アバン


ジェネシスミッションから早2年
私も本科生になりました。

この2年間に色々ありました。
暫定の学舎(まなびや)として使われたビジョンは学生でぎゅうぎゅう詰め
建造が急ピッチで進み、この前ようやく主要部分が出来上がったファウンデーション7『ステルビア2』に越してきたばかりです。

とはいえ、季節はまた新入生を迎える時期になりました。
驚いたことに弟の真人がステルビア2に予科生として入学して来るんです!
姉の私に相談もなくですよ?
酷いと思いませんか!

まぁそんな私情は良いとして・・・
私達の本科生としての生活を見て下さい

えっと・・・あくまでもこの作品は『宇宙のステルビア』の短編電波系ギャグですのでそのつもりで



宇宙のステルビア2『しーぽん日記』
FOUNDATION 1



新ビッグ4襲名


志麻、光太、りんなそしてやよいは今期から教官になるビッグ4に呼び出されていた。

志麻「えっと、私達4人が何かしたのでしょうか?」
ケント「別に問題があったから呼び出した訳じゃないよ。
 実は用とは・・・」
志麻「・・・私達に?」
光太「ビッグ4の?」
りんな「名前を?」
やよい「継いで欲しい・・・ですか?」

ケントだけではなく他の三人も一様に頷いていた。一致した見解らしい。

ケント「僕たちも今期から教官になるし、やはりビッグ4という名前を誰かに継いでもらいたい」
志麻「そんな〜私達まだまだです〜」
笙人「ジェネシスミッションを成功に導いた君達に何の不足がある」
志麻「でも・・・」
初佳「ビッグ4はただの成績優秀者ではダメなの!
 後輩達を導く事の出来る技量と使命感が必要なの」
ナジマ「我が前に道なく、我が後ろに道なし、故に我あり」
やよい「あの・・・それ、今の例には適してませんけど」

という突っ込みはともかく、ビッグ4は本科生の中から学生側を上手くまとめてくれる者たちを求めていたようだ。かつての自分たちのように。

彼らは自らの後継者と見込んだ相手の肩を叩いていく。

ケント「音山光太君、君のその飾らない性格と温厚な性格、
 僕と勝るとも劣らない癒し系イケメン!」
光太「は、はぁ・・・」
ケント「そのぼんやりしたところがなくなれば僕と同じぐらい女生徒に慕われるだろう!」
光太「ぼ、ぼんやりですか・・・」

方向性は似ているが、片や熱血、片やのほほん系なので混じり合うかは不明である

初佳「後継者は私に唯一黒星を付けたあなたが相応しいわ!」
志麻「いえ、黒星を付けたのは光太君で(汗)」
初佳「そんなあなたに鉛入りのリストバンドに大リーガー養成ギブスを進呈するわ!
 大丈夫、あなたは立派なステルビアの女王になれるわよ!」
志麻「いや、ですから・・・」

彼女は何故かスポコン物のヒロインとして志麻を見ているようだった。

やよい「あの・・・これは何ですか?」
笙人「マスクと鉢巻きだ」
やよい「いや、ですから・・・これをどうしろと?」
笙人「必要だろう?ダストシュートでの特訓をするのに」
やよい「私にこれを付けてあそこで特訓しろと?」
笙人「・・・しないのか?」

同類に思われてちょっぴり眼鏡が光るやよいであった。

ナジマ「これを進呈しよう」
りんな「なんですか?これ・・・」
ナジマ「角・・・なくなったから」

見るとナジマの頭にあった三角形のお団子がなくなっていた。

・・・取り外し可能?

確かにりんなのくるくる巻き毛はなくなったが、代わりと言われてこれを渡されても・・・

『ビッグ4なんて名乗るもんか!』
心の中でそう誓う志麻達であった。



どうしてステルビア2?


新入生歓迎式典の実行委員長に選ばれた我らが片瀬志麻

「がんばります!」
と張り切ってはみたものの、やることと言えば飾り付けとかそんなものだ。

で、大弾幕にファウンデーション・ステルビア2と書いているときにふと疑問を持った。
彼女はその疑問を一緒に作業をしていた光太に聞いてみた。

志麻「ねぇ光太君」
光太「なんだい、志麻ちゃん」
志麻「なんでファウンデーション7なのにステルビア2なの?」
光太「え?それは・・・」
志麻「別に新しい名前でも良かったんだよね?
 なのにわざわざ同じ名前なの?」
光太「それは・・・」

と、そこにやってきたのは白銀迅雷であった。

迅雷「ん?どうした?」
志麻「あ、先生。どうしてステルビア2って名前になったんですか?」
迅雷「ああ、そのことか?
 ん・・・色々候補はあったんだけど」
光太「例えば?」
迅雷「コロンビアとかチャレンジャーとか(苦笑)」
志麻「それって・・・(汗)」
迅雷「まぁ思いつかなかったってことで良い名前を思いつくまで元のファウンデーションと同じ名前にしようって事になったんだよ(苦笑)」
光太「いや、賢明な判断です」

なぜ三人が苦笑したのか、わからない君はNASAに行ってみよう(笑)



妹と呼ばれたい


志麻は弟からの手紙を見て思い悩んでいた。

光太「・・・志麻ちゃん、どうしたの?」
志麻「光太君・・・結婚しない?」
光太「え!?」

突然のプロポーズに驚く光太
普段のほほんとしている光太もこの時ばかりは真っ赤になって慌てた。

光太「いや、それは急というかなんというか〜」
志麻「嫌なの?」
光太「嫌じゃなくて・・・」
志麻「私とは遊びだったのね!」
光太「遊びなんかじゃないよ〜でも僕たち学生だし・・・」
志麻「じゃ、卒業したら考えてくれるの?」
光太「なんというか、計画とは言わないまでも、そういう想像はしたことはあるけど・・・」

どんどん追いつめられて確約をさせられそうになる光太!
しかし彼はここで改心の一撃を返す。

光太「でもどうして結婚したいなんて思ったの?」
志麻「いや、どう呼べばいいのかと思って・・・」
光太「は?」

相変わらず突拍子もない志麻
で、よくよく話を聞いていくと・・・

志麻「真人から手紙が来たの。あの子、ステルビアに入学するって」
光太「いや、だからそれは知ってるけど、その話と結婚がどう結びつくの」
志麻「で、写真が一緒に入ってたんだけど・・・」
光太「どれどれ・・・げ!」

光太が見た写真、そこに写っていた物とは・・・

そう真人と一緒に写っていたのは彼に寄り添う音山陽子・・・つまり光太の姉の姿であった。(御年サーティーオーバー(笑))
しかも結構ラブラブである(最終回参照)

志麻「陽子さんの年齢を考えればあの子が結婚できる年齢になったら学生結婚しちゃうと思うのよね。
 計算すると私達が卒業する前ぐらいなんだけど・・・
 私は陽子さんをお義姉さんって呼べばいいの?義妹って呼べばいいの?」
光太「い、いや・・・」
志麻「それに光太君も真人の事をお義兄さんって呼ぶの?義弟って呼ぶの?」
光太「いや、それは何というか・・・」
志麻「先に光太君のお嫁さんになれば私が音山姓になるから、陽子さんからしたら私は義理の妹よね?」
光太「まぁ・・・そうかな・・・」
志麻「で、先に真人と陽子さんが結婚しちゃったら陽子さんが片瀬姓になるから私は義理のお姉さんよね?」
光太「かもしれないねぇ・・・」
志麻「私、陽子さんからお義姉さんって言われるのは嫌だからね!」
光太「あはははは・・・」

渇いた笑いを返すしか仕方がない光太であった(笑)



ヒュッター先生のお母さんは?


ヒュッター先生は志麻に対して親切であった。
何かと気を遣ってくれる。
時にはアドバイスらしき言葉もかけてくれる。

志麻はふとそのことを聞いてみた。

志麻「ヒュッター先生はどうして私に良くしてくれるんですか?」
ヒュッター「ん・・・何というか、君は私のママンに似ているのだ」
志麻「ま、ママン!?」
ヒュッター「ん?おかしいかね?」
志麻「い、いえ(汗)」

どうもヒュッター先生はフランスの人らしい(笑)

志麻「でも私に似ていたんですよね、どんな人かな〜」
ヒュッター「見るかね?」
志麻「いいんですか!?」
ヒュッター「別にかわまんよ」
志麻「では失礼させてもらって・・・」

志麻はヒュッターの手にあるロケットを見せてもらう。
そこには・・・

志麻「つ、月野・・・うさぎちゃん!?」
ヒュッター「何かおかしいかね?」
志麻「い、いえ・・・
 確かに私と似てますね、お母様。
 特にお団子頭のところとか(汗)」
ヒュッター「何を言っとるかね。これはママンではない」
志麻「はい!?」
ヒュッター「ママンはもっとキリリとした涼しげな視線の女性だ。
 こんな弛んだ顔ではない」
志麻「でも・・・ロケットに・・・」
ヒュッター「ママンの写真がないので代わりに入れている。
 まぁツインテールなのは間違いないが、髪はラピス・ラズリをちりばめ、瞳は金色、肌は真珠のような美しい女性であった」
志麻「は、はぁ・・・そうですか・・・」

志麻はヒュッターに付いて行けなかった(苦笑)



ビッグ4に入りたい


ピエールは荒れていた。
なぜなら・・・

ピエール「なぜだ!光太が選ばれて、やよいさんまで選ばれたのになぜ僕がビッグ4に選ばれない!!!」
アリサ「そりゃ、ヘナチョコだからでしょ?」
ピエール「うるさい!!!
 成績は大やジョジョよりも良いんだ!」
アリサ「光太君と比べなさいよ」
ピエール「僕のライバルはケント先輩だけだ!」
アリサ「はいはい・・・」

アリサにあしらわれたピエールは新ビッグ4の元に行く。
もちろん代わってもらう為だ。

ピエール「なぁりんなちゃん、ビッグ4、代わってくれないかな?」
りんな「良いけど・・・はい、角」
ピエール「角!?」
りんな「そう、なんか返す雰囲気じゃなくて。でも逆らったら呪いをかけられそうで・・・」

りんなはナジマから貰った角を難しそうな顔をしてピエールに差し出す。
ピエールはそれを身につけたときの自分の姿を想像してみた

・・・・・・・・

ピエール「じゃ、そういうことで〜(汗)」
りんな「こら!逃げるな」

と、すたこらと逃げ出したピエールであるが、後ろから彼を追いかけてきた人物がいた。

やよい「ピエール君♪」
ピエール「や、やよいさん!」
やよい「探したわよ♪」
ピエール「やよいさんが・・・僕を!?」
やよい「ええ♪」
ピエール「ああ、我が世の春よ♪僕の気持ちがとうとう・・・」

ピエールは涙を流して喜んだ。彼女の方から来てくれるなんて!

しかし喜んでいられたのは彼女の手の中のものを見るまでの間であった。

やよい「良かったわ〜ビッグ4を代わってくれる人が現れて♪」
ピエール「え?」
やよい「はい、これ」

やよいから差し出されたのは鉢巻きとマスクだった。
もちろん、笙人が愛用していた鉢巻きとマスクである。

やよい「ちょうど先輩と同じ背丈だし、似合うと思うわ♪」
ピエール「い、いや、僕は君と一緒にビッグ4と呼ばれたいのであって・・・」
やよい「それじゃ、頑張ってね、ビッグ4のピエール君♪」
ピエール「や、やよいさん、待って〜」
やよい「ありがとう♪バイバイ〜〜」

オホホホホと笑って立ち去るやよいを追いかけるピエールであった(笑)

・・・続くかもしれない(笑)



ポストスクリプト


思いついちゃったものは仕方がない(笑)
ということで自分の中ではちょっとしたマイブームの「宇宙のステルビア」の短編パロディーです。

一応壊れないギリギリであずまんが大王的なギャグをしていこうかな〜とか思っています。とか言いながら、続くとか全然考えておりませんが(苦笑)

ちなみにヒュッター先生のママンは某電子の妖精・・・って事になっています
(なにげにナデシコと同じ時間軸になるという裏設定になり損なった設定が生きていたりします(苦笑))

ってことで面白かったならご感想を頂けると嬉しいです。

では!

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