台風23号水害復旧作業-Oct. 24&29'04


7月の福井水害復旧作業で水害ボランティアセット(ショベル、軍手、防塵マスク、長靴)がそろってしまった。いつでも出動できる状態。台風23号で近畿各地に水害が。福井の水害ボランティア後の達成感と爽快感が忘れられず、ボランティアバスを探す(被災地に自家用車で乗り入れて、渋滞になるのを避けるため。)。
兵庫はまだ、ボランティアバスは出てないみたい。京都は宮津、大江町、舞鶴にバスが出るらしい。京都の実家から向かうことにして、バスの予約をする。友達7人に聞いてみたところ、みんな用事があるようで、一人で参加。
10月24日、朝6時45分京都駅集合。母が、おにぎりを、父が「わしは、ボランティアのボランティアや!」といいながら、京都駅まで送ってくれた。
バスが6台到着している。点呼が取られる。指示されたバスに乗る。
隣の席になった男の子とおしゃべりしながら、宮津到着。宮津IC降りたところから、そこは被災地だった。歩道いっぱいに、畳、洗濯機、冷蔵庫、たんす、ソファー、、、が干してあるのではなく、使い物にならなくなって、捨ててあった。
宮津のボランティアセンターで注意事項等聞き、指示書を待つ。災害から、まだ間もないのに、よく、こんなに組織化したな、、、と感心。
4人一組で指示された民家に入る。私のチームはみんな一人できた人たちでできたチームになった。みんなさわやかで気持ちがいい。
担当した地域は、大手川周辺、京口地区。大手川といっても、川幅、わずか20mほど。これがあふれて、水深約1.5mほど水が街を覆ったのかと思うと自然って、恐ろしい。
まず、捨てるものをゴミ捨て場にもって行く。そして、泥出し。お家のお母さんが、どの植木を捨てるかどうか、迷っていらっしゃる。育てたものが、一瞬で泥まみれになるなんて、、、。捨てるに捨てきれないものもいっぱいあるのだろうな。。。
お母さんの決めた”捨てていいエリア”付近に息子さんのスノーボードが。。。
らっく「これもしてていいんですか?」
息子さん「そ、、、それはやめてっ!」
聞いてよかった^^;;;
メンバーに私よりだいぶお年を召した、女性の方がいらっしゃった。
泥かき最初にやってもらって、疲れた頃に私がかわろかな?っと思って、ショベルを渡したら、、、この方、「楽しくなってきた♪こつがわかってきた〜〜〜(はーと)」といいながら、どんどん土嚢袋に土をためるスピードが速くなっていく。ぜんぜんショベルを手放す気配なし!
午後からは、窓ガラスを洗った。50センチは水に漬かったと思われる後がガラスにくっきり。
洗いながら、「うちの窓も洗いたいぃ〜〜〜」といいながら洗う。下のほうには泥がこびりついている。
らっく「夜、水が満ちてきて、怖かったんじゃないですか?」
お母さん「主人は帰ってこれる仕事してないし、息子は仕事で福知山で帰ってこられないし、犬と2人きりで2階に非難していたのよ。犬が居たから、気を強く持っていられたけれど。。。」
らっく「え???おひとりだったんですかぁぁぁぁぁ。。。?」
作業終了の2時半になってしまった。あと、3時間くれ!って感じ。今ひとつ、やったという感じがしない。
最後に何て挨拶しようかな?でも、気を遣われたくないし、、、と思って、、、
らっく「お邪魔しました。^^」
おかあさん「お邪魔やなんて、、、」
らっく「今まで大変やったと思います。でも、まだしばらく大変だと思います。頑張ってください。」
おかあさん「ありがとうございました。思い出のものもいっぱい流れてしまいました。」
お母さんはそういって、目に涙を浮かべられた。その涙を見て、次の週も、ボランティアに行こうと心に決めたのだった。
らっく「お元気でいてください。^^」
おかあさん「私たちも、いつか恩返ししないとね。」
らっく「^^」(恩返しをしあうことで、世の中、幸せになるのよね。。。)
そう言っておうちを後にした。。
が、、、メンバーがついてこない。振り返ってみると、みんな自分たちが持ってきた機材を持っている。そうだった。今日はお邪魔しに来たのではなく、泥かきに来たのだった。(^^;
”お邪魔しました。”って言ったから、すっかり忘れてたよ。。。(おいおい、、、)

次の週は、兵庫県民としては、兵庫に行かなくてはと思い、神戸でボランティアバスを探す。しかし、、、神戸は休日にはボランティアバスが数少ない。何でや?
でも、豊岡行きのボランティアバスを見つける。
7時神戸駅集合。6時前に家を出て、コンビニでお弁当を買い、神戸駅に向かう。案外、神戸駅って、遠いのね。豊岡に10時に到着。バスの乗客全員で、有料駐車場の泥かきを命じられる。
駐車場へ移動途中、3-4mのところに水が波打った後があるのを発見。2階まで水浸しの家もありそう。恐ろしい。
車10台分ほどの駐車場の泥かきを、約40名弱で行う。って、すぐ終わりそうだけど、これがなかなか手ごわい。
底の砂利は残して、しかも、草が生えていて、泥かきの邪魔になる。流れてきた、木の枝とかも絡まって、うまく泥をかき出せない。
重機で泥を移動させるということだったので、一箇所に泥をバケツリレーで集める。超単純=しんどい作業が続く。
途中、雨が降ってくる。泥除けもかねて、合羽を着るが、暑い。汗か、雨かわからないほど、髪が濡れる。合羽は着るが、泥をいっぱいかぶり、泥の中をスライディングしたようなかっこになる。=泥だらけ。
お昼ごはんを近くの民家の屋根付き駐車場でとらせてもらう。駐車場の屋根には、これまた、土砂が溜まっている。
らっく「ここまで水きたんですかっ?」
お家の方「一番水が来ていた時は、この駐車場の屋根が見えなかったんだよ。どこまで水が来るんだろうと思うと、階段まで水の様子を見に行くのが怖かったよ。」
らっく「よくご無事で。。。大切のものとか、水に漬かっちゃったんですか?」
お家の方「ゆっくり水が来たから、2階に移動させる時間はあったんだよ。でも、今から思えば、あれも移動させておけばよかった、とか思うんだけどね。」
らっく「車とかは、、、?」
お家の方「車は2台あるけど、廃車だね。ボイラーも壊れて、お風呂も入れないし。まだまだ、これから大変だよ。」
ちょっと1日手伝っただけでは、何の足しにも助けにもならない程大変なんだと、、こんなにも生活を壊してしまうものなのかと、災害の規模を少し理解した気がした。
確か、重機が泥をももって行くはずだったが、重機の手配ができずに、2m程に積み上げられた泥を土嚢袋に詰め直す。はじめからそう言ってくれれば、、、^^;;;1時間半ほどかかって、やっとその山が1/3になったっところで、重機登場。あっさり、3往復で、泥は姿を消した。はぁ〜。。。
作業中、カエル発見。すると、隣で作業していた女の子が、「小学生に見せたろ〜。」といって、カエルをつかんでお母さんとボランティアに参加している小学生の男の子の元に。なんか、あったかぁ〜い気持ちになった。

ボランティアって言葉が、偽善者ぽく聞こえて、私的には好きじゃない。 自分のために、ある意味、自己満足のためにするのかもしれない。近くで困っているから、大変だから、ちょっと行ってみる的な感じで参加しているのだから。 あと、特に水害ボランティアの場合は、達成感と爽快感がなんともいえない。ある意味、一度行けば”病み付き”。近くで災害が起これば、”あ?私、呼ばれてる?”なんて思ってしまう。
友達や知り合いじゃなくって、全く知らない他人のことを思いやる、思いやれることがいいなと思う。

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