2002.10.26

今日からいよいよ英語オンリー生活の始まりです。空港に行ってみたら、ちょうど込み合っている時間帯でかなり待たされました。セキュリティも相変わらず厳しいし。ここで初めてこのパソコンをX線にかけるはめになりましたが(今まではずっとハンドチェックだったのです)データも大丈夫だったみたい。でも、抜き打ち検査ではさみを入れていたのを忘れていて没収。これは自分が悪いんだけど。また、朝のシアトルはとても寒かったし、飛行機の中もすごく寒くて、風邪を軽く引いたようです。
それ以外は怖いくらいに順調で、オンタリオ空港についても、迎えに来てくれた人にすぐ会うことができました。男性が迎えに来るはずだったのですが、なんでも野球の試合のチケットをゲットできたとかで、代わりに部下の方が来てたんですね。でも親切な方だったので一安心。リバサイドはもともと砂漠だったところを開拓したところなので、今までの見たどの街とも風景が違い、南国のような雰囲気です。暖かいし、いっぺんで好きになりました。

さて、スティ先に着いたらいきなり門が自動で開くシステムにびっくり。これはもしや金持ちか?ところが、出てきたホストマザーを見てさらにびっくり。.....アメリカ人じゃないぞ?ホストファザーを見てさらにびっくり。インド人だ!!!

おまけに、でかいシェパードは出てくるわ、娘二人は出てくるわ(中学生と4歳半)で、はっきりいってついていけない。ワシントンで経験したスティとあまりにも違うのでかなりとまどいました。もともと、一人暮らしのため、誰か人が自分の住んでいる場所にいるというのがなかなか慣れないんですね。いっぺんに、犬と娘まで。でも、考えたら理想のスティ先です。
どうやらお父さんは外科医だそうで、今趣味で映画まで作っているらしい。お母さんは専業主婦のようです。中学生の娘は面倒見のいい子のようで、日本語で何ていうんだ!?を連発されてます。4歳半の子はやんちゃざかりなので、相手をしているとときどき疲れます。この日はアビカ(4歳半)の学校のハロウィーンだったので、一緒にいったのですが、緊張と疲労と風邪の3連発でかなりダウン。夕食の後は、すぐ寝ました。

 

2002.10.27

今日は朝一番から、お母さんがお茶を差し入れてくれるというサービスで始まりました。そうそう、今日からサマータイムではないのです!これも初めての経験ですね。
さて、今日はビーチに行くとのこと。どうやら、この家族は別荘を持っているらしい。金持ちだなぁ....。途中道に迷ったりしましたが無事LAGUNAビーチに到着。ここは暖かく大変気持ちが良いです。スティ先は別荘というかマンションを持っているのですが、週末はよくここで過ごすようです。しばらくビーチをぶらぶら散策してから昼食をいただきました。メキシカン・フードはおいしかったです!オースチンのメキシコ料理ももナイスだけど、こちらの料理は日本人の口にあうなあ。さて、今日はだいぶ調子が良かったのですが、やはりビーチは疲れたのか帰りの車で寝てしまいました。何でも夜は40人くらい集まるパーティがあるのだそうで.....。かなり不安。その買出しに行く間は、申し訳なかったけど車の中で寝ていました。

さて、パーティです。すげーです。ついていけないです。パーティ好きなKさんだったらはしゃぐのかな〜と思いつつ、やはり慣れていないのと、自分の英語ではなかなか初対面で会話が弾まないですから(アイス・ブレークは苦手なわたし)、どうしても隅っこでちんまりしてしまいます。小さな子ども軍団がわたしの部屋に攻めてきたので、部屋にも居れないし。(TT)
辛いよう、と思っていましたが、1歳半くらいの子はかわいくてよかったです。姪っ子を思い出します。会話もなくて済むし。

というわけで、怒涛の週末でした。あぁ、これで二日も日本語話してないや。かといって英語も達者ではない。なんだかコミュニケーションできなくてフラストレーションたまりそうです。

こうして日本語を書くとなかなか落ち着きますね。

 

2002.10.28

今日から仕事開始です。朝の8時にコンタクト・パーソンのクリスチンが迎えに来てくれます。アメリカに来てから随分と活躍する女の人に会いますねぇ。

まず始めに社長室に連れていかれて、自分のデスクをもらいます。これは結構うれしいもんです。それからすぐミーティングです。

すべての英語を理解するつもりはさらさらないので、わかる部分だけ聞きます。どうやら、週に1回スタッフがその週あったことを社長に報告し、社長の方針やスケジュールの調整をするもののようです。

それから明日いくIT関係のオフィスと打ち合わせして昼食。リバサイドのダウンタウンのシンボルであるミッション・インに行きました。ここはかなりきれいです!リバサイドは街がきれいで静かなので、過ごしやすいしかなり気に入りました。

午後は、またミーティングですが、これは一般の方のアイデアを聞くものでした。よくわからなかったのですが、アートのイベント?をダウンタウンの中で展開する計画のようで、コミュニティとの会話が大切だとか、ビバリーヒルズの専門家に話しているとか、8000ドルかかるとか.....。リバサイドはアート、歴史的なものなどに力を入れているみたいです。

それから先はフリーだったので、ひたすらパンフレットやインターネットで情報収集です。会社全体のシステムや、今重要な課題や予算など、バック・ボーンを知らないとリクエストもなかなか難しいからです。

さて、仕事が終ったあとは、何でも明日結婚式でアビカ(下の女の子)がフラワーガールなのだそうで、そのリハーサルにつきあいました。中国人の花嫁さんに、白人の花婿さん、牧師が黒人で、わたしが日本人、アビカを含むホストファミリーはインド人というとても国際色豊かなリハーサルでした。これぞ、アメリカという感じですね。

家に帰ってきてから、バニ(上の女の子)と、宗教のこととか、家族のことについて話ました。バニが一番コミュニケーションしやすいです。わたしの英語のクセを理解し、わかりやすく話してきます。研修所に出した論文のとおりに勉強できないのがもどかしいですが、いろいろ考えるとこれが精一杯かなという感じがします。あまり気張らず、のんびり行きたいです。

 

2002.10.29

今日は朝からIT関係部署に行きました。まず、ウェブサイトについてレクチャーです。今までの座学と違い、自分で質問して自分で考えるのでなかなか言葉が出てこない。お互いに「あ、わかった!このことでしょ?」と言っても違うことだったりして、おもしろいけど大変でした。でも大変有意義でした。システム自体は最新のものではないのですが、アメリカ人の考え方などは大変参考になります。

お昼を食べてから午後はGIC(なんの略だろう、たぶんマップ情報のことだと思うんだけど)システムのことについて講義。これは、日本の企業の人が二人通訳で付いてくれたので助かった!よく理解することができました。詳しい内容がわかるといいのでしょうけれど、何しろ初めての分野でテクニカル・タームが多すぎるのです。これで、報告書は書けそうだ、とつまらないことで安堵したりして。このシステムを採用しようにも、すごい量のあるプランの中の一部に過ぎないので、まだまだ先のことでしょうねぇ。

さて、これが終ってから部屋に戻ったら、韓国の方が来ていました。もともと、わたしの席はこの人のものだったようです。いろいろと話をしていると、なんだか自分が英語ができるような気分になります。(違うってば)

また、社長室のIT推進関係担当の人との情報交換はおもしろかったです!ここに来て、自分の書いたテキストがすごく役にたった。良かった良かった。

ところで関係ないけど、今目の前に寝ているシェパードが鼾をかいている。犬なのに。こいつはなぜかわたしにひどく懐いています。

 

2002.10.30

あぁ、一日が早い。今日は今のスティ先が最後の日です。ところが朝7時に出発というハードなスケジュールなんですねぇ、今日は。

朝からたぶん経済界の大物なのだと思うのですが、社長と一緒に朝食会です。会社に対する提言をしたりしているようで、クリスチンは時々しぶい顔をしていましたが、社長はなにやら承諾した模様。それにしても、何気なく相手が朝食代を払っててしまって、内心慌てました。ここにきてから一銭もお金を使ってないぞ。「You are guest!」でおごられてしまうのですが、いいのかなぁ.....。(でも甘えている)

さて、今日はなにやらマーケティング部門でお勉強です。それにしても、会う人会う人女性!女性が本当に活躍しているという感じを受けます。リバサイドだけでなく、シアトルもそうでしたけど。ワシントンは若干趣が違いますが。
午後は会議に出す議案、進行表についてのミーティングで、これもなかなか見ることができないものだと思うのでおもしろいです。クリスチンがいろいろと本当によくアレンジしてくれているなぁという感じがします。

さて、放課後は、ホテルのグランド・オープニングのパーティに参加。なんでもチェーンホテルが高級ホテルにリニューアルしたらしく、えれぇ人だかりでした。ここで、次のホスト先のキャシーと話ができました。キャシーの英語はわかりやすいです。次は猫2匹いる家庭らしい。今よりも静かになるなぁ。ところが、ここでスティ先が3つになることが判明!どうやらいろいろと忙しくほおっておくことになるから、という理由で月曜日からクリスチンの家にいくことになるらしいのです。やれやれ.....。まぁでも、いろいろと見れておもしろいかもしれません。クリスチンの家には犬と猫がいます。すごいなぁ、今回はペットがたくさんです。

家に帰ってきてから、みんなで写真大会です。すねたアビカがなかなか撮れなかったけど、みんなの写真を撮ることができました。ハロウィンのかごや、バニとアビカが拾ったという貝殻など、心のこもったプレゼントもいただいて、なんか感動。ワシントンの慣れたホームスティと違って、暖かい感じがします。夕食は味噌汁を作ってみました。なんだか調子が出ない味だったけど、マザーに作り方を伝授(といっても煮るだけなんだけど)。他にざくろを食べて夕食はおしまい。洗濯物がまだ生渇きなので干して、今日は寝ます。明日はいろいろと庭を散歩したい。

 

2002.10.31

今日はいよいよこの家を去る日です。少し早起きして、お母さんと庭をお散歩。日本では信じられないくらいきれいで広い庭で、何でも、スカンクとかたぬきとか、ボブキャットとか、野生動物がたくさんいるんだそうです。すごいなぁ。アメリカをなめていたなぁと再確認。庭にはフルーツがたくさん植えてあります。

さて、朝に別れてそのまま次のスティ先なので、名残惜しかったのですが、ここを離れる前にもう一度会おうという話をしてお別れです。

今日はハロウィーンなので、朝っぱらから扮装した人がうろうろしています。お昼前になったら、クリスチンに呼ばれてこれから日本人が来るので一緒に観光に行ってくれとのこと。英語が話せないかもと聞いてかなりびびったのですが、あってみたらバリバリにうまい!通訳なんて必要ありません。日経新聞の記者と奥さんだったのですが、ウィットに富んだ話題から、楽しいお世辞まで、完璧。わたしたちのグループだと、たぶんTさんがぎりぎり追いつけるかなというハイレベルで、わたしはひたすら黙っていました。シンクタンクのようなところを観光できたのはうれしかったけど、昼食をおごられてしまったのは勘弁してほしかった。ここに来てから一銭も使ってないよう。

ぐったりと疲れきったあとは、今度のスティ先に移動。キャシーとスティーブは前にも何回かあっているので、あまり緊張しません。

さて、今日はハロウィーン。キャシーの知り合いの息子さんの家にお邪魔して、家族でハロウィーンを楽しみました。知的障害がある子と一緒だったのですが、白雪姫の扮装はとても可愛かったです!。それぞれの家で工夫して子どもたちを喜ばせる(自分の家に子どもがいなくても)ところがなんとも素敵でした。この日は3家族一緒だったので、2人の男の子と3人の女の子の扮装が見れたし、みんなお人形のように可愛かったです。

キャシーの家は、めちゃくちゃ田舎のところにあり、街路灯もないようなところです。でも、家の庭にはプールがあるし、、バスルームの広さはたぶん今回の旅行最大だと思う、すごく広いです。猫が2匹いて、わたしのベッドが寝床だとか。ベッドのうえに猫用のタオルをしいてあるところが実家と同じで笑えました。

 

2002.11.1

もう11月だなー。今日は朝からミッション・インというホテルで会合だったのですが、場所が見つけられなくて一度会社に戻る羽目に。クリスチンに見つけてもらって合流。でも、朝ごはんを食べ損ねてしまった。さて、今日はリーダーシップ・リバサイドという商工会議所が作っているお勉強会団体を訪問です。月1回の会合で20人くらい集まっていますが、今日のトピックはアートとカルチャーだったので、まるで観光のようでした。パネルディスカッション(といってもレクチャーに近い)とアートに関係する場所をめぐったり、歴史的な建築物をバスで巡ったりするのです。おもしろかったけど、ずっと集中しどおしなので、午後は力尽きて眠くて仕方がない。ウォルターというこの前の結婚式の花婿さんが偶然一緒で、親切にずっと付き添ってくれたので助かりましたが、彼の花嫁が中国の人なので、奥さんに間違われることしきり。一番最後のディスカッションは集中できなかったので始めからあきらめましたが、子どもたちのバレエは可愛くて最高でした。でも、ティーン・エイジャーの女の子って、妙になまめかしいですねぇ。
さて、終ったあとはキャシーと合流したのですが、そこでクリスチンの前任者と会いました。旦那さんがぱっとしない人だなあと思ったのですが、とんでもない、建築家でかなりやり手らしい。

アメリカにきて思ったのですが、才能のある人は外見なんて気にしないで、才能のある人を選びます。自分が選ばれるように自分を磨いているって感じです。

さて、かえってきたら夕食ですぐ就寝しなくちゃ。明日は自然公園に行きます!

 

2002.11.2

今日は朝から自然公園に行くというので、とんでもなく早起きです。車で行くとなるとどうしてもね。朝5時30分に出発なのですが、あらかじめマクラを車に持ち込んですぐ爆睡。途中でいろいろとキャシーが風景について教えてくれたのも、少し夢の中でした。自然公園の近くまで爆睡し続け、起こされてみるとそこは自然公園!すごいすごい。
まずビジターセンターに寄ってから、トレイル(自然の中を歩く小道)を歩きます。大不況のときの対策としてここの整備も進められたのだそうで、かなり完璧に楽しめるようにできてます。今日来たのはセコイア国立公園なのですが、でかいセコイアはその図体に似合わず繊細なやつで、水が多すぎても少なすぎてもだめで、暖かすぎず寒すぎずといった限られた地域にしか生息できないのだそうです。表面を触ってみるとふかふかとした感じで、根元のほうを焼いても、先端が生きていれば生き続けることができるのだそうです。新しい芽を育むために、ゆっくりと根元の草木を焼く作業を行っているので、足元が黒こげの木がたくさんあります。かなり寒かったのですが、空気はきれいだし、すごく静かだし、トレイルはかなりハードだったけど、夢中になって上をみながら写真を撮りました。おかげで最後のほうは首が痛かったけど.....ナイアガラ以来の本格的な観光だったし、念願のナショナル・パークだったのでかなり満足しました。でも、帰りの車の中もすぐ爆睡。キャシーがあきれるのど寝まくりました。途中でよったレストランはかなり混み混みで待たされたあげくにウェイトレスのお姉ちゃんが態度があまりよろしく(粗雑)なかったので、キャシーがむっとしていたのは、不謹慎だったけどおもしろかった。

 

2002.11.3

今日はナショナル・パーク2日目です。はりきっていきましょう!
朝からすばらしくいい天気で、少し庭を散歩。この庭がすごいんだ!広いし、いっぱい果物が植わっているのです。途中で収穫したりしながら楽しく散歩できました。昼食を作ったあとはさっそく出発です。昨日は往復8時間もかかったけど、今回は2時間ほどでジョシュア公園に着けるということで少しのんびりといけました。まず、ビジターセンターに行ってから、サボテンの群生地へ。なんとも奇妙な眺めで、なんとなく異世界に来たような感じです。それから、岩のおもしろいところに移動したのですが、これがとてもすごいのです。たぶん、やわらかい岩だと思うのですが、それが風やたまーに降る雨に打たれておもしろい形になっているんですね。地球上とは思えないような風景に、かなり感動。子どもにもどってしまってかなり一人ではしゃいだのですが、次があるという。
もうすぐ日没だからということで、かなりぶっとばしで、次の場所へ。展望台で、ナショナル・パークを一望できる場所は、ようやく間に合った日没のおかげでかなり美しかったです。めちゃめちゃ寒かったけど。砂漠は、日があるうちは暑いけど、日が落ちるとこれでもかというくらいに寒くなりますね。美しい日没を堪能した後は、奇妙は形のジョシュアツリーの影だけ(だって見えないんだもん)堪能して、でもかなり満足して帰ってきました。

帰り道に、ロスに帰る人のラッシュアワーにつかまったけど、スティーブの機転でこれも快適に回避し、心地よく帰ってこれました。

夕食を食べたあと、なにかごそごそしているなぁと思ったら、キャシーがプレゼントをくれた!なんだか公園に連れて行ってくれただけでもありがたいのにかなり恐縮。日本に帰ったら何か送ろうと思います。