邦題 |
襲い狂う呪い |
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原題 |
Die, Monster, Die! |
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製作年 |
1965年 |
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製作国 |
イギリス/アメリカ |
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制作社 |
AIP |
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製作 |
サミュエル・Z・アーコフ |
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監督 |
ダニエル・ハラー |
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脚本 |
ジュリー・ソール |
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原作 |
異次元の色彩 |
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出演 |
ボリス・カーロフ |
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映像情報 |
80分/カラー |
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【ストーリー】 アーカムの郊外に住むナハム・ウィットリーは、祖先の汚名をそそぐために怪しい研究に没頭していた。恋人を訪ねてアーカムにやってきたスティーブンは、そこでおぞましい怪物たちに襲われる。その怪物とは、ナハムの研究によって生み出された生物と、さらには彼の家族とナハム自身なのであった。 |
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【コメント】 ロジャー・コーマンのもとで素晴らしい美術を造り上げていたダニエル・ハラーの初監督作品が、この「襲い狂う呪い」です。この作品では美術監督まで兼任していませんが、これまで培ってきた視覚的な雰囲気づくりはしっかり引き継がれています。隕石に焼き尽くされ荒廃したアーカム郊外の景観や、霧に包まれ不気味なたたずまいを見せるナハム・ウィットリー(原作ではナハム・ガードナー)の館などが特徴的ですが、冒頭の蒸気機関車が到着するアーカムの町並みからラヴクラフトの描く雰囲気をかもし出しています。 ナハム・ウィットリーを演じるのは希代の怪奇俳優ボリス−・カーロフ。一九六〇年代、晩年のカーロフは車椅子を必要とする身体になりつつも映画への情熱は衰えず、この作品ではほとんどを車椅子に座っての出演です。しかし、ナハム自身が隕石の影響を受けて患っていることと見事にシンクロし、不自然さはまったく感じられません。とはいえ、ラストで大暴れする銀色魔人のマスクがカーロフの面影を残して作られているあたりに、そこはかとない哀愁が漂っています。 ダニエル・ハラーは、CGを駆使してこの作品のリメイクを考えているそうですが、新しい技術でどのような世界を創りだすのか、ハラーの描く新しいHPLが楽しみであるとともに、いたずらに多用されて陳腐化しつつあるCGIには一抹の不安をかくしきれません。 |