【作品名】花林塔 【収録書籍】異形コレクション「夢魔」 【出版社】光文社文庫 【ISBN】4-334-73170-8 【定価】￥838
ふらりと立ち寄った東北の片田舎。悍ましいほどの静寂に包まれた河原で見た不思議な光景は、見てはならない白日夢だったのか・・・？ 　見知らぬ土地に足を踏み入れたことがある者なら、きっと味わったことがある疎外感。それは不思議なベールに遮断されたような、どこか白日夢にも似た不思議な感覚。訪れる人とて希な寒村とは限らないが、よそ者が足を踏み入れてはいけない場所は必ずあるものだ。かつて旅人であった私は（汗）、この短編の中にそんな不安感を思い出した。ところで、この主人公、坊主頭ってだけで飯野先生自身のイメージがダブってしまうのはなぜ？（笑）