豆の挽き方について


 自由であっていい。コーヒーづきあい。

コーヒーは日常生活の身近な深呼吸。あれこれ理屈で飲むものではない、と「るびあ」は考えます。自由に、マイペースでたのしんでいただければ。ただ皆さんのご参考までに「るびあ」の提供している豆やコーヒーについてのあれこれをご紹介してみます。


 豆の挽き方について

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理想的には飲む分だけ挽くのがいいのですが、コーヒーミルをお持ちでない方には挽いてお分けしています。
コーヒーの本などには「挽きぐあい(粒子の大小)」は抽出する器具によって異なる、とありますが「るびあ」はそう考えません。

どんな器具を使おうが<豆は荒挽きにしてたっぷり使う>のがおいしさの唯一のコツと考えます。なぜなら同じ分量の豆を細かく挽けばなるほど味は濃くなりますが、コーヒーのいのちともいえる「香り」は細かく挽いたからと言って増すものではないからです。
しかし、経済性を無視するわけにはいきません。そこで「るびあ」では挽いてお売りする場合、お客様の器具には関わりなく、0.3 〜0.4 mmぐらい(正確には調整されたミルの目盛りで3)に挽いています。
これは<1杯分10g使用して飲むのに適した細かさ>です。ただ、特に荒挽き、細挽きとのご指定のあった場合はその通りにお応えしています。


 飲み方・淹れ方について

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コーヒーの飲み方にルールはありません。
たとえばブラックで飲むのが「通」だという考えもおかしいし、砂糖の量だ、ミルクの量だと言うのもおかしいと考えます。
コーヒーは頭で飲むのではなく鼻と舌で味わうものですから、砂糖を何杯入れようとミルクをたっぷり使おうと、貴方が今日このときいちばんおいしいと思う方法で飲んでいただければいいわけです。と言う私も自分のコーヒーを飲むとき人の倍ほど砂糖を入れるもので、それで私は満足しています。
また、抽出法にもこうしなければ間違いというものはまったくないと考えますが、ご参考のために、現在「るびあ」でやっている抽出のしかたをご紹介してみます。

 るびあの抽出法

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豆を挽く
  アメリカン 0.6mm 
  フレンチ  0.3mm 
  マイルド  0.4mm 
ペーパーに熱湯を通して
から粉を入れる
熱湯を別に用意した空のポットに移し変える
このポットは絶対最後
まで火にかけないこと
出来上がり量の半分ぐらいの熱湯を一気に注ぐ
粉全体に行きわたる程度のごく少量の湯を注ぐ
ペーパー内の湯が半分以下にならぬよう注意して数回熱湯を注ぎ足す
30秒間
そのままにしておく
1分間
そのままにしておく
出来上がり量の
半分
ぐらいの湯を静かに注ぐ
以後その湯量が半分以下にならぬよう注意しながら
2〜3回
湯を注ぎ足す
出来上がり量の
1/4
ぐらいの湯を静かに注ぐ
以後その湯量が半分以下にならぬよう注意しながら
4〜5回
湯を注ぎ足す
ペーパーの中にたっぷりの湯が残っている状態でドリッパーをはずす

来上がり

 なぜ炭焙きの自家焙煎なのか。

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「るびあ」では炭焙き(備長炭)で自家焙煎したコーヒーをお届けしています。 これは、
・コーヒーの味は<原料生豆と焙煎のしかた>でほとんど決まってしまいます。
 このいちばん重要な行程を他人まかせにせず自分たちでやることが喫茶店の責任と考えるからです。 また、
・<炭を熱源として使う>のは炭が他の燃料と比較して、燃焼時に出る水蒸気がたいへん少なく、赤外線が多量に出るのが長所です。
 この赤外線の働きによって、豆の表面だけでなく、芯まで充分に熱が通のです。 さらに「るびあ」では、
・炭の中でも最高品とされている<備長(びんちょう)炭>を使っています。
 この炭は一般の炭に比べて臭いがなく、大きな炎が出ず、それでいて火力が強く、火持ちが良いのです。
つねに<新しい豆による香りと味>をお届けするための自家焙煎。
 ただ日本国内を見渡すと全国各地に素晴らしい焙煎をやっている方がたが多く、私共はまだほんのかけ出しです。
 しかし現在は<腐った鯛より新鮮なイワシ>をというつもりで日々の焙煎を続けています。


 なぜストレートコーヒーをやらないのか。

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「るびあ」ではいわゆるストレートコーヒーをお届けしていません。 それは、
・多種類の豆を焙くとどうしても<売れない銘柄>が出てきて、その結果お客さまに古い豆を売ることになります。 また、
・ブルーマウンテン、モカなど、とにかく人気があって生産量の少ない銘柄は、実際は<コスト高でとても適正価格で販売できず>かといってその名を語っているだけの豆をお届けできないと考えるからです。

 なんでも有名な銘柄、高い値段がいいものだという方がいるのは悲しいことです。そうした虚栄心につけ込んだ<ニセもの>は決して長続きするものではない、と考えます。コーヒーでいうブランドとは、生産国の名前です。では国とは人間がかってにつくった区分けに過ぎません。本来、大地に国境などという線がないように、過度のブランド志向は、むしろ貴方の舌の貧しさを証明しているとも考えます。

るびあ創業者
従二 直彦