75回ベストテン第1位映画鑑賞会と表彰式」に行く。
開場11:00で開映11:30のところ、11:15ごろ有楽町線の有楽町駅に着き、会場の有楽町マリオン11階の朝日ホールに向かって歩いていたら、途中のシネ・ラ・セットで『アメリ』の11:40の回入場待ちの女7、8人の列を発見。シネ・ラ・セットで並ぶ人を見たのは初めて?
会場に入ってみたら、客席はかなりうまっていた。前列真ん中当たりには、窪塚目当てとおぼしき一団が陣取っていたが、なんでも徹夜がいたそうである。

11:30から、文化映画ベストワン『日本の近代土木を築いた人びと』(2001 日)。
先人たちの偉業を調査に基づいてきちんと作られた映画で、「プロジェクトX」のようなケレン味は何もなく、こういう文化映画が何本かある中から順位を付けるのは大変だろうと思うほど、真っ当過ぎる映画だった。
寝不足のところに地味な映画で眠気を覚えたので、休憩時間にコーヒーを飲んだあと、外国映画ベストワンの『トラフィック』(2000 米)。
去年見逃してしまったので、この機会に観ようと思ったのが、招待券に応募した理由の1つだった。
おお、ソダーバークってずごいと初めて思った。(と言うほど観ていないのだが・・・。)手持ちのカメラワークがムチャクチャかっこいい!
朝ごはんから何も食べていないが、映画を観る時は量を少なくの鉄則通り、15:30頃の休憩時間にカロリーメイト2本。
次は日本映画ベストワンの『GO』(2001 日/韓国)。
去年観た時はお客さんが少なかったが、今日は満員なので笑いなどの反応がとても良い。

そして18:00からいよいよ表彰式。
客席にはテレビカメラ5台程を含めたプレス陣。
舞台のカーテンが左右に開き、前列の窪塚ガールズから歓声が上がるが、舞台のそでから現われたのは司会の立川志らくだった。
彼女たちに「窪塚はそんなに早く出ないから」などと話しだし、去年の映画の話しになって、『パールハーバー』は日本軍の秘密会議が何故か屋外で開かれていたとか、『千年の恋 ひかる源氏物語』では松田聖子が突然宙を舞って歌い出したなどと言って、客席大笑い。
そこにキネ旬の黒井和男社長が加わって漫才のようなトークになり、さらに危ないネタが連発。

 黒「去年2回観た映画が2本ある。『千と千尋の神隠し』と『ハリー・ポッター』。どちらも1回目は仕事で試写で2回目は孫と。」
 志「『千と千尋』はどうでしたか?」
 黒「えせヒューマニズムとしては良かったかな?」
 志「そんな!関係者の人が来てるんですから!」(『千と千尋…』は読者選出日本映画監督賞受賞)
 黒「『ハリー・ポッター』は、最初字幕で観てよく解らなくて、2回目に吹き替えで観たら良く解った。これからは、映画は吹き替えで観る。」
 志「近所の八百屋のオヤヂが言ってるんじゃないんだから!」

 黒「キネ旬のベストテンは、投票で決める。合議制で決めるやつだと、誰か一人あれがいいとか言うとそっちに流れたりする。スポーツ新聞の映画賞なんかそうだけど、スポーツ紙の賞は結果がいいかげん。」(ワハハ、そう思ってたんだ! でも、確かにスポーツ紙の賞はいいかげんってのに同感。)
 黒「うちの賞は、決算号が発売されて誰が何に入れたかが明らかになる。『あ、あいつあんなのに入れやがって』とかね。」
 志「そんな!今日は川本さんもいらしてるんだから!」(選考委員の1人の川本三郎氏は読者賞受賞。)

その他、わざわざ書くほどのものでもないことを黒井社長が延々しゃべって、そのたんびに志らくが「何言ってるんですか!」「楽屋でしゃべってるんじゃないんだから!」とツッコミと入れるといった具合で、しまいにはトーク終了のカンペ(多分)が出る始末。
そしてやっと奥のカーテンが開いて、受賞者一同が現われる。出席者の詳細は発売中のキネ旬2月下旬号を見て下さい。
監督賞の行定勲監督は例の誰かに似ている風貌で登場。
歴代受賞者リストの中で、成瀬巳喜男監督などのすごい人たちの一番下に自分の名前があるのに感慨ひとしおというコメント。
『贅沢な骨』に出演の麻生久美子から祝電。
日本映画脚本賞の宮藤官九郎は、「一応スーツを着てみたけど、違うな!」ということで、思いっきりいつもの服装で登場。祝電があったはずだけど、誰からだったか忘れた。
主演女優賞の片岡礼子さんはやはり入院中だったので、代理人は『非・バランス』出演の小日向文世・・・あれ、何の関係があるんだ?と思っていたら、小日向さんじゃなくてリトルモアの社長さんでした。
片岡さんには、『ハッシュ!』で共演の高橋和也から祝電。
主演男優賞と新人男優賞の窪塚洋介の番になって、志らくも前もって「フラッシュは控え目に」とお断り。
まだスキンヘッズのはずだが、帽子をかぶっての出席。
彼はTVドラマの「ロング・ラブレター 漂流教室」の撮影のため伊豆大島にいるはずのところ、フジテレビに無理を言って来てもらったそうだ。
なにしろアメリカのアカデミー賞よりも1年歴史が古いキネ旬ベストテンということで、当日会場にいらしていたアカデミー賞受賞のワダエミのデザインによるオスカーより少し重い5キロのトロフィーを2本手渡された窪塚クンは、あまりの重さに受賞者トークの途中で2本ともステージの足元に置いてしまった。
行定監督同様、三船敏郎、勝新太郎、松田優作などのすごい顔ぶれが並ぶ受賞者リストの一番下に自分の名前があるのを見ると、「ブッ」と吹き出してしまったとのこと。
『溺れる魚』で共演した椎名桔平(変換泣かせの名前)から祝電。
続いて助演女優賞の柴咲コウは、おお、さすがに実物はかわいい。残念ながら、新人女優賞の真中瞳が見劣りしてしまった。
『案山子』の鶴田法男監督と、そして去年の『バトル・ロワイアル』の深作欣二監督から祝電。
助演男優賞の山崎努も、『模倣犯』の撮影中を抜け出して授賞式に出席したそうで、『模倣犯』の森田芳光監督から祝電。
真中瞳には『ココニイルコト』の長澤雅彦監督から祝電。「久米宏からの祝電はなかった」と志らく。
読者選出日本映画監督賞の宮崎駿は、現在ベルリン映画祭に出席中のため、代理でスタジオジブリの人。
ここで、なんとスペシャルゲストのカオナシが花束を持って入場。
「何か一言」と志らくに言われて歩きにくそうにマイクの前まで行くが、マイクの位置が口のところではなく、鼻のところでしゃべろうとしている。そもそも、カオナシってしゃべらないはずなのに何か言うのか?と思っていたら、やっぱり結局しゃべらなかった。(というより、かぶりものが邪魔でしゃべれなかった?)
木村弓と湯婆婆(こと夏木マリ)から祝電。
読者賞の川本三郎が隠れ寅さんファンだとスピーチして、真中瞳と宮崎駿がもらったのより大きな花束を客席から頂いて、受賞セレモニーは終わり。
最後は黒井社長と志らくのエンデイングトークがまた始まって、社長の「権威なんてどうだっていいんだ。」という言葉にもうなずくものがあり、とにかく楽しい授賞式だった。
ステージのカーテンが閉じるときに、窪塚ガールズが舞台に殺到してカーテンに挟まれる。

渋谷で『殺し屋1』を観ようかとも思っていたが、やめて帰る。

2002年2月7日(木) 2002/02/11 更新

夜遅く帰ってごはんを食べてしばらくしたら、突然ものすごい眠気に襲われ、座っていることもできず、横になったらそのままあっという間に眠ってしまった。
まるで、映画などで飲み物に入れた睡眠薬を一服盛られた人が、飲みおわるとすぐに眠ってしまうシーンのようだった。
おかげで、この日の深夜にテレビ東京で放映していた、あの『DEAD OR ALIVE 犯罪者』を見逃してしまった。

2002年2月4日(月) 2002/02/05 更新

『アメリカ上陸作戦』(1966 米)の録画を観る。
冷戦当時にソ連の潜水艦がアメリカの海岸に挫傷することから始まるドタバタ劇だが、昔の吹き替え版で30分以上カットしているにもかかわらず妙にユルイ。
これだと、似たような内容の『1941』って、実は傑作だったのかなあ。去年のテロの後のアメリカのうろたえぶりを見ると、『1941』のエピソードって実話をそんなにデフォルメしてなかったりして。
『アメリカ上陸作戦』も、博愛主義を冷戦中に描いたことは当時としてはすごかったのかもしれない。
「敵はみんなやっつけちゃえ」という雰囲気の今のアメリカ人に観てもらいたい。

2002年2月1日(金) 2002/02/05 更新

今日は横浜に『リリイ・シュシュのすべて』を観ようと思ったのだが、『千と千尋の神隠し』(2001 日)がWMCつきみ野で今日までで、他の映画館では引き続き上映するとはいえ、これを逃すとますます行きにくくなるので、夕方についに観に行く。
今日は映画1000円の日で、お客さんは子供連れを含め30人ぐらい。
予告編がまず『ドラえもん』から始まって、子供連れが多いからなあと思っていたら、次に映されたのが噂の『E.T.』で、断片つぎはぎの映像とはいえ、さすがにこれには参ってしまう。
E.T.とエリオットと抱き合う時のエリオットの背中の上のE.T.の指の動きだけでもうダメ。
でも、E.T.がお風呂に入っているといった観たこともない映像や、見るからにCGのE.T.がヒョコヒョコ歩く映像があって、・・・大丈夫だろうか?
本編の『千と千尋の神隠し』は、・・・うーん、これは困った! いいのか悪いのか、どう観ていいのかわからない。
宮崎駿監督のことだから、映画の中のいたるところに意味があるのだろうが、それ気にしないで子供の気分で観た方が良さそうな気がする。
終映後、チラシのコーナーを見たら『アメリ』のチラシがあった。どうやら、全国のWMCを2、3週間づつプリントを回して上映するのではないか。

2002年1月31日(木) 2002/02/02 更新

シネセゾン渋谷で、明日が最終日の『オー・ブラザー!』(2000 米)19:00の回。
余裕で電車に乗ろうとしたら、余裕を持ち過ぎて目の前で出発してしまい、次の急行までの15分間で駅の中のコービーショップでホットドックを食べていくという予想外の展開になる。
渋谷に着いて、もう予告編が始まっているので、すこし急いで劇場へ。お客さんは70人ぐらいで、前から2番目に座る。

『オー・ブラザー!』終映が21時ちょっと過ぎで、続いて中野武蔵野ホールの「井筒自慢・ワシが真打じゃい!!」の『岸和田少年愚連隊』を観たかったのだが、21:15からなのでさすがにこれは間に合いそうになく、同じ渋谷のシネ・アミューズ ウエストのレイトショー『光の雨』(2001 日) へ。上映開始から1か月以上たつのに、お客さんが50人以上と予想以上に多く、しかも若い人中心。でも、上映中に出入りする人が2、3人とやたら多かったのはどういうことだろう。

2002年1月26日(土) 2002/02/02 更新

テレビで『無問題』(1999 香港/日)。
アクションシーンが取って付けたように中途半端にあって、やる気がないとしか思えないほどつまらなかった。
岡村隆史って、テレビバラエティでも面白くないし、役者としては問題外だし、残る道は香港のコテコテのお笑い映画の主役ぐらいじゃないだろうか?

2002年1月22日(火) 2002/02/02 更新

千代田区公会堂で『沈みゆく女』(2000 カナダ)の試写会。
昨日も遅くまで仕事で、眠い中映画に行くのはどうかと思ったのだが、電車に乗る前に牛乳とおにぎりでおなかを膨らませて眠気を誘って電車の中で眠って行くという、人呼んで「電車熟睡作戦」(って、そのまんまだべ)が功を奏して、すっきりした気分で試写会に臨む。
上映前に、同じシネカノン配給の『KT』の予告編を流していたのだが、金大中の名前が英語表記でしか映されないので、知らない人が見たら誰の映画がわからない。

続いて、ラピュタ阿佐ケ谷での「岡本喜八映画祭2002」より『結婚のすべて』(1958 日)の21:20の回。
千代田区公会堂のある九段下駅から阿佐ケ谷に行くのに東西線という慣れない路線を使ったのだが、東西線の終着駅の中野に着いて、阿佐ケ谷に向かう中央線のホームが3つもあったので、一瞬迷ってしまった。
『結婚のすべて』のお客さんは10人ぐらい。
この日のハシゴは、どちらも夫にかまってもらえない人妻の話シリーズに偶然にもなってしまった。内容は全然違うけど。
終映後、職場に戻る。

2002年1月19日(土) 2002/01/30 更新

BSで『マルコヴィッチの穴』(1999 米)を観る。
映画館で観たときには、何かコンディションが悪かったのか、集中しきれなくて後半は面白いと感じられなかった。
改めて観て、面白いというより良くできている。人形使い、演じるということ、性同一障害など、表面と内面が異なるありとあらゆるものがストーリーに盛り込まれている。

2002年1月17日(木) 2002/01/30 更新

昨日も徹夜で、今日も夜中までかかりそうだったのだが、WMCつきみ野での上映が今週で終わる『ムーラン・ルージュ』(2001 米)のレイトショーを観に行って、もう一晩徹夜すればいいんだろ!ということにする。
なるほど、確かにこれは面白い。でも、どうもストーリーなどがあの大傑作映画『ファンオブ・オブ・パラダイス』に似ているのだが、ショービジネスものだと似たようなストーリーになってしまうということなのか?

2002年1月15日(火) 2002/01/30 更新

『フロム・ヘル』の試写会の招待券が当たっていたのだが、仕事が忙しくて行けなかった・・・どころじゃなくて、徹夜仕事になってしまった。

2002年1月13日(日) 2002/01/30 更新

よみうりホールで『仄暗い水の底から』(2002 日)の試写会15:50の回を奥さんと。
開映の前に、下の回のビックカメラで洗濯機の蛇口のホース取付け器を買おうとするが、何種類かあるうちのどれを買えばいいのかわからず、店員に訊いてもすぐに答えは帰ってこず、さんざん考えてそれらしいのを買う。
洗濯機を買う人は、絶対みんな同じ苦労をしているはずだ。
それにしても、ビックカメラは本当に何でも売っているが、マッサージいすに座ってくつろいでいる人は、絶対全員買う気がない!
映画が終わった後、予定通り板内で喜多方ラーメンを食って帰る。

2002年1月11日(金) 2002/01/30 更新

今日が最終日の『リリイ・シュシュのすべて』を観に行こうとしていたのだが、仕事が忙しくて行けず、ふてくされる。

2002年1月8日(火) 2003/01/01 更新

『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(1973 日)の録画を観る。
シリーズ11作目で、オープニングコントは、江戸時代(?)の柴又村で、病気の吉田義夫の借金のかたに、娘のおさくがタコ社長に売られようとするところ、家出をしたおさくの兄の寅さんが三度傘姿で現れて、お金を置いて立ち去るというもの。マドンナはついに浅丘ルリ子のリリー登場で、寅さんを好きになる唯一(?)のマドンナで、さすがに魅力はピカイチ
でも、そんな彼女絡みのエピソードと、人は物質的に恵まれているかではなく愛する気持ちをどれだけもっているかということについてのそれ以外のエピソードがうまく絡み合っていないと思うのだが、このシリーズにそこまで細かく言うこともないのだろうか?

ここで、以前の記述の補足。
2001年12月7日の「映☆画次郎って誰」というのは、どうやら田口トモロヲ氏らしい。
2001年12月20日の「スワロースキーは潰れたか?」は、スポーツ用品屋のチラシに載っているのを見かけたので、潰れてはいませんでした。
最近の日本のスキー板業界は、どこかの会社が潰れたり、ヤマハがスポーツ用品から撤退するなど苦しそうな中、ちゃんと残っていたのでした。
ついでに、青森スキーも「ブルーモリス」というダジャレのようなブランド名で健闘中。

2002年1月2日(水) 2002/01/10 更新

『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』(1973 日)の録画を観る。
1年の最初や最後にどの映画をみるか、ということに全然こだわりはないのだけど、今回の年末年始は『パンダコパンダ』2作品になった。
女の子の白パンツや、町を沈めた洪水の水の描き方など、後の宮崎作品を思わせるものがあるなあ、なんて何かと関連付けるのは感心しないと思うのだが、つい思ってしまう。

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