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とうかそんしつ(透過損失) transmission loss ある壁に入射する音の強さと、その反対側へ透過する音の強さとの比を透過率という。この透過率の逆数を対数表示したものを透過損失といい、遮音性能を表すものとして用いられる。つまり、透過損失は入射音レベルと透過音レベルの差となる。いま壁に90dBの音が入射して反対側に50dBの音が透過したなら、その壁の透過損失は40dBとなる。【参照】→遮音 .
とうかんどきょくせん(等感度曲線) equal-loudness contours 物理的な音の強さと、人間の耳の感じ方は一致しない。人間の耳は周波数とレベルに対して直線的な特性でない。この関係を多くの人について実験をして表にしたのがロビンソン・ダッドソン曲線でISO(国際標準化機構)の規格として採用されている。【参照】→dB→ラウドネス .
トークバックそうち(装置) talk back system ホールの音響調整室や録音スタジオのミキシングルーム、放送局の副調整室から、ステージやスタジオ内にいる演奏者やスタッフに対しての伝達装置をいう。TBと略。 .
ドライバーユニット driver unit ホーン型スピーカーの駆動部のことで、コーン型スピーカーのマグネット、センターポール、ヨーク、ボイスコイルの部分に相当するが、ホーン型は振動板が小さくてよいので、硬質ジュラルミンなどのドーム型振動板が使われ、これにボイスコイルが巻かれている。

トラス truss 架設舞台などで使用するトラス形式の橋に似ている架設バトンのこと。建築物を補強するために柱の間などに斜めに交差させて取り付けた筋交いの建材をトラスという。スピーカー、照明機器を取り付けたりする。

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トラック track 磁気テープ上の軌道のことで、この軌道上に画や音を記録する。オーディオテープのトラックは、フルトラック(全幅使用)、ハーフトラック(1/2幅にモノラル録音し往復で使用)、2トラックステレオ(1/2に分割してステレオ信号を収録)、マルチトラック・レコーディングのために4,8,16,24,32,48トラックなどがある。 .
トラックダウン track down マルチトラック・テープレコーダーで収録された各トラックの音を定位(→定位)させたり、それぞれの音のバランスをとり、残響を付加するなどの効果をほどこしながらミキシングして、2チャンネルステレオなどにまとめる作業をいう。マルチトラックのテープから2トラック、または4トラックのテープにトラック数を落とすことからトラックダウンといわれる。ミックスダウンともいう。 .
トランスデューサー transducer 変換器のこと。あるエネルギーを受けて作動し、それを異なるエネルギーに変換する装置。空気振動(音波)のエネルギーを電気エネルギー(信号)に変換するマイクロフォンも、トランスデューサーの一種である。 .
トランスミッター transmitter 無線機器の送信機、送信装置。ワイヤレスマイクの送信部。【反対】→レシーバー .
トリム trim 整頓、準備の意。音響調整卓の入力レベルの微調整ツマミ。入力信号レベルを適切にするため、入力フェーダーを操作しやすくするために用いる。

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ドルビーノイズリダクションシステム dolby noise reduction system 1966年イギリスのドルビー研究所が開発したもので、ヒスノイズをできるだけ少なくし、ダイナミックレンジの広い録音、再生をするための装置。録音時にこの装置をテープレコーダーの入力に接続して、高域の耳障りなヒスノイズと同じ周波数帯域のレベルを上げて録音し、入力信号とヒスノイズとの差を大きくする。そして、再生する際に、再び装置を通して録音時とは逆に、上げた周波数帯域を元のレベルに下げると、実質的にノイズレベルが低下した状態になる。このようにして音質を劣化せずにSN比を改善するのがドルビーノイズリダクションシステムである。プロ用にはAタイプ、SRタイプ、映画用のシネドルビー、デジタルタイプがあり、一般用にはBタイプ、Cタイプ、HXタイプなどがある。 .
トレブルコントロール treble control 高音域の音質調整装置(トーンコントロール)のこと。または高音域を上昇させたり下降させたりすること。低音域用はベースコントロールという。【参照】→下記、トーンコントロール .
トーンコントロール tone control 音質調整装置のこと。音色の調整を行う回路で、高音域(treble)と低音域(bass)を別々に変化させるものや高音域、中音域、低音域と3つに分けて調整するものなどがある。

トーンゾイレ tone saule コラム型スピーカーの商品名。【参照】→コラムスピーカー .