横浜マリノス/試合観戦記/1998年


98.9.26 対アビスパ福岡 三つ沢

「 3年ぶりの首位奪取 」

 

 今日は天気が心配でしたが、試合開始前から細かな雨が降る非常に嫌な天気でした。しかし試合が終わって3年ぶりの首位という大きなプレゼントを貰いましたので、雨の中来て良かったと思いました。

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 家を出るときは雨が降っていなくて、今日は試合開始前に”マリノス秋祭り”と題してのイベントがあったのでその開始に間に合うように早めに家を出ました。途中で友人を拾って三つ沢へ並び列について程なくして秋祭りの入場が始まりました。三つ沢のバックスタンド入り口の近くを柵で区切ってチケットを入り口でチェックして中に入ります。イベントは大きく分けて3つ有りました。

 真心麦茶サービス、過去のマッチデープログラムや古いマリノスグッズの販売、そして皆さんお目当ての選手愛用品のオークションが有りました。入り口で麦茶やアクエリアス、コーヒーなどを配っていましたが、それには目もくれずオークション会場へ、早く入った人も考えは同じでオークションの舞台の前には幾重にも人に並びが出来てきます。脇のテントには司会の水沼さんや井手口選手、木島選手がいました。マリノスクイーンのかけ声でオークション開始です。司会進行が水沼さんじゃあ値段は天井知らずになるだろうと思っていましたが、初めのサイン入りTシャツは7千円位で落札されましたが、その後は一気に1万を越えてファンの熱気でオークション会場は盛り上がります、二部構成で行われたオークショですが、最初の部では能活のサイン入り練習着が6万4千円で落札されました。途中ゲストの木島選手や井手口選手が出て実際に着ている練習着やスパイクなども出してくれました。途中には昔のマリノスクイーンの制服なんかもオークションに出てきて楽しかったです。

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 第二部が始まる間にマリノスグッズのブースを見ると、95年優勝したときに写真集やTシャツ、昔売っていた文丈8番Tシャツやサイン色紙など懐かしい品が出ていて、そんな中から優勝したときにTシャツとアトランタオリンピックブラジル撃破記念Tシャツを購入してしまいました。

 そうこうしているうちにオークションの第二部が始まりました。小村選手や井原選手のサイン入りユニフォームや、俊輔のサイン入りTシャツや色んな選手のサイン入りボールなど色んな品がオークションにかけられます。第二部のゲストはサリナス選手とゴイコ選手でした。サリナスは結構日本語がうまくなっていて感心しました”ライシュウダイジョウブ”という言葉によると復帰も近そうです。第二部では城選手のサイン入りユニフォームがなんと7万円で落札されて、最後に水沼さんがかぶっていた帽子までオークション品として出してくれて。2時間弱のイベントは盛況のうちに終わりました。終わる頃から雨が降り出してきて列に戻るとすぐにポンチョを着ました。で入場していつものBブロック席に陣取って試合開始を待ちました。ここからが試合の模様です。

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 試合ですが、前節と同じくゴイコ出場停止の穴は遠藤が埋めました。しかしポジションは1トップのアビスパの中盤を押さえる役割として右サイドのボランチの位置に入り守備を重視します。あとのメンバーはいつもと変わらず、左記のフォーメーションを取ります。試合開始早々は、アビスパの藤本の右サイド突破が何度と無く目について危ないシーンも何回か有りました。神田が応対しますが回転の速いドリブルは足を出して止めることが出来ないのでコースを消しながら遠藤と協力して徐々に押さえて行きます。 

 試合中も間断なく降り続く雨の影響かパス回しにリズムが無くマリノスの攻撃もなかなかうまく行きません。特に城は足の痛みが酷いのか何度も右腿をさすっている姿が目に付きました。そんな展開の中、アビスパゴール前で何でもないハンドのファウルからマリノスがFKを得ます。ゴール正面若干右寄りだったでしょうか?いつもはバルディが蹴ることが多いFKの位置でした、ボールを置いたのはバルディでしたが、主審の笛が鳴って俊輔が1ステップで左足を振り抜いたボールは壁の上を越えてキーパーが伸ばした手の先を抜けてゴール右に吸い込まれていきました。俊輔はもう10センチポストに近い位置を狙っていたらしいですが、壁の上を抜けた瞬間”入る”と思った素晴らしいFKでした。先制した後も、中盤でゆっくりつないでいくいつものマリノスの攻撃が続きますが、そのまま試合終了。前半途中フェルナンドと足を絡めてイエロー貰った上野に対して後半に思わぬ出来事が起きました。

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 後半のホイッスルが鳴りすぐに右サイド深いところまでボールを持ち込んだ安永が1人交わしてグラウンダーのセンタリング。ニアに飛び込んだバルディにアビスパのDF3人にGKまで吊られて飛び出し、抜けてきたボールをファーにいた城が楽々押し込みマリノスが2点目を上げます。こうなるとあとは堅く守って安永のキープとバルディの展開でゆっくりと攻めるマリノス。特に安永は1対1での勝負ドリブルが増えて目に付きます。アビスパの攻撃も上野、遠藤に俊輔まで守備の意識を高くして堅い守りを見せます。そんな中で起きた後半23分、自軍ファウルで得たFKを上野が蹴り出そうとして、後ろのDFに任せたのを遅延行為と取られてイエロー。何か主審に言いたそうな上野。主審が手帳を確認すると”え、2枚目だ”というような顔をして、おもむろにレッドカード提示して上野退場。残り時間を10人で戦う事になってしまいます。慌てて中盤の選手をアップさせるマリノスベンチ、とりあえず安永をMFの位置まで下げて怪我で動きの落ちている城を1トップにして、俊輔、遠藤で中盤を見るような感じになります。しかし直後に左サイド遠目で得たFKのチャンスにバルディが蹴ったボールは軽〜い放物線を描いてゴールの中へ、ゴール前でGK塚本君がキャッチできずに弾いたボールを再び抱えた時には体と一緒にゴールに入っていて貴重な3点目を上げました。その後きついマークで苛立っていた城がイエローを貰ったりしましたが、その城と寺川が交代で入り守り抜き、勝ち点3を得ました。

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試合直後、ハーフタイムで広島に敗けていた浦和が負けて、名古屋も勝ち点1しか追加出来なかった事を場内アナウンスで知らされ1162日ぶりの首位に立ったことを知りました。雨の中”マストよ〜なびけ〜よ〜♪”のコールがいつまでも続いてる中スタジアムを後にしました…

 

〜fin〜