Jordana720&シグマリオンその2

両者の比較に関して

今回はJordana720とシグマリオンとを使い比べて見た感想を交えて両者の善し悪しを比較してしていきます。
ただしここで述べるのは私の主観であり、私が使用した場合に限り現われた問題点などです。従って別の方が別の利用方法をすれば感想が変わってくるかもしれませんのでその点を留意してください。

CPUに関して

Jordana720のCPUはStrongARM (206MHz)
シグマリオンのCPUはMIPS系のVR4121(166MHz)
CPUが違うので一概にクロック数だけを比べることは出来ませんが、体感的にはJordana720の方が早く感じます。これはJordana側がOSのバージョンアップされているのとグラフィックアクセラレータを積んでいる事が影響しているからかもしれません。クロックが上昇しているのに駆動時間が伸びているのは驚きです。

体感的には見た目のクロック数以上の快適さをJordanaに与えていますが、じゃぁシグマリオンがだめなのかというとそうでもない。CPUの変更は取りも直さずアプリケーションの対応具合に直結します。
従来StrongARM系のHandheld PCマシーンはJordana820ぐらいしかなかったのでソフトの対応は圧倒的に遅れています。(特にフリーウェアは)

豊富なアプリケーションソフトウェア、パッケージソフトの対応度合からすればMIPS系のシグマリオンには勝てません。現状のJordana720では仮対応や裏技を使うなどして自分の使用したいソフトが対応するまでごまかしながら運用できる方以外は難しいかもしれません。

メモリに関して

内蔵メモリは共に32MBであり、メールを読むなどするだけではどちらも必要十分の容量です。
少し一長一短があります。

 しかし、実際の所、少し大きなデータを持ち歩こうとするとユーザーメモリでは心もとなくなります。
持ち歩くデータとして、自他の小説データ、メールデータ、辞書データ、そしてシステムバックアップデータを持ち歩こうとするとメモリカードを併用しようとすると途端にシグマリオンが不利になります。
後述しますが、拡張がコンパクトフラッシュスロット一つしかないので常にCFかLANカードかどちらかを差し替える必要があるのでLAN経由でCFにデータをコピーするというのが手間になるのです。

そういったもろもろの事を勘案するとやはりコンパクトフラッシュとPCカードの両方をさせるJordana720の方が有利でしょう。

キーボードに関して

長文を入力する身にとってはキーボードは十分重要なファクターです。両者の特徴を端的に述べると次のようになります。

これも一長一短です。
シグマリオンはキータッチがかなりいいです。さすがモバイルギアの兄弟機だけのことはあります。これを経験するとJordana720のキータッチは少しカチャカチャ感とグニャグニャ感があるのがわかります。
(感覚的な表現ですが、だいたいそんな感じです。両方使った方はなんとなくわかると思います)

ただし、キー配置はかなり変則的です。一番大きいのは 「」:_*^¥ などの比較的良く使うキーがキーボードの左上に移動してしまっている事です。わたしにとって良く使う "「」" がこの一にあるのは大変痛いです。また、"・"が↑キーの右側にあって使いづらいのも大きな問題です。

Jordana720は比較的キー配置が素直なのですが、先ほどのキータッチ感がイマイチなのと、特殊キーが押し込みに対するキー入力感が乏しい、電源キーがすこし長めに入力しないと動作しない事です。
(電源キーの長押しが必要なのは少し疑問。簡単に動作してもらいたくないのはわかるが、そんなに押し間違えたりするキーか?)
その意味ではシグマリオンの蓋を占めるだけで電源OFFになる機能は便利ですね。

付属ソフトに関して

まずはシグマリオンから。
私にとって一番大きいのはATOKpocet!!
私はパッケージ版を持っているのですが、ROMで入っているのは結構嬉しい(笑)
後のソフトはほとんど使わないのでわかりません。エディタはPWZを使用しているので付属するMPエディターが使いやすいのかどうかよくわかりませんが(苦笑)
結局、一番うれしかったのはそのATOKぐらいで後は足りないソフトのほうが多かった感があります。
乗り換え案内ソフトと辞書ソフトをつけてほしかった気はしますが・・・。
まぁ実売4万少しの価格を考えれば許される範囲かもしれません。

Jordana720はCASSIOPEIAなどから比べれば少ないほうですが、意外と便利なソフトが一杯です。
一番良く使うのが設定のインジケータで、これはバッテリ容量とメモリ消費量、省電力設定がひと目でわかるという優れものです。
あとバックアッププログラムが標準で入っているのも嬉しいところ。
辞書は英和、和英だけですが不足するだけでもまだマシか。
欲を言えばATOKPocketが欲しかった気もするが、実用ソフトどころを無難に攻めてる気がする。
マルチメディアとしてはWindows Media Player が付属しており音声もステレオ出力に対応しているので結構遊べる感が強い。

両者とも価格はもう少しあがってもいいからソフトをつけてほしかったところ。
MPEG4プレイヤなどの動画系と、乗り換え案内などの実用系のソフトが欲しかったところです。


次回は私のJordana720使いこなしのご紹介などをしようかと考えています。