Musique
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Maurice RAVEL
(1875-1937)
幼子のように闇を恐れる感性。雨あがりの公園。夜の木々。
これらはすべて彼のためにある。
果てることのない夜のための音。
当時のわたしはまだ幼くて、自分たちをとりまいている世界や自分自身の感覚に、
とまどいを拭い去れなかったのだと思う。
世界で生きていくということ、自分の肉体をひきうけるということに、
本能的な恐れをいだいていたのかもしれない。
ラヴェルは成人したあとも闇にひそむ妖魔を恐れた。
透明な彼の感性は、いつもやさしい。
モーリス・ラヴェル(Maurice RAVEL 1875-1937)
20世紀はじめのフランスを代表する作曲家。ドビュッシーらとともに象徴派として称される。
生涯にわたりピアノ曲を中心とした数々の美しい作品を残す。
<代表作品>
「亡き王女のためのパヴァーヌ」「夜のガスパール」「ヴァイオリン・ソナタ」など
<おすすめディスク>
「ラヴェル&ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ」ジャン=ジャック・カントロフ、ジャック・ルヴィエ
B18D-39027 (ERATO)
純粋にうつくしい演奏が楽しめます。
「サンソン・フランソワ ラヴェル:ピアノ全集」サンソン・フランソワ
CC30-3615-6 (東芝EMI)
フランソワというと個性的な演奏がまずあがりますが、ほんとうにこのひとはラヴェルを弾くために
生まれてきたんじゃないかという気持ちにさせられるCDです。
「Maurice Ravel lintegrale de loeuvre pour piano vol.1 2 3」
WER 6014050 (wergo)
わたしにとっての「ラヴェルとの出逢い」はここからはじまりました。様式から開放された、
感覚のあたらしい側面を感じます。
特にvol.2がおすすめです。