アンサンブル曲紹介(第11回演奏会〜第15回演奏会)


(1)ずばり!こんな曲(第一印象です)
(2)演奏してみての感想,練習中苦労したエピソードなど
(3)うまく演奏するためのポイント

※ 編成については、パート毎に楽譜から拾っています。ですから同じ楽器を掛け持ちで演奏する場合には、だぶって掲載している部分もあります。細かい指定は省いてあります。また、楽譜によっては楽器が把握しにくく、リストから落ちていたり、間違っている可能性もあります。あらかじめご了承ください。




 
 
  

曲名 3人の兄弟
作曲者 マイケル・コルグラス
出版社 MUSIC FOR PERCUSSION,INC
編成
  1. BONGOS
  2. S.D
  3. TIMPANI(2)
  4. COWBELL
  5. MARACAS
  6. TAMB.
  7. CYM
  8. TOMTOMS(3)
  9. SECOND TIMPANI(2)
ずばり!
「勢い」「派手」「ソロ命」
エピソード・感想
オープニングの曲として演奏。 
とにかく派手!静かなとこなんてありゃしね〜。(いや,あるんですが印象に残らない。) 
SPGで演奏したときには,少しアレンジしまして,楽譜にないソロを追加して,小物楽器とTIMPANI2にまわしました。もともとのソロパートはかなり速いフレーズですので,スピード感を殺さないように。 
ソロ以外が実はすごく難しいことやってます。なめちゃあ,いけません,ええ。小物泣かせなことを楽譜で指定してます。 
楽器は,TIMPANIを4台使いますが,それ以外は簡単に揃うと思います。曲は勢いがあってアンサンブルもやりやすいと思いますので,高校生とか向いてるかもしれません。
ワンポイント
「勢いを殺さずに,ソロができるテンポをキープ!」ですかね。

  
曲名 木片のための音楽
作曲者 スティーヴ・ライヒ
出版社 universal edition
編成 CLAVES(5)
ずばり!
らりるれろ
エピソード・感想
3ヶ月ほど練習していたのですが,一番集中して練習できたのは前日ゲネプロのような気がします。δ(^-^;) 
あまり防音効果のない部屋で練習していたので,ffで演奏すると音の脳天直撃をくらって大変でした。
ワンポイント
まず練習は短時間で。1日2回合奏するのが限度。(体力的にも精神的にも) 
あとはfとffの区別をつけ,SOLOを浮出させるようにすればOKです。 
それから,10分間ぴくりともせず立ち尽くしたまま演奏するのはかなりしんどいです。 
貧血にならないようほうれん草を食べましょう。 

  
曲名 ライム
作曲者 岡田知之
出版社 共同音楽出版社
編成
  1. S.D
  2. S.D、TRIANGLE
  3. TOMTOMS(4)
  4. TIMPANI(4)
  5. H.H CYM
  6. TAMB.
  7. CYM
ずばり!
「教則本?」(あっごめんなさいっ!(笑))
エピソード・感想
基本的なアンサンブルの練習のためにつくられただけあって,なんか,教則本に載っていそうなフレーズがいっぱい。 
楽器も特殊なものは少しも無いので,やりやすいんだと思います。ただ,演奏会用としては楽譜をただやってもおもしろみがないと思います。 
SPGでやったときは,後半の繰り返しの部分を,波のような強弱をつけて表現しました。
ワンポイント
練習を工夫しましょう! 
あと,強弱や早さなど,変化をわざとつけた方が聞きやすいです。

  
曲名 ク・カ・イリモク
作曲者 クリストファー・ローズ
出版社 HELICON MUSIC CORPRATION
編成
  1. TIMPANI(4)、CLAVES、LOG DRAMS(4)、S.CYM(3)
  2. TOMTOMS(4)、WOOD BLOCK(5)
  3. S.D(2)、CONGA(4)、COWBELL、BONGO、TEMPLE BlOCK(4)、CHINESE.CYM、WOODEM PLANK
  4. TIMBALES(2)、BONGOS(2)、BOOBAMS(5)、TAMTAM、GONG(2)、WOOD BLOCK(5)、SLAPSTICK
ずばり!
ハワイの闘う神様?
エピソード・感想
最初はたいしたことはないけど中盤から終わりにかけて変拍子が鬼のように出て きます。最後はいつもそろうのにその前が必ずずれるということがよく起きました。 練習中にカットしちゃおうと何度思ったことか・・・。 
楽器ではウッドブロックが12個と、聞いたことのない楽器(ブーバン、ウッデンプランク etc.)の調達に苦労しました。結局はある楽器で代用しましたけど。 
スティック、マレットの持ち替えは楽譜通りにはまずできません。楽器の配置なんかを工夫したりしてどうにかしました。 
ワンポイント
変拍子はとにかくメンバー全員で回数こなすしかないですかね。まず口で言える ようにならないと手は動きません。 
変拍子にこだわりすぎてノリが悪くならないよう にも注意!

  
曲名 オンファロ・セントリック・レクチュア
作曲者 ナイジェル・ウェストレイク
出版社 RIMSHOT MUSIC
編成 MARIMBA(4)、LOG DRUMS、SPLASH CYM.、SHAKER
ずばり!
リズムのカラミが面白い本格的な鍵盤打楽器四重奏。
エピソード・感想
*マリンバ4台+αの楽器構成なので,セッティングが楽でした。 
マリンバ(A〜C)×3台,マリンバ(C〜C)×1台 スプラッシュシンバル×1台,ログドラム×1台(木魚で代用 しました。),シェイカー×1個(シェイカーを振りながら ゆっくりしたグリッサンドをします。たまごシェイカーが振り 易いようです。)
*打楽器的な感覚で鍵盤を演奏できますが, それでいて旋律?も魅力的です。いわゆる鍵盤が苦手な人にも 取り組みやすいかもしれません。 
*数名のプロにアドバイスを頂くチャンスがあり,それが非常に 役にたちました。やはりいくら頑張っても一人よがりな頑張りでは壁を越えることは難しいと思いました。
ワンポイント
*あらかじめ4人のテンポ感,リズム感を正確に一致させないと, 合いません。各自,癖の克服が必要です。 
*裏拍感を体に染み込ませることにより,テンポ,リズムが良く なります。 
*曲の最後の部分に6/8拍子がありますが,1st奏者が6/8と同時 に3/4拍子感も感じると合うと思います。 
*音量のバランスはもちろんのこと,表現のバランスまでとれる とよい演奏ができると思います。難しいです。

  
曲名 ジムナスティック・ゲームス
作曲者 西原 大樹
出版社 中央アート出版社
編成
  1. GLOCK.、ROTO TOMS(4)、VIBRAPHONE、MARIMBA
  2. XYLO.、MARIMBA.、ROTO TOMS(4)、SLAP STICK、
  3. VIBRAPHONE、MARIMBA、TOMTOMS(4)、S.CYM、
  4. MARIMBA、S.D、S.CYM、WOOD BLOCK(3)、BONGOS、TOMTOMS(4)
  5. TOMTOMS(4)、MARIMBA、TIMAPNI(4)、B.D、 
ずばり!
エキセントリック
エピソード・感想
楽器を準備するのが一番大変でした。5人しか奏者がいないのに、「なんだこの量は!」てな感じです。頑張って用意しましょう。 
この曲は、セッティングについて、作曲者の指定が楽譜に載っていますが、この通りに行うと楽章毎に楽器を動かさなくてはならなくなります。わたしたちはいろいろと迷った末、「なるだけ作曲者の意図を生かして、なるだけ曲中でセッティング替えのない」配置に直して、演奏してみました。 
指定通りがいいのか、アレンジ配置がいいのかは意見が分かれるところなので、メンバーで考えてみたほうがいいと思います。 
(偶然ですが)演奏者が女の子(!)5人だったので、見た目的に美しくなりました。(自画自賛)が、個人的には“むきむきマッチョな白タイツ男性5人”による演奏が見たいです。(.....だめ?
ワンポイント
楽章毎のイメージの違いをはっきり打ち出さないと(特に2楽章と4楽章は似ているので)おもしろみが伝わりません。(奥田先生いわく“エキセントリック”な表現が必要らしい.....) 
強弱の指定がとても少なく、その上リズムパターンも繰り返しが多いので、自分達で工夫して曲を作っていくことになります。それがとてもおもしろいので、がんばってくださいね! 

  
曲名 オグン・バタグリス
作曲者 クリストファー・ローズ
出版社 Helicon Mucic Corporation
編成
  1. CABASA、S.D、CHINESE CYM、TIMPANI(4)、S.CYM、COWBELLS、TAMTAM
  2. B.D、BONGOS(2)、TIMBALES(2)
  3. STRING DRUMS、CONGA(4)、WOOD BLOCK(3)
  4. B.D、TOMTOMS(3)、VIBRASLAP、MARACAS、LARGE RATCHET
  5. QUICA、TENOR DRUM、SLEIGH BELLS、SLAPSTICK、METAL PLATES(3)、LOG DRUMS(4)、GUIRO、CABASA、S.CYM(2)
ずばり!
れらー、れらー、れらー、れらー!
エピソード・感想
むずい。 
各パートとも面倒くさい or 数えにくいパッセージが頻出するので、 個人としても、アンサンブルとしても大変です。(あと、特殊楽器の 調達もかな。) 

 最後に「reler!」と叫ぶ部分があります。楽譜には発音記号が書い てあるんですが、どう読むのが正しいのかわからず、結局「れらー!」 とローマ字読みしてました(爆)。(読み方は「れれい!」とか「らい ら!」とか諸説あり。でも、どれも大声で叫ぶには適さない韻だったり する。) 

ワンポイント
ノリ&勢いを出しましょう。 
そのためにはどうすればいいかというと、 
(1)まず、自分のパートを確実にこなす。(すごく大変) 
(2)他のパート、特にソロのパートが何をやってるかを、口で歌える ぐらいに覚えこむ。(練習番号E〜Fの部分はこれが必須) 
それから、強弱およびソロと伴奏のコントラストをはっきりつけま しょう。楽譜の強弱記号は「f→ff」、「mf→p」ぐらい極端にしない とメリハリがつきません。 

  
曲名 インタープレイ
作曲者 M.Horvit
出版社 Southern Music Company
編成
  1. TIMPANI(4)、SMALL S.D、W.CHIME、WOODBLOCK、TAMB.、B.D、FLEXATONE、LARGEGONG、Xylo、MEDIUM CYM.
  2. DEEP TOMTOMS、MEDIUM S.D、MARIMBA、BONGOS、CROTALES、CASTNETS、MEDIUM CYM.
  3. TIMBALES、BONGOS、SMALL TOMTOMS、MEDIUM S.D、MARIMBA、TEMPLEBLOCKS、WOODBLOCKS、CONGAS、COWBELLS、LARGE CYM.
  4. ROTO TOMS、SMALL TOMTOM、LARGE S.D、VIBRAPHONE、GUIRO、SMALL GONG、LARGE HEAVY CYM.、SMALL CYM.
ずばり!
とにかく楽器が多い!1人で20種類くらい扱うので、4人で80種類!?楽器の展示会みたい。 
エピソード・感想
リハーサルの時点でも通らなくて、本番で初めて成功。こんなにこわい本番は初めての経験。 
1楽章:太鼓類メインの楽章。必ず根底に16部音符の刻みが流れているので、全員が同じようにそのbeatを感じる事が大切。後は強弱をはっきりつけてダイナミックに演奏すればOK。 

 2楽章:最初と最後は静かな緊張感を壊さないように演奏することが必要。テンポを感じさせないように、奏者が互いに会話をすること。動作は最小限しかしない。中間はマリンバ、Vibとも4本マレットのロールでpp〜fffまで音量の幅が広く難しい。ロールのサイクルを研究してきれいに聞こえるポイントをつかむこと。 

 3楽章:1番パート(シロフォン)と4番パート(TOM)のかけ合いで進行していく。2,3番パートは同じリズムを刻み続ける。クライマックスへ向けてかなり速いテンポまでアッチェルをかけなくてはならないので全員のタイミングを合わせることが難しい。

ワンポイント
ねばり強く練習。個人練がかなり必要。 

  
曲名 シールスピーク
作曲者 西原大樹
出版社 Percussion Gallery
編成
  1. GLOCK.
  2. VIBRAPHONE
  3. MARIMBA
  4. TIMPANI(4)
  5. S.D、TOMTOM(3)
  6. B.D、S.CYM、WOODBLOCK(3) 
ずばり!
あざらしのおしゃべり。「対話」がポイント。
エピソード・感想
メロディラインがきれいな曲です。マリンバによるシンコペーションに乗って、曲がすすみます。鍵盤楽器のメロディを生かして曲作りをすると良いです。 
わたしたちは、中間部の打楽器ソロをアレンジしたり、途中ブレイクを入れたり、アッチェレ入れたりして、変化をつけました。楽譜自体は、強弱などそんなに指定が細かくないので、自分たちでイメージを膨らませて変化をつけたほうがいいかも。 
ワンポイント
楽器と楽器の「対話」を大切に。 

  
曲名 打楽器のためのプレリュード(Prelude For Percussion)
作曲者 MALLOY MILLER
出版社 MUSIC FOR PERCUSSION Inc.
編成
  1. GLOCK.
  2. XYLO.
  3. S.D、TOMTOM、WOODBLOCK
  4. C.CYM、WHIP、TAMB.、TRIANGLE
  5. B.D、S.CYM
  6. TIMPANI(4) 
ずばり!
はうっ!
エピソード・感想
ティンパニーは大変いい運動になります。とくに腰から腕にかけて・・・。さらに足首も。また、バスドラはやりがいがある曲です。最後のキメがなかなか大変。 
シンバルのどーんしゃーんどーんしゃーん、ってところは面白いよね。シロホンさん、両手で16分、お疲れ様。グロッケンは一番問題が起こらなかった良いパート。スネアは装飾がきつい!なかなかティンパニーとスネアが合わなくて大変でした。 
ワンポイント
周りの音を聞く。あと最後のバスドラのキメは、重要だと思います。 

  
曲名 6人の打楽器奏者のための4つの形態
作曲者 目黒一則
出版社 国立楽器(Ensemble Land Series)
編成
  1. CLAVES、TOMTOM(4)、TAMTAM
  2. BONGO、CONGA、T.D、VIBRAPHONE、
  3. S.D、CHIME、GLOCK.、
  4. B.D(2)、XYLO.、GLOCK.
  5. S.CYM(2)、TAMTAM、C.CYM、BONGO、CONGA
  6. TIMPANI(5) 
ずばり!
飽きないように色々工夫するべし! 
そしてくどさに耐える知恵と勇気
エピソード・感想
この曲は繰り返し記号が非常に多く、聴いている側はともかく、演奏者はうんざりしてきます。私たちは演奏した時は2楽章の繰り返し記号は全て無視しました・・・。 
適当にはしょるとか、アドリブを入れるとかして変化をつけてみるのがいいかもしれません(今回は両方やりました)。 
3楽章は緊張感を大事に演奏しました。4楽章はアッチェルをかけるのが大変で、ずれてたいへんでした。 
あと、ティンパニがffで二つ打ちをしてトムトムみたいなフレーズをやるとか、特殊奏法とはちょっと違う意味で「普通はやらんだろ」という奏法を要求される部分があります。場合によってはこういう部分も変えたほうがいいかもしれません。
ワンポイント
4曲目の最後の合わせがちょっと難しいですが、まあノリと気合で。 
難易度は高くないからどうしたらより面白くなるかを考えて演奏すると良いと思います。 

  
曲名 バッラータ(BALLATA)
作曲者 Robert M Helmschrott
出版社 Bote&Bock
編成
  1. XYLO.
  2. BOO−Bames(6)

  3. ※作曲者は以下の楽器の組み合わせでも演奏できるとしている 
    A)マリンバのとき…ボンゴとコンガorダラブッカorティンバレスorロート・トムorガトー・ドラムorログ・ドラム 
    b)ピッコロ、ブーバン 
    ※今回はMARIMBAとBONGO、CONGAで演奏した。 
ずばり!
楽曲として、高度に完成された曲。
エピソード・感想
楽譜に表現されていることを正確に読み解いていくという、演奏していく上での基本が試される作品。 
どんな曲でも同じだと思うのですが、2重奏曲という合奏形態は、自分のほかには一人しかおりません。その相手との音楽を通しての「会話」がどこまでできるかか、演奏の要になるのではないかと思います。また、「すべての答えは楽譜にある」これを忘れないように心がけながら、取り組みました。 最初は難解な8分5拍子の音符の羅列も、少しずつ色々とためしてゆくと、その箇所その箇所の要素がつかめてきます。実は、曲中には何箇所か「リセットポイント」がありました。
ワンポイント
素材の持ち味を大切に。楽譜に書いてあることを大切にすることです。 
それと、お互いに「かゆいところに手が届く」ような気持ちで演奏する心がけが大切ですね。 

  
曲名 Concerto for Marimba and Percussion Ensemble
作曲者 Ney Rosauro
出版社 PRO PERCUSSAO
編成
  1. XYLO.、GLOCK.
  2. VIBRAPHONE、
  3. BASS MARIMBA
  4. COWBELL、TAMB.、CASTANET、TEMPLE BLOCK(2)、WOOD BLOCK、TRIANGLE、CHIME、CAXIXIS(2)、C.CYM
  5. DRUM SET
  6. TIMPANI(5)
  7. SOLO MARIMBA
ずばり!
気配り大尽
エピソード・感想
各楽章ごとのイメージの違いを、はっきり打ち出すことも大事です。特に1・4楽章は変拍子で作られているので、重くなりがちになります。ジャズっぽいノリでいきましょう。 
1楽章 
バスマリンバがソロマリンバとどこまであわせられるかで曲が変わってきます。リズム隊はソロを抜かない音量を保ちましょう。Percは後半、バチの持ち方を工夫しないと不可能なのでがんばってください。(たしか左手の外側にTemple Blockのマレット内側にCowbellのスティック、右手の内側にTemple Blockのマレット外側の(限りなく小指の近く)にTriのビーターを持って、Triを終わったあとで右手のビーターをおいて、すかさずTempleに移り、両手ともマレットを持ったまま左手でCowbell、右手でTambを演奏していました)強弱の指示もきちんと守りましょう。) 

2楽章 
ソロによると思いますが、4分の6拍子を感じさせない(無拍子)で演奏したのでものすごくテンポを揺らしました。よって、Timpの入りが超むつかしいので、正確になおかつソロにあわせて入れるように、ソリストとの打ち合わせをしましょう。 
また、VibとTamtamははつぶがはく(拍)にはまらないロールにしたほうが、雰囲気が出ます。中間部は楽譜面は非常に簡単ですが、静かな曲だけに全員で呼吸を合わせるのが難しいです。ソロにあわせましょう。 

3楽章 
おだやかほんわかかんじを出します。曲のはじまりの一発目Maracasとソロの入りをあわせるのが大変そうでした。バスマリンバとXyloの伴奏形に流れを感じられるようにしませう。中間部の出だしのフーガですが、そのまま演奏すると単調なのでフレーズ最初2小節でデクレッシェンド、後半2小節でクレッシェンドすると、それっぽくきこえます。さらに3拍子になるところでテンポがかわりますが、ここがあまり早いとソロが大変です。 

4楽章 
この曲も、あまり早いテンポでやると、ソロが大変です。4小節ごとの変拍子パターンの中で、4分の3拍子の後半の符号4分音符(楽譜見てみればわかります)にウェイトを置くようにし、あとは軽く軽くいきましょう。ひまな人は、前半B〜CまでにBongoを入れるとなおかっくいいです。Drumsも適当にFill inを入れてもいいかも。 

ワンポイント
まずソロがいないと練習にならない、というのが辛いです。というのは打楽器群だけでノリノリでやってもソロに合っていなかったり、ソロを追い越す音量にになってしまうからです。ソロは結構大変な技で演奏しているので、”ソロが演奏しやすい状態にするには打楽器群はどんな演奏をしたらいいか”ということを追及していくことになります。音量・テンポはさることながら、マレットの選択や全体的なバランス等々、かなり細かいところまで気を使ったなーという感想です。それから、Vibは長時間演奏しすぎると、軸足がぱんぱんになってしまうので、シップ、コールドスプレーを忘れずに。

  
曲名 グリーティングス・トゥ・ハーマン
作曲者 Hans.Gunter.Brodmann
出版社 ZIMMERMANN
編成
  1. TOMTOMS(2)
  2. TOMTOMS(2)
  3. TOMTOMS(2)
  4. B.D
ずばり!
シンプルな打楽器アンサンブルと言う感じ。
エピソード・感想
(すみません、管理人が書いてます。なので、感想はないんです(^^;)
楽器が少なくて、同じような音色のものが並びますから、音に「色」をつけるのが難しいです。技術的に、基礎ができていないときれいに聞こえないフレーズや、アンサンブルの基本ができないと息があわない部分など出てきます。要は、「基礎練バンザイ!」な曲。
途中、音がスカスカになり全員でタイミングを図ってアンサンブルする部分があるのですが、苦労していたようです。
ワンポイント
トムの音色の統一
BDは音の歯切れの良い物を
BDパートが全体をリードするってな感じでしょうか?

  
曲名 セレブレーションとコラール
作曲者 Niel DePonte
出版社 現在、出版社が倒産したそうで.....不明
編成
  1. MARIMBA(4 3/1)、COWBELL
  2. XYLO.、S.D(2)、B.D、S.CYM
  3. BELLS、XYLO.、BONGOS、MARIMBA(4 3/1、with PLAYER1)
  4. VIBRAPHONE、B.D、S.CYM
  5. MARIMBA、TOMTOMS(4)、B.D、S.CYM
  6. TIMPANI(5)
ずばり!
華やかで、若さにあふれた曲
エピソード・感想
みんな大好きなフレーズが続き、聞きやすい。だから、てっきり簡単なんだと思っていた。
とーんでもない!
なんといっても、JPC(ジャパンカーカッションセンター)のアンサンブル楽譜難易度A。難しい!

メインテーマのリズムパターンを習得するまでが、なかなか大変です。はじめはメトロノームであわせて、それから曲の流れに乗りながら打楽器の刻むリズムに乗る練習をしたのですが、慣れてくると、縦の線が合わなくなるし.....。ノリをみんなであわせるまで時間がかかると思います。アンサンブルが難しいのは、最初のトゥッティと中間部の鍵盤3重奏です。最初の部分は、シロフォンをメトロノームにして、スフォルツァンドのロールの部分でもう1回タイミングを取り直すというふうに、リセットポイントを何箇所か設けました。3重奏は歌い方が難しいのですが、今回はそこまで深めることができませんでした。
みんなが知っている曲だけに、難しさが身にしみました.....。

ワンポイント
この曲は、ジョン・ベック率いる若手のアンサンブル(学生だったと思います)のために作られた曲です。
勢いにのって元気に演奏できれば、8割は完成かと。
アンサンブルコンテストでもよく聞きますが、そういうかっちりした演奏もいいですけど、リラックスして楽しんで演奏してほしいですね。

  
曲名 WOODEN MUSIC
作曲者 RICH.O'MEARA
出版社  
編成
  1. MARIMBA
  2. MARIMBA
ずばり!
曲のタイトルどおり森林(特に朝の霧が立ちこめている奥深い森)の中を歩いているところから曲が始まりいろんな風景が出てきたり,いろんな音が聞こえてくるようなイメージ。緊張感の中をさまよっていき,「森に神様がいたらこんな感じかな」と思わせる曲。
エピソード・感想
技術的には雰囲気作りが一番難しかったです。イメージしてもそれが音に出なかったり,本当はもっと激しいだろうにそれができなかったり。ロールのつぶの回転数を勉強した曲でした。早くやるのがロールではなく,きれいに響かせることがロールだと。だから,なるべくゆっくりロールをして,かつ単音に聞こえさせないようにする。「マリンバって響く楽器だったんだ」と思い知らされました。
ワンポイント
4本のマレットを使った曲なので,4本が同じ音を出せるようにすることが基本です。それから,2重奏なので2人でffを出すことが必要なので,4本マレットでもちゃんと単音がきれいに大きな音が出せること。手順はマリンバのために書かれた曲なので基本的で難しくないです。暗譜するくらい練習してから難しさが分かる曲かも?

  
曲名 ボーナム
作曲者 CHRISTOPHER ROUSE
出版社 HENDON MUSIC Inc.
編成
  1. TIMPANI(5)、S.CYM、GUIRO、LOG DRUMS(2)
  2. RATCHET、TAMB.、S.D、VIBRASLAP、PICCOLO WOODBLOCK.、CONGA、HAMMER
  3. S.D、B.D、TAMTAM、WOODBLOCK、MARACAS
  4. TIMBALES、S.CYM、CHINESE.CYM、CLAVES
  5. B.D、T.D、CASTANETS、COWBELL
  6. TOMTOMS(4 high to medium)、TAMTAM
  7. BONGOS(4)、TOMTOMS(4 medium to large)
  8. HI-HAT、S.SYM(2)、S.D、TOMTOMS(2)、B.D(with Pedal)=DRUM SET
ずばり!
燃えよ!ドラム!! 
エピソード・感想
各プレイヤーが合わせる部分が多いので、はじめのころは
「合わないね〜、う〜ん、じゃ、もう一回。」
という不毛な練習が多く、進歩が見られませんでした。
また、使う楽器の数が多く、なかなかその全てを準備できず、本物の楽器で練習したことは数回しかありませんでした。
バスドラムのかわりにドラムのフロアタムを奪ったり、ボンゴを叩いたりしました。時には、ゴミ箱やダンボールを叩いていたことも・・・。
ドラのかわりにはスプラッシュシンバルやミニドラ?らしきもの、ナベ?らしきものを叩いたりしました。
シンバル不足に悩まされたこともありました。
ワンポイント
ユニゾンや掛け合いが多い曲なので、しっかり他のプレーヤーを感じることが大事です。しかし、基本的にドラムがずっとメトロノームをやってくれているので、ドラムを聞けばいいのではないかと思います。この一点ができれば半分はできたようなものだと思います。

  
曲名 SAMBA
作曲者 Ney Rosauro
出版社 SOUTHERAN MUSIC COMPANY
編成
  1. MARACA、BRZILIAN TAMBURIM(LITTLE SAMBA DRUM)、METAL SHAKER(SMALL)、BOTTOLE、XYLO.
  2. CLAVES、WOODBLOCK、S.D(HIGH)、VIBRAPHONE
  3. GUIRO、S.CYM、S.D、MARIMBA
  4. AGOGO(2 COWBELLS)、BRZILIAN TAMBURIM、CUICA、F.D(SMALL TOMTOM)
  5. FRIGIDEIRA(SMALL FRYINGPAN)、S.CYM、PANDEIRO(BRZILIAN TAMBURIM)、METAL GUIRO(TORPEDO)、F.D
  6. 2TOMTOMS(LARGE)、B.D
ずばり!
小物楽器というかworld楽器を極めることが必要であり,最大の目標になる曲かも。できるまではストレスが溜まるけどメンバーのアンサンブル次第ではシビアにもできるし,楽しくもできる曲です。
エピソード・感想
めちゃ楽しかった。というか楽しくできるように演奏しました。だから苦労した点も,どのように演奏したら自分も楽しく聞いている人も(見ている人も)楽しめるか考えたことです。技術的には問題なく演奏できる曲なので簡単な楽譜をどのように深く演奏するか,単純な楽器を演奏してどれだけ印象を与えるかが難しいところでした。それから,今回は多少(かなり?)アレンジを加えてしまったので,本来の楽譜とはかけ離れているところもありましたが,客席から演奏がスタートし,みんな踊りながら笑いながら演奏できたことが最高に嬉しかったです。
ワンポイント
基本的な技術をとにかく磨くこと。そして,ノリはあくまでサンバ!!それができたら多少の楽譜の間違いは全然問題なし。キミも今日からラテンにはまるべし!!

  
曲名 DRUMS
作曲者 SVEN-DAVID SANDSTROM
出版社 AB NORDISKA MUSIKFORLAGET
編成 DRUMS:Piched from high to low
     
  1. 4BOMGOS
  2. 2BONGOS、2CONGAS
  3. 4TOMTOMS
  4. 2TOMTOMS、2B.DS(small−medium)
  5. TIMPANI(4)
ずばり!
めざせ聖徳太子
エピソード・感想
「楽譜のとおり演奏していけば、自然に他のパートとも合う」という観念を打ち砕く曲でした。自分も他のパートの人も、ほとんど休む暇なく演奏し、演奏しながら合図を出し、合図に合わせて演奏し、演奏しながら合図を出すの繰り返しになります。
たくさんの音が鳴っている中で。聞き分けて、理解をし、指示を出す。
自分の役割はどうなのか、他人の役割はどうなのか、スコアの中から奏者全員で探していくおもしろさがあります。
ワン(どころじゃなくていっぱい)ポイント
とりあえず、たいこが21個そろえば、何とか練習できます。(21個もか.....>管理人δ(^^;))
叩くものがないときは、床でもなんとかなりますので、セッティングにはあまり困りませんでした。
まず、楽譜はパート譜ではなく、スコアを用いて練習しましょう。あまり小さくコピーすると読めなくなってしまうので、注意してください。また、なんだこりゃという表記が2つほどありますが、下に注意書きが書いてあります。
そして、ある程度メトロノームに合わせて出来るようになってから、メトロノーム無しで演奏するために、奏者全員で打ち合わせをしました。たとえば、「ここの小節は、1番がffになったら1拍目、3番がffになったら2拍目、4番が8分音符を打ったら3拍目ウラ、2番がffになったら4拍目」というように、すべての小節のすべての拍について、合図の方法を確認しあいます。1人だけで合図するのではなく、他のパートと同時に合図を出し合ったりすることもあります。また、後半の部分は1番が叩きながら指揮を振って、アッチェレランドをかけました。それを基に、メトロノームなしで演奏できるように練習していくことになります。
実際には、小節によって長くなったり、短くなったり、飛んでしまったりします。それでも、次々やってくる合図によって。15分間という長時間を、ものすごい緊張感のなかで、止まることなく演奏していけるようになりました。
 
曲名 レインボウズ
作曲者 アリス・ゴメス
出版社  
編成
  1. MARIMBA
  2. MARIMBA
  3. XYLO.
  4. GLOCK.
ずばり!
透明感のある曲。淡々.....。
エピソード・感想
きれいな曲だし、反復が多いのでやりやすいといえばそうなのですが、逆に「山場」はどこ?という感じで、自分たちで作る部分が見えないまま本番を迎えてしまいました。
ただ演奏したのでは、まったくおもしろくない曲になってしまうので、いろいろ工夫しなければいけなかったのだと思いますが.....。
技術的には、難しいフレーズは特にないんですが、やりにくい腕まわしのひたすら繰り返しとか、えらく早いテンポでのダブルストロークは辛かった.....。
でも、一般受けはいい、演奏会向けの曲だったと思います。
ワンポイント
山場を作るのがポイント。
淡々とした曲を、うまく「淡々」「透明」に聞かせるのはなかなか難しいのです。だから山場がほしくなるのですが、これはきちんと4人で練習して、曲に対するイメージとか、感じ方をある程度決めていかなければいけないと思います。
技術的には決して難しい曲ではないので、第一楽章の淡々としたフレーズの歌い方、第二楽章の洪水の部分の歌い方、第三楽章の華やかなフレーズでの山場の作り方など、いろいろとメンバーで工夫するとおもしろいと思います。
 
曲名 アンラサージュU
作曲者 新実 徳英
出版社 ZIMMERMANN
編成
  1. TOMTOMS(3)、木魚(3)、パドルカスタネット、CLAVES、
  2. TOMTOMS(3)、BONGO(2)、木鐘、パドルカスタネット、
  3. TOMTOMS(4)、BONGO(2)、木鐘、パドルカスタネット、
ずばり!
エピソード・感想
ワンポイント
 
曲名 HOOK
作曲者 グラハム・フィトキン
出版社 フィトキンの事務所に問合せ
編成
  1. MARIMBA、B.D、TOMTOMS(2)
  2. MARIMBA、B.D、TOMTOMS(2)
  3. MARIMBA、B.D、TOMTOMS(2)、SPRASH.CYM
  4. MARIMBA、B.D、TOMTOMS(2)
ずばり!
ちょっとオトナなき・ぶ・ん
エピソード・感想
この曲は、マリンバ4台(2台は最低でもA-Cであること)とバスドラム4台、などと楽器の調達が難しいため、なかなか練習で完璧なセッティングにすることができませんでした。そのため本番は、2パートのバスドラムを1パートに統合し、4パートはコンサートバスドラムを寝かせてマレットで演奏しました。
この曲は全体的に激しくロックな感じで、鼓動のようなタイコを土台に、マリンバのちょっとお洒落な響きが絶妙に合わさり、ヨーロッパのバーをイメージして作られた部分もあるためか、聴く方は酔いしれちゃいます。たぶん。しかし演奏者はなかなか大変です。とくにタイコからマリンバへ移る時、またはマリンバからタイコに移る時は、どちらかがおろそかになってしまいます。2xR.Dなど、わけのわからない楽器の指定があったり、4本マレットでできるの?!という箇所があったり、変拍子が続いたりして、もうしっちゃかめっちゃか。でも、できるとうれしいんだな〜、これが。
初めて全部通った時、今までにない達成感がありました。本番は緊張して、いまいちノリノリに演奏できませんでしたが、難しいだけにやりがい十分。オススメです。
ワンポイント
この曲はまず、個人で譜読みをしっかりして、個人練を十分にしてから合わせることです。なるべく楽器も毎回全部用意して、バスドラム、またはトムの刻みを感じて、さらに裏拍を感じて、心と体はノリノリで、しかし頭は冷静に演奏できると良いと思います。
しかし、あまりイケイケになりすぎて、崩壊したりバランスが悪くなったりしないように気をつけましょう。だれがメロディか、誰を聴かせたいのかを良く考え、メリハリある演奏になるとかっこよいと思います。
 
曲名 イントロダクション アンド ダンス NO.1
作曲者 櫛田 てつのすけ
出版社 すみや(http://www.sumiya.co.jp/gakki/index.asp) 
編成
  1. MARIMBA、FIELD.DRUM、チャンチキ、MARACAS、鈴
  2. XYLO.、GLOCK.、WOODBLOCK、S.D
  3. TIMPANI(4)
  4. MARIMBA、銅鑼、鈴、MARACAS、TOM、BONGO(2)
  5. B.D、鈴、銅鑼、CONGA(2)
  6. VIBRAPHONE、S.D、締太鼓
ずばり!
ユニゾン多いなあ
エピソード・感想
半のコンガの小節にまたがる二拍三連にいかに惑わされないか苦労しました。シロフォンとマリンバのメロディが聞こえないので、スネア、ボンゴ、コンガは冷静に刻みに徹して、極力抑えることが必要です。
燃えるメンバーが多かったので、自己啓発するのに苦労しましたよ(笑)。
ワンポイント
半はテンポなどにとらわれず日本音楽的な緩急・強弱に富んだ演奏になるよう研究するといいと思います。
譜面はスコアでやったほうがいいと思いますよ。
グロッケンやヴィブラフォンのフレーズにも和太鼓っぽいフレーズがあるので、その雰囲気を出したほうがいいと思います。
あと、全員の統一したイメージが必要なのではないでしょうか。ここは各バンドの個性が出ると思います。意外性を追求してください。

後半は燃えるところと冷静になるところをきっちり分けたほうがいいと思います。また、アクセントやfとffの違いをはっきり出したほうがメリハリがつくと思います。
メロディはただやるだけではつまらないので、こちらもどういった表情をつけるか研究してください。
持ち替えがたいへんなパートもあるので、楽器の配置等、工夫してください。

 
曲名 ポイント ポイント ポイント
作曲者 田村 文生
出版社
編成
  1. S.D
  2. S.D
  3. S.D
ずばり! 他人のパートも譜読みしましょう!
エピソード・感想
「SDでできることは全てやってやろう」という作者の意図の見える作品でした。太鼓のどこを叩くか(真中、端、リム)、何で叩くか(スティック、ブラシ、マレット)、またスティックで打面を擦る、手(指、爪、手のひら)など細かい指定がとにかくたくさんあります。
自分のパートの音だけではソロ部分で無い限りフレーズになりません。なので、ずばり!にも書きましたが、他人のパートも譜読みをしていないと、なかなか合いません。特に16分の奇数拍子の変拍子や、手を使ったアンサンブルではそれを痛感しました。
ワンポイント
SNAREをすばやくON,OFFしなければならない所がいくつもあるので、それがスムーズにできる太鼓を用意しましょう。
また、3番奏者はスティックでのロールとマレットでの演奏を同じ小節中に行う為、スティックを普通に持ったあと両手の薬指と小指の間にマレットをはさんだ状態で演奏するとなんとかなります。
全員のテンポが変わってしまうところは、自分のフレーズはほぼ無意識にできる状態まで練習をして、他二人の奏者の特徴的な部分を聞きながら自分のテンポを修正してやるとそれなりに上手くいきます。