アンモニアとアンモナイト

 大学の時の、バケガクの先生だったかなあ。アンモナイトのことを「アンモニアの貝」と呼ぶ先生がいました。そういう人は少ないにしても、この二つの言葉、何か関係がありそうで気になりますよね。


 古代エジプトにはたくさんの神様がいたようです。その中のひとり(神様だから「ひと柱」と数えるべきなのかな?)に「アモン神」という神様がいたそうな。アモン神の神殿には大勢の人が参拝に訪れました。エジプトのことですから荷物をラクダの背に積んできます。多くのラクダが集まり、多くの糞を残しました。
 このラクダの糞から肥料がつくられ、それは食塩を思わせるような結晶の姿をしていたため人々から「アモン神の塩」と呼ばれたそうです。さらにこれを処理して得られる薬品が「アモン神の気体」すなわちアンモニアです。なお、肥料は今で言う「塩化アンモニウム」です。
 ところで、羊がこのアモン神のお使いということになっていたそうです。「アンモナイト」のほうは、形が羊の角に似ているところからそんな名前がついたんだそうです。我々が「キツネといえばお稲荷さん、お稲荷さんといえばキツネ」と連想するようなものでしょう。

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