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竹ン芸


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   竹ン芸は若宮くんちの奉納踊りで、長崎市の無形文化財に指定されている。
   竹ン芸とは、白装束に狐の面を着けて「男狐」と「女狐」に扮した若者が、囃子合わせ
   て竹の上で踊る芸。

   稲荷神社の使者である狐が竹藪で遊ぶ様子を表現したものだといわれている。
   原型は、江戸時代、中国人の子どもが竹を用いて行った遊技「羅漢踊」らしい。

   今から200年近く前、八百屋町が諏訪神社に奉納したのが最初といわれるが、明治2
   9年に八百屋町が若宮稲荷神社に奉納して以来、若宮くんちの奉納踊りとなった。

   竹ン芸の舞台は2本の青竹。
   カセと呼ばれる足かけ棒が15本付けられた「昇り竹」と、カセが4本の「振り竹」が
   台に取り付けられているだけだ。
   竹の根元では、「台方」と呼ばれる人たちが竹を支え、狐を見守っている。

   用いる竹は、強靱かつしなやかなものでなければならない。命に関わるし、芸の出来も
   左右するからだ。高さ12メートル、胴周り40センチメートル前後の真竹か孟宗竹が
   使われるが、探すのに毎年苦労するのだとか。

   一見全く同じに見える男狐と女狐。実は、鼻筋が通っているのが女狐で、丸い鼻の方が
   男狐なのだが、見分けるのはちょっと難しい。

   奉納踊りが始まると、まず女狐が昇り竹に上がり、芸を披露しながら上がっていく。ち
   なみに、踊りの合間に両手の親指と人差し指とで作ってみせる輪は、お稲荷さんのシン
   ボル「宝珠」をかたどっているのである。
   続いて男狐が昇り竹に上がり、2匹の合わせ芸が始まる。頂上に着いた女狐が両足振り
   竹にかけて橋をつくると、その腹に男狐がぶら下がる。
   
   女狐は振り竹に移り、懐から出した縁起餅などを観客にまく。その後、まるで落ちるか
   のように滑り下り途中ピタッと止まってみせる。

   女狐が下りたのを見届けた男狐が降り竹に移った瞬間、囃子が優雅な調子に変わる。竹
   ン芸は、独特の囃子も聞き逃せない。
   男狐は生きた鶏も1羽、観客にふるまう。もちろん、鶏は受け取った人のものなのだ。
   ここからは男狐の勇壮な一人芸。逆立ちに続いて、泳ぐような両手を振り回しながら大
   きく竹を揺さぶり、一瞬飛び出したと思わせる「狐飛び」には、多くの観客が肝を冷や
   す。

   奉納後、心身の疲労が極限に達した狐は歩くこともできず、背中に負われて退場する。
  
   「ながさき自由研究所」より




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