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12.2 User Preference Files

Angbandでは、プレイヤーはゲームの様々な外観を好みに合わせて変えることができます。キーマップを定義したり(キー入力と内部コマンドを対応づける)、マクロを作ったり(1キーに一連のキー入力を割り当てる)、見た目を変えたり(怪物、オブジェクト、地形に対応する文字を変える)、色を変えたり(色の明るさを変えたり、色そのものを変える)、オプションを設定することができます。

Angbandでは、あなたの設定を'user pref files'と呼ばれる一連のファイル群に記録します。これを読み込むには様々な方法があり、実際、中にはゲームによって自動的に読み込まれるものもあります。これらのファイルは'lib/user/'ディレクトリに保存されていますが、特にマルチユーザ環境の場合このディレクトリをリダイレクトするために実行時に引数を与える必要があるかもしれません。また、単独のuser prefコマンドを直接入力もできます。何か変更した後には、'redraw'コマンド(^R)を使う必要があり、これによってAngbandはその変更を適用します。

ゲームをスタートし、古いキャラクタをロードした後や新しいキャラクタを作った時点で、いくつかのuser pref fileが自動的にロードされます。最初に、'pref.prf'がロードされます。これは、プラットホームに依存しないいくつかのuser pref commandが含まれています。それからどれか一つの'font-xxx.prf'もしくは'graf-xxx.prf'が読み込まれます。これらのファイルには怪物やオブジェクト、地形の表示に関する設定が含まれています。それから'pref-xxx.prf'ファイルがロードされます。これには特定の物(マクロや色定義など)の初期定義が含まれています。それから、'user-xxx.prf'がロードされます。これにはそれらのユーザによる定義が含まれています。この'user-xxx.prf'は多くの場所でデフォルトのuser pref fileとして扱われます。ここで'xxx'はあなたのシステムに対応する'system suffix'であり、実行ファイル生成時に使われた'main-xxx.c'のそれに従います。最後に、'Race.prf', 'Class.prf', 'Name.prf'がロードされ、実際の種族、クラス、名前に置き換えられます。

いくつかのコマンドによって、存在するuser pref filesをロードしたり新しいuser pref fileを既に存在するファイルにアペンドする形で作成することができます。また、対話形式でこれを作ることもできる場合があります。コマンドとしては、以下に説明する 'Interact with macros'(@), 'Interact with keymaps'(@), 'Interact with visuals'(%), 'Interact with colors'(&), 'Interact with options'(=) などがあります。

User Pref Files (Macros)

'Interact with macros'コマンドはマクロの定義や削除ができます。

マクロは一連のキー入力を表現していますが、すべてのキー入力が表示可能な形式というわけではないため、マクロのトリガーと実行は人に解読可能な形式に変換される必要があります。これには、'\xHH'(キャラクタ番号がHHに16進形式で入る), '\e'(Esc), '\n'(newline), '\r'(Return), '\s'(Space), '\\'(backslash), '\^'(caret), '^X'(Ctrl-X)があります。マクロでのactionは、他のマクロのトリガーを認識しない為いわゆる無限ループは作れません(マクロの中から他のマクロや自分自身を呼び出すことはできない)。また、極端に長いマクロを定義することもできますが、その長さは内部的な入力方法の制限をそのまま受けます。一般には、トリガ、アクションを合わせて1024文字以内に制限されます。

'\'コマンド(マクロ中では'\\'と表記する必要がある)はマクロで使うと非常に便利です。これはキーマップを無視し、この次に入力される文字を内部コマンドとして解釈します。例えば、Shift+KP6に'\' + '.' + '6'を割り当てると、これは選択されているキーマップとは無関係に「東へ走る」という動作を行います。

user pref fileの中では、マクロは2行で表されます。'A:{str}'という形のその行動を定義した行と、'P:{str}'という形のトリガを定義した行です。

User Pref Files (Keymaps)

'Interact with macros'コマンドでは、同時にキーマップを定義することもできます。キーマップは、あるキー入力を他のキーマップやマクロとは無関係に一連のキー入力に割り当てます。Angbandではオリジナルとローグ風の2つのキーセットが用意されており、ユーザはこれを修正したり新規に作成することができます。キー入力はあくまでも内部コマンドに割り当てられる必要があり、オリジナルやローグ風キーセットのキーに割り当てるのではないということに注意して下さい。オリジナルキーセットはほとんど内部コマンドと同一ですが、数字キーが';' + 方向、'5'が','、そしていくつかのコントロールキーが他のコマンドに割り当てられています。

user pref fileの中では、キーマップは'M:{T}{key}{str}'の形で表されます。ここで、{T}はキーセットを(0:オリジナル、1:ローグ風)、{key}は入力、{str}はアクションです。

User Pref Files (Visuals)

表示に関する設定は'Interact with visuals'コマンドで行います。現状では、様々な怪物、オブジェクト、地形を表すのに使われる文字/属性を設定することができます。'main-xxx.c'による適切なサポートと、'use_graphics'の使用によって、色付きの文字のかわりにビットマップグラフィックを使うこともできます。

怪物やオブジェクト、地形に関する設定を対話形式で行っているとき、'n'または'N'キーで対象エントリを変更、'a'または'A'で使用可能な属性をトグル、'c'または'C'で使用可能なキャラクタをトグルします。'high bit'が立っているキャラクタ/属性は、そのシステムが'use_graphics'フラグをサポートしていてかつこれが立っているときには特別なグラフィックを表示する場合があります。

このコマンドは色々と乱用されることがあり、もしこれを使うのであれば、その変更はあなた個人に限定されることを覚えておいて下さい。

user pref fileには以下の形で記録されています。 'R:{N}:{A}/{C}', 'K:{N}:{A}/{C}', 'F:{N}:{A}/{C}', 'U:{N}:{A}/{C}'.

User Pref Files (Colors)

'Interact with colors'コマンドは表示色をかえることができます。このコマンドはマシンによっては何ら効果を持たないこともあります。より進んだマシンではおそらくAngbandでは使われていない色を定義することもできるでしょう。

user pref fileの中で、色定義は以下のようになっています。 'V:{N}:{V}:{R}:{G}:{B}'.

User Pref Files (Options)

'Interact with options'コマンドはオプション設定ができます。オプションのON/OFFはそれぞれ 'X:{option}', 'Y:{option}' と表現されます。オプションに関するより詳細な説明は、Options page を参照して下さい。


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