邦題 |
悪魔の宴 |
|
原題 |
Curse of the Crimson Altar |
|
製作年 |
1968年 |
|
製作国 |
イギリス/アメリカ |
|
制作社 |
タイゴン・ブリティッシュ |
|
製作 |
ルイス・M・ヘイワード |
|
監督 |
バーノン・ソーウェル |
|
脚本 |
マーヴィン・ハイスマン |
|
原作 |
魔女の家の夢 |
|
出演 |
ボリス・カーロフ |
|
映像情報 |
89分/カラー |
|
【ストーリー】 失踪した兄を探してとある家にやってきたロバートが遭遇するのは、魔女の夢の恐怖・・・なの? |
||
【コメント】 モンスター俳優の雄、ボリス・カーロフとクリストファー・リーの共演に、スクリーミングクイーン、バーバラ・スティールが加わっていれば、もうそれだけで価値ある作品でしょう。ところが、冒頭の狂ったパーティーといい、SMショーのような魔女といい、これでは1960年代末期のゴーゴームービーなのでした。 ボリス・カーロフ演じるジョン・マーシュ博士、最後においしいところを持っていくそれなりの役どころとはいえ、晩年のカーロフの体調を考慮してか状況解説に徹してしまっているのはいかんともしがたいでしょう。クリストファー・リー演じるモーリーも、ラストで魔女ラヴィニアの化身で実は悪役でしたというものの、今ひとつそれをうかがわせる描かれ方がされていないのが残念。 このラヴィニアを演じるバーバラ・スティールも、誰だかわからない、誰がやってもいいようなちょい役の魔女で非常にもったいないですね。ロバート・マニングの夢に現われて彼の命を狙うラヴィニアはSMクラブの強制勧誘にしか見えません。モーリーとラヴィニアの関係がもっと密に描かれなかったことに加え、彼女が大きな目を見開いて恐怖におののくシチュエーションを加えなかったことは大失敗ですね。 それでも、ロバートとモーリーの姪エヴァによる、失踪したロバートの兄ピーターと魔女ラヴィニアに関する家捜しと謎解きは、ミステリーとオカルトタッチでちょっとした見どころです。 原作とはまったく関係ない映画になってしまいましたが、「魔女の家の夢」というプロットだけは間違ってはいません。とはいえ、せめて配役に「ブラウン・ジェンキン」の名前を使うとか、異界に通じる奇妙な構造の部屋だけでも出してほしかったですね。マーシュやラヴィニアといったHPL作品ではなじみの深い役名が使われてはいますが、これらは一般的にも決して珍しい名前ではありません。 |