シグマリオン3


シグマリオン3に関して

やっと出ました。シグマリオン3(笑)
日々の日記に書いているように、私がどれだけシグマリオン3を狂喜乱舞して使っているかわかって頂けるのではないでしょうか?
あらかたの欠点がなくなって使いやすくなったシグマリオン3はシグマリオン2の様にJornada720に舞い戻るような事もせずに完全に決別しました(笑)
って事で今回は覚え書きということも兼ねてレポートを残しておきます


CPUに関して

シグマリオン3はXscale400MHz(PXA255)ってことでARM系のCPUです。
体感的には画面の広さに比べて体感スピードも速くなっています。
現状での不満点は動画表示時にパフォーマンスが弱いということでしょうが、それをこれに求めるのは少し酷かもしれません。
また、アプリケーションの切り替え時(他のアプリケーションが終了した後に元のアプリに戻る場面など?)にもたつく場面が多々あります。
何が引っかかっているのかわかりませんが、PCでいうところのスワップが発生でもしているのでしょうか?(苦笑)

それ以外は結構快適に動作します。

しかし、アプリケーションソフトウェアとしては旧来のシグマリオンと違い、MIPS系からARM系に変わっていて注意が必要です。既にARM系のソフトは増えてきているのであまり問題はありませんが、今回からOSがWinCE3.0 Handheld/PC2000からWin CE.NET4.1というモノに変わっていて、意外にこれがアプリケーションの継承を阻んでいます。
裏技で既存のソフトをインストールしてみるということが出来ますが、それでも完全対応じゃない場合や別途DLLが必要な場合があるので、プレインストール以外のソフトを導入される方は正式にシグマリオン3対応のバイナリーが出るまで待つ方が無難です。
そう言う意味では微妙な位置にいるPDAとも言えます。


メモリに関して

内蔵メモリは64MBあり、プログラム実行、記憶領域にそれぞれ32MB割り振れる為、実用上ほぼ問題はありません。

ただ、mobile Costomなどのアプリケーションを実行するとキャッシュが貯まりまくりますのであっという間に10MBは消費してしまいます。
こまめにキャッシュを削除する方法などが必要なのかもしれません。

外部メモリーに関してはCFスロットとSDメモリースロットが両方搭載されているのでシグマリオン2からの欠点は克服されました。
自他の小説データ、メールデータ、辞書データ、動画データなどはSDに入れておき、空いたCFにてPin Freeを刺すことが出来るようになっています。
その点、Jornada720のアドバンテージはほとんどなくなりました


キーボードに関して

キーボードですが、キー配列はシグマリオン3から変わっていません(苦笑)

キータッチの感覚は個人的には堅くなったなぁ〜〜と思うことが多く、世のレビュー記事とは反対にもう少し軽く押しても入力して欲しいかな?と思います。
たまに入力した文字がポロポロ抜けたりします。
私が確実に押し切らないのが悪いんですけどね

キー配列の変則な件に関しては完全に慣れしかないのですが、最近はもう慣れました(笑)


液晶

液晶は奇麗です。マジです
液晶の解像度から640×240から800×480に増えて、しかも半反射液晶TFTに変更されたことにより、単にIEでWEBを表示させただけではノートPCに勝るとも思わない表現力を得ました。
これでWEBサーフィンをしても全く遜色はありません。
多分、旅のお供ではこれ一台で済むのではないでしょうか?

さらに嬉しいのは日中の屋外での見やすさの向上です。
少し前の液晶は日中に日陰でも周りが明るいとほとんど画面が見えなかったのですが、今回のはかなり見やすくなっています。
日中で電車待ちなどをしていてもちょっと木陰に入ればまず問題なく作業が出来ます。

一番惜しいのは、解像度が上がっていないのに液晶のインチ数があがっていないこと。
この為に液晶のフォントがとても小さくなってしまって読みにくくなったことです。
(特に机においたりすると豆粒みたいになって見えない)
一応フォントサイズを変更するツールはありますが、アプリケーション自体がフォントを決めうちしてデザインしているモノが多い中、全部が表示されないアプリもしばしば。
出来たらもう一回りインチの大きい液晶を搭載して欲しかった(サイズ的にも入りそうだし)のですが、まぁ価格との問題もあって仕方がなかったのでしょう。

最近はフォントの調整でだいぶ慣れました


サイズ、インターフェイスなど

気に入っているのはこのサイズです。シグマリオンから奥行きが若干増えましたが、厚さは圧倒的に減りました。手に持つとこの薄さは感動モノです。
特に本体を持ったまま親指タッチをするものとしては、本体裏のわずかなくぼみや電池の膨らみすら持ちやすさを演出しているように思えます。

見た目大きいように見えますが、この薄さがあればバックのスキマに忍び込ませるのに苦ではなく、持ち運びにもあまり苦労しません。まぁバックとか持たない人には小さいPDAの方が良いでしょうが。

サイズのしわ寄せを食らうようにして短く細くなったスタイラスです。
しかし、気持ち自分にはこちらの方が扱いやすくなったのは気のせいでしょうか?(笑)

あとその他のインターフェイスですが、PCとの接続はUSBに完全対応になりました。
またコネクタはmini-Aという形状になりました。
PC接続用のケーブルは別売りで高価(5000円程度)なのですが、実は市販のUSBケーブルでも接続できることは知られています。
mini-Aが付いたケーブルなら多分何でも接続できるので試してみて下さい。
市販で1000円未満で買えます。
私はカードリーダー(TDKのやつ)用のケーブルを使用しています。

反対に割を食ったのはPHSなどの接続ケーブル。
ケーブルそのものがUSB−RS232Cの変換チップを内蔵せざるを得なくなったのでしょう。
PHS用のケーブルが1万円・・・
素直に@Freedを買おうと心に決めました(爆)


付属ソフトに関して

まずはPoketIEですが、ver5.5相当となり再現性は高くなりました。
ほぼほとんどのWEBページを見ることが出来るでしょう。
ただし、FlashとJavaは見えません。
けど、これは考えによっては有利に働くかもしれません。
モバイル時に読み込みの重いFlashやJavaは必要か?と思いますので、対応していないなら読み込まずにページも軽くなると思うのですが・・・どうでしょうか?(笑)

次に大きいのがPicselBrowserです。
これは非常に高性能のファイルビュアーでHTMLやワード、EXCEL、PDF、パワーポイントなど表示できます。
しかも面白いのは拡大縮小が思いのままでかなり奇麗に表示できます。
惜しむらくはHTMLでの再現性が不十分(背景画像がタイルで表示されない・・・)
私はメインのブラウザーにしてませんが、やはりPDFなどを表示するときに非常に便利です。

WMPですが、今回は動画にも対応しました。
母艦でPocketPC用にWMV形式を作ったファイルを再生できます。
またmpegも再生できますが、やはりマシンパワーが不足するのか、画像が小さくないとコマ落ちします。専用回路などでなんとか頑張って欲しかったところです。
折角800×480の画面サイズがあるのだからと勿体ない思いがあります。

それ以外の付属ソフトで活用しているのはあまりありません。
しかし、mobile Customで無料DL出来るツールとして次のツールがあります。

■リモートデスクトップ
 母艦がWindows XPpro SP1ならシグマリオン3からリモートアクセスが出来ます。
この液晶サイズなら出来ることでかなり実用性があります。
ただし、アカウントは別口に作った方が無難です。
デスクトップの設定とか共有する場合、画面の配置とかも一旦800×480にそろえられてしまうからです(苦笑)

■ATOK pocket for Sigmarion3
 何でこれを最初から付けなかったんだ!と小一時間(以下略)
っていうか、裏技で市販のATOK pocket for WinCEという噂で思わずパッケージ版を買ってしまい、その後mobile Costomから無料DL出来ると知って嬉しいやら悲しいやらの声が撒き上がっているという(苦笑)
ちなみに初代Cassiopeiaの頃からパッケージ版を購入していましたので最初はそれを使っていました。
なお、WinCE版(PocketPC版にあらず)ってメーカに見捨てられた製品としてもう機能追加などされないと思っていたのですが、なんと推定変換という新たな機能が追加されていました。
まぁPC用のモノと違って使いにくいのですが(苦笑)

■SpreadCE
 今回、PocketExcelが削除されたんだけど、これだけはドコモも見誤っていたようで、意外にExcelを編集したいという人は多かったみたい(ワードはどうでも良いのか?(笑))
その声に押されてシェアウェアである著名である本作が無料DLされたのは太っ腹としかいいようがありません。
とはいえ、既にDLしてシェアウェア料金を払ってしまった人達の(以下略)


便利な機能、裏技

■Active Syncに関して
 PHSとか持っていないのでネットに繋げない!mobile CostomでDL出来ない!
とお嘆きのあなた、
今回のシグマリオン3から母艦経由でインターネットに繋げることが出来ます♪
やりかたは簡単で、USBでかまわないので母艦にActive Syncで同期状態にします。
この状態でネットワークに繋げればOK
母艦経由でインターネットに繋がります。
この機能を使えば、大きなファイルをDLするときは母艦を使うって事が可能になります。

■H/PC2000のソフトをインストールする方法
 多くのH/PC2000の頃のプログラムはCAB形式で配布されていることが多いです。
もしくは入手したプログラムを解答すればこれらのファイルが存在する事があります。
これらのCAB形式のファイルをシグマリオン3に転送、シグマリオン3側から実行すればプログラムのインストールが出来るわけですが、悲しいかな、実行している最中にOSのチェックが入って実行できません(泣)

しかし裏技があり、
このCABファイルをバイナリーエディターで開き、11 0Aというのを検索し、この2バイトを20 07に変更すると言うものです。これをシグマリオン3に転送すればシグマリオン3でインストールが可能になります。
ただし!
これでインストールしたプログラムが正常に動作するとは限りません(苦笑)
ダメなモノはダメで、追加でDLLを加えないと動かないモノもあります。
今回はそれ以上は取り扱いません。多分難しすぎるでしょうから


活用しているソフト

■Pocket IE
 まぁ一番WEBが見やすいのはこれなんですよね(笑)

■ATOK pocket for Sigmarion3
 前出ですが、辞書を延々と前機種から引き継いでおります

■Pocket WZ editer 2.07
 ほとんどキラーアプリと言われていますが、これがちょうど良いエディターがなかったんですよ(血涙)
 通常では実行出来ませんが、ビレッジセンターにてシグマリオン3用のαパッチが配布されています。これをver2.07のCDイメージ内、ARMのフォルダ内にあるプログラムと差し替えてセットアップを実行すれば無事にOKです。
これが使えないうちは辛かったです。PWZ2と同じように便利に使えるエディターって結構ないんですよねぇ(苦笑)

■システムハウスの辞書
 とりあえず上記の裏技でインストールできました。ただし、セットアップのセットアップまで(苦笑)
セットアップ自身は実行できませんでしたが、プログラムは展開されていてそれを実行すればそのまま動きますので適当なところにフォルダに移動させましょう。
で、辞書とかの登録は前回解説と同じ方法で実行できます。
ただし、終了時エラーが出るというおまけ付きですが(苦笑)
対応してくれたりはしないだろうか?システムハウスさん・・・(爆)

■レジストリエディター
 私はTascalRehEdit_HPCを使いました。旧ARM版でも展開後は普通に使えましたが、今ならシグマリオン3版が出ているのでそちらを使いましょう

SmallTweak
 これはシステム変更用のツールです。まぁあまり使える設定は少ないのですが、普通に使えています。私はALT+半角を変換キーへ変更するのを使っています。

ぽけギコ
 2ch用ブラウザーです。なぜかActiveSync経由のインターネット接続では自動で繋がってくれないのが不便といえば不便ですが、ARM系のプログラムを解凍して実行すれば普通に使えます。

■バッテリ監視
 私はGSBatteryMonitor_TSYを使っています。
動作時間の表示(充電時には時間をリセットできるのでバッテリでの動作時間の目安になります)
また、RAMの使用量なんかもわかるので結構便利です

xclkcfg
 クロックアップツールです。ご使用は自己責任で。
 ただ、533MHzまでクロックアップ出来るという報告もあり、ある程度安定しているという話もあります。ただし、クロックアップした場合、いろんなところに無理をさせるので、最悪データ破壊の危険も考えて無茶はしないようにして下さい(苦笑)

■リセットツール
 リセットボタンが本体裏側にある為、リセットしようとすると面倒です(jornadaはキーボード側にありました。)
で、これをプログラムでやってしまおうというのがリセットツールですが、
私はここのRESETツールを使いました。ARM版がそのまま使えます


@Freedに関して

シグマリオン3唯一の欠点が、モバイル用のキャリアがドコモしか使えないって事
まぁそりゃドコモが自社のFOMAやPHSを使わせる為の値段設定で売っている戦略商品なのだが、それもシグマリオン2では甘いチェックでAirH''とか使えていたりしました。
ですが、今回のシグマリオン3ではかなりチェックが厳しく、現状ではBlietooth経由で繋がる方法以外ないらしい(苦笑)

まぁ私は主にデスクトップでの定額アクセスを目指して素直に@Freedに入りました。
出かけるときにはPHSのCFカードを持ち歩いています。
逆に調べモノをしたいときはいつでも調べられるというのは気持ちいいですね

@FreedはドコモのPHSの定額接続サービスなのですが、AirHに対する利点は
・64Kbps以上のスピードではAirHより安い(月\4,800-)
・回線接続なので接続してしまえばスピードが速い(実質50kbpsぐらいでる)
・しばらく使わないとドーマントに入る(内部的には切断して回線を開放する)
 え?何が利点だって?
 だって、使っていないとき外部からアクセスされないじゃないですか(笑)
 反面、インスタントメッセージが使えないなどの弊害はありますが

欠点はやはり移動中の接続が弱いことです。
試してみましたが、山手線みたいにスピードが乗らない期間ならある程度接続は頑張っているようですが、やはり切れます。でも使い方として駅の前後でページを読み込み、走っている最中は読む・・・というスタイルで使えば問題ないかと。

また、うちで使用する分には問題なく安定接続するのでアナログ回線(未だにアナログ回線なんですよ(苦笑))より快適だったりします。


まとめ

ともあれ、この機能で5万円台は大変嬉しいところです。
今ではすっかりお気に入りです。
このシグマリオン3からいくつもの小説が紡がれることをご期待下さい(笑)