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Leonora CARRINGTON
(1917- )


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レオノーラ・キャリントン(Leonora CARRINGTON 1917- )

    「厳格な上流階級の生活を捨て、シュルレアリスムの第一人者マックス・エルンストの
    もとへ走った彼女は当時19歳でした。
    やがて第二次世界大戦が勃発し、エルンストが強制収容所に送られると、彼女の精神は
    徐々に均衡を失い・・・」
    キャリントンの経歴で必ずといっていいほど語られるのがこのエピソードです。
    けれどもわたしは、彼女という人間について、もうひとつ違った見方をしています。
    エルンストを失ったことが彼女を狂わせたのではなく、エルンストこそが彼女を
    現実に繋ぎ止めておく命綱だったのだと。

    キャリントンのみならず、なにか創作行為に携わるひとたちはつねに"異界"での、
    もうひとつの生を生きています。
    それはいわば想像や狂気などといった画一的・平面的なイメージでひとくくりに
    されるようなものでは決してなく、魂が呼び込まれる深淵でありまた絶えず
    内から沸き上がる生や死の、文字どおりの実感といったようなものです。    
    
    「どこにでも無限の地下は存在する」という彼女の言葉のように、わたしたちの見慣れた世界は
    様々ないくつもの姿をもっているのかもしれません。

    <キャリントン>
    メキシコ在住の画家。ケルト、メソポタミア、エジプトの神話や錬金術などを題材にした
    絵画を数多く描く。
    「現実の世界であるかのように」ピクニックをたのしむ異界のひとびと、
    「現実の世界であるかのように」日常に重なり合う異界の様相をモチーフにした
    作風で知られる。
   

    # 先日、キャリントンの絵を観に東京ステーションギャラリーに行きました。
    # このページの色は同行してくれた友人のリクエストです。
    # 「キャリントンのページをつくるなら、(精神の)夜と月の色にして」ということでしたが・・・
    # (芸術家は要求が高いわねえ)
    # はたしてうまくいきましたでしょうか。
  
    



  Cf:シュルレアリスム
     



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