アバン


星の数ほど人がいて
星の数ほど出会いがある

そして別れ・・・



秩父山中・とある墓地


ある晴れた夏の日、一人の初老の男が墓の前で黙祷を終えると名残惜しそうに立ち上がった。
「じゃ、行くよ・・・ユリカ」
ミスマル家の墓石に仲良く遺影が二つ
「アキト君と仲良くやっているかい?
 ユリカ・・・」
その問いにテンカワ・アキトとミスマル・ユリカの遺影は優しく微笑みかけているようであった・・・。



アバンの補足


・・・なんてシリアスで始まるんですけど完璧に全編ギャグですのでそのつもりで



Nadesico Short Story ぷりんせす おぶ だーくねす
ちゃぷたー1



ターミナルコロニー「シラヒメ」宙域


それは突如現れた。
ボース粒子の増大を伝えるオペレータの声にあわてて反応するシラヒメの防衛戦だが、それよりも速く白き翼を持つ者は彼らを強襲した。

「第1、第2防衛ライン、突破されました!」
「レッドラインへの応援急げ!」
「間に合いません!」
「敵機動兵器来ます!」

シラヒメの護衛艦隊はパニック寸前だった。

シラヒメの極秘ブロック、そこにも騒ぎは伝わっていた。
だから彼らが来たのだ。人の道を外れたる外道達が。
科学者「我々がいなければ研究が・・・」
北辰「男一人落とせぬ戯けが、証拠隠滅だ」
彼は何のためらいもなく研究者たちを射殺しようとしたが、それを彼の部下が止めた。
部下1「隊長!」
北辰「どうした?早いな。お前にしては珍しい。」
部下1「い、いえ・・・あれは私では・・・」
北辰「なに?」

驚く北辰に別の部下が忘れたように懐からあるものを取り出す。

部下2「あの・・・忘れてましたが、こんなものが届いておりましたが」
北辰「・・・・・・・・・・・・」
差し出された名刺大のカードをみて「ウ!」っと言う声をあげた。
北辰「・・・またあいつか」
部下2「はい・・・・」

どこからか
ドカン!!
ガシャン!!!
ゲシゲシゲシ!!!

と壮大なクラッシュ音が響き渡りながらこちらに近づいていた。

北辰「あ、あいつは・・・まっすぐここに来れんのか?」
部下3「そういえば、最近のコロニー破壊も我々のせいにされてますが、ほとんどはあいつが壊してますからね・・・・」
部下4「我々ってイメージだけで悪役にされてますからね・・・」
北辰一党は大きく肩で溜め息をついた。

と、そこに大音響と共に壁を蹴破って機動兵器が入って来た。

「こら!!!私のアキトを返しなさい!!!!!」
「遅かりし復讐人、未熟も・・・・・」

ドゴン!!!

北辰は入って来た機動兵器にそう声をかけようとしたが、その機動兵器はその声を聞く間もなく勢いあまって反対の壁の向こうに突っ込んでいった。

北辰「・・・・・・・・帰るぞ」
一同「はい・・・」

その後、
「コラ!!」
ドゴン!!
「待ちな・・・」
ドカン!!
「さい!!!」
ゴゴン!!

シラヒメのあちこちからいくつもの火の手が上がったが、その都度その場所からそんな黄色い叫び声が聞こえたのはいうまでもない。

数分後、シラヒメは宇宙の藻屑と化したのであった・・・。



「シラヒメ」宙域付近


付近を哨戒航行をしていた連合宇宙軍所属戦艦アマリリスの艦橋にはシラヒメからの錯綜した情報の渦で混乱していた。
「シラヒメ、シラヒメ応答願います」
「電波障害の為、繋がりません」
「周囲への警戒を続けつつ、負傷者の救助を最優先で当たれ」
アマリリス艦長アオイ・ジュン中佐の指示が飛ぶが、浮き足立つクルーを押さえるのに手一杯だった。
「左舷、ボース粒子増大!」
「なに!!」
ジュンはその報告に驚いた。そしてその情報を表示するウインドウを凝視した。
「あれは・・・何だ!?」
スクリーンに投影された「それ」はジュンを驚愕させるに十分だった。
「あ、あれは・・・・・・・

 ヒサゴン!?

そう、超倍率の望遠映像を写したウインドウには二頭身のヒサゴンらしき機動兵器が写っていたのであった・・・。



月面・ネルガル秘密ドック


「おい、ここにおいてあった追加装甲はどこにやった?」
「ああ、あのヒサゴンバージョン?
 あれなら黒百合が持っていったぞ」
「はぁ?頑丈なだけが取り柄のまっすぐ前にも進めないサレナパーツをか?」
「サリナ主任も変なの作ったよな・・・」
「あれでかぶり物好きだから・・・」
同刻、作業員らがこんなことを愚痴っていたりする・・・。

See you next ちゃぷた...?



ポストスプリクト


短!!
さぁ、黒百合は誰でしょう?(笑)
というわけでおふざけで書いてみたこのギャグSSですが、これは駄犬べろぺろさんの所に送ったSSからインスパイアされたものです。
とはいってもほとんど一発ギャグですので笑ってくれなければそれまで!!

ってことで続きを見てみたいという方はメールを下さい。
無い知恵を絞って見ます(爆)

では!

ver1.02