ビンテージ・オールド・ギターは俗に「音がかれてGOOD
SOUNDを出している!!」と言われます。これは何千万円もするヴィンテージ・ヴァイオリンと同じで、ボディやネックに使用されているWOOD材は中にヤニを持っています。ヴァイオリン塗装やオールド・ラッカー塗装は湿気を透し、外気と湿度のやり取りをしています。演奏時の弦の振動と適度な湿度が永い年月をかけ、良い具合にヤニを固めます。また、エレキギターの場合は、ピックアップの磁力もほど良く落ち「かれた音!」を出しています。(左写真はオールドビンテージストラト)
ワーナー・グレイはこのビンテージ・オールド・ギターのライフ・サイクルの法則に乗っ取り、豊富な経験と多くの蓄積されたノウハウで、忠実に製作技法を再現致します。
指板やボディ・トップ、セット・ネック、ネック天神等の木材接着には化学薬品を用いず、ニカワを使います。音の繊細な振動伝達はニカワです。ヴァイオリンや高級楽器の製作には、昔も今もニカワです。塗装は全てオールド・ラッカー塗装です。外気湿度45%以下の日に、一日一度のみ吹き付け塗装をし、15〜20層(回)塗ります。塗装のみに約1ケ月かかります。自然乾燥ですので天候が悪い日は塗装はしません。これは木部に塗装をなじませ、塗装面を固めるためです。塗装に悪い強制凝固はしません。
カラーは木生地に染料で色を付け、クリアコーティングと言う手抜きは一切しません。薄い色を約20回塗り、仕上げで希望の色になるように経験のもと作業をします。満足する色が出なかった場合塗装を剥がし一からやり直します。この塗装法は楽器の塗装に於いて最高級の技法であり、時が経つと音に対する良い影響はもちろん、程よいクラッキングが入ります。例えばワインレッド仕上げの場合、なんとも言えない深みがあるビンテージ・オールド独特の小梅のような深い梅色の色合いになります。ネックのクリア塗装も深みのあるアメ色になります。 |