その4:ニュースシステムの知識で見栄を張る


ニュースグループとは?

漫:「ところで NetNews っていろんなニュースグループがあってなんだか良くわからないんですけど…」

44:「ふむ。たしかにそうじゃの。News ではいろんな話題に応じた Newsgroups があって複雑じゃからの。ではちょこっと説明しよう。まず、グループの名前を見てみよう」

漫:「fj.jokes.d なんてのはどうですか?」

44:「まぁ、よかろう。まず、最初の“fj”ちうのはトップカテゴリとかいう。基本的にはここが同じグループは同じ方針で運営されておる。それ以下はそのトップカテゴリ毎に方針は違うが、基本的にはパソコンのディレクトリ構成と同じような階層構造になっている」

漫:「なるほど。じゃ、fj.jokes.d は…」

44:「fj というトップカテゴリの jokes 階層の、d というグループぢゃ。ちなみに“d”というのは discussion の意味じゃ。他に、“misc”なんていうのは雑多な、とかそんな意味で、他のどれにも当てはまらない話題を扱うのに使われる」

漫:「しかし必ずしもきれいに分類されているわけでもないんですね」

44:「そりゃそうじゃ。なんせ中央集権の上意下達で作られたわけではないからの。色々と歴史的な背景もあって結構不整合があったりするもんぢゃ。それにその気になれば誰でもニュースグループを新設することさえ可能なのぢゃ」


マルチポストとクロスポスト

漫:「しかしこれだけグループがいっぱいあると話題にあったグループを探すだけでも大変ですね」

44:「そうぢゃの。しかも名前で『これは…』とおもっても全然違う場合もあるから気を付けないといけない」

漫:「まぁそれは一生懸命探さないといけないですね…あ、で、例えば 2 つ以上関係ありそうなグループが見つかったらどうしましょう? 僕、Nifty でマルチポストはいけない、って教わったんですが…」

44:「あ、そういうときはマルチポストではなく『クロスポスト』すればよいのぢゃ」

漫:「どう違うんですか?」

44:「マルチポストは当然 News でもとても嫌われる。なぜなら内容が同じ記事を何度も読まされるし、配送・保存に喰うスペースも馬鹿にならないからじゃ」

漫:「(わかってるってのに…)はぁ」

44:「クロスポストだと記事は一つ扱いなのに複数のグループに投稿したことになってネットワーク資源はそれほど使わないし大抵の News Reader はどこかの News group で読んだ記事は自動的に既読扱いにしてくれる」

漫:「そりゃいいことづくめですねぇ」

44:「そうではあるがシステムによってはやっぱり少し無駄が出る可能性があるからあくまで必要なときに最低限使うようにすべきじゃがの」

漫:「で、具体的にはどうやったらいいんですか?」

44:「なに、Newsgroups: ヘッダにカンマで区切って複数の NewsGroup 名を書けばいいんぢゃ」


Followup-To,Reply-To など

Followup-To

44:「さて、クロスポストのときに考えた方がいいのは Followup-To: ヘッダぢゃ」

漫:「??」

44:「ここに News group 名を書いておけば、どこに投稿したかに関わらず、フォロー記事を書こうとすると Followup-To に書いたところへの投稿がデフォルトになる。もっともそのあたりはフォロー記事を書く側が無視することも可能なのぢゃが…」

漫:「あ、この前僕が fj.rec.food に書いたはずのフォロー記事が fj.news.usage にしか流れていなかったのはそういうことだったのかなぁ」

44:「…うげ。なんちゅうことを…」

Reply-To

44:「…まぁ、気を取り直して次行こう。Reply-to は Reply メイルの宛先ぢゃ。複数のアドレスを持っている場合など、投稿先のアドレス以外に送信して欲しいときに指定する」

漫:「これいらないな、ぼくの場合…あ、そういえば海外からの変なメイルが来るようになったんで From: を改竄しようかと思ってるんで使えるかな?」

44:「君はロクなこと覚えないなぁ…一応そういうことはしちゃいけない。まぁ、Reply-to にアドレスが書いてあったら多分簡単にばれるぢゃろ」

漫:「だめですか…」

44:「まぁ、やめときなさい」


記事のキャンセル

漫:「しまったぁ!!」

44:「どうしたね?」

漫:「いや、全然違う Newsgroup 宛に記事書いちゃいました…どうしよう…」

44:「そういうときにはごめんなさい、と言う記事を書いてキャンセルしたほうがよいな」

漫:「あ、そんなこと出来るんですか?」

44:「そういう機能があるはずだからマニュアルから探してごらん」

漫:「まったくケチなんだから…ぶつぶつ。…あ、ありました」

44:「ではどうぞ」

漫:「はいキャンセル、っと」

44:「ちなみにキャンセルなどはコントロールメッセージと呼ばれる特殊なフォーマットの記事なんぢゃ」

漫:「…記事、なんですか?」

44:「そう、従って普通の記事同様に…」

漫:「ネットワーク資源も使うし配送遅れやら配送漏れがあり得る、ということですね?」

44:「お、よくわかってるぢゃないか(ちょっと悔しい)」

漫:「…たまにはいいところみせないと…」

44:「そう、だから安易に『失敗したらキャンセルすれば良いや』ということではなく、できればしない方がいいわけぢゃの」

漫:「なるほど」

44:「それから他人の書いたモノはキャンセルしちゃダメだぞ。まぁ、大概のニュースリーダはそうできないようになっているはずぢゃが」


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