アンサンブル曲紹介(第21回演奏会〜第25回演奏会分)


(1)ずばり!こんな曲(第一印象です)
(2)演奏してみての感想,練習中苦労したエピソードなど
(3)うまく演奏するためのポイント

※ 編成については、パート毎に楽譜から拾っています。ですから同じ楽器を掛け持ちで演奏する場合 には、だぶって掲載している部分もあります。細かい指定は省いてあります。また、楽譜によっては楽 器が把握しにくく、リストから落ちていたり、間違っている可能性もあります。あらかじめご了承くだ さい。






曲名
作曲者 伊藤康英
出版社 ???
編成
ずばり!
スウィーツ♪♪…だけど忙しい!
エピソード・感想
1楽章…意外と単調に進んでいくので、強弱の差をつけたり、主役の音を探して目立たせたりなど工夫が必要となります。また、鍵盤が多いので音が埋もれてしまうことも注意です。
2楽章…私たちはほとんど休憩のノリでしたが(笑)テンポはあまり遅くしないで、さくさくいった方が飽きないみたいです。(ロールが大変になりますが…。)あと、金属系や貝などの小物を曲中に入れると、雰囲気がぐっとよくなります。
3楽章…ノリが大事!また、主題のアクセントの付け方によっては盆踊りになってしまいます(汗)ジャズを意識して演奏した方がノリやすいです。後半は速くなりすぎても危険なのでほどほどに…。テンポがころころと変わっていくのでしっかりとおさえないと混乱します。
ワンポイント
曲の雰囲気が3つとも全然違うので、それぞれにあったノリとテンポで演奏できれば良い と思います♪

曲名
作曲者 Gareth Farr
出版社 ???
編成
  1. Crash cymbal, Toms 5&6
  2. Toms 4&8
  3. Toms 3&7
  4. Crash cymbal, Toms 1&2, Kick drum
ずばり!
太鼓の面白さが素直に感じられる曲です。
エピソード・感想
8つのトムと2つのシンバル、そして1つのバスドラムのみで構成され、ひねりも少ないこの曲では基礎的な技術がすべてといっても過言ではなかった気がします。特に4人で装飾音符を合わせたり、全体のバランスを考えたりすることに苦労しました。
最後の追い込み部分では同じ場所を4回繰り返しながら徐々にスピードを上げていき、最終的にはPercussion4の人の限界まで加速します。終わった後には「やりきった」という達成感と、「4番さんお疲れ様です!」という気持でいっぱいになること間違いなしですね。
ワンポイント
4人の息を合わせることが何より重要ではないでしょうか。また、8つのトムのうち、それぞれの人が使用するトムの音程の順番が指定されているので、しっかりとチューニングを行い、音の響き方などもそろえれば完璧な演奏ができる!…はずです。

曲名
作曲者 D.Gillingham
出版社 ???
編成
ずばり!
神聖なる儀式と生犠の叫び。どろどろ。
エピソード・感想
曲自体の構成はわかりやすいのですが、だからこそ単調な演奏になりがちでした。どこをどう見せるのか、奏者の意識次第でかなり変わるので、一瞬一拍たりとも気が抜けないです。
あとは、中間部の16分音符と3連符のかけあいが難しかったです。一度嵌ってしまうと抜け出せなくなります。頭おかしくなりそうになりながらもピッタリ合った時の感動といったらもう!!
そして声。普段叫ぶことなどあまりない(多分…)ので、声量は出ないわ歌は響かないわで苦戦を強いられました。女声で低いAはキツイかもしれません。
ワンポイント
儀式の張り詰めた緊張感を出すために、全員でのテンポ感の統一と雰囲気づくりが大事になると思います。
場面やパートごとの役割をきちんと考えながら叩くといいかもしれません。
いかに“観客に見せる音楽”をするか、が鍵です。

曲名
作曲者 Mark Ford
出版社 ???
編成
ずばり!
演奏しても、聞いても、見ても、おもしろい曲です!
エピソード・感想
いちばんの苦労は「暗譜」でしょう。暗譜しなくても最初のうちは何とかなりますが、やはりある程度は覚えてから合わせ練をするのが良いかもですね。ちなみに私たちは、本番直前になってから、間違った音を覚えてたことが発覚しました。しかもみんな…。
 あとはバランス合わせが大変でした。マレットをとっかえひっかえして、なるべく3人が同じ音質になるように。音量もソロのところ以外は3人が同じ音量で聞こえるように。人数も少ないので一見簡単そうですが、それぞれクセがやっぱりあるので、なかなか大変です。
 でもでも、基本的にしっかり構成されている曲で、毎回練習がすごく楽しかったです☆
ワンポイント
奏者3人の息が合っていれば、何も問題ないです!いい演奏ができるはず!技術的にも、レベルがさほど変わらない人たちで組むのがいいのかもしれませんね。
 あとは、パフォーマンス精神ですね。ふつーに演奏しても、見栄えのする演奏にはなりますが、もう一手間加えるとさらにいい演奏に…!?ぜひ大きな鏡の前で練習しましょう♪(YouTubeにいっぱい投稿されてるので、参考にしてみてください。)

曲名
作曲者 山本祐介
出版社 マザーアース株式会社
編成
  1. Marimba 1
  2. Marimba 2
  3. Marimba 3
  4. Vibraphone, Tamborine
  5. Timpani
  6. Gong, Anvil, Cow.Bell, Vibraslap
  7. Congas, Temple blocks
  8. Drums
ずばり!
クールビューティ。
エピソード・感想
中間部のマリンバのソリが大変そうでした。それぞれのパートにソロがちりばめられているので、やりがいがありましたね。でも、休符の取り方にくせがあり、慣れれば楽しいですが結構とりにくかったというのが感想です。あと、後半の(楽譜では楽器指定されていない?)タンボリン。カウベルを聴いていれば拍が取りやすいのですが、タンボリンを聴いていると混乱が生じて合わせの時に苦労した覚えがあります。
ワンポイント
初めのマリンバのアクセントを三人三様にならないよう揃えるといいと思います。あとは、単調になりがちな曲なので、変化のメリハリをつけるとクールな中にも情熱を垣間見せる感じで、かっこよくなるかと。あと、リズムをはめるのに必死になってない感を出せばクールビューティの完成だと思います♪

曲名
作曲者 真島俊夫
出版社 ???
編成
  1. Glockenspiel, Agogo-Bell
  2. Vibraphone, Pandeiro
  3. Marimba 1, Claves
  4. Marimba 2, Hi-Hat Cymbals
  5. W. Block, Snare Drum
  6. Timpani, Triangle, Wind chime, Shaker
ずばり!
 Marimba1と愉快な仲間たち♪
エピソード・感想
メンバー全員が集まったのがおそらく当日のみでした。いやーよく本番通ったと思います。
 この曲は主題が幾度となく現れるため、どうすれば聞き飽きないかを考えるのに苦労しました。
 中間部のサンバではソロを盛り上げるために不審な踊りを披露したのは、今となっては良き思い出です。まあ見てる方が恥ずかしかったと思いますが。
ワンポイント
技術的にはそれほど難しくないですが、それ故に聴き飽きないように演奏するのに苦労します。
 強弱記号が少なく変化に乏しいですが、だからといって指示通りに演奏してしまうとつまらなくなってしまいます。自由に強弱や抑揚を付けてみて下さい。
 中間部のサンバのリズム隊は楽しく、恥じらいを捨て演奏しましょう。ソロも譜面に囚われることなく自由に豪快に。
 その後のスローパートはがらりと雰囲気を変えて!テンポが戻るときも同様に。あせったりのり遅れることが無いように。
 終盤のaccel.やMaestosoのテンポの変化は大袈裟にやってみると面白くなりますよ。 Agitatoも同様です。

曲名
作曲者 天野正道
出版社 CAFUA MUSIC LIBRARY
編成
  1. Marimba 1
  2. Marimba 2
  3. Marimba 3
  4. Marimba 4
ずばり!
元気なマリンバ四重奏
エピソード・感想
さりげなくマリンバ2台と指定されています。1,2番間はバチの交差や奏者の高低入れ替わりがありちょっと難しいけど1台で演奏する効果がありますが、3,4番はそれがありません。
どうせなら3,4番間さらに楽器間の奏者入れ替わりもあれば面白いのにと思いました。そこで、3番のソロを1,2番の楽器で演奏し多少の演出を加えました。
ワンポイント
ソロが入れ替わり、かつバチを持ち替える時間がないのでバチの選択を慎重にする必要があります。

曲名
作曲者 モーリス・オアナ
出版社 ???
編成
  1. Cyms, W. Block, Tamtam, Tambourine, Triangle, China Cyms, Crotail, Muted S.D, Anvil, Maracas
  2. Muted S.D, Toms, S.Ds, W.Block, Picc.S.D, Gong, Tambourine, TamTam
  3. Toms, Bass Drum, Maracas, Cymbal
  4. Xylophone, Glockenspiel, Vibraphone, Crotail
ずばり!
最初聞くと「?」、しかし噛めば(演奏すれば)噛むほど味が出る曲。
エピソード・感想
まず楽譜が楽器名から脚注まで全てイタリア語です。メンバーの方がイタリア語辞典を買って解読することから始まりました。
また、この曲は楽器の配置が大きな鍵を握っています。配置がうまくいけば大方仕上がったと言っても過言ではないくらいです。(特にPlayer1の人は…)
あと、曲自体が長いのでお客さんに飽きられないように工夫が必要かと思いました^^;
ワンポイント
変拍子のオンパレードなので、惑わされないように注意してください。
この変拍子が、慣れるとすごく楽しくなります。
ソロは思うがままに演奏しちゃってください^^

曲名
作曲者 ジョン・ベック
出版社 ???
編成
  1. Drums 1
  2. Drums 2
  3. Drums 3
  4. Drums 4
ずばり!
ドラムセット4台のアンサンブル!いわゆる“出オチ”の曲ですね。
エピソード・感想
スネア4台とスプラッシュシンバル4枚は良いとして、バスドラムとフットペダルを4セット揃えるのは地味に大変です。楽器を集めることに気を取られてドラム椅子の存在を忘れ、本番はホールの普通の椅子で演奏したことは内緒です。
ワンポイント
楽譜がtoo simpleなのでプレイヤーの創意工夫が求められます。場面によってロック、クラシック、スイングの各スタイルで演奏するよう指定がありますが、いろんなスタイルのパロディみたいに割り切って演じてみたほうがおもしろいでしょう。

曲名
作曲者 伊藤康英
出版社 ???
編成
  1. Bongos
  2. Bongos, Toms
  3. Chime, Tamtam
  4. Glockenspiel
  5. Vibraphone
  6. Xylophone, Cowbell
  7. Marimba
ずばり!
「84’」と似ているようで似ていない?
エピソード・感想
基本的にバリ島らしきメロディーとリズムの繰り返しです。
あやしい雰囲気で始まり、同じリズムやメロディーを繰り返し、気づくと狂ったように速くなって勢いよく終わる曲です。
 ただ、リズムが噛み合うだけで通すと「あれ、終わっちゃった、つまんないなー」という感じになっちゃいます
ワンポイント
全員で味のある(狂った?)雰囲気を作りだすこと
 曲の随所に登場するリズムと噛み合った5連符

曲名
作曲者 池辺晋一郎
出版社 ???
編成
  1. 木鉦,ウッドブロック,木魚,カバサ,ギロ,びんざさら,板木
  2. 妙八,チャッパ,チャンチキ,鈴,和銅鑼,リズムクラッカー
  3. 松虫,チャッパ,チャンチキ,鈴,銅鑼,リズムクラッカー
  4. 木鉦,ウッドブロック,木魚,マラカス,竹鳴子,びんざさら,板木
ずばり!
腹筋!顔筋!集中力!
エピソード・感想
雨が降る前と後は、とにかく声を出しながら演奏するのが大変でした。
しかし、単純に声を出しても聞いていると何を言っているのかわからない…(汗)。腹筋と顔筋が鍛えられるこ と間違いないです!(個人的には足のしびれとの格闘でしたが…。)
そして、小物が珍しいものばかりで集めるのが大変でした。同じものをたくさん使うので、一気に小物が増えました(笑)!
ワンポイント
テンポ指定ではなく秒数で指定されています。感覚ではなくしっかりと話し合いながら進めないと、演奏がやたら長くなったり、あっさりに終わったりと、バラバラになってしま うので注意です!
曲は基本的に静かなので、出すところはしっかりと出さないとつまらなくなります。そして、とにかく暗譜が困難ですが、スピードの変化や間の取り方など、指定を考えつつ自分 たちがやりやすいものを模索することも暗譜の後には必要なので、早めの暗譜をお薦めします。

曲名
作曲者 山澤洋之
出版社 ???
編成
  1. Xylophone, Marimba, Snare Drum, Muted Bass Drum, Congas
  2. Marimba
  3. Vibraphone, Congas, Tamtam, Bass Drum, Tamtam
  4. Glock. , Wind chime, Cymbal, China Cym, Bongos, Toms, B.D, Chime
  5. Timpani, Wind chime, Cymbal, Tom, Sleigh Bell, Glock. , Chime, Shaker
ずばり!
狂乱と静けさと・・・
エピソード・感想
雪灯籠/白虎(5重奏)、月迷宮/大神(3重奏)、花回廊/風龍(4重奏)の3曲を、今回は組曲として演奏したため、全ての曲を5人で演奏しました。そのためパート割が難しかったです。例えば、月迷宮〜の前半では1人1鍵盤楽器としたため、かえってアンサンブルが難しくなってしまい、最後まで苦労しました。後半の太鼓系は、パートを分けた際に多少音を足して叩きやすくしました。それでも全員に均等にパートを分けるのは難しく、譜面の黒さにだいぶ差が出てしまったように思います。
全曲に共通することですが、特に後半は同じパターンが続く上に、基本的にfが多かったので、この場面では誰を出す(聞く)のかを意識したり、cresc./dim./sub.pをつけるなど、強弱記号をいろいろ考えたりしながら作っていきました。特にmf以下の部分を意識して作らないと、音がただ鳴っているだけになりがちなのでかなり気を遣いました。
ワンポイント
3曲通して演奏できるようになるには、それなりの体力&集中力が必要でした(と感じていたのは一部のメンバーだけでしょうか・・・)。
リズムに慣れてくるとアンサンブルが甘くなりがちなので、このパートは絶対聞くorここのこの音は皆で集まって聞く!というポイントを作るといいと思います(時々変わる拍子の部分etc.)。あちこちにアンテナを張り巡らしながら&考えながら、かつ、雪灯籠〜と月迷宮〜の各場面の冒頭には、作曲者のイメージが提示されているので、それをもとに自由にイメージを持ちながら、演奏するといいのかなと思いました。(ストーリーは作りやすいと思うので、その辺りも楽しめたらいいと思います。)
また、私たちのように組曲として3曲演奏する際には、それぞれの曲の構成やイメージの違いを考えて曲を作っていくといいと思います。全体的に、それぞれ曲の中間部では感情を抑えた中で歌い、その後はラストに向けて思う存分発狂し(!?)というメリハリをつけると、かっこよく演奏できるのではないかと思います。

曲名
作曲者 エリック・サミュ
出版社 ???
編成
  1. Marimba
  2. Marimba
  3. Vibraphone
  4. Vibraphone
  5. Drum set
ずばり!
??/
エピソード・感想
???
ワンポイント
???

曲名
作曲者 伊藤康英
出版社 ???
編成
  1. Vibraphone,Metals,Woods,Drums
  2. Xylophone,Metals,Woods,Drums
  3. Glockenspiel,Metals,Woods,Drums
  4. Marimba,Metals,Woods,Drums
  5. Chime,Metals,Woods,Drums
ずばり!
ステキに無理。根性必要
エピソード・感想
楽譜にも最初に書いてあるのですが、この人数だとすげー無理があります。毎日この曲を練習しまくる環境であれば、できるかもしれませんが.....。チャイム叩きながら太鼓とか、マリンバ叩きながら太鼓とか、一生懸命配置を工夫しても、「無理じゃあ、こんな演奏〜!!!」と何度叫んだことか.....。
曲の構成自体は、単純明快。解釈もしやすいです。音楽的に言ったらそんなの難しい曲ではないのですが、とにかく奏法が無理難題。わたしはチャイムでしたが、曲全般、チャイムがやるべきフレーズではなかったっすよ。
結局、わたしたちは人数は増やしませんでしたが、ところどころフレーズを抜くという荒業で演奏しました。重なって演奏する部分も多いので、たぶんそんなに違和感はなかったと思うのですが.....。
ワンポイント
まずは配置を工夫して、太鼓の位置が見なくても手が届くようにした方がいいです。また、太鼓を見なくても手が叩けるくらい、練習しまくるのがひたすらポイント!強弱や音楽性は、楽譜どおりでオッケー。難しくはないです。
かなーり無理な奏法なので、無理するくらいなら人を増やしたほうがいいかもしれない。(^_^;)

曲名
作曲者 John Cage
出版社 ???
編成
  1. ???
  2. ???
  3. ???
  4. ???
  5. ???
ずばり!
??/
エピソード・感想
???
ワンポイント
???

曲名
作曲者 山本祐介
出版社 マザーアース
編成
  1. Marimba
  2. Marimba, Vibraphone, Suspended Cymbal
  3. Marimba
  4. Marimba, Bongo, Wind Chime, Tambourine(on Tom-tom)
  5. Marimba, Ride Cymbal, Crash Cymbal
  6. Glockenspiel, Timpani(3)
※Marimbaは4-1/3oct.で全て共有可能
ずばり!
パステルカラー!
エピソード・感想
この曲自体が盛り上がりに欠けるので、楽譜通りに演奏すると奏者も聴き手も退屈になりがち。ということで中間部にドラムやボンゴ、ティンパニーのソロを加えたり、鍵盤楽器に新しいフレーズを考えたりしました。
 楽器もオーソドックスな物しか使わないので、特殊な打楽器を持っていないor楽器の準備が面倒などものぐさな人にはオススメ?!
ワンポイント
雰囲気を壊さずどこまで曲をいじれるかが鍵!

曲名
作曲者 岡地岳
出版社 JPC
編成
  1. Marimba I
  2. Marimba II(5oct.でIと共有)
  3. Vibraphone, Slap Stick
  4. Timpani(4)
  5. Bongo, Tom-toms(2), Bass Drum, Finger Cymbal, Suspended Cymbal, Wood Block, Glockenspiel, Snare Drum, Tam-tam, Maracas, Chimes Cow Bells(3)
ずばり!
鍵盤楽器大活躍!(でも実はティンパニコンチェルト)
エピソード・感想
練習を始めた頃は前半部分の現代的な音楽作りが難しそうなイメージがありましたが(何しろ譜面が面倒くさそうな感じなのです…)、楽譜に書かれていることを各自が忠実に行い、合わせていくことで自ずと流れの原型が見えてきたように思います。特に気を付けなければいけなかったことは、モチーフとモチーフへの移行に間が空き過ぎないようにしてテンポよく音楽を進めていくということです。
DはMarimba IIとTimpaniが自由な表現で展開していくところなのですが、背景の16分が崩れないように注意するのが大変でした。何気に要注意地帯です。E移行は鍵盤の存在感が大きくなります。変拍子のリズム、8分のビート感を奏者全員で共有していくことが非常に大切だなと感じました。HのMarimba Iはソリスティックな動きで余裕が無くなりがちですが、テンポ感を失わないように、パーカッションパートとの連携を常に意識するように気を付けました。
鍵盤が大切な曲ですが、やはり要所を締めるのはTimpaniでした。Timpaniは譜読を特にしっかり行って臨みましょう!
ワンポイント
テンポキーパーが誰なのかを常に意識することが大切です。

曲名
作曲者 Mark Ford
出版社 Innovative Percussion
編成
  1. Marimba 1
  2. Marimba 2
  3. Marimba 3
※全て4-1/3oct.(側板付)で共有可能
ずばり!
ぴったり揃うとかっこいい!
エピソード・感想
まず、ユニゾン部分のそれぞれのフレーズで、左右どちらから叩くのかなど手順を決めるところから練習がスタートしました。これを合わせておかないと、せっかく叩けるようになっても格好悪くなってしまうと思います。
全体的にそこまで譜読みは大変ではない方だと思いますが、ところどころで細かいテクニックが要求される曲です。例えばカデンツァ後、1パートにあるマレットの反対側を使った2つ打ちが叩きづらかったり、カデンツァ前の3パートの側板を叩く部分も、響く場所が限られている上に、手順や見栄えも考える必要があり、叩く場所を悩んだりしました。中間部の2パートにある長いカデンツァは、フェルマータごとに奏者を分けて演奏しました。
曲の構成がしっかりしていてメロディも歌いやすいので、曲作りはしやすかったのですが、pの部分をいかに抑えつつも響かせるかに苦労しました。
ワンポイント
ユニゾンは、ここは絶対合わせる!というポイントを何カ所か決めておくと合いやすくなると思います。特に同じ音が続くところは、走りやすくなり後々自分たちの首を絞めてしまうので、そこで合わせる意識を持つと一石二鳥(!?)です。
あとは、叩く音域が近くぶつかりそうになることも多いので、お互いに遠慮しすぎず、でも思いやりを持って演奏することが必須です。3人仲良く呼吸を合わせて演奏してください♪

曲名
作曲者 Alexis A.Orfaly
出版社 C.Alan
編成
  1. Bongos(2set), Splash Cymbal, Crash Cymbals(2), Pipes(2), Triangles(4)
  2. Tambourine, Temple Blocks(5), Brake Drums(2), Gongs(3), Ratchet
  3. Wood Block, Tom-toms(6), Cow Bell, Bass Drum, Hi-hat
  4. Log Drum, Suspended Cymbal, Chinese Cymbal, Crash Cymbals(2), Claves, Wood Blocks(5)
  5. Tam-tam, Snare Drum, Field Drum, Tambourine, Roto Toms(4) Wind Chime, Claves
  6. Timpani(4),cymbal
ずばり!
合わせ練習の回数勝負!
エピソード・感想
曲の練習に行き詰った時に、各人のリズム感を確認するという初歩の初歩に立ち返りました。この曲は基礎力が大きくものを言います。はったりは通じない曲です。私たちは楽譜から目を離せるようになったところで本番となってしまいました。
しかも、本番も、まさか!というところで事故発生…
 とにかく通すことに重点を置きましたが、やはりダイナミクスが鬼門です。pに落とすところをはっきりと見せることに苦労しました。
ワンポイント
まず楽器の配置と準備。特にPerc3は6台のTomsとカウベル、ウッドブロックの位置が演奏しやすさの肝です。
そしてこの曲を練習するうえでのポイントは何よりスコアと合わせ練習。個人練習もさることながら、何度も合わせてスコアで確認して曲の構図をつかみ、誰に合わせるのか、誰が目印かを体に覚えさせることが重要です。

曲名
作曲者 Per Andreasson
出版社 Edition Svitzer
編成
  1. Hi-hat, Bongo, Tin-Cans(5), Temple Blocks(5), Crotale, Splash Cymbal, Chinese Cymbal
  2. Bass Drum(w/pedal), Orchestral Bass Drum, Tom-toms(4), Tin-Cans(5), Wood Blocks(2)
  3. Orchestral Bass Drum, Tom-tom, Octobans(2), Tin-Cans(3), Brake Drum, Metal Pipes(2)
  4. Hi-hat, Floor Tom, Octobans(2), Snare Drum, Metal Objects(4), Metal Disc, Metal Pipe
ずばり!
新感覚、金属系リズムセクション!!
エピソード・感想
太鼓アンサンブルによくある「手数」「変態連符」といった要素は無く、テンポの共有・リズムの引き渡しと言った「アンサンブル的」な難解さがあります。
聴者ウケは良好ですが上記の理由で奏者側は得意不得意が分かれるかと思います。ただ、私たちの場合はセット方法に苦戦しました。本番も隣の奏者の強打で不安定に揺れるパイプを横目に、倒壊の恐怖と戦っていました(笑)。
バケツに突っ込んで畳んだ譜面台を敷き詰めただけ、なんて言えない…。よく持ったな、アレ。
ワンポイント
難所は中間の「ベースが符点8分音符、メロディが4分音符」と各ラインがバラバラの拍節になる部分だと思います。公倍数的に両パートの強拍が重なる毎3小節頭、数か所に現れるわずかなユニゾンを目印に互いのストロークを視野に入れながら視覚的に合わせると良いでしょう。
楽譜に指示されているディナーミクが凝られているのでそれに従っておけば十分です。余裕があったら缶等の金属楽器の音色研究をしてメロディックなキャラクターを与えるようにしましょう。