〜せ〜

せっしゅう(雪洲) 早川雪洲という俳優がアメリカで映画の撮影をしたとき、背が低いので台を用いて高くしたことから、台に乗せて物の位置を高くすることをセッシュウするという。「ふかす」と同義。 .
セット settingの略。劇上演の状景を現わすための大道具、小道具、照明などの組立整備。 .
せり(迫り) 劇場舞台設備の一つ。舞台もしくは花道の一部を切り、その部分だけを上下させるような仕掛けとなっている舞台設備をいう。舞台下の地下室(奈落)(→ならく)から、舞台に出る人物と静止の状態のまま昇らせる(せり出し)と、舞台から姿を消させるための(せり下げ)の二つがあり、ともに演出上の効果は大きい。歌舞伎では、1753年(宝暦3)大阪の作者、並木正三が大西の芝居で(けいせい天羽衣)に用いてから多く利用されるようになった。花道の七三(→しちさん)に切られた迫りは特に「スッポン」と呼ばれ、妖術師や亡霊などの出現のみに用いられる。なお(せり上げ)は、大道具を舞台上方に吊り上げる装置を示す。

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舞台図
せわもの(世話物) 歌舞伎、人形浄瑠璃の種類。時代物の対。歌舞伎では、世話、世話狂言、二番物、二番目狂言ともいう。町人の世界をおもな題材としたもので、現実的、写実的な脚本、演技、演出全般を指す。 .
せんしゅうらく(千秋楽) 劇場用語。一つの劇場興行の終わること、またその最終日を一般に千秋楽、略して「楽」「楽日」という。 .
センタースポット 客席後方から舞台に投光するスポットライト。

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センターライン 舞台の間口を二分割するように、間口の中央で舞台前から舞台奥に向かって引かれる仮想の中心線のこと。 .