かえし(返し) | . | 音響ではフォールドバック・スピーカー(→フォールドバック・スピーカー)を「返しスピーカー」、略して「返し」という。 |
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かくせい(拡声) |
public address sound reinforcement |
人声を拡大するという意味。音響装置を用いて、一斉に多くの人々に情報を伝える手段のことで、呼び出しのアナウンスや選挙演説などからコンサートまで広義使用されている。通常はPA(パブリックアドレス)(→PA)と呼んでいるが、舞台芸術の分野では高度な音響技術で俳優の声や演奏者(楽器)を補強するという意味から、サウンドリインフォースメント(略してSR(→SR))と呼ぶ。 | . |
カクテルパーティー(効果) | . | 人間の耳は脳の特殊な働きによって、聞きたい音だけを選択して聞くことができる。例えば騒がしいパーティーの席上でも、重要な会話は通じる。このように多くの音源の中から、ある種の音だけを聞き分ける耳の能力を、カクテルパーティー効果という。 | . |
かちょうしゅうはすうたいいき(可聴周波数帯域) | . | 人間の耳に聞こえる周波数の区域のこと。一般に、20Hzから20,000Hzの範囲とされている。音の周波数をだんだん上げていくと、犬や猫、コウモリには聞こえるが人間には聞こえなくなる。このような音を超音波という。次に周波数をだんだん下げると、皮膚に感触として振動を感じるが耳には聞こえなくなる。この場合は単に振動と呼ぶ。人間の耳が音として感じる範囲を調べるとき、音の周波数を上げて聞こえなくなっても、音の強さを増すとまた聞こえるようになる。音の周波数を下げていった場合も同様である。したがって、聞こえる限度は音の強さによって変化する。 | . |
カットアウト | cut out |
1.音響の操作用語で、消す、削除の意。音を瞬時に絞ること、急になくなること。C・Oの略記号で表示。 2.映像のスイッチング技法。挿入画面やスーパー字幕などを取り去ること。 【反対】→カットイン |
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カットイン | cut in | 1.音響の操作用語で、カットアウトの反対語。音を瞬時に、所定のレベルまで上げること。音を最初から所定の音量で出すこと。音が急に入ってくること。C・Iの略記号で表示。 | . |
カーディオイド | cardioid | カーディオイドとは心臓の形という意。マイクロフォンの指向性(→指向性)でハート形をした単一指向性のことで、その最も基本的な形をいう。 | . |
かととくせい(過渡特性) | transient characteristics | 信号の急激な変化に対して、どのくらい忠実に応答、追従できるかという性能を表したもので、トランジット特性ともいう。例えばスピーカーは入力信号に応じてコーン紙が振動するが、コーン紙には一定の質量や機械的な抵抗があるので、静止状態から一定の振動になるまでには時間がかかる。また、信号が急に無くなり静止状態になるまでにも時間がかかる。これらの途中の状態を過渡状態といい、この現象を過渡現象と呼んでいる。 | . |
かぶせる | . |
1.二つ以上の音を重ねること。例えばナレーションに音楽や効果音を重ねるなど。 2.所定のキッカケより早めに音を出すこと。例えば台詞の終りの部分に重ねて音を出すなど。 |
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カフボックス | cough box | coughは咳の意。アナウンサーがせき払いをしたり、原稿をめくったり、打ち合わせをするときに一時的にマイクロフォンを断(切る)にするための操作ボックス。スイッチによる断続ではバックノイズが急になくなって不自然になるので、フェードイン、フェードアウトの方法をとる。FUボックス、FUともいう。 |
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かぶりこみ(かぶり込み) | . | 収音しようとする音以外の音がマイクロフォンに混入する現象をいう。これを防ぐには遮音板(→遮音)を用いたり、指向性(→指向性)の鋭いマイクロフォンや楽器の振動を直接収音するコンタクトマイクロフォンなどを使う方法がある。また、かぶり込みの音が目立たないようにするエフェクター(→エフェクター)もある。録音などではかぶり込みの現象を巧く利用すると、全体の融合音が収音できて、良い結果が得られることもある。「かぶり」と略。 | . |
かぶる | . | マイクロフォンに不必要な音が混入すること。収音しようとする楽器以外に、他の楽器音などが入ること。 | . |
カラオケ | . | ボーカルだけを抜いて録音された伴奏。マイナス・ワン(-1)という言い方もある。 | . |
カラムスピーカー | column loudspeaker | プロセニアムスピーカー(→プロセニアムスピーカー)のこと。 | . |
ガリ | . | 音量調整用のフェーダーなどに埃などが入って、接点の欠損で生じる電気的雑音の一種。発生音が断続的にガリガリと聞こえるのでこのようにいう。 | . |
かんせつおん(間接音) | indirect sound | 反射音ともいい、音源から発した音が壁、天井、床などで反射して聴取者の耳に到達する音のこと。音源から直接到達する直接音(→直接音)に対して、必ず時間的な遅れを生じる。また、反射が繰り返されると残響(→残響)となる。 | . |
かんぱけ(完パケ) | . | 完全パッケージの略。編集作業が終了し、いつでも本番に使用できる状態に仕上がった録音テープのこと。 | . |
ガンマイク | gun microphone | 超指向性(→指向性)マイクロフォンのことで、形が銃に似ているのでこのように呼ばれている。 |
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