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さいしょうかちょうおんあつれべる(最小可聴音圧レベル) . 人が音として聴くことのできる最小の音圧レベルのこと。低音域になるにしたがって耳の感度が落ちるという性質がある。 .
さいだいしゅつりょくおんあつれべる(最大出力音圧レベル) . スピーカーの中心から1m離れた点で、入力信号を連続的に加えても、スピーカーがビリついたり、ひずみが耳につかない状態で再生できる、最大の音圧レベルのこと。 .
さいだいにゅうりょく(最大入力)

handling input voltage (

power) limit

スピーカーに加えられる入力で、短時間であれば異常音を発生しないで、破損に耐えられる最大入力のこと。統一した規格はなく、各メーカーが独自の規定により値を設定していて、保証する値である。「プログラム」「連続」「ピーク」「ミュージックパワー」などと表示している。 .
さいだいにゅうりょくおんあつれべる(最大入力音圧レベル) . マイクロフォンの性能の表示のひとつ。歪を発生しないで、どれだけの大音圧まで忠実に収音できるかを表したもの。コンデンサー型では、ほぼ内蔵のヘッドアンプの性能によって決まるので、大音圧にも耐えられるようヘッドアンプの前にパッド(→パッド)の切り換えスイッチを設けている。 .
さいてきざんきょうじがん(最適残響時間) . 残響時間は部屋の使用目的、大きさや形状などによって、それぞれ適する値がある。これを最適残響時間という。例えばクラシック音楽のロマン派音楽の最適残響時間は2.2秒、バロック音楽は1.5秒などといわれているが、最適残響時間は部屋の容積が大きくなれば長くなるので、一概に音楽の種類だけで最適値を決めることはできない。(図に示される残響時間は500Hzの値)

サイドスピーカー stage side loudspeaker 劇場のプロセニアム(→プロセニアム)開口近くの側壁に設置するスピーカー。プロセニアムスピーカーではカバーすることができないバルコニー下の客席の補助としても使われる。ステージ中、両サイド(下手、上手)で使われるモニタースピーカもサイドスピーカー(サイドフィル)と呼ぶこともある。

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サウンド・オン・サウンド sound on sound 複数のトラックが、それぞれ独立して録音と再生できるテープレコーダーを用いてすでに録音されている音を再生し、新たに収音した演奏音とミックスして、空いている別のトラックに録音するテクニック。

サウンドチェック sound check 音響システムをセッティングしたあとの確認、調整。マイクロフォン等で声や楽器音をとる場合には、リハーサルを始める前にそれぞれの音を一つずつチェック・調整すること。 .
サウンドデザイナー sound designer 【参照】→音響デザイナー .
サウンドトラック sound track 映画のフィルムやビデオテープの音を記録する部分。略してサントラともいう。用途により複数本のトラックが使われる。フィルムでは、光学録音方式と磁気録音方式とがある。 .
サウンドリインフォースメント sound reinforcement コンサートや演劇などで、電気音響装置を用いて、音声や楽器の音量を補強したり、音質を補正して音空間を創造すること。この音響装置をsound reinforcement systemといい、SRと略す。【参照】→拡声 .
さきばら(先ばら) . コードやケーブルの先端の被覆をはがし、芯線をバラバラにして露出させた状態のこと。また、コネクタなどを付けないで芯線を結びあわせたり端子に直接つないで使えるようにしたコード。マルチケーブルにおいてのセパレートコードも「先ばら」と呼ぶことも。

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サテライトスピーカー satellite loudspeaker 体育館、スタジアムなどの大空間で、主スピーカーを補うために、観客席の周辺に分散して設置されるスピーカーシステムのこと。 .
サミングアンプ summing amplifier いくつかの信号を合成する回路のアンプ。ミックス回路として用いる。 .
サラウンドほうしき(方式) surround system サラウンドとは「包囲する」「囲む」という意。映画の音響方式で、観客席を取り囲むように設置した壁スピーカーから効果音などを再生して立体的に聞かせること、またはそのための装置。 .
ざんきょう(残響) reverberation 部屋の中で手を叩いたり、楽器やスピーカーの音を急に止めると、しばらくの間はその音の響きが残っている。これを部屋の残響という。これは音波が部屋の壁、天井、床などで何回も反射をくり返し、音を止めても音のエネルギーが残っているために生じる。残響の多い部屋では人声の明瞭度が落ちるが、楽器の音色が豊かになり音楽の表現力を増すこともある。 .
ざんきょうじかん(残響時間) reverberation time 音がよく拡散し充分に混ざり合った部屋を拡散音場と定義している。拡散音場で、音源から出た音が充分に部屋中に行き渡った後、音を急に停止すると音圧レベル(SPL)(→エス・ピー・エル)は直線的に減衰する。残響時間とは、この音が減衰して百万分の1になるまでの時間、つまり60dB減衰するまでの時間と定義され、響き量を数値で表すもとのして広く使用されている。しかし、実際には暗騒音(→暗騒音)のために、60dB減衰するまで測定できないことが多いので、図のように-30dBくらいまでの傾斜を調べ、-60dBまで減衰する時間を予測して残響時間を求める。

ざんきょうしつ(残響室) . 吸音材料の吸音率の測定をするために、残響時間を非常に長くした部屋のことを残響室という。通常、長い残響時間を実現するために、残響室は反射性の高いコンクリートやタイルによって仕上げられる。なお、JISに残響室に関する規定がある。【参照】→無響室 .
ざんきょうふかそうち(残響付加装置) reverberation unit 収音あるいは収録した音に、響きを人工的に付け加える装置。主に用いられているものに、エコールーム、鉄板式、スプリング式、テープ式、デジタル式などの種類がある。【参照】→エコーマシン .
さんてんつりまいくろふぉんそうち(3点吊りマイクロフォン装置) . 3本のワイヤーでマイクロフォンを吊り下げる装置。通常、ホールの客席前部の天井に設置されていて、手動または電動で3本のワイヤーの長さを調節してマイクロフォンを昇降する。クラシック音楽の録音のメインマイクロフォンやノイズ収音用のマイクロフォン、エアモニター用のマイクロフォンなどに使われる。【参照】→ノイズマイク

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サンプリング sampling 楽器の音や自然音を収音して、デジタル信号に変換して記録すること。デジタル化すると、容易に音程を変えることができるので、キーボードなどの音源として使用できる。 .
サンプリングしゅうはすう(周波数) sampling frequency 信号をデジタル化するときに、アナログ信号から抽出(サンプリング)する比数を、1秒間の回数で表したもの。fsと表記することもある。サンプリング周波数48kHzは、1秒間に48,000のデータになることで、理論的にはサンプリング周波数の1/2の周波数24kHzまでのアナログ信号を記録できる。したがって、サンプリング周波数の数値が大きいほど高音域まで読み取れ、周波数レンジが広がる。48kHz,44.1kHz,32kHzが用いられている。 .
ざんりゅうざつおん(残留雑音) residual noise アンプの入力信号を絞り切った状態のとき、出力に現れる雑音のこと。 .