邦題
原題	OUT OF MIND
制作年	1998年
制作国	カナダ
制作社	CINE QUA NON FILMS
監督	レイモンド・セントジェーン
制作・総指揮	マイケル・ウーレット
原作・原案
脚本	フィリップ・ラレット
出演	クリストファー・ヘイヤーダル アート・キッチン ピーター・ファブリッジ ピエレー・ラブランク ミハエル・シネリンコフ
映像情報	カラー・モノクロ／56分
ビデオ情報	ANTENNA/Orange 4
【ストーリー】 　ランドルフ・カーターのある年の誕生日、失踪したはずの伯父ジョージ・エインジェルからネクロノミコンが届けられた。カーターはネクロノミコンをひもといた日から不思議な夢を見るようになり、現実の彼の周囲には怪しげな人物が現われたり、奇怪な事件が発生しはじめた。そしてついに、カーターは夢の中でラヴクラフトと出会うのだが・・・。
【コメント】 　ランドルフ・カーターシリーズで綴ったラヴクラフト小史といった形の、ドキュメンタリータッチの作品。ヘンリー・アーミティッジ博士やハリー・ウォーレンたちも登場し、カーターとエインジェル、ネクロノミコンをめぐってちょっとしたミステリーを巻き起こしますが、ことに「ランドルフ・カーターの陳述」の下りはすばらしいの一言につきます。 　このような作家自身を登場させるスタイルには、実際に洒落で作家仲間を登場させたラヴクラフトと仲間たちの作品を彷彿とさせられますね。それに何よりも、これまで演じられたうちで最も本人に似ているのではないかと思われるラヴクラフトがすばらしく、自身の原稿を読む姿には往年のラヴクラフトを垣間見ることができるでしょう。 　ラヴクラフティアンにとっては一見の価値ありなのですが、さすがに国内では販売されていないのが残念ですね。海外通販も辞さないという方は、是非とも入手してみてください。そして、森の中で独り邪神の名を口にするラヴクラフトの姿を御覧になってください。