大気圧・上昇気流と雲
演示実験

フラスコの内側を水で濡らす。ガラス管つきのゴム栓で口を閉じる。ゴム栓にはゴム管・注射器。注射器のピストンを引くと?なにもおきない。少々タネシカケ。線香の煙。再び引くと白く曇る。「これが雲」

気体の性質

熱の出入りがないとき、体積が大きくなると温度が下がり、小さくなると温度が上がる。今の実験では体積が大きくなって温度が下がり、水蒸気が凝縮した。線香の煙は水滴の芯になった。芯になるものがないと、飽和水蒸気量を上回っても水滴になれない「過冷却」になる。飛行機雲。

大気圧

体積を大きくするにはピストンを引くほかに、ぎゅーっと押しておいたものをパッと放してもよい。自然の雲のデキ方はこれに近い。押しているのは誰?空気自身。
「水圧」を思い出そう。水の重さが容器の底にかかる。底だけでなく、あらゆる面に垂直にかかる。それと同様、上に乗っている空気の重さで、地面は押され、壁も押され、空気も押されている。この力を「大気圧」または「気圧」という。

大気圧の大きさ

平地の気圧を「1気圧」と呼ぶ。
トリチェリの実験。海面上の平均気圧は760mmHg=1013hPa。およそ1kg重/cm2。

上昇気流

高いところでは、乗っている空気が少ないので気圧は小さい。平地の空気が山の上に移動すれば、押される力が弱くなって体積が増し(教科書_ページの写真)、温度が下がる。雲ができることもある。たとえば山の風上側など。

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