大阪新年怪・地獄篇

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 大阪新年怪会場は、ブッド・トリック・バーなる仏教をあしらったレストランである。しかも我々の席の横には金色に輝く巨大な大仏が。これを背にして座るのはやだなと思った私は、さくさくと正面に見る席へ。劉貴殿がこれを背に座られたら愉快だなと思っていたら、そのとおりになる(わ) 

 乾杯もそこそこに、忘年怪と反省怪とその他もろもろの怪しげな写真がまわりだす。前回の反省怪に出られなかった私は、その悪行の数々に都合がつかなかったことを喜ぶ。ええ、火中の栗を拾うなんてとんでもありません。忘年怪といえば、はう殿に次の機会には帽子をとのリクエストが集中するのであった。全身Dが見れるか、帽子だけDとなるか楽しみですな。ややあって滝崎さんとカイエさんも到着。カイエさんにはささっと馳せ跪き、貢物をさしだす。こうすることで私はターゲットから外れてゆくのである(笑) 

 所長に始まりカイエさんに終わるという、まるで仕組まれたかのような自己紹介が終わったところで、菊地関連イベントは言わずと知れた圧倒的に女性多数かつ上位の集まり。男性はよほどの人徳者か極悪非道でもない限り足元に平伏される運命なのだ。というわけで、矛先は所長に集中する。某氏持参の鞭と卓上の蝋燭で攻められ、女王様の集団に取り囲まれ虐げられる。遠目には楽しそうだが・・・。

 さらに、私のお酒が飲めないとでも?攻めで2合徳利を一気させられるが、法事帰りだそうで半分でおしまい。この残りがなぜか私の元に運ばれ、私のお酒が飲めないとでも?攻撃に遭うが、ここで泣き叫ぶと思うつぼなのでさらりと飲み干して何事もなかったことにする。世間の荒波を受けないためには、強靭な精神力が必要なのだ。もっとも、アルコールノイズを避けるために麦酒だけをたしなんでいたのは言うまでもない。ちなみに、昼間のおとぼけツアーを間近に見た来栖さんにも、さすがに矛先がむかないのであった。それはさておき、淡々と飲み続ける滝崎さんが美しくも恐ろしい・・・。ええ、こんな剛の者とは思いもしなかった。後でこの旨を月野さんにもらすと、あま〜いと一蹴されてしまった。うむむ、2600年を生きてきてまだなお世界は謎に満ちていることを再認識する(笑)

 また、宴たけなわの頃写真撮影が始まるが、薄暗い店内にほとばしるフラッシュは、眼を焼きつくさんばかりであった。もちろん、攻撃は最大の武器とばかりに私も参戦する。大変怪しい所長の写真が撮れたのは収穫であった。

 愉快な2時間もあっという間に過ぎ、カイエさんに身ぐるみを剥がれるのもかろうじて免れ、カラオケボックスに移動。この途上ではう殿御帰宅。帽子をもっての再会を皆から念押しされ、お疲れ様なのであった。

 狭い部屋に押し込まれ、饗宴の幕第2部。マイクかアンプの調子が最悪で、一本は生声、一本はハウリングに見舞われる。が、どうせ狭いのだからと平然と生声で歌ってみたり。それはさておき、柚井さんお手製のクッキーをさあ食えと口に押し込められる。セバスチャンにこんな惨い仕打ちをするのはたった一人、女帝だけ。一つ、さらに一つと噛み砕くまもなく押し込められ、甘いものが苦手なセバスチャンは死の淵へ追い込まれるのであった。その一方で、所長も女王様の集団にびしびしと叩かれていた。全く涙失くしては語れないカラオケである。もっとも、月野さんはなにかがツボにはまったのか妙にハイテンションであったり、マニアックな歌を唄いだすものが出てきたり、さらには女帝様が劉貴殿を軽々と投げ飛ばしてみたり。暗雲うずまき雷鳴とどろく阿鼻叫喚の地獄絵が展開されていた。

 すでに満足しきったのかどうかは定かではないが、所長が途中で御帰宅。次にお会いする時には生傷が癒えている事を願うものである。さらにふう姐さんと謎の坊主さんも御帰宅。お疲れ様でした。といったところで歌の大阪は終了。場所はキリストン・カフェに移る。なぜここなのかは定かではないが、私めがリクエストしたような覚えがあるようなないような。

 混んでいるので分かれていただくことになるといわれるが、なんとか全員でまとまって座ることができた。私めもそろそろワインなどに移行することにする。ここでは私め一押しの「牛肉のカルパッチョ」をオーダー。このチーズのタワーを突き崩す快感がたまらないのであった。ここでも2合徳利で私の酒が飲めないのか攻撃に遭うが、巧妙にすり抜ける。まだノイズが聞こえてこないので悪知恵は働いているのである。まあ、天然も末期症状の様相を呈しているらしく、いいかげんなことを言っておけばどうにでもなる状況ではあったが。

 こちらのワインが空いたところで劉貴殿のほうから一杯いただくがシャンパンであった。発泡性ワインはあまり好まないので、良い時間になったことだしお暇をすることに。ほとんどの皆さんが遠くへ行きかけているようなので、何の障害もなく席を立つことができた。カイエさんの視線を視界のすみに感じたような気もするが、貴女が立ってしまったら誰がホテルまで送るんですか。

 フロントから鍵を受け取り、エレベーターで部屋に戻る。置き去りにしてきた面々は、エレベーターが止まっていたのでしかたなく階段を上がったという。YYコンビは鍵を持ちだす始末だし・・・。やはり神は存在するのであろうか。テレビも面白くないので、麦酒を飲みながらこれまでの写真を見る。おバカの集まり・・・おっと、紳士淑女の楽しい宴であったか。寝込みを襲ってインバネスを略奪するつもりでいたらしいカイエさんがこなかったのは、階段を6階まで上がって力尽きたせいだろう。悪天候の1日は、嵐のままに終了した。

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