新説も生まれるジンファンデル、その記事を読まれたい方はこちら
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ジンファンデルは、ヨーロッパから持ち込まれた品種であるが原
産種が解らず、カリフォルニアのミステリアスなぶどうとして知ら
れている。最近の研究では、ジンファンデルの祖先はイタリアのプ
リミテーヴォ(Primitivo)であるとされているが、カリフォルニア
に渡り130年以上たつジンファンデルはカリフォルニアの気候風土に
適合して変化を遂げ、濃厚な独特の果実風味を特徴とするワインが
造られている。
1850年代には既にジンファンデルの高い評価が確立され、ここ30 年程は赤ワイン用品種としては最も広く栽増されている。しかしな がら、1980年代を通じジンファンデルはプラッシュ・ワインとして の人気に負うところが大きかった。近年はさしものプラッシュ・ワ イン人気も峠を越し、再び赤ワインとしての人気が戻りつつある。 |
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大粒で、ラディッシュ色がかった異色の果皮は薄く、さぴ色のか さぶたのような斑点がある。房のサイズは中程度から大きいものま であるが、時には果粒が500を鹿える房もある。円筒形で小さな2つ の翼がある房が多い。 |
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成長力は中庸。広範囲の土壌に適応するが、肥沃な平地よりも水
捌けのよい傾斜地、さらに適度に涼しいか、夏に日中は著くとも夜
間は気温が急激に下がる昼夜の気温格差が大きい気候下で、より風
味の良いぶどうを育くむ。
芽吹きは遅く新梢の成長はゆっくりしている。霜害を受けても2 番手の新芽の成長率が高く、収穫量の減少は比較的避けられる。 果粒の付きが良く房が締まっているため、カビの影響を受けやす い。 |
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ジンファンデルは、ブラッシュからポート・タイプまで最も多様
なワインを醸しだす品種である。
ジンファンデルを破砕除梗後、果実風味を保つために冷却しなが ら数時間スキン・コンタクトをした後、あるいはただちに搾汁し、 果汁だけを発酵させると、淡いピンク色のプラッシュ・ワインがで きる。ストロペリーやすいかの風味をもつ若々しく軽快なワインで 通常やや甘ロに仕上げられる。 ライト・タイプの赤ワインに仕上げる場合は、発酵中、適度なタ ンニンが抽出された段階でプレスし果皮と種子を取り除いて発酵を 総統させる。その後、新鮮なベリー類を思わせる風味を保つために、 大型のオーク樽かステンレス・タンクで短期間熟成させる。 長熱なジンファンデルはカベルネ・ソーヴィニヨン同様の長期に 及ぶ醸し、小樽熱成などの醸造方法で造られる。熟成に使う樽はア メリカン・オークが一般的である。 いずれのタイプでもジンファンデルは特有のべりー様の果実風味 と胡椒のようなスパイシーな風味がある。 |