ビデオタイトル |
カリガリ博士 |
ジャンル |
ホラー |
原題 |
DAS CABINET DES DR.CALIGARI |
制作国 |
ドイツ |
制作年 |
1919年 |
出演 |
ヴェルナー・クラウス |
制作社 |
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監督 |
ロベルト・ヴィーネ |
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制作・総指揮 |
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原作・原案 |
カール・マイヤー |
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脚本 |
カール・マイヤー |
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映像情報 |
モノクロ・サイレント/67分 |
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ビデオ情報 |
IVC/¥4,800 |
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DVD情報 |
ELITW/リージョンコード1/2枚組(カリガリ博士51min・巨人ゴーレム68min・ノスフェラトゥ64min、カリガリ博士とノスフェラトゥは回転数違い、ゴーレムは原版違い) |
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とある精神病患者収容施設、不可解な体験をした患者アランの話によって物語は始まる。オランダ国境に近い北ドイツの街ハレシュテンバル。この町のカーニバルやってきたカリガリ博士は、眠り男チェーザーレによる占いの興行を開く。しかしその目的は眠り男による完全犯罪であった。カリガリ博士をぞんざいに扱った市政官が殺され、チェザーレに占われたアランの親友フランシスが殺され、博士の魔の手はフランシスの婚約者にまで迫る。しかしアランの体験は彼の狂気によるのもなのか、カリガリ博士によるものなのか・・・。真相は不明のまま、しかしカリガリ博士の不可解で不敵な表情をのこして幕は閉じる。 映像の中では圧倒的な存在感のあるカリガリ博士と眠り男チェザーレ。しかし、ともすれば夢という霧の中に消え入りそうな心もとなさを感じさせられる。これは精神を病んだ患者の夢の産物なのか、カリガリ博士自身のもくろみなのか。また、平衡感覚を狂わせるほどに奇妙に歪んだセットは、夢想的なストーリーをよりいっそう非現実的に見せている。ちなみに本作の根元的なテーマは、当時のドイツの世相を反映し、戦争遂行者とそれに盲目的に従う国民を、カリガリ博士と彼に絶対的服従の立場をとるチェザーレに例えているのである。今となっては映画のみからえられる情報の中に、そのテーマを見いだすことはできないが、それでいいのである。暗に比喩した部分はいずれ忘れ去られるものであり、忘れ去られたところでこの作品が幻想と怪奇の名作であることは不変なのだから。 さて、話を軟らかくして、カリガリ博士がチェザーレに食事を与えるシーンがあるのも必見。この食事はドイツらしくマッシュポテトかな? ところで、カリガリ博士はチェザーレを使って何をしたかったのでしょうなぁ。殺人の動機もたちの悪い逆恨みにしかみえないぞ。本編とは関係ないけど、博士がハレシュテンバルにやってくるシーン、番台にいる猿と小男のやりとりがグーなのだ。 |