日本代表/試合観戦記/1997年


97.11.8 対イラン ジョホールバル(マレーシア)

第二話 「 シンガポールヘ 」  

 

 11月15日12時頃家を出発。横浜駅で紙テープを探すが、ハンズも白いテープしか置いていなくて結局断念。昼食を摂り、横浜から成田空港直行の快速電車に乗車。スポーツ新聞には呂比須のやつれた顔写真が掲載されていて、ちょっと心配。イランは日本と同じグランドで練習して日本を挑発。という記事が載っていたが、挑発は弱いチームがやるもんだと自分に言い聞かせておく、横浜から2時間掛けて成田空港駅に到着。シンガポール空港のカウンターの前に集合して、係員から行き帰りの航空券とネームタッグをもらい。チェックイン。あいかわらず2000円もする空港使用料に辟易とする。出入国カードに記載して出入国カウンターに並んでいる長い列の一番後ろに並ぶ、順番が来てパスポートを出すが、カウンターの女の子は疲れきった顔でチェックもほどほどにスタンプをぽんぽんと押すだけで空港内へ。

 空港内はそれほど混雑も無く、出発が19時のためすぐに食事が出るのが分かっていたから、何も食べずに時間潰し。一緒の飛行機に知り合いが乗っていないか確認するが、知った顔はいなかった。でも既に代表ユニを着ている人が何人もいて、みんな気合いが入っているなと感じた。

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 出発の30分前にアナウンスが流れて登場口へ、席順ごとに入場。座席は同じツアーの人と代わって上げて、Eの席になりました(通路側が良かったけど残念)手荷物の整理等を行い、いよいよ離陸です。日本に戻ってくる時はでっかいお土産を持って…と思いながら左腕のキャプテンマークを摩ります。日本で応援している人の事やマレーシアへ行けない人の事を思いながら、みんなの分まで応援を…という思いを強くします。

 離陸して、座席に付いているFIFAサッカー(ゲーム)をやって時間を潰していたら、食事の準備が始りました。メインはラザニアか牛肉のそぼろで、茶ソバまで付いていました。いつものようにパンを2切れ追加してもらい、オレンジジュースで食事を済ませました。シンガポールまで6時間、あとは寝てればいいかなと思いましたが、なかなか寝付けませんでしたが、ウオークマンで尾崎豊を聞きながら、この後の事に思いを馳せ眠りにつきました。到着1時間くらい前に、ふいに眠りから覚めて喉が渇いている事に気が付き、ビールを1本空けます。明かりが点いて、場内アナウンスがまもなく到着を告げます。時間は深夜1時過ぎ。

 真っ暗なチャンギ空港(シンガポール)に着陸します。機内で書いた入出国カードを提出して到着ロビーへ。ほとんどチェックも無くシンガポールへ入国しました。

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 空港内で両替を済ませ(日本円で2万円分)てロビーに出ます。あやしいインド人が東急観光と書いた案内紙をかかげている所へ行き全員が揃ったところで、バスに乗りホテル(ニューパークホテル)へ。空港から出たところで”ムッ”とする暑さが身を包みます。選手はこの暑さには慣れたんだろうか?と気になります。30分くらいでホテルに到着。バスの中でマレーシアへの入国カード記入し、ホテルの部屋のカードを貰います。ホテル到着後、日本から来た添乗員から明日(今日?)の説明を聞いて各自部屋に入ります。私の部屋は21階建ての7階で部屋の窓から真下にはホテルのプールが見えましたが、滞在中は奇麗なお姉さんは泳いでいませんでした(残念)さすがに疲れていたのか、部屋に入ると、シャワーを浴びてすぐに眠りに付きました。時間は確かAM2時30分位だったと思います。

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 翌11月16日、いよいよ運命の日です。朝は部屋の冷房の寒さに負けて8時位に起きて朝食へ、ツアーのコースに朝食が付いていたのでレストランへ行き、バイキングで朝食を摂ります。卵焼き、ソーセージ、ビーンズ、春雨?、パン、オレンジジュース、お粥を乗せていきます。食パンと古いトースターが有りましたが、焼くのも面倒なのでパスして。窓際の席でゆっくりと食べます。

 部屋に戻って、出発の準備をしてからマレーシアへ出発の12時まで時間がある為、町を散策します。ホテルの有る町はインド人街らしくインド人がいっぱい町角でたむろしています。でも歩いている人はいろいろな国の人がいて、眺めているだけで楽しくなります。たいして見るところも無く、町角のお店で、帰って来てから飲むビールと、ミネラルウオーターを買って。ホテルに戻ります。

 部屋で気合いを入れて、着替えます。上は能活20番Tシャツ、下は白い短パン、靴下は買って来た青いロングソックスといういでたちで、左腕には当然赤いキャプテンマークをして…カメラ、写真、レプリカ、忘れちゃいけないパスポートを鞄に詰め込み、12時にホテルのロビーへ…ツアー仲間も青いレプリカユニフォームを着ていて気合が入ったいい顔をしています。

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 バスに乗り込み、マレーシアへ出発です。かなりの混雑が予想されている為、試合開始は21時なのに早めの12時に集合して出発しました。30分もすると噂のジョホール水道が見えて来ました。いよいよ決戦の地マレーシアへ乗り込みます。

 

        … 第二話終了 …   いよいよ決戦の地ジョホールバルに到着です。

 

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