カリフォルニ情報
○アメリカのワイン法
○画像入り葡萄品種
○その他、CWに関連
な有効情報は、見に来てネ。

株式会社日食 そごう神戸店 店長 
シニア・ワインアドバイザー  熊崎 敦 氏
VS
Vin du 268 ワインアドバイザー 斉藤龍一郎
 お客様の好みを如何に察するか、その上で選ぶワインは?。
 そんなワインセレクターがお客様の投票で、セレクターの勝ち負けを決めるワインのセレクション対決を行っています。

 長かった対決シリーズも、今夜にて一区切りです。

 株式会社日食はそごうのワイン売り場を担当する会社です。そちらに勤務されて22年。90年にワインアドバイザーの呼称認定を受けられ、97年にシニアワインアドバイザーを取得される、ベテランの域に達した熊崎氏。「楽しまなければワインではない」をモットーとされ、売り場でのファン獲得に日夜努力の、ボディービルダーです

 (採点箇所増設)
 通常の「どちらがおいしいか?」に少し興味深い副題をつけて、採点箇所を増やしています。
ワイン対決とは、、、その方法
基本はお客様の立場で、「美味しいワインを選ぶのはどっち?」のセレクション対決で、その評価はお客様がするという、至極簡単なお遊びです。
ルール ワインセレクター(選者)二人が、どちらが美味しいワインを提供するか。
ワイン予算 三種類(それぞれテーマを決めて)、トータル6000円以内、ワインへの振り分けは自由。
対決方法 ワインをアルミフォイルでラベルが見えない様に巻き、どちらが誰のワインか判らないようにして、各テーマ毎に2つのワインをお客様に飲み比べて頂きます。
審判 参加されたお客様の投票により決着します。各テーマごとに好きな方に○をいれる。
3テーマ中2つのテーマのワインで多数を取った方の勝ち。
同点の場合は安いワインの勝ちとする。
附番: ワインの識別は数字、英字の場合、順列がついてしまうといけないので、「い・ろ・は・に・ほ」とワインを識別する。
 本日のワインリスト (参加人数:14名)
↓熊崎氏セレクトワイン ↓斉藤セレクトワイン
1R:イタリアの白ワイン対決
(い)“カサル・ディ・セッラ” ヴェルデキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ クラシコ スーペリオーレ [2003] (マルケ州)¥1,500 4票 (ろ)カピテル・クローチェ [2002] アンセルミ(ヴェネト州) ¥2,079 10票
1R:この季節に相応しいのは?
(い)↑ 7票 (ろ)↑ 7票
(い)合計 11票 (ろ)合計 17票
 「イタリアの白ワイン」熊崎氏の提案により決定される。通常ショップにて、国名とワインの色だけのご指定で、ご来店される方は、どんな方だろうと想像してみた。ところが、観戦者であり採点者のお客様は、素直においしいとだけで選ばれるから、幅の広いテーマとなる。
 そこで、季節感をどう感じていただけるのか、副題もつけて見た。
-----

(い)
 ドライで柑橘系、酸のキレで楽しませる中にも、グレープフルーツの苦味も心地よい、完熟な、果物の印象に、僅かにトロピカルなフルーツも感じる。
(ろ)
 「い」と良く似たスタイルながら、果実味の凝縮感をコクとして楽しませる。一歩入ると、そこからまた味わいの広がりを見せてくれる。

-----
 涼やかな味わいとは、どうしてもドライさを求めてしまう私は、「季節を思う」では「い」とした。反対に美味しさでは、どう見ても「ろ」だろうと思った。

 結果として
 価格差も含めて、順当な票差が出たように思われる。
 同じ魚があったとして、生に近い状態で楽しむ時には「い」。熱を入れた料理になれば「ろ」が合うと思われるスタイルを持つ両者。そのスタイルの違いは、価格差を超えて、使い分けをしたい優れた2本でした。
 
 もうひとつ言えることは、樽をつかわないアロマのコクでラインをつくるその様は、ソーヴィニョン・ブランでもシャルドネでも勿論リースリングでもない。やはり、このスタイルは「イタリアの白」なんだろうかと、妙に納得した。ヴェルデッキオ種もガルガネーガ種も、ブドウ品種を意識してあまり飲むことは無い。イタリアのその地方を意識して飲む事の方が多い。これがイタリアなのかも知れない。
2R:スペインの赤ワイン対決
(に)ブラソン・デ・サン・ホアン  [2000]ボデガス・ヘルマニョス・サン・ホアン・ロペス(リベラ・デル・デュエロ)¥1,200 7票 (は)カルチェロ ティント クリアンサ [2000] アガピト・リコ(フミージャ) ¥1,522 7票
 スペインの赤、これまた広い範囲である。熊崎氏のご提案だった。ここに「スペインらしさは?」などと副題の設問をつけても無駄でしょう。だから単にスペインという国から生まれたワイン、との限定されたセレクトの中より、お客様に素直に楽しんでもらうしかないと、考えました。

-----

(は)
 インクにマニュキュア、少しの抹香が、このワイン少しBかな?と思いつつも、ギリギリ気にならないところで踏ん張っている。酸もワインがまろやかに感じる程度の、ソフトさ。立体感で楽しませる要素を持つほどに、濃厚さを見せてくる。果実味からの樽とのバランスの上手さを感じさせてくれる。
(に)
 果実味を無理なく素直に凝縮させた、濃厚さがある。距離感が優れたワインです。
 程ほどのバニラ、干した黒い果実をバランスよく出している明快さがある。

-----
 どうも「は」は土の香りが不快に出てくる、それを避けるかのように「に」としました。

 結果として
 なんと同票だった。確かにアタックがいい「は」はその点、少々の問題箇所を持ちながらも、健闘した。反対に「に」のワインの素直な造り、コストパフォーマンスの良さには驚かされた、これが1200円だったとは。インデント輸入なのでその分のコストも抑えられていた、パフォーマンスも含んでいるでしょう。
 同点の場合は安いワインが勝ちとなるので、熊崎氏が獲る。
3R:イタリアの赤ワイン対決
(へ)“レ・マンフレディ” アリアニコ・デル・ヴルトゥレ [2000]テッレ・デッリ・ズヴェーヴィ社(バジリカータ) ¥2,800
2票 (ほ)キャンティ・クラシコ  “ブローリオ” [2002]バローネ・リーカゾリ(トスカーナ) ¥2,394 12票
 限りなく広いテーマ、これには双方の、1・2Rでも国だったからとの流れで決まったようである。
 スペインと同じように、セレクトを単に楽しむだけで、深読みはしないようにしようと思ったが、ブランドでは視点を変えたメモを残していた。

-----

(ほ)
 分かり易い凝縮感はコーヒーな印象を持つ。酸味もソフトながら、輪郭を感じる事はできる。サンジョベーゼをモダンに仕上げる生産者。トスカーナであることは間違いないだろう。

(へ)
 血、鉄、タール。何?全く開いていない。頑固な程、硬い味わいを見せる。そのポテンシャルは相当な物で、「本物」なんて言葉を使いたくなる。バリックな印象もあり、北イタリア、ピエモンテのクラシカルとモダンを持ち合わせた、将来の長いネッビオーロだろう。

-----

 「へ」はその将来性からも、スタイルからも高級感があったが、親しみのある味わいの「ほ」とした。

 結果として
 「ほ」は近いところまでたどり着いたが、「へ」は全く違っていた。北どころか南端の州、バジリカータのアリアニコだった。渇きを感じるタンニンの存在感は見事だったが、その難解さに、票はキャンティに流れたのでしょう、しかも大量に。
 ただアリアニコの近年の発展は周知の事となる、これだけの将来性を明るく感じさせるも、この価格ならお得なワインの一本だろう。しかし、これを理解していただけるのも、日本の市場では難しさを持つでしょうね。
投票数合計
株式会社日食 そごう神戸店
熊崎 敦氏
20
Vin du 268
斉藤龍一郎
36
二勝一敗で斉藤の勝ち
 熊崎さんへ

 このギフトシーズンのお忙しいところ、御参戦ありがとうございました。
 3Rの硬さを承知の上、デキャンティングをされましたが、及びませんでしたね。私はアリアニコの将来性を見せていただいたように思います。もっと市場が成熟してくれば、このようなスタイルのワインも広がりを見せてくれるのでしょうね。いい勉強をさせて頂きました。
 ワインを糧にしておりますと、どうも日々、飲みすぎてしまうのか、自堕落になってしまいがちな私に、鍛え上げられた体。それをきっちりとした服装で、ご自分を普段から厳しく制していられるのが、その姿勢から、伝わって来ました。私も見習いたいと、実感いたしました。


 斉藤君へ

 ご苦労様。長かったね11週間も続くと、たるみもでてくるところを、後半戦で、見事に盛り返しましたね。

 ただ、それぞれ、テーマにおいて、御参戦頂いた方々のご提案は、本当に勉強になりましたね。これをふまえて、お客様に繁栄したいですね。


 御参戦頂いた皆様
 このたびは、お忙しいところを、御付き合いいただき本当にありがとうございました。
 ここに無事に、対決カードは無事に完了しました。改めて御礼申し上げます。

 ご観戦いただいた皆様
 毎週開催でもあるのに関わらず、お時間のある時には、ご参加ありがとうございました。
 また来週より、普通の「ジャマイカおいしいワインの週末」に戻ります。この度の対決テーマで、問題の残ったところを、再度モニターしなおして参りましょう。
 今後ともよろしくお願いいたします。

 ジャマイカ、オーナー萩原君
 御疲れ様でした(^.^)
Vin du 268 大西リキ
総集計参考データ
RK MT TZ MT DK KB YM NF MY MK NK KH TS IJ
1R ヴェルデ 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 1 0 1 4
カピテル 1 1 1 1 1 0 1 1 0 1 1 0 1 0 10
1R:Q
季節感?
ヴェルデ 1 1 1 1 0 1 1 0 1 0 0 0 0 0 7
カピテル 0 0 0 0 1 0 0 1 0 1 1 1 1 1 7
2R カルチェロ 0 0 0 1 0 0 1 0 0 1 1 1 1 1 7
ブラソン 1 1 1 0 1 1 0 1 1 0 0 0 0 0 7
3R ブローリオ 1 1 1 1 1 1 1 1 0 1 1 1 0 1 12
マンフレ 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 2
勝投票数 4 4 4 3 3 3 3 3 2 2 2 1 1 1
週刊ワイン会参加方法
神鉄田尾寺駅から歩いて3分
カフェ・ジャマイカ
にて開催される
毎週金曜日のワイン会です。
参加方法:金曜日夜8時30分までに、
カフェ・ジャマイカに集合するだけ
カフェ・ジャマイカのアクセス
●神戸電鉄 田尾寺駅下車、南へ3分。
●お車では、中国自動車道 西宮北インター神戸方面 下車。一つ目の「西宮インター」交差点右折すぐです。約1分。
●駐車場は店の北側20M先の右側に20台は止めれます。
●神戸市北区有野中町3丁目14-25 プチ立花 1F
  TEL&FAX 078-982-7754 日曜定休(時々月曜日)