8/3

 シャロンにてブリーフィング。





 タスクは『
#2FIN#3JDG#4HWZ』のトリプルタスク。FINは指定道路(D5)から南から離陸しろとのこと。場所がわからないから地図を見ていたら、みんな一斉にシャロンから出て行ってしまった。
 置いて行かれた。遅れて離陸地を探しに行った。
 パスカルに地図で行きたいところを指示し、道が分からないのでお任せ!今日はチェイスカーを
1台にしたので、ファイナル時の心配はない(だぶん)
自分の“勘”を信じて!
 麦畑でパイバルを上げてくれた。良さそうなので
GOPassは麻衣ちゃん。麻衣ちゃんはビデオ・デジカメをぶら下げて重そう。


 
730 TAKE OFFして上昇、FINのターゲットを探すがアップダウンのある丘に隠れているのか分からない。1,000ftまで上昇し、もう一度地図を見て探す。周りの気球が高度を下げている。目を凝らすと目の前にターゲット。あわてて降下、急降下したくても借り物じゃできない。どうにか測定範囲内に投下できそうだ。測定範囲が半径150mと厳しいが300ft付近から投下。はいったかな?見ている余裕がない。
 次は
JDG。これまた場所がわからない。方向はあっているはず、でもわからない。ふと見るとまた目の前、FINよりは車が集まっていたので分かりやすかった。そう言えばターゲットはシャロンの会場だったっけ。早めに気がついたので慌てて降下する必要はないけど、手前の木が邪魔をしていて見えない。マーカー投下、20mぐらいかな。次はHWZ。ゴールはAB2つ。地図が読めない。どうやらAに近いようなので狙ってみる。エリアには入るかな?マーカー投下後、ランディング場所を探す。良さそうな麦畑があったので降下、少し風が速くなってきた。
 ちょっとハード。保って待っていようと思ったけど、引きずられたのでファイナル。麻衣ちゃんにクラウンのカラビナを顔に落とされた。今日、私はアザだらけの日!でも、昨日飛べてすっきりしたのか、今日のフライトは楽しかった。日本でしばらく集中したフライトをしていなかったので、心配だったが“唯”と同じだからかなぁ〜やり易い。ランディング場所は丘の上だった。



 でも場所がわからない。チェイスも来ない。無線で指示するが道が分かりにくいようだ。気球を目印にしても道が遠回りしているらしく、パスカルでさえも苦戦していた。雲がかかり、雨が降ってきたので急いで球皮をたたむが、すぐに止んだ。場所を教えようと周りを歩いてみるが目印がない。ロストだー!と思ったら到着。よかった。

 回収後、ガスの充填のため、ブロンザックへ向かう。ここで初めてランディングした場所が宿泊しているホテルのすぐそばだったことがわかった。
 飛ぶことに夢中でホテルがどこにあるかなど考えもしなかった。充填終了後シャロンへブランチとデブリーフィングに行った。ブランチは、アランたちと一緒。このときパスカルがアランに
Bad flight
と言っていた。「なんで?何かやっちゃった??」(このわけは午後に気が付いた)

 午後のフライトは“コニャック”。
 パスカルがホテルまで迎えに来てくれることになった。午前中のフライトでホテルの場所が分かったし、コニャックまでは遠いので
1台の車で行こうとの事だった。迎えに来るのが1630。それまで昼寝!そうしないと夕食時がとっても眠いのだ。
 16
30パスカルとナタリーが迎えにきてくれた。30キロほど離れているだろうか、遠い道のりだ。
 車内で午前中にぶつけた膝を見ていたら、パスカルに発見されてしまった。私はフライトすると、いつもどこかにアザを作る。だから日本人クルーは誰も心配していない。でも、パスカル・ナタリーは大変だと思ったらしく、薬を買ってくれた。「ありがとう」
 パスカルはちょっとした観光ガイドをしてくれた。さすがコニャック、ブドウ畑が広がってきた。突然、車を止めた。「何?」と思ったら、パスカルが看板を指差している。目をやると『グリニッヂ“
0°”ライン』だ。



「すんごい!」


 私たちが今まで飛んでいたのは“東経”、これから飛ぶコニャックは“西経”ということになる。大学の
OGOBの中でもさすがに西経で飛んだ人はいないだろう。その他にミッテラン元大統領の出身地なども通った。天気は良くない。たまに雨が激しく降っている。コニャックの町が見えてきた。大きな町だ。ランチサイトは町の中を流れる川沿い。途中、有名な結婚式場?公園?に寄ってくれた。ウェディングドレスを着たカップルが2組、写真撮影をしていた。テレビ撮影用のカメラで撮ったりしていたけど、こっちは日本より大イベントのようだ。
 しかし綺麗だったなぁ。パスカルは「結婚しないの?」と私に聞いてきた。
なんで私にだけ聞くの??
 さて、ランチに向かう。
2日午後にインフレに失敗していたミニチュアバルーンが見えてきた。ランチに到着。これまた凄い観客。ブリーフィング場所の横に成績が貼ってあった。見ると、横に「maker drop」と書いてある。「??」どうやらタスクシートに“GRAVITY”と書いてあったらしい。ここは日本じゃないんだよね、世界大会なんだ。気が付かなかった自分が情けない。せっかく採点エリアに入ったのに順位を下げた。これでパスカルが“bad flight”といっていた意味が分かった。あぁ〜ショック・・・。次は、タスクシートをちゃんと見ます。

 1900ブリーフィングが始まった。「No.9」をフランス語で「ナフ」と呼ぶ。だいぶ分かるようになったけど、油断すると呼ばれたことに気が付かない。タスクは『#5HZW3ゴールで1つはヘア気球。しかし風があるためデジットは発表されない。待機している間、セッティング。ところが、いつのまにやら再ブリーフィングが始まっていた。遅刻した。最後のナンバーが呼ばれたころに到着。やってしまった。ところが最後に「No.9」とこっちを向いて呼んでくれた。競技委員長は私の顔を覚えたらしい。
笑われた・・・。

 デジットが発表された。コニャックは地図上で北にある。そこでヘア気球が地図上から出た場合はタスクオールキャンセルになると決まった。
 ヘア気球が離陸した。
 車のホーンと共にグリーンフラッグがあがり、観客の拍手と歓声の中、一斉にインフレ開始。先に離陸したくないけど、勢いでインフレを始めてしまった。他のチームの比べると小さい気球なのですぐに立ち上がってしまう。
 ランチマスターが
O.Kを出すので2030離陸。もちろんPassは麻衣ちゃん。西の風が強い。地図を見て、ヘアを見て迷っていたら、間違えた。ヘアに焦点を合わせたが、すでに遅し。午前中の失敗もあるし、ここで挽回しなければいけなかったのだが、あせりすぎた?タスクはキャンセルした。真っ先に飛んでいった私はパイバルになったようだ。
 コニャックはアングレームと違い、緩やかな丘が中心になっていて、放射状に道が広がっている。周りはもちろんブドウ畑が多い。暗くなる前に着陸したいので、すぐに探す。地上には、放牧されている動物がいるが、あまり気球を怖がっていないようだ。他の気球は全く気にしないで近くに降りている。「いいのかな〜」とか言いつつ、私も近くを通過。平気みたい。薄暗くなってきた。麦畑を見つけたので高度を下げ、ローパスしていたらバラ線がゴンドラに引っかかった。バウンドしてユラユラ。下に目をやると・・・最悪!
“牛糞”発見!
でも、ランディング。ちょっと弾みをつけてしまったので、ゴンドラを倒してしまった。ファイナル
2050、チェイスカーも到着。借り物気球なのにどうしよう〜と思っていたけど、被害はゴンドラにチョット。半乾きで良かった〜。でも、アラン、ごめんなさい。

 一路ブロンザックへ。午前のデブリーフィングの時にステラに宗像さんがライセンスを見せてほしいと言っていたので、午後のデブリーフィングシートを出すときに見せた。すると、競技委員長が来て、宗像さんがPassなのか聞いてきたので麻衣ちゃんがPassだと言った。なんで?いまさら?
 どうやら韓国チームと間違えたようだった。韓国チームはレディースカップに出場しているのに隠れて男性パイロットを乗せていたのだ。私達日本チームもやっていると思われたのだろうか・・・。
 パスカルが一緒なのだからパスカルに聞けばいいのに。しかも、麻衣ちゃんは
ヒゲ面じゃないぞ〜!


夕食はパーティーといっていたけど、いつもと一緒?相変わらず美味しいけど。今日はアランたちと一緒。どうやらアランは恥ずかしがり屋のおじ様ということが分かった。その分パスカルがとっても面白い。
 今日のフライトはミスが続き、疑われるし、疲れていないけど、へこんだ。
明日は最終日。
 楽しもう!っと。

8/4へつづく・・・