邦題 |
ラスト・ウェーブ |
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原題 |
The Last Wave |
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製作年 |
1977年 |
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製作国 |
オーストラリア |
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制作社 |
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制作 |
ハル・マッケルロイ |
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監督 |
ピーター・ウィアー |
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脚本 |
ピーター・ウィアー トニー・モーフェット ペトル・ポスペク |
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原作 |
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出演 |
リチャード・チェンバレン |
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映像情報 |
106分/カラー |
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【ストーリー】 ある雨の降りしきる夜、小さな酒場で起こったアボリジニ同士の些細な争いは、殺人事件へと発展した。被告のアボリジニたちの弁護を引き受けた弁護士デヴィッドは、彼らの一人クリスに導かれるようにしてアボリジニの間に伝わる世界終焉の予言を知る。そして降り続く雨はその色を不気味な漆黒に変え、オーストラリアに巨大な津波が迫りくるのだった。 |
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【コメント】 人知れず巻き起こるクライシスの静かで不気味な雰囲気がいいのですが、あまりに静かすぎて盛り上がりに欠けるのが難点といえなくもありません。さらに、アボリジニについてあまり深く掘り下げられなかったうえにオーストラリアの雄大な自然がいかされず、激しいヒョウや降りしきる黒い雨などと期待させられるわりには、スケールは大きいけど小さな話しに終始してしまったのが惜しまれます。世界の終末の恐怖というよりも、その終焉を夢の中で垣間見る弁護士の孤独感がひしひしと感じられる作品でした。土着的な信仰と世界の終焉が描かれるばかりではなく、この「恐ろしい夢によって知るべきではないことを知ってしまう」ことは、まさにラヴクラフティアンの作品と評されてしかるべきでしょう。 |