268ワインセレクション 斉藤版 10番勝負! |
VS 対戦ワインセットは、こちらへ |
リカーショップやまさき 山崎 誠氏 |
以前までは、Vin du 268 側はいつもセレクターはリキでした。
それも後進に譲ろうと、斉藤がセレクターを勤めたので、私は、観戦者側に回って皆様にレポートいたします。
対決者:山崎誠氏について
Vin du 268 が対決シリーズにて挑戦状を叩きつけると、いつも快く引き受けてくれる、リキと長い付き合いの酒屋であり友人です。リカーショップやまさき(兵庫県川西市寺畑2丁目9-18 0727-59-2722)は、地域に密着しての酒屋として、普段を多忙にされています。
対戦の経験も深く、賑やかで、大勢で飲むときのツボをしっかりと抑えたセレクトをしてくるだろう。
二年前にセレクターは私で対戦しています。 |
ワイン対決とは、、、その方法 |
ルール: |
ワインセレクター(選者)二人が、どちらが美味しいワインを提供するか。 |
ワイン予算: |
三種類(それぞれテーマを決めて)、トータル6000円以内、ワインへの振り分けは自由。 |
対決方法: |
ワインをアルミフォイルでラベルが見えない様に巻き、どちらが誰のワインか判らないようにして、各テーマ毎に2つのワインをお客様に飲み比べて頂きます。 |
審判: |
参加されたお客様の投票により決着します。各テーマごとに好きな方に○をいれる。
3テーマ中2つのテーマのワインで多数を取った方の勝ち。
同点の場合は安いワインの勝ちとする。 |
附番: |
ワインの識別は数字、英字の場合、順列がついてしまうといけないので、「い・ろ・は・に・ほ」とワインを識別する。 |
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本日のワインリスト
参加人数:17名 対戦ワインセットは、こちらへ |
1R:五月に爽やかな「白」
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(ろ)
ドメーヌ・ドールNV(カナダ)\1,000 |
6票 |
(い)
ルーウィン プレリュード シャルドネ [2002]
(オーストラリア) ¥2,730 |
11票 |
リースリング、ソーヴィニョン・ブランなどリンゴ酸やシトラスなクエン酸を鮮明に分かるワインがそのイメージのワインとなるが、ここ神戸でもゴールデンウィークの初夏の様相はなく少し肌寒い。そこらも大きな要因になると思われる。
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(い)
メロン。上質なトロピカル、清潔感を感じる。西なオージーのシャルドネなのか?
(ろ)
干草。すずやかな、シトラスを感じるが、丸い感じにマルサンヌを感じる。
もう少し、暑ければ、「ろ」のワインとなるだろう。しかし肌寒さを覚える今夜は、少し厚みのあるワインが求められるだろう、との理由から「い」とした。
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私の懸念があたった、五人以上の差をつけた結果となる。
双方、鉄則からはなれ、個性を出してきた。
素直にドイツワインなどが出てくれば、
その爽やかさで勝てるはずのセレクション対決。
本日の観戦者の中で「い」のワインをシャルドネと当てた方が
5名もいらっしゃった。それは得票差にも繋がっているが、
シャルドネと当てたからといって、そちらに○をつけた方は
4名。
やはり、当夜の肌寒い気候が勝敗を分けたか。 |
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2R:ブドウ品種『メルロー』対決
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(は)
シャトー・マルテ [1998]
(サンフォワ・ボルドー)\4,000 |
7票 |
(に)
ヴィナ・マー レゼルバ・エスペシャル メルロー [2003]
(チリ)\1,449 |
10票 |
メルローとしての品種の特徴を見て、良くその特徴が出ているからと○をつける人は少ないだろう。純粋に赤ワインとしての美味しさを、その方法論で、メルローという土俵の中で問われる事になるだろう。
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(は)
マニキュア、暴れている。しかも高級であるのが、飲む時期の早さに現われる。そのポテンシャルの深さまでが伝わるかどうかが、大きな所です。
(に)
開けたての素直なロースト。カベルネ・ソーヴィニョンを思わせる造りの上手さを感じる。黒胡麻なスパイシーさがアクセントの明快なワインです。
二人で飲むなら「は」。時間をかけて、その香り開く様を感じていただける、飲み飽きせずにしっかりと最後までお付き合いが出来る。一方の「に」は香りの開き具合がスタートから明快さを示し、果実味からの甘さが開いてくると、メルローらしさを見せてくる。大勢の人数で飲むなら、こちらのワインが優れている。だから「に」とした。
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ボルドーだと当てた方が二名。
ワインが荒れていると指摘した人が二名。
山崎氏はここで勝負に出た。
余程自信があったのだろう。
車で配達も、約50分。
その振動でワインが荒れていたのか、
抜栓してから、持ってくればよかったのでは?
そう思わせるぐらいに香りが閉じこんでいたのも
敗因
かもしれない。
この結果は、このワインのポテンシャルを伝える事が出来なかった事が
全てを物語るのか?
ヴィナ・マーのポテンシャルも見逃してはならない。
なにせ、4,000円のワインに勝ったのは事実です。 |
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3R:フランス以外、国際品種を除く「赤」
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(へ)
ロッカ・ヴェントーサ
モンテプルチアーノ ダブルッツォ [2002](イタリア)\1,000 |
7票 |
(ほ)
ブラハム ピノタージュ [2003]
(南アフリカ)\1,806 |
10票 |
これはテーマとはなかなか言いがたい、メルローと同じ理由で、美味しいと思えるほうに○は付けられるだろう。ただ、どのような品種を出してくるかが楽しみです。
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(ほ)
南を感じる、イタリアの南部か?決して太さを見せることがないから、新大陸ではないだろう。チョコクリームな所にちょっとオリエンタルなスパイシーさは良く出来た、プリミティーボかな?
(へ)
酸味が効き、土っぽい。甘みを持っているが薄さが隠せない。少し冷やして美味しさを見せるスタイル。
ここは本来、2ラウンドにすべき所だったであろうことが、鮮明にワインのスタイルに現われる。対戦者二人の選んだ事だから、仕方は無いが・・・
メルローを飲んだ後だから、少しでも存在感のあるワインが、印象を取られ、結果がそのまま現われてくるのではないだろうか?だから「ほ」とした。
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メルローの後に出てきたことを見逃してはならない。
白の後なら酸味がハッキリとした、ロッカも健闘したでしょう。
しかし、メルローの後では、
まろやかさを楽しめる、ブラハムの方が分は多い。
この特殊な品種でも、ピノ・タージュと当てた方がいらっしゃる。
私はプリミティーボと思ったぐらいです。
「ライトな感じ」「飲み易い」などとコメントを残した方が
ロッカの得票に見られたのは興味深い。 |
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合計 |
リカーショップやまさき
山崎 誠
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20 |
Vin du 268
斉藤龍一郎
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31 |
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3勝で斉藤の勝ち |
対戦ワインセットは、こちらへ |
山崎氏 十番勝負・感想 |
1R
過去の対決に葡萄品種不明のワインがあっただろうか!着後に飲んだ、このワインの印象は悪くなかったのだが、店で冷蔵庫保存そして車に揺られて会場へ、すぐ冷やすもサービス時には味はぼけ気味!このワインのポイントは温度にかかっていたのだが・・・カナダの白は大きな大きな賭けだった。思ったより票が有り、少しだけ安堵!
2R
大きく予算を費やした自信のメルロー。だが、いざ飲んでみるとご機嫌ななめ。繊細なメルロー君は果実味、酸、樽香がばらばら。なかなか笑ってくれない!明らかに抜栓ミスです。終了後、デキャンタして飲むも時すでに遅し!「勝ちにいったワインは当日になると必ず、風邪をひくとです」まことです。まことです。まことです。
3R
ありきたりの土着品種では面白くありません。最後のラウンド、アルコール若干低めでやわらか系、軽快なテンポで票集めをが・・・裏目に。インパクトいまいち!
まとめ
過去の対決全て、ファイルしてあるにもかかわらず、やってしまった!このセレクション!予算配分の難しさ。そしてミスの連続。斎藤さんはテクニカルに全て押さえてくる。何枚も上手だった。流石です!自店のワインをもう一度見つめ直そうと思いました。最後にワインを通じて人と出会い飲み交わしながら美味しさを共有出来る喜びこそが感動です。
まこっちゃんへ
参戦ご苦労様でした。そしてありがとうございました。
ボルドーのワインは過去何度も私が挑戦して、負けたのをご存知のはず。その結果を知っていながら、大きく予算を割けば、必然的に、他のワインのセレクトが難しくなる。
そこをあえて敢行するなんて、少々驚きました。
また楽しみましょうね。
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