こうか(効果) |
エフェクト(effect)ともいう。演劇、映画、放送などの分野においてドラマの進行を助けるための表現方法の一つで、時間、空間、情景などを観客の視覚と聴覚に訴えて各場面の情趣をたかめ、印象づける。大別して、視覚効果と聴覚効果に分けることができる。 |
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こうかき(効果器) |
照明用語。エフェクトマシーン。幻灯器の原理を応用した大型の投映器、波、雲、雪、雨などの各種の動的な映像原板を交換して着装できる方式などがある。 |
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こうけん(後見) |
能楽、歌舞伎、舞踊などの舞台上の演技者の後部に控え、必要に応じて衣装の肌脱ぎを手伝ったり、あるいは絵面を重んじる舞台演技として、演技者が所持しているはずの約束の金包みやたばこ入れ類を後部から渡すなど、いわば演技の介添えをする役。 |
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こうりょう(虹梁) |
歌舞伎舞台において上下両大臣柱(→だいじんばしら)の上部をつなぐ欄間の名称 |
図 |
こうしど(格子戸) |
家の出入り口に建ててある普通の格子戸であり、孤格子もその一つである。 |
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こうじょう(口上) |
俳優や興行関係者が舞台上から観客に述べる挨拶。口上の型は文章作法や口上人の言い回しのくふうとその儀礼化を通して洗練されてゆき、中世の祭礼、能、狂言での口上役、口上言いへと芸能化されるに至った。歌舞伎においても襲名、御目見得、外題披露(→げだい)などのための口上幕設定だけでなく、荒事(→あらごと)の連事(つらね)、和事の長ぜりふ、世話狂言の渡りぜりふ、掛けことば等、口上に集約される役者の言葉芸は後世の歌舞伎演出に多くの影響を与えた。 |
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こうせき(口跡) |
歌舞伎用語。俳優のせりふの発声法、その音色を言い、せりふ回し、調子の高低等のすべてを含む。 |
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こぎれ(小切、小裂) |
本来は歌舞伎用語で衣類に対して、手拭、足袋、鉢巻、股引、脚絆、褌(ふんどし)などの衣装に付属する小物のこと。歌舞伎では飲食物や莨などの消え物まで小切と呼んでいる。 |
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こけらおとし(柿落し) |
新築あるいは改築した劇場の初興行を言う。 |
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こしばい(小芝居) |
江戸時代の三群(京都、江戸、大阪)にあっt、幕府より恒常的な興行を特許されていた大芝居に対し、それ以外の劇場を言う。これらは興行の日数が限られていたので百日芝居といわれたり、多くが社寺の境内に位置していたので宮地芝居、大芝居のような引幕(→ひきまく)が許されていなかったので、緞帳芝居(→どんちょう)等と呼ばれた。 |
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こどうぐ(小道具) |
観客の目に触れる舞台上の道具類のうち、大道具および衣装、鬘などを除くものを指し、これを扱う人も小道具(方、師)という。小道具は演出家や美術家の指示のもとに舞台監督(→ぶたいかんとく)によってまとめられ、買物、作り物、借り物などに分類され処理される。 |
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こなし(科) |
歌舞伎、舞踊の演技用語。仕ぐさ、仕こなしとも言う。脚本や演出の指定。要求する劇的状況を俳優が表情や動作によって表現すること。 |
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ごみしずめ(ごみ鎮め) |
開演時の客席のざわめきを鎮めるために用いる音楽や効果音。関西では「ほこり鎮め」という。 |
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コミュニティシアター |
公共劇場と訳されている。劇場を商業主義の支配から開放して市町村、学校などの公共団体が建てる劇場。 |
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こや(小屋) |
劇場または映画館、演芸場などを呼称する俗語。 |
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ころび |
柱などを傾斜させて設置する大道具のことで、「3寸ころび」「5寸ころび」などという。 |
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こわり(小割り) |
7分×1寸角の角材のこと。長さは2間。 |
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ごん |
下座音楽で銅鑼(どら)を打って時の鐘を表現する場合、この音をごんと呼ぶ。時の鐘だけでなく、見得(みえ)などで音楽的に打つこともある。本釣鐘(ほんつりがね)と同じ用途であるが、銅鑼のほうが時代的で、本釣鐘はやや写実的な場合に用いる。 |
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