大沢樹生
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98/08/19 酔夢夜景
8/19 光GENJIのお誕生日
 せっかくのお誕生日に誰の顔も見ないのは寂しいので、樹生の映画を見に行った。その内容と絡めてお誕生日の更新をしようと思っていたのだが、「酔夢夜景」はレイトショーであった。夜の11時に新宿で見終わって、どうやってその日中に更新するのか。しかたないので、日付の表示はちょっと姑息な手を使ってしまった。今日だけなのでご了承願いたい。

 事前の情報通り、樹生の役は路上のアクセサリー売りであった。出演時間約30秒。チラシに名前がクレジットされないくらいなので、ま、そんなものか。あやしげなカッコであやしげに道ばたに座るあやしげなヒトを見て、「あら、いつもの樹ちゃんだわ」と思ってしまったのはどういうことだろう。ついでに、またもやレイトショー、しかも夜の9時半始まりってのはいったい。骨の髄まで樹生であることよ。いいけど、別に。樹生だから。

 あの日に生まれた子供がいたら、その子はもう小学校も高学年だ。ミルクを飲んでひたすら泣いてただ眠るだけだった小さな命が、立派に物事を考える人間になっている。時というのはただ流れるだけでなく、その流れの中でいろいろなものを変えていくのだ。
 十代だった樹生ちゃんが、いまや子持ちのパパである。スーツ着てカッコつけてたお子さまだった彼が、小汚いカッコの端役で妻と一緒に映画に出ている。何とも不思議な気がするが、それが時間というものだろう。

 11年前の今日に始まった夢は、私たちを存分に酔わせてくれた。いまもまだ、その夢を忘れられずにいる。あの子たちがいる限り、この夢は終わらない。
 樹生のスタイルは、時と共に変わっていった。
 でも、そのスタンスは、時だけでは変わらない。
 「樹生だからねえ」と言いながらため息をつく、そのため息にさえ愛しさを感じるのは、あの頃に見た夢と同じだからだ。
 変わったもの、変わらないもの、全部含めて。
 今年もこうしてお誕生日をお祝いしてる私が、ここにいる。

 お誕生日、おめでとう。



98/03/08 はみだしちゃった人
3/2 痛快!バツイチ・トリオ 女だけの便利屋奮闘記 出演
 今回の樹生の役は、お金持ちの一人息子。実力者である祖父に「何しに来たんじゃ!」と怒られたりするし、愛人をネタに父親から大金を引き出そうとしたりする。その上、ヤクザモノ風の男に借金の返済を迫られて、あげくに継母にまで手を出そうとした。
 安手のサスペンスドラマによくある、安直な設定である。
 あまつさえ、彼は犯人の秘密をかぎつけて脅し、逆に殺されてしまうのだ。定石ここにきわまれりという感じがしないでもない。まあ、あの手のドラマはそんなものなのだろうけど。

 しかし樹生がまた、これによくはまっていたというのが、涙をさそう。例のくねくねした身のこなしもそのままに、「ぅおれぅは、くぉのうちのむすくぉだぜぃ(訳:俺はこの家の息子だぜ)」なんて言うもんだから、いろんな意味でくらくらしてしまった。全然変わってないわね、樹ちゃん。成長してないってことかしら(^^;)
 前に天性の子悪党と書いたが、まさにそう。キング・オブ・ちんぴら。まったく誉めてないやね(^^;)

 樹生は比較的いろんな役柄をやっていると思っていたが、考えてみるとどれもひとくくりにできる一面がある。「日本製少年」にしろ、「悪の華」にしろ、「GOING WEST 西へ…」にしろ、まっとうに生きてる普通の人間の役ではない。どこか「はみだしちゃった人」の役だ。内海光司に来る役が地道に人生生きてるような堅実な人間の役ばかりなのと好対照だ。
 「ピエタ」に至っては、時間の流れからもはずれた、人間なんだかすらもよくわからない役だったし。まさに「はみだしちゃった人」の究極の形だろう。

 ごく一般的なドラマの場合、「はみ出した人」はかなりの確率でちんぴらだ。「ピエタ」みたいな設定自体が特殊なもの以外、樹生の役が常にちんぴらなのは、「はみ出した人」の運命なのかもしれない。
 はみ出した人だからそんな役しか来ないのか、それとも、そんな役ばかりやってるからはみ出した人の印象が強いのか。タマゴが先かニワトリが先か。ムズカシイ問題だ。

 それが彼の売りだというのなら、それも良かろう。だったらいっそ、小悪党なんてちんけなはみ出し方ではなく、変質者だの宇宙人だのタイムトラベラー(笑)だの、思いっきりはみ出した役もやって欲しいモノだ。あ、異常者な殺人鬼はやったね、昔。あれはあれではまっていたよな、うん。
 定石通りの小悪党を演じている暇があったら、もっともっとヘンさを強調して、強引にでも何でも売り込めばいいのだ。半端なサスペンスドラマで半端な悪党を演じてるなんて、キング・オブ・ちんぴらの名が泣くぞ。そんな名前はいらないかもしれないけども。

 まあね、何が不満て樹生の役が1回限りの役だったってことなんだけど。死んじゃったんだから、もう絶対にあれがシリーズになっても出てこないもんね。
 晃の一郎ちゃんや立花明みたいに、シリーズキャラクターとしてこの先のお仕事につながっていくようなものであれば、それなりに納得したのだろうと思う。たとえば、萬田久子さんに憧れる近所の小僧っ子とか斉藤陽子さんにプロポーズする味方の刑事とか、ね。
 テキ屋のしんちゃんシリーズは、もう終わってしまったのかしら……。

 この先、芸能界からだけははみ出さないでね、樹生ちゃん(^^;) そんなことになったら私たち、あなたの顔も見れなくなってしまうから。
 光GENJIからはみだしただけでも、もう充分さ(ヤバッ(^^;))


PS 放映から1週間も経ってしまった……。最近更新が滞りがちですいません(^^;)



97/11/09 GOING WEST 西へ…
淡島千景主演の同名映画に出演。11/5銀座にて鑑賞。
 樹生、見直したぞ(笑)
 この前に見た映画が「悪の華」だったこともあり、正直「この先役者としてやってくのは辛いのでは……(^^;)」と人ごとながら心配だったのだ。
 が、しかし。
 この「GOING WEST 西へ…」は、実にいい出来だった。

 まず、物語として良い。淡島千景さん扮するおばあちゃんが、老人を邪魔にする周囲から逃れ、初恋の人に会うためにミニクーパーで四国へ赴くという、一種のロードムービーなのだが、このばあちゃんが実にいい味出してるんだな、これが。亭主に先立たれて下町でひとりお店を営みながら、背中に漂う寂しさを酒とたばこでまぎらわす。それでいて強く雄々しく生きてる、元気で健気なおばあちゃんの、ほんの小さな心の隙間が今回の旅の始まり。いやもう、老いの哀愁と人間の強さを、ちょっとした仕草や言葉使いで表現するお芝居と演出の、素晴らしいことってばなかった。

 で、樹生ちゃんの役柄は、老人ねらいの詐欺商法でばあちゃんの友人を死に追いやったセールスマン。会社の金を持ち逃げする途中でばあちゃんに見つかり、ひょんなことから恋人とともに四国まで同行することになる。最初は疎ましく思っていたけど、ばあちゃんの生き方と考え方に、だんだんと心を開いていき……、と書くとちょっと陳腐だな(^^;)
 まあとにかく、金を持ち逃げしたはいいが兄貴分に追われてビビリまくり、恋人にも愛想を尽かされそうになっているという、悪党になりきれない半端モノのちんぴらの役だ。こういう役をやらせると、樹生は実にのびのびとして見える。生まれ持った素質が「小悪党」、ということだろうか。あんまり誉めてないな、それ(笑)

 表情がくるくると変わる。笑い顔、怒った顔、睨んでみたり、おどけてみたり。樹生の持ち味のひとつのひょうきんな部分が、ずいぶんと生かされていたように思う。ばあちゃんと顔を見合わせて笑う、はしゃいでガードレールの上から飛び降りる、ばあちゃんをおぶって浜辺を歩く、兄貴分につかまって情けない顔で謝る。どの表情も実に「らしく」て、いかにも「ちんぴら」だった。悪になりきれない小悪党というか、ハンパしか出来ない落ちこぼれというか、そういう役がものすごく自然で、生き生きといていた。全開の笑い顔が子供のように無邪気でかわいかったなあと思うのは、ファンの欲目だろうか(笑)

 それにしても、ミニクーパーを壊したトラックの運転手は、なぜばあちゃんたちを放っておいたのだろうか。最後に子供が産まれたと手紙を書いてきた樹生、兄貴たちは許してくれたのか? 警察とかは? と、いくつかの疑問は残った。全体的にはよく出来た脚本だったと思うが(ハーモニカの使い方は秀逸!)、細かいツメがちょっと甘かったな。まあ、それを補ってあまりある映像と演出だったから、よしとしよう。各地の名所をとても綺麗に映像化していたしね。夕暮れの瀬戸大橋、樹生の足の長さとあいまって(笑)、すごく「絵」になっていたよ。

 樹生は比較的、いろんな役柄を演じている方だと思う。「日本製少年」も「ピエタ」も、キャラクターとしては全然違ったし、今回の役もまた感じの違った人物像の役だった。いろんなものに挑戦するのは彼自身にとっていいことだと思うし、見てる方もいろんな姿に会えるのは嬉しい。嬉しいが……樹生、頼むから脚本選んでね、と時々思うのは何故だろう(^^;) やはりコワクて「鍵」は見に行けなかったあたりが理由だろうか(笑)

 関係ないけど、ばあちゃんの孫・ヒロシの役の子は、何て名前なのかしら。実にいい味をだしていた。これから役者としてやっていくならちょっと応援しちゃうかも(*^^*)……なんて思いながら、どっかで樹生もそう言われてたりするといいなあと黄昏れる、晩秋のある日だった。


97/09/20 悪の華
 かつて麻薬スキャンダルのために服役していた男・津島。だがそれは、大手芸能プロダクションの社長・花山に陥れられたものであった。新城と名を変え、新たな芸能エージェントを設立した男は、次々と花山のタレントを失墜させていく。花山と、裏切られたかつての恋人に復讐するために……。

 黒のスーツに黒のロングコート。ポケットに手を入れながら颯爽と街を歩く樹生がロングショットで写った時、「夜の銀座を走ってたどりついた甲斐があったわ!」と心の中で叫んでいた。新城の樹生、すごいかっこよかったのだ!
 なんと全編、彼は黒系のスーツで決めている。ロングコートやらワインレッドのシャツやらで、やり手の芸能プロの社長を演じている彼。やっぱこの人、スタイルいいわあ。コートがすごい似合うのだ。笑顔の奥に復讐の青い炎を隠し、平然と花山のタレントのスキャンダルを作り上げていく様は、いまテレビでかかってる「ジェネX」の彼とは別人のようだね(笑)

 「日本製少年」にしろ「ピエタ」にしろ、彼の役はわりと等身大な青年だった。だからジーンズにTシャツといった格好が多かったし、髪もふりみだしていた。ピエタの舞台挨拶の時にスーツを着ていて、「うわ〜かっこいい! スタイルいいわ!」と感動したモノだが、今回はそれが1時間20分全編にわたって見られる。多少髪は長めだが、それでも普段よりは短いし、比較的まとめているように思う。要するに、久々に見た「きれい系な格好をした樹生」だったわけだ。こんなにたくさんスーツ姿の樹生が見られただけで、1700円も惜しくなかったね、私は(笑)

 でも、ごめんね、樹生。内容に関しては私、……なのだ(^^;) ラストも「え? これで終わり?」って感じだったしね(^^;)
 2週間だけ単館でレイトショー。日祝休映。やっぱ樹生だなあ(^^;)

 関係ないけど、先週のヤンジャン(だったかな?)で、グラビアが建みさとちゃんだった。で、後ろのページに大石恵ちゃんのカラーも1ページあった。ジェネXとカンジャニナイトで、それぞれ樹生と内海と共演している女の子たちだ。
 思えば遠くに来たモノだなあと、ぼんやり思った私であった(笑)


97/08/04 ライブ雑感
 この日は渋谷クワトロでライブ。おしゃれ系のライブハウスなので、そんなに広くもなく狭くもなく、椅子もあれば1ドリンクもついてるという、ババアの私にはありがたい場所だ。
 今回のライブは、「F・E・N」という大人のロックバンドがついてくれて、なかなかロックンロールしている。前は、どーも歌謡ロックというか脅かし系というか、ちょっと聞きづらい感じだったが、今回は素直にロックだ。本人も「こういうのがやりたかった」というだけあって、気合いの入ったボーカルだった。
 それにしても、樹生、かっこよかった。髪を伸ばして無精なカッコしてる彼はあんまり好きじゃなかったのに、やはりナマで見るといかん。初っぱな、ストレートジーンズに白のタンクトップ、赤のチェックのシャツにグラサンかけて出てきた彼に、思わず「かっこいい……」とつぶやいてしまった。不覚(笑)
 しかし。しかし、だ。彼は相変わらずおバカさんであった(笑)
 MCで、バンドのみんなと合宿した話をしてくれたのだが、雪の降る河口湖だか山中湖だかにチェーンもつけないアメ車で行って、しかも道を間違えたとか。雪にハマった彼はそこらへんの枯れ木やら何やらをタイヤの下に詰め込み、むりやりエンジンふかしてようやく脱出したそうだ。
 あと、息子に捧げた彼作詞の英語の曲があるのだが、「英和辞典ひきながら必死で作った」とか。英語の作詞ってとこまではかっこいいのに、英和辞典。しかもそれをMCで言うなんて。
 人間て、いくつになっても、たとえ人の親になっても、本質は変わらないものなのね、と妙に納得して帰ってきたのだった……(笑)

 そういや、ステージ正面の椅子のある席に、舞ちゃんが来てた。女優さんというのはほんとに顔が小さくて、華奢で綺麗だ。あんなかわいいのに、ほんとに樹生でいいのか、舞ちゃん(笑)
 樹生は照れくさいのか、ライブの間中その方向は見なかった。でも、時々盗み見た舞ちゃんは、頬づえをつきながら楽しそうにしていた。あれが、あの夫婦の日頃からのスタンスなのかもしれない。
 ほんと、いい嫁をもらったね、樹生(笑)

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