アバン


まぁ元ナデシコクルーを集めてまわることは良いんですが、
なんで花やしきでヒサゴンショーなのでしょうか?

しかも、私の青ヒサゴン様を巻き込んでどこかで見たような二人組が乱入してケンカをおっぱじめるのですから開いた口が塞がりません。
一部、ハーリー君が被害にあったようですが、彼の場合は5分で復活するから問題ないでしょうが・・・

ああ、このSSって完璧に全編ギャグですのでそのつもりで



ヒカルのマンション前


まぁヒサゴンショーに何者かが乱入して数時間後、何とか無事ハーリーを救出した後、ルリ達三人はヒカルの元にやってきていた。
パイロットとして誘うためである。

ハーリー「ここがアマノ・ヒカル先生のアトリエなんですね♪」
サブロウタ「お、ハーリー、知ってるのか?」
ハーリー「知ってるも何も、あの超人気熱血萌え漫画『ツーピース』の作者じゃないですか!!!」
サブロウタ「・・・おお、あのアニメにもなっているアレか!」
ハーリー「サブロウタさん、信じられません!あんな人気作品の作者を知らないなんて!!!」
ルリ「さすが、全国アニソンクイズ選手権優勝者」
ハーリー「艦長・・・アニソンだけは余計です」
ルリ「まぁ、人の汚点をあげつらっていても時間の無駄ですので、さっさとヒカルさんに会いましょう。
 ポチっとな」
ハーリー「艦長〜〜

一部の人の抗議を無視してルリはインターホンを押した。
程なく中から現れたのはやつれきったドテラ姿の女性であった。

ヒカル「は〜い・・・ってルリルリ?
 久しぶり〜〜」
ルリ「お久しぶりです、ヒカルさん」
ヒカル「よかった〜〜地獄に仏とはこのことよ!」
ルリ「はい?」
ヒカル「締め切り前なのにアシさんがいなくて困っていたのよ♪」
ルリ「いえ、私はナデシコCへのお誘いに・・・」
ヒカル「ちょうど今日から来てくれるはずのアシさん達が風邪をひいたとか、友人の結婚式とか、ヒサゴンショーで戦闘に巻き込まれたとか、訳の分からない理由で全員これなくなっちゃったのよね。
 ささ、入って入って♪」
ルリ「いえ、我々は・・・」

と、有無を言わさずに部屋に連れ込まれるルリ(笑)

ハーリー「ちょっと、艦長?艦長!!!
サブロウタ「これは付き合わざるを得ないなぁ(苦笑)」

仕方なく、二人も漫画家の修羅場にお邪魔するのであった。



出版社・中学館


女性Y「どうですか?」
担当者「どうですか?って言われても・・・」
女性Y「このヒサゴンのグワシィ!って所と、ニパァ♪ってところが気に入ってるんです♪」
担当者「は、はぁ・・・確かにおもしろいですが・・・」

担当者は持ち込みのネーム原稿を見て苦慮していた。
確かにお話はおもしろいのだが・・・
何せ、描かれているネームの絵が下書きにしても幼稚園児の絵日記レベルでは如何ともしがたいものがあった。

しかし何故、女性Yと女性Lは漫画の編集部に原稿持ち込みなのですか?(苦笑)



Nadesico Short Story ぷりんせす おぶ だーくねす
ちゃぷたー8



ヒカルのマンション


ヒカル「さぁ、入って、入って♪」
ルリ「お邪魔します」
サブロウタ「ちっす〜」
ハーリー「うわぁ〜〜生原稿だ♪」
サブロウタ「どれどれ?」

部屋の中に通された三人が見たのは、ある人にとっては宝の山であった。
生原稿が無造作に置かれていれば、マニアには垂涎であろう。

しかし、彼らが最初に見た原稿・・・
今まさに書いている途中という絵だが・・・

サブロウタ「・・・明日蘭と吉良?
 何かわかるか?ハーリー」
ハーリー「あ、そ、それは・・・」
ルリ「明日蘭様・・・ポッ」

その生原稿を見たルリは赤くなる。
やはり明日蘭様は女性の方々に好評のようだ。

サブロウタはバスローブ姿の美少年の絵を見て訝しがる。
しかし、ルリはその絵をうっとりと眺め、ハリーは興奮した様子で解説しだした。

ハーリー「これは今人気のロボットアニメ種頑駄無の主人公二人組ですよ!
 しかもこの夏、コミケで一番人気になるカップリング、明日蘭と吉良!!!
 さらに攻めは明日蘭という王道中の王道!!!
 これで腐女子のハートはがっちりゲット!!!」
ルリ「・・・それって、私も腐女子って事ですか?」
ハーリー「ひぃぃぃぃ!!!そんなことはありません

ルリが刺すような瞳でハーリーを睨む!!!

ルリ「それはともかく、締め切りって同人誌なんですか?」
ヒカル「いやぁ〜それは単なる気分転換♪
 本当はそっちなんだけど・・・ネタに詰まって(苦笑)」
サブロウタ「どれどれ?」

本当の連載原稿を示されて覗き込む三人
そこに描かれていたのは・・・

サブロウタ「『波紋のビート!!!』」
ハーリー「『おらおらおら!!!!』」
サブロウタ「『無駄無駄無駄無駄!!!』」
ハーリー「『お前はもう死んでいる』」
サブロウタ&ハーリー「おおおおお!!!

そこに描かれていたのは男と男の熱き戦いであった。
が・・・

ルリ「ヒカルさん、これは元ネタが違うんじゃですか?
 それにジョジョにケンシロウはまずいんじゃ・・・」
ヒカル「やっぱり?
 さすがにいい加減ゴムで出来る必殺技を思いつかなくって(苦笑)」

さすがに連載漫画か、
ネタに詰まった漫画家さん達は苦し紛れにいろんなもの描いていたりします(笑)



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さてさて、持ち込み組のこちらでは・・・

担当者「申し訳ありませんが、お引き取り下さい・・・」
女性Y「え〜〜そんな〜〜
 どうしてダメなんですか!?」
担当者「ウチとしてはお話は上手くても絵が下手だと売れないんですよ」
女性Y「だって、漫・画太郎先生の作品も、吉田戦車先生の作品も、さくらももこ先生の作品も載ってるじゃないですか!」
女性L「それって暗に絵が下手って言ってない?」
女性Y「だってサルなんだもんよりマシでしょ!!!」
担当者「いや、そういう風に比べられないぐらい酷いんですが・・・」

さんざん酷いことばかり言う奴ら(苦笑)
※列挙した著者、作品に他意を持っていませんのであしからず

担当者「申し訳ありません。お引き取り下さい!」
女性Y「いやいや!世の中に正しいヒサゴンを広めるの〜〜!!!
担当者「そう仰らずに〜〜

入り口まで引きずり出されようとする女性Yさん
あわや、追い出されようとするその時!!!

女性L「あの・・・ペンにスケブ、ある?」
担当者「・・・ありますけど」
女性L「貸して」

そう言って担当者からスケッチブックとサインペンを借りると、白いページにさらさらと絵を描いていった。
そこにはとりあえず明日蘭と吉良がCLAMPばりのデッサンで描かれていた。

担当者「おおおおおお!!!!
女性Y「すごい!本物のプロみたい!!!
女性L「任せて」
女性Y「でも何でこんな技を持っているの?」
女性L「奴らの研究所に監禁されているとき同人誌を描かされていた」
女性Y「描かされていたって・・・」
女性L「なんか、オタクは物欲が強いから売れ線を狙えば手っ取り早く儲かるって研究所の奴らが言っていた」
女性Y「も、儲かるの・・・」
女性L「ちなみに一番人気はヒサゴン」
女性Y「やっぱり・・・」

一部痛ましい雰囲気になったりもしたが、こうやって二人のメジャーデビューは決まったのであった(苦笑)



ヒカルのマンション


さて、ここから修羅場が始まるのであった。

ヒカル「番号!」
ルリ「いち」
サブロウタ「に」
ハーリー「さん」
ヒカル「これよりオペレーション『スピットブレイク』を開始する。
 作戦は二面展開による同時攻略とします。」
ルリ「同時攻略って同人誌の方も締め切り近いんですか?」
ヒカル「どっちも明日入稿なの〜シクシク」

今回、ヒカルはオフセットのカラー印刷にかけるつもりなので、明日を逃せばコミケに落ちること間違いなしなのである。
コミケ前日まで粘れるコピー本よりも締め切りが厳しいのだ。

ハーリー「別にコピー本でもいいじゃないですか・・・」
ヒカル「甘い!!!
 ウチは毎回2千部出すのよ!それでも午前中に完売するからお客さんが取り合いして、去年なんかは帰りにコミケの帰りに強奪が繰り返されたという曰く付きなの」
サブロウタ「なんか、ドラクエの発売日みたい・・・」
ヒカル「第一、2千部の製本作業を手伝ってくれるなら話は別だけど」

コピーしてホッチキス止め・・・・
それを2千部も・・・

ルリ&サブロウタ&ハーリー「勘弁して下さい」
ヒカル「わかればよろしい!
 では、担当を発表する!
 まずはルリルリ!」
ルリ「はい」
ヒカル「背景、ベタ、点描、トーン貼りをお願い」
ルリ「ほとんど全部じゃないですか」
ヒカル「私は人物に全精力を注ぐの!」
ルリ「注ぐの!って・・・」
ヒカル「それとも、主人公の髪の毛のつやベタをお願いできるなら他もやるけど・・・」
ルリ「ごめんなさい」
ヒカル「わかればよろしい。
 人物は作品の命だからね!」

そこまで大変なのか?あの艶やかな黒い髪の描画は(苦笑)

ヒカル「サブロウタ君は枠線引きと消しゴムかけね」
サブロウタ「俺っすか?俺知らないっすよ」
ヒカル「烏口(からすぐち)の使い方はルリちゃんに教わって。
 大丈夫。定規が使えれば楽勝だから」
サブロウタ「はぁ・・・」
ヒカル「次、ハーリー君」
ハーリー「はい!!!!
 僕、何でも出来ます!!!
 集中線でも、トーン貼りでも何でも!!!」
ルリ「やっぱりアニオタだったんですね・・・」
ハーリー「ち、違います!
 そういう艦長はどうなんですか!!!」
ルリ「私は昔アルバイトでヒカルさんを手伝っていただけです。
 そういうあなたはどうなんですか?」
ハーリー「そ、それは・・・」
ヒカル「そう言えば、あなた、この前のコミケに出展してなかったっけ?」
ハーリー「いや、それは・・・」
ヒカル「あれから本、売れた?」

ピキィ!!!!

ハーリー「どうせ僕なんて!!!!!!!

ハーリー逃亡(笑)

サブロウタ「あ〜あ。また泣かせちゃった」
ルリ「どうするんですか?ヒカルさん」
ヒカル「いやぁまさか1冊も売れなかったとは思わなかったから(苦笑)」

まぁ確かに一冊も売れなかったら痛いわなぁ(苦笑)



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さてさて、持ち込み組のこちらでは・・・

女性Y「まずはペンネームを考えましょう!」
女性L「ペンネーム?」
女性Y「だって二人で描くんだから、コンビ名みたいなのが必要よね♪」
女性L「なんで二人?」
女性Y「私が原作をするからに決まっているからじゃない!
 変なことを言う子ねぇ」
女性L「いや、変なことを言っている訳じゃ・・・」

どうして原作者、女性Y、作画、女性Lになったかはわからない(笑)

女性Y「じゃ、怪盗ジャンヌっていうのはどう?」
女性L「どう?って言われても合ってるのヒロインの声優だけじゃん」
女性Y「CLAMPの向こうを張ってCLIPってのは?」
女性L「どう向こうを張っているのかわからないけど・・・」
女性Y「じゃ、テツ&トモ」
女性L「漫才師じゃん」
女性Y「っと間違った。バツ&テリーだった」
女性L「全然合ってないし、っていうか、それはコンビ名じゃなくて漫画のタイトル」
女性Y「タトゥ♪」
女性L「それはお騒がせ歌手」
女性Y「ピンクレディー」
女性L「古すぎ、っていうか漫画じゃないし」
女性Y「ゆでたまご♪」
女性L「お願いだから女性らしいのにして」
担当者「あの・・・ご本名でもかまいませんが・・・」
女性Y&L「かまうんです!!!
担当者「済みません・・・」

まずはペンネームを決めるところで延々とつまずいていたりした(苦笑)



ヒカルのマンション


ちなみにこちらはというと・・・

ハーリー「・・・・・・・・・・・ただいま」
サブロウタ「お、結構早く復帰したな。
 どうした?前みたいにお持ち帰りされなかったか?」

ピキィ

ハーリー「・・・やっぱり僕なん・・・

帰ってきた早々、再びハーリーダッシュをしようとする。
しかし・・・

ルリ「どうせ泣いて逃げてもすごすご帰ってくるだけなんですから、手間取らないで下さいね?」
ハーリー「・・・・はい」

ハーリーダッシュをルリにあっさりと封じ込められるハーリーであった。

ヒカル「で、さっき言い忘れたんだけど、ハーリー君の役目は・・・」
ハーリー「僕の役目は?」




しばし後・・・



ハーリー「シクシクシク・・・」
ヒカル「ほら、動かない、デッサン狂うでしょ!」
ルリ「ショタ好きにはたまらないでしょうが、匂い立つ男性の色気って奴がないですねぇ〜」
ハーリー「サブロウタさん、助けて下さい〜〜♪」
サブロウタ「しかし・・・ワイシャツのみってのは(汗)」

さて、ハーリー君がどういう状態にいるか想像しましょう(笑)

ヒカル「後でサブちゃんもデッサンさせて♪
 そうそう、二人の絡みなんかも押さえておきたいんだけど♪」
サブロウタ「ヒカルさん、ハーリーの奴を存分にデッサンしてして下さい。
 どんなポーズも思いのままですよ」
ヒカル「え?いいの?
 んじゃ遠慮なく♪」
ハーリー「サブロウタさん、酷い〜〜」
サブロウタ「許せ、ハーリー・・・
 俺も自分の身が可愛いんだ・・・(泣)」

などという事は序の口で、修羅場はそれから始まるのであった。

ヒカル「ハーリー君、そこ全面点描ね♪」
ハーリー「え!?ここ1ページぶち抜きじゃないですか!!!
 別にトーン使っても・・・」
ヒカル「お願いね♪」
ハーリー「・・・・はい(シクシク)」


と、ひとつひとつ気が遠くなるほど点々を打ち続けたり

ヒカル「サブロウタさん、定規逆」
サブロウタ「逆って?」
ヒカル「そっち側を紙に付けて線を引っ張ったらインクが染みちゃうじゃない」
サブロウタ「え?ああ、そうか・・・」
ヒカル「そういう場合は逆の斜めになっている側を下にするか、1円玉を定規に貼り付けるの。
 んで、烏口はまっすぐに構えてね」
サブロウタ「でも、艦長は・・・」
ルリ「同人誌なんてマーカーペンでいいんですよ」
ヒカル「ルリルリ、それ偏見!
 ベタに筆ペン使ったりする人もいるけど、私は反対!
 やっぱり昔ながらの方法の方が味があるもん!」
ルリ「でも最近は漫画もデジタルの時代に・・・」
ヒカル「ダメダメ!
 たとえコピーだとしてもそこに魂を込めないと!!!」


よくわからない事で白熱した議論になったりとか

ヒカル「ルリルリ!!!
ルリ「なんですか?」
ヒカル「なんでそこ、お花を背負わせてるの!
ルリ「百合よりも薔薇の方が良かったですか?」
ヒカル「え?ああ、やっぱり薔薇の方が・・・
 って違う!そこは炎ってお願いしたじゃないの!!!
ルリ「え?だってさっき花の指定をされましたけど・・・」
ヒカル「それは種頑の方!
 その原稿はツーピースの方だって〜〜」
ルリ「済みません。でもなんとなく、ゾ○様・・・ポッ・・・には背負わせた方がいいかなぁ、と思って」
ヒカル「ルリルリ・・・(汗)」

とか、一部趣味はいりまくりだったりしていた(笑)



出版社・中学館


さてさて、持ち込み組のこちらでは・・・

女性Y「う〜んと、『ながせまゆ』とかは?」
女性L「それは某漫画家のエロゲー用のペンネーム」
女性Y「んじゃ、パイレーツ♪」
女性L「おっきいのあなただけ・・・っていうか、イヤミ?」
女性Y「んじゃこまどり姉妹♪」
女性L「本当に20代?」
女性Y「じゃ、WINKなんてどう?」
女性L「背の高さが違う」
女性Y「本家じゃなくて、やまかつの方♪」
女性L「偽物の上に、誰も知らない」
女性Y「トミーとマツ♪」
女性L「年齢がバレるよ」
女性Y「おすぎとピーコ♪」
女性L「乙女の自覚ある?」
女性Y「おねがいツ○ンズ♪」
女性L「双子といいながら3人いるし・・・っていうか、二人組なら何でもいいの?」
女性Y「んじゃ、んじゃ・・・」
担当者「・・・何でもいいですから、いい加減帰って下さい・・・」

その後、担当者から追い出される二人であった(苦笑)

See you next ちゃぷた...?



ポストスプリクト


・・・お待たせしました、8話目です。
うわぁ、すごい久しぶり(汗)

なんか、漫画ネタばっかりで済みません。
わからないところは、さらりと読み流す寛容さを持って頂けると嬉しいです
ちなみに大昔、漫画を書こうかと色々やってみた事もあります。
あとは後付でゲームのコミパネタからとかですね。
それに昔は少女漫画も妹のをちらっと読んでいたとか、
こち亀の少女漫画ネタの回とかなにげに知識が混じっています(苦笑)

なにげにいろんなキャラが壊れ始めてますが、元々ギャグなので大目に見て欲しいです(爆)

ってことで続きを見てみたいという方はメールを下さい。
無い知恵を絞って見ます(爆)

では!

ver1.01