にろや10番勝負、番外編(お客様対決)
Vol.282 2001年11月2日
対戦カード:Vin du 268 大西リキ VS. たるでゅーこと田中 義明氏
本日のワインリスト
参加人数:10名
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16 |
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14 |
1R:サンジョベーゼ対決(イタリア限定)
'97モンテ・アンティコ | \1,100 | 6 | '98ブルスコ・ディ・バルビ
/ファットリア・デ・バルビ |
\1,300 | 4 |
2R:メルロー・ブレンド対決(ボルドー限定)
'97シャトー・セゴンザック
AOCプルミエ・コート・ド・ブライ
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\1,750 | 6 | '98オー・カルル
AOCフロンサック
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\3,380 | 4 |
3R:南アメリカの赤対決(品種指定無し)
9 '94モンテス・アルファ・
カベルネ・ソーヴィニオン |
\2,900 | 4 | '00エラスリス・
カベルネ・ソーヴィニオン |
\1,150 | 6 |
価格横の数字は得票数、
本日のワインへのお問い合わせは:
Vin du 268 :078-951-2324
1R:サンジョベーゼ対決(イタリア限定) イタリア・サンジョベーゼには、やはり双方、手堅くトスカーナ州のワインとなる。
よく似ている。しかも、同じ州の同じ品種。そしてカテゴリーもI.G.T。よくよく考えてみるとそれぞれは、似ては居ても個性をしっかり持っている。サンジョベらしくイチゴなかわいらしい酸味と、控えめなタンニンで飲みやすさを誘う、リキ:バルビ。かたやたるでゅー:アンティコはその上に少しタンニンを乗せて奥行きを作るが、酸味は少しチョコのニュアンスも感じてマイルドに。
良くあるパターンだが、どちらも優れたワインである。これは優劣では無く、単にお好みの問題として捕らえるべきであろう。
では、ロケーションは?
お客様は、飲めたらいい。少し拘りたい。生活の糧にしている。小人数ながらも様様な方々。
秋の夜長を楽しめる、その和やかさが伝わる気候は、屋内では、フンワカ温かさが感じるところ。無難な結果で、どちらに移ろうが、その時の運、、、的な対決となる。
2R:メルロー・ブレンド対決(ボルドー限定)
ボルドーは大きな二つの河が合流して一つのジロンド河となる地方、その右岸と左岸に大きく分けていい。
その右岸地区のワイン達は、気候の状況からして、収穫の遅れるカベルネ・ソーヴィニオンは育ちにくいが、その分をカバーして余りあるカベルネ・フランとメルローを産出してくる。今夜はその右岸地区のセレクトとなる。
食事を合わせたくなるような、スムースさが売りのたるでゅー:セゴンザック。ミッシェル・ロランなコーヒーにストロングスタイルのリキ:オーカルル。価格でも、事前の私のブラインドでも、オーカルルの楽勝路線。期待は見事に外れ、セゴンザクの勝利、お仕着せの無い素直さに支持を得たようである。
勿論、フリータイムのワインの無くなり具合は、オーカルルが早い。
美味しいのは絶対にオーカルル、しかしそのロケーションで、ワインは高ければいいのでは?の疑問を見事に覆す結果となった。
3R:南アメリカの赤対決(品種指定無し)
南アメリカで葡萄が育つとされる、緯度に入ってくる国は東から、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、チリとなる。その生産国の中でも、果実味溢れ、コストパフォーマンスの優れたワインを産出するのは、やはりチリだろう。その他の国は、アンデス一つ越えるため、ヨーロッパなイメージが、やや強くでる。申し合わせた様に、"うけ”を狙う二人が選んだのは、果実味とタンニンのバランスから、チリ&カベルネ・ソーヴィニオンとなる。
このラウンドでも、価格は全く効を奏しない。全く逆の結果となる。このラウンドの私のブラインドでは、余韻が最後まで崩れることなく、きっちりきれいに保ち静かなフェードアウトのモンテス、チリのユーカリ香など全く感じさせない。アタックはよく似ていながらも、余韻に果実味の甘さを引いていくエラスリス。
やはり軽いワインが勝ってしまった、、、???素直なお客様方の意見が反映された結果であった、週末で皆さんお疲れだったのだろうか?
しかし、こちらも早くなくなったのは、負けたモンテスであった。
また負けた、、、 大西リキ個人感
でも、なんだか、今回は勝ち負けが無かったようにかんじる。
?は余り残ることなく、軽快な素直さを持ったワイン達が、勝ちを持っていった。
それより、これで、夏の終わりから続いた、対決が一区切り、その安堵が先に立ちました。今回のキーワード
「トーンの強弱よりも、バランスの優劣を」
優しく癒してくれるワインは。控えめなトーンでバランスを保っている。
香り、味わい、余韻、すべてにおいて出過ぎることの無い