工学系

飛行機方面
airplane

 あらら。なんだか事故の本ばかりになってしまいました ^^;。でも事故から学び、事故を防ぐための仕組みが行き届いているというのは飛行機の重要な特徴のひとつでしょう。後手に回ってしまうことがあるのも確かなことのようですが…。

マッハの恐怖
 柳田 邦男著 新潮文庫や-8-5(新潮社)
 ISBN4-10-124905-9

 柳田氏の出世作、かつ、第3回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。1966年春、日本で起きた3件の大型ジェット機事故(羽田沖全日空727、カナダDC-8羽田着陸失敗、BOAC 707富士山)。NHK記者柳田氏の取材記録を基にしたこのノンフィクション作品から、何が起きたのかを正確に知り、次に生かすためには何をしなければならないのかが、自ずと見えてくる。航空事故に限らず、日常のものの見方に通じる部分がありそうだ。

航空事故

 柳田 邦男著 中公新書390(中央公論社)
 ISBN4-12-100390-X

 小さなトラブルを見逃して大事故にいたったDC-10貨物ドアの欠陥と、大事故を直前で防いだトライスターのエンジンと。また、数々の要因が重なって離陸失敗事故が起きたにもかかわらず、死者を出さずに済んだB747の設計。くどいようだが日常のものの見方にも通じる部分がある。

飛行機はなぜ落ちるか
 遠藤 浩著 ブルーバックスB1019(講談社)
 ISBN4-06-257019-X


原子力方面
atomic technology

 一方、こういうものを読むと、思い浮かぶ言葉は「理屈の上では可能です」(←(c)伊東マスオ氏@特報王国)ですね(^◇^)。
 現在のような化石燃料の大量消費を今後も続けるわけに行かないのは確かですけど、原子力には解決するべき問題が山積していることも間違いないようです。

チェルノブイリ報告
 広河 隆一郎著 岩波新書赤168(岩波書店)
 ISBN4-00-430168-8

 「原子炉が事故を起こす」ということがどういうことなのか。具体的にはどういうことが起きるのか。「西部戦線異常なし」のように個人に視点をおくと、原子力事故とはどういうことかの認識が変わってくることでしょう。(ジブリのアニメ「On Your Mark」を見る前にこれを一読しておくと、地上の風景の意味するものがわかると思います。(^^)b)

プルトニウムの恐怖
 高木 仁三郎著 岩波新書黄173(岩波書店)
 ISBN4-00-420173-X

 この本はチェルノブイリ事故以前の本ですが、読んで知ったことには「原子力利用が原因で死んだと認定された人はひとりもいない」ことになっているんだそうで。(これに関するゴタクは別室にて)

われらチェルノブイリの虜囚

 高木 仁三郎・水戸 巌・反原発記者会著 三一新書984(三一書房)

 社会科的な問題の数々を中心に。

原発はなぜ危険か 元設計技師の証言
 田仲 三郎著 岩波新書赤102(岩波書店)
 ISBN4-00-430102-5

原子力発電
 武谷 三男著 岩波新書青B109
 ISBN4-00-411109-9

 現在直面する問題だけでなく、原子力発電の歴史、軍事利用との関連、今までの主な事故例など。(素人の範囲で)きちんと勉強しようという人にはこの本が一番いいかもしれない。


工学関係・その他
others

東京再発見-土木遺産は語る-
 伊東 孝著 岩波新書赤284(岩波書店)
 ISBN4-00-430284-6

 いわゆる「近代化遺産」、明治〜昭和初期の橋や水門、都市計画に込められた先人達の熱い思いを見る。今の土木・建築にこの熱さはあるのか?

超高層ビルなんでも小事典 意外に知らないその素顔
 鹿島建設編 ブルーバックスB750(講談社)
 ISBN4-06-132750-X

橋のなんでも小事典 丸木橋から明石大橋まで
 土木学会関西支部編 ブルーバックスB881(講談社)
 ISBN4-06-132881-6

船の一生 設計・建造・運行・修繕…
 吉田 文二著 ブルーバックスB879
 ISBN4-06-132879-4

ハイテク汚染
 吉田 文和著 岩波新書赤62(岩波書店)
 ISBN4-00-430062-2


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