本日のワインリスト (参加人数:14名) |
↓熊崎氏セレクトワイン |
↓斉藤セレクトワイン |
1R:イタリアの白ワイン対決 |
(い)“カサル・ディ・セッラ” ヴェルデキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ クラシコ スーペリオーレ
[2003] (マルケ州)¥1,500 |
4票 |
(ろ)カピテル・クローチェ [2002] アンセルミ(ヴェネト州) ¥2,079 |
10票 |
1R:この季節に相応しいのは? |
(い)↑ |
7票 |
(ろ)↑ |
7票 |
(い)合計 |
11票 |
(ろ)合計 |
17票 |
「イタリアの白ワイン」熊崎氏の提案により決定される。通常ショップにて、国名とワインの色だけのご指定で、ご来店される方は、どんな方だろうと想像してみた。ところが、観戦者であり採点者のお客様は、素直においしいとだけで選ばれるから、幅の広いテーマとなる。
そこで、季節感をどう感じていただけるのか、副題もつけて見た。
-----
(い)
ドライで柑橘系、酸のキレで楽しませる中にも、グレープフルーツの苦味も心地よい、完熟な、果物の印象に、僅かにトロピカルなフルーツも感じる。
(ろ)
「い」と良く似たスタイルながら、果実味の凝縮感をコクとして楽しませる。一歩入ると、そこからまた味わいの広がりを見せてくれる。
-----
涼やかな味わいとは、どうしてもドライさを求めてしまう私は、「季節を思う」では「い」とした。反対に美味しさでは、どう見ても「ろ」だろうと思った。
結果として
価格差も含めて、順当な票差が出たように思われる。
同じ魚があったとして、生に近い状態で楽しむ時には「い」。熱を入れた料理になれば「ろ」が合うと思われるスタイルを持つ両者。そのスタイルの違いは、価格差を超えて、使い分けをしたい優れた2本でした。
もうひとつ言えることは、樽をつかわないアロマのコクでラインをつくるその様は、ソーヴィニョン・ブランでもシャルドネでも勿論リースリングでもない。やはり、このスタイルは「イタリアの白」なんだろうかと、妙に納得した。ヴェルデッキオ種もガルガネーガ種も、ブドウ品種を意識してあまり飲むことは無い。イタリアのその地方を意識して飲む事の方が多い。これがイタリアなのかも知れない。
|
2R:スペインの赤ワイン対決 |
(に)ブラソン・デ・サン・ホアン [2000]ボデガス・ヘルマニョス・サン・ホアン・ロペス(リベラ・デル・デュエロ)¥1,200
|
7票 |
(は)カルチェロ ティント クリアンサ [2000] アガピト・リコ(フミージャ) ¥1,522 |
7票 |
スペインの赤、これまた広い範囲である。熊崎氏のご提案だった。ここに「スペインらしさは?」などと副題の設問をつけても無駄でしょう。だから単にスペインという国から生まれたワイン、との限定されたセレクトの中より、お客様に素直に楽しんでもらうしかないと、考えました。
-----
(は)
インクにマニュキュア、少しの抹香が、このワイン少しBかな?と思いつつも、ギリギリ気にならないところで踏ん張っている。酸もワインがまろやかに感じる程度の、ソフトさ。立体感で楽しませる要素を持つほどに、濃厚さを見せてくる。果実味からの樽とのバランスの上手さを感じさせてくれる。
(に)
果実味を無理なく素直に凝縮させた、濃厚さがある。距離感が優れたワインです。
程ほどのバニラ、干した黒い果実をバランスよく出している明快さがある。
-----
どうも「は」は土の香りが不快に出てくる、それを避けるかのように「に」としました。
結果として
なんと同票だった。確かにアタックがいい「は」はその点、少々の問題箇所を持ちながらも、健闘した。反対に「に」のワインの素直な造り、コストパフォーマンスの良さには驚かされた、これが1200円だったとは。インデント輸入なのでその分のコストも抑えられていた、パフォーマンスも含んでいるでしょう。
同点の場合は安いワインが勝ちとなるので、熊崎氏が獲る。
|
3R:イタリアの赤ワイン対決 |
(へ)“レ・マンフレディ” アリアニコ・デル・ヴルトゥレ [2000]テッレ・デッリ・ズヴェーヴィ社(バジリカータ)
¥2,800
|
2票 |
(ほ)キャンティ・クラシコ “ブローリオ” [2002]バローネ・リーカゾリ(トスカーナ) ¥2,394 |
12票 |
限りなく広いテーマ、これには双方の、1・2Rでも国だったからとの流れで決まったようである。
スペインと同じように、セレクトを単に楽しむだけで、深読みはしないようにしようと思ったが、ブランドでは視点を変えたメモを残していた。
-----
(ほ)
分かり易い凝縮感はコーヒーな印象を持つ。酸味もソフトながら、輪郭を感じる事はできる。サンジョベーゼをモダンに仕上げる生産者。トスカーナであることは間違いないだろう。
(へ)
血、鉄、タール。何?全く開いていない。頑固な程、硬い味わいを見せる。そのポテンシャルは相当な物で、「本物」なんて言葉を使いたくなる。バリックな印象もあり、北イタリア、ピエモンテのクラシカルとモダンを持ち合わせた、将来の長いネッビオーロだろう。
-----
「へ」はその将来性からも、スタイルからも高級感があったが、親しみのある味わいの「ほ」とした。
結果として
「ほ」は近いところまでたどり着いたが、「へ」は全く違っていた。北どころか南端の州、バジリカータのアリアニコだった。渇きを感じるタンニンの存在感は見事だったが、その難解さに、票はキャンティに流れたのでしょう、しかも大量に。
ただアリアニコの近年の発展は周知の事となる、これだけの将来性を明るく感じさせるも、この価格ならお得なワインの一本だろう。しかし、これを理解していただけるのも、日本の市場では難しさを持つでしょうね。
|
投票数合計 |
株式会社日食 そごう神戸店
熊崎 敦氏
|
20 |
Vin du 268
斉藤龍一郎
|
36 |
二勝一敗で斉藤の勝ち |
熊崎さんへ
このギフトシーズンのお忙しいところ、御参戦ありがとうございました。
3Rの硬さを承知の上、デキャンティングをされましたが、及びませんでしたね。私はアリアニコの将来性を見せていただいたように思います。もっと市場が成熟してくれば、このようなスタイルのワインも広がりを見せてくれるのでしょうね。いい勉強をさせて頂きました。
ワインを糧にしておりますと、どうも日々、飲みすぎてしまうのか、自堕落になってしまいがちな私に、鍛え上げられた体。それをきっちりとした服装で、ご自分を普段から厳しく制していられるのが、その姿勢から、伝わって来ました。私も見習いたいと、実感いたしました。
斉藤君へ
ご苦労様。長かったね11週間も続くと、たるみもでてくるところを、後半戦で、見事に盛り返しましたね。
ただ、それぞれ、テーマにおいて、御参戦頂いた方々のご提案は、本当に勉強になりましたね。これをふまえて、お客様に繁栄したいですね。
御参戦頂いた皆様
このたびは、お忙しいところを、御付き合いいただき本当にありがとうございました。
ここに無事に、対決カードは無事に完了しました。改めて御礼申し上げます。
ご観戦いただいた皆様
毎週開催でもあるのに関わらず、お時間のある時には、ご参加ありがとうございました。
また来週より、普通の「ジャマイカおいしいワインの週末」に戻ります。この度の対決テーマで、問題の残ったところを、再度モニターしなおして参りましょう。
今後ともよろしくお願いいたします。
ジャマイカ、オーナー萩原君
御疲れ様でした(^.^)
|