アンサンブル曲紹介(第6回〜第10回分)


(1)ずばり!こんな曲(第一印象です)
(2)演奏してみての感想,練習中苦労したエピソードなど
(3)うまく演奏するためのポイント

※ 編成については、パート毎に楽譜から拾っています。ですから同じ楽器を掛け持ちで演奏する場合には、だぶって掲載している部分もあります。細かい指定は省いてあります。また、楽譜によっては楽器が把握しにくく、リストから落ちていたり、間違っている可能性もあります。あらかじめご了承ください。



曲名 アフリカン・ウエルカム・ピース
作曲者 マイケル・ウドー
出版社 SAM FOX Publishing Company,INC
編成
  1. TOMTOMS(4)、SPAGANE
  2. TIMBALES(2)、SPAGANE
  3. S.D(2)、SPAGANE
  4. BONGOS(2)、SPAGANE
  5. TIMPANI(4)、SPAGANE
  6. STEEL DRUMS(or AGOGO BELLS)、SPAGANE
  7. BULL ROARER(何人か)、SPAGANE
  8. CHORUS(何人か)
ずばり!
アフリカのリズムを元に作られた曲(本当か?)。鍵盤は無いけど、特殊楽器やコーラスもある。
エピソード・感想
とにかく大編成。確か正規メンツ6+オプション6+コーラス十数名。特殊楽器は目新しく面白いのだが、その他の部分があまりパッとしなかった気がする。 曲的には地味かもしれない。譜面的にはあまりハデではないので、“ノリ”を強力にしていかないと辛いかも。バンドジャーナルの“アンコンおすすめの曲”にあったがススメル人の気が知れない。そういう曲です。
この曲のディレクターをやっていたのだが、次の打響聲應とあわせて半分以上の労力は楽器製作に割いていたような記憶がある。楽譜に作り方が載っていたけれども、英語が良く読めなくて解らなかった。以下にその概要を記す。
==ブルローラー
パプアニューギニア辺りの“うなり木”という楽器のことを指しているらしい直前までその正体が分からず、結局ガムテープで板を作って振り回した。板とヒモの連結部分には回転金具を用いたほうが良い。(ヒモがねじれる。)客席に飛ばさぬよう気をつけよう。
==スパガネ
実は未だに良く分らん。実際やった時には角材で床をぶっ叩いた。音のイメージはそんな感じらしい。
==名前忘れた。(おいっ!)
この楽器は要するにマラカスだった。実際にもマラカスでやったけど、ペット ボトルかなんかでデカイのを作っても面白いと思う。
ワンポイント
この曲は曲そのものをやるというよりは、これを素材としてパフォーマンスステージを作り上げた方がいいかもしれない。例えば、
==正規メンツは指定の楽器を離れてコンガ・ボンゴ・ジャンベ・トーキングドラムなんかをバシバシ使っちゃう。
==特殊楽器は大きめに作って模様を描いて装飾してしまう。
==掛け声なんか入れてしまえ。
==コーラスは踊りつきにしてしまう。んでもって思い切って大人数。太鼓の音と干渉しないと思うので30人ぐらいいればグッドかも。
==もちろん衣装も考えて。
==照明なんかバンバンいれてしまう。冒頭のブルローラーはドライアイスいれて怪しくしてしまう。


曲名 打響声応
作曲者 和田薫
出版社 ―――――
編成
  1. TOMTOMS(3)、桶、WOOD STICKS、STEEL DRUM、うちわ太鼓
  2. TOMTOMS(2)、B.D、TAMTAM、WOOD STICKS
  3. TOMTOM、LOG DRUM(4)、WOODEN PLATES(5)、樽
  4. TOMTOM、HIGH BOMBOOS(4)、LOW BAMBOOS(4)、STONES
  5. TIMPANI、BONGOS、WOOD STICKS
  6. CONGA(2)、MARIMBA、TUBULAR BELL、WOOD STICKS
ずばり!
男の世界。“兄貴ぃ”って感じ? マッチョでふんどしが似合うかも。
エピソード・感想
この曲では“叫び”のパートが重要な要素になっています。だから楽器をプレイすること以上に声をだせることが前提になってしまう。6人もそんなことが出来る人が揃うことはマレな気がするので実際やるのは難しいかもしれない。私がやった時にも声質が揃わなくて大変であった。女性もいたし。でもじっくり聞かせる声でもないので音量が出れば良いのかな。あとは楽器を揃えるのが大変かもしれないです。
※SPG楽器製作担当の独り言。 この曲は変な楽器がとても多い。
==ログドラム
丸太。丸太をぶっ叩けばいい。それだけ。乾いたやつのほうがイイゾ。バチは丈夫な棒にしないと練習中折っきょれて吹っ飛ぶぞ(実話)。
==バンブー
竹。竹叩きゃいい。太い方がいいぞ。でもこれは作曲者がどういう音を求めているのか未だにわからん。
==樽
作曲者は多分醤油樽みたいなのを求めているのではないだろうか。
==その他
石。サヌカイトがお薦め。板。どうにでもなる。桶。あんまりいい音はしない 。
というわけでこんなに訳の分からないモノが沢山あります。ひとつひとつは大したことないんだが、全部となると結構そろえるのは大変です。
ワンポイント
この曲はまず“声です、声。声なんです”。声が出れば8割成功。中身のある曲ではないかわりに、曲そのものに力があるのでほとんどハッタリで通用します。それから動と静のコントラストです。中盤に歌入りのゆっくりとした部分があるのでそこで。あとは体力ではないでしょうか。オラもちょっと酸欠ぎみになってしまいました。呼吸は深めに。あまり秩序のある曲ではないのでループにはまって迷子になる可能性あり。


曲名 ウフル
作曲者 T.C.Frazeur
出版社 KENDOR MUSIC,INC.
編成
  1. CLAVES、TEMPLE BLOCKS、BELLS、CELESTA
  2. BRAKE DRUMS(4)、S.CYM(4)、SIZZLE CYM、TRIANGLE、VIBRAPHONE
  3. TAMB.、TUNEDPIPS(5)
  4. TOMTOMS(4)、S.D、COWBELLS(3)
  5. TAMTAM(2)、SMALL TRIANGLE
  6. TOMTOMS(2)、B.D、CHIMES、GUIRO
  7. TIMAPANI(5)
ずばり!
疾風怒涛?
エピソード・感想
特殊楽器を使います。SPGは確かこの曲でブレーキドラムを手に入れた筈。車やさんをあちこちまわって苦労して調達した覚えが...。
鍵盤も使ってますが,打楽器的な使い方なので全体的にはドカスカした太鼓の曲と言った印象です。
各パートにソロがまわってくるのでなかなか派手。チャイムのグリッサンドをしながら太鼓をたたくという,かーなーり無茶(笑)なことをした覚えが...。
楽器の配置に工夫が必要でしょう。
ドカスカな曲なので,全体の音量・バランスを工夫するのが結構大変。早いフレーズが多いので,手が動かないと辛いかも...。
アンサンブルとしてはやりやすい方だったと思います。
ワンポイント
ソロはえらそうにやりましょう。
楽器の配置に注意。


曲名 風の軌跡
作曲者 一柳慧
出版社 Schott Japan Company Ltd
編成
  1. マリンバ、ヴィブラフォン、アンティーク・シンバル
  2. マリンバ
  3. マリンバ、アンティーク・シンバル
ずばり!
雰囲気でどうにでもなる曲!ですね。お客さんを退屈させるも、のめり込ませるも、演奏者次第って感じの、奇麗で、ミステリアスな曲です。
エピソード・感想
この曲を通して、鍵盤はたたくものではなく、弾くものだと痛感させられました。苦労したことはいろいろありますが・・・・。
まずは楽譜を覚えるところですね。これは大変でした。でも覚えて完璧にたたけるようになって、なおかつ合わせられるようになっても他人には合ってるか合ってないかは分からないような感じでしたが。
そんな訳で、後半部分の風が舞っているところは、3人3様の乗りで弾いていたような気がします。で、全体を通してダイナミックレンジを正確につけることが難しかったですね。何せ鍵盤のffとがなかなか出なかった私ですから。あとは3人の鍵盤の配置に一工夫をしましたね。色々考えた結果、上から見て風車のようになるように配置しました。”風”ですから(笑)。
ワンポイント
全体として演奏者は、お互いの動きを全て見切っているくらいになるまで楽譜 を読み込むのがいいのではないでしょうか。あと前半部分のVib.は残りの2台のMar.に埋もれないように固めのマレットを使ったり、ハーフペダルにするなどの工夫があるといいのでは?あとそれぞれのソロはこれでもかというくらい情熱的、かつダイナミックに演奏しないと、お客さんには伝わらないですね。
最後に、マレットを落とさないようにしましょう(筆者は本番、マレットを5本持つところの持ち替えで見事に落としました)。


曲名 オルタネイド・スティッキン・パレード
作曲者 村松達之
出版社 Honey Rock/Okada Music Studio Series
編成
  1. S.D
  2. S.D
  3. TOMTOMS(4)
  4. C.CYM
  5. S.CYM
  6. B.D
  7. TIMPANI(4)
  8. TAMB.
  9. TRIANGLE
ずばり!
すっごくシンプルで、余計なものがないので、聞いていて爽快な曲です。
エピソード・感想
つくりはシンプルな割にそれなりに難しい(基本がしっかりしてないと・・・)ので、さまになるまで大変でしたが、うまく合うようになってくると、たのしんで練習できました。主役のスネアがめちゃくちゃかっこよかった・・・。
テンポキープとバランスですかね。楽器の入れ替わりが結構あるので、そのたびにテンポが変わっちゃったりして。バランスは・・・よくわかんないけどなんとなくです。 
ワンポイント
縦があって、勢いがつけばそれなりにかっこよくきこえるはず。


曲名 プライザンテリエ
作曲者 G.Fink
出版社 OTTO WREDE・REGINA―VERLAG・WIESBADEN
編成
  1. VIBRAPHONE、TEMPLE BLOCK(5)、S.D、BONGOS、GONG
  2. MARIMBA、TAMTAM、CASTNET、TENOR DRUM、CONGAS(2)
  3. DRUMSET、貝殻、WOOD BLOCK、COWBELL
  4. CHIMES、SHAKER、TRIANGLE、TIMBALES(high)、MARACAS
  5. XYLO.、S.CYM(36cm)、CLAVES、TIMBALES(low)
  6. GLOCK.、S.CYM(42cm)、B.D、GUIRO
ずばり!
スマートな曲。地味だが,「よくできた曲」といった印象です。
エピソード・感想
譜面だけ見ると,「なぁんだ,余裕じゃ〜ん♪」という感じなのですが,どうしてどうして...。
細かくいろいろ指定してあるし,密かにソロはすさまじいことしてるしで,途中からパワー全開で練習するようになった曲。
1楽章は,タイミングが合わせづらい。拍を感じるのが非常に難しいので,わたしたちは入るタイミングを呼吸で合わせたんですが...合わないんだな,これが。
2楽章は,密かにスネアがすごいことやってます。個人技が問われます。 わたしたちは,シングルストロークで演奏しましたが,普通はダブルでしょうね。
3楽章,4楽章は,後ろで淡々と掛け合いをするところに,ソロが乗りますので,バックが命です。BASE部分の主題が入って,ソロが入る,といった感じの作りになってますので,ソロ以外がきちんとリズムパターンをきざまないと,ぐちゃぐちゃになってしまいます。
難易度はそうでもないとは思うんですが,基本的な技術...例えば正確に16分音符でリズムを刻むとか,メトロノームを使ってひたすら練習するような技術が問われます。
なんとなく合わせる,では全然おもしろくない曲です。基本ができて初めて,曲に変化をつけられると思う。
楽器は,すごく特殊なものは使いません。WATER GONGくらいかな?拍手を使ったり,「貝」を使ったり(プレイヤーがラッコのように見えて密かに好評だった)見た目に楽しい曲らしいです。
あと,マレット・奏法に細かい指定がありますので,気をつけましょう。
ワンポイント
基本練習!です。あと,ソリストは堂々と!


曲名 マリンバ・スピリチュアル
作曲者 三木稔
出版社 音楽之友社
編成
  1. SOLO MARIMA
  2. METALLIC PERC.(HIGH)、CAWBELLS
  3. METALLIC PERC.(MIDDLE)、TOMTOMS、締太鼓
  4. METALLIC PERC.(LOW)、大太鼓、、ささら
ずばり!
エピソード・感想
ワンポイント


曲名 ファンファーレ・フォー・タンバリン
作曲者 J.Alfieri
出版社 Music For Percussion,inc.
編成
  1. TAMB.
  2. TAMB.
  3. TAMB.
  4. TAMB.、TOM(13”)
  5. TAMB.、TOM(16”)
  6. TAMB.、B.D
ずばり!
見た目が結構面白いです。でもでもめっちゃ地味、です。
エピソード・感想
練習場所は狭くていい!楽器もそんなにいらない!もしかしたら外でもできる!(ちょっとだけなら)・・・さておき、全員でももとげんこつで交互にタンバリンをたたくところがあるんですが、そこを練習するとき、たたきやすいように膝をあげながら練習していると・・・・足がつるんです。なかなかいい足場がなくて。本番はギターを弾くときの足おきを借りたんですけど。
なんといってもタイミングを合わせるのが難しかったです。お互いを見つめると必ず吹き出すし・・・。手を挙げるタイミング、音を出すタイミング、などなどです。  
ワンポイント
音が合うのは当然ですが、手の角度やなんかもきっちり合わせて、かつ恥ずかしがらないで大胆にかっこよくやるといいと思います。


曲名 サーカス
作曲者 S.Leonald
出版社 Ludwig Music
編成
  1. S.D、FIELD DRUMS、TRIANGLE、CHIMES
  2. TEMPLE BLOCKS(3)、BELLS、SLIDE WHISTLE、TOMTOMS、S.D、COWBELL
  3. S.CYM、TAMTAM、TRIANGLE、C.CYM、B.D、TAMB.、POLICE WHISTLE
  4. B.D、TOMTOMS、TEMPLE BLOCKS、S.CYM、WOOD BLOCK
  5. TIMPANI(3)、B.D
ずばり!
楽しい。可愛い。
エピソード・感想
タイトルどおり,「空中ブランコ」「人間大砲」「お猿のショー(だったような...)」などの小品に分かれた組曲。1つ1つの小曲のイメージがはっきりしているのでつかみやすいです。
ただ,曲数が小さくても多いので,練習は結構大変かも。時間をかけてゆっくり練習できればアンサンブル初心者でもやりやすいのでは?
特殊楽器はスライドホイッスルなどありますが,多くはないので大丈夫だと思います。
技術的にも難しいわけではないので,おすすめ。 ただ,SPGでは高校生中心でやったので,音楽監督は大変だったみたいです...。
ワンポイント
練習プログラムをきちんと組みましょう!
あと,曲毎にきちんと気持ちを切り替えて表現しましょう。


曲名 幻のトレイン
作曲者 継田和広
出版社 Honey Rock
編成
  1. VIBRAPHONE
  2. GLOCK.、CHIME
  3. MARIMBA
  4. MARIMBA
  5. BASS MARIMBA
  6. TIMPANI、CLAVES
  7. DRUMSET
  8. S.CTM、CONGA、BONGOS
  9. WIND CHIME、B.D、VIBRASLAP、TRAIN WHISTLE、SHAKER,TAMB.、COWBELL、TRIANGLE、WOOD BLOCKS(2)、AGOGO BELL
ずばり!
(第9回)
ひたすら明るい,歌謡曲のような曲。(くさいともいう)
(第20回)
まぶしいほどに明るい、たくさんのひとに親しまれる列車
エピソード・感想
(第9回)
メロディが明るく大変わかりやすいが,繰り返しが多くくどい部分もあるの で練習中飽きてしまった。そこで,ソロのフレーズを変えたり対旋律を加えたりして曲に変化をつけました。ひたすら追求したのは「歌謡曲のようなノリ」。頭をからっぽにして,楽しくへらへらと演奏したかった曲です。おかげでできあがった時点でほんとに「ノリ」だけはいい曲になってしまい,細部はぼろぼろでしたが。
「楽しい」「ノリ」の感じ方は人それぞれなので,それをうまくミックスす るのが難しかったかも。技術的な部分では,縦の線を併せる部分がはっきり決っているのに,ユニゾンがなかなかあわず苦労した。

(第20回)
楽譜をさらって、合わせられるようになってからの工夫が一番大変でした。
この曲は数多くの魅力や場面に溢れている曲のはずです。が、ただなんとなく演奏するとびっくりするほど変化のない曲になってしまったのです。
私たちは、drums,timpani,bongo&conga,小物にソロをもたせる、楽譜にない強弱を全員で打ち合わせて極端につける、などのことをしてなんとか曲に変化をもたせようと試みました。

ワンポイント
(第9回)
「ノリ」です(笑)。この曲は,楽しく演奏できなければ意味がないと思う。縦の線をびしっと併せてスキなく演奏する曲ではありません。ただくずすのではなく,カッコ良くくずすのがポイントでしょうか?(実は一番難しいかも)決める場所はきちんと決めて,うきうきとした雰囲気が出せるといいと思います。

(第20回)
自分の役割をしっかりと把握し、その上でまわりをよく聴いて誰を引き立たせるのか、自分は誰と合わせるのかをこれでもかというくらい意識することが大事だとおもいます。
場面ごとのイメージ、前の場面との違いの出しかたもよく考えてみるといいのではないでしょうか。
そして何より、この曲の明るさ、輝き、楽しさを聴く人たちに伝えられるように、奏者自身が楽しく、楽しそうに演奏することがきっとこの曲の演奏においては最大のポイントなのです!


曲名 バリ島からの幻想曲’84
作曲者 伊藤康英
出版社 Ensemble Land Series KUNITACHI GAKKI
編成
  1. BONGOS、TOMTOMS(2)、S.CYM
  2. BONGOS、TOMTOMS(2)
  3. BONGOS、GLOCK.、TOMTOMS(2)、GONG、VIBRAPHONE、TIMPANI
  4. BONGOS、TOMTOMS(2)、CHIMES、GLOCK.
  5. CHIMES、GLOCK.、MARIMBA、TAMB.、TIMPANI
  6. VIBRAPHONE、MARACAS
ずばり!
バリというか、沖縄民謡というか...。楽天的な曲です。
エピソード・感想
6人編成の曲で、高校のアンサンブルコンテストでもしばしば演奏されるメジャーな曲。出だしと終わりの、バリを思わせる1,2playerのトムを出来る限り速いテンポで激しく演奏するのが思った以上に難しい。ここを、ゆっくりのテンポで演奏してしまうと、曲全体がゆるんでしまう。
中間部はいろいろな奏法で演奏しますが、それほど難しくはない。基本を押さえればそれほど難しくなく、聞き易いので演奏会、アンサンブル向きでしょう。
ワンポイント
仲良く、ノリよくやればOK。勢い、強弱で曲の出来が決まる。


曲名 ペルソナ
作曲者 田中利光
出版社 ―――――
編成
  1. SOLO MARIMBA
  2. ROTO TOMS(4)
  3. ROTO TOMS(4)
  4. ROTO TOMS(4)
  5. ごじんじょ太鼓(何人か)
ずばり!
鬼が命
いわゆる”声もの”
エピソード・感想
(マリンバソロについて)
一人で練習しているとかなりいい感じではないかと思うのだが,合わせると自分だけが別世界に行ってしまう。やはり合わせる練習は必要。ロートタム隊3人と和太鼓隊3人に対抗できるようたたきまくったが,あとで録音を聞く限りでは結構聞こえていてもう少し抜けばよかったと思った。
本番まえは肩から小指にかけて神経痛になったし,本番後は3ヶ月近く中指が痛かった。プレイヤー生命が縮んだかもしれない。
(太鼓群について)
曲名からは想像もつかないが実は日本の民俗芸能をモチーフとした曲。マリン バ(Solo)、Roto Tom群(3人)、Persona・・仮面をかぶって絶叫しつつ太鼓を乱打(3-4人)、の3パートに大きく分かれる。Roto Tomを12個も必要とするのでそろえるのがまず大変、そして使いこなすのがもっと大変。Personaは仮面の選択に手間取ってましたね。
ビジュアル系の曲(?)なので演出を考えるのが大変でした。マリンバが舞台の 下からステージに登場とかPersonaが客席から登場とかいろいろ考えましたがほとんどボツ。あとはRoto Tomをそろえるのは普通できません。このときは何とかそろいましたけど、Timp12台の方がそろえるのは楽かも(おいおい、練習できねーよ)。
ワンポイント
鬼の配役とお面に精力を注ごう
大きな声を出しましょう!!声を出しながら演奏するって非常に難しいです。


曲名 パーティクルス
作曲者 T.Brown
出版社 SOUTHERN MUSIC COMPANY
編成
  1. MARIMBA、BELLS、VIBRAPHONE、
  2. MARIMBA、S.CYM、
  3. VIBRAPHONE、MARIMBA、TAMB.、XYLO.、BELLS
  4. XYLO.、S.CYM、VIBRAPHONE、CLAVES、BELLS、CHOCALLO
  5. MARIMBA、CHIMES、S.CYM、MARACAS、FINGER CYM、DRUMSET
  6. GONG、BONGOS、TRIANGLE、CONGA、CHIMES
  7. GUIRO、TIMPANI、FINGER CYM
ずばり!
「ノリ」命の曲。明るい!南国!
エピソード・感想
大変わかりやすい曲です。メロディーも一発で覚えられる。基本的に難しいフレーズはないので,コンサート向き。
ただし!私たちは日本人なんですよねぇ,南国のすぱっと明るい雰囲気がなかなか出せない。この曲は迷わず「踊れる」人材が必要ですね(笑)。ラテンのノリが出せればOK!
ワンポイント
割と作りが単純なので,3楽章なんかはソリストにやりたい放題やってもらうといいと思います。


曲名 ゲインズボロー
作曲者 T.Gauger
出版社 SOUTHERN MUSIC COMPANY
編成
  1. MARIMBA、VIBRAPHONE、TRIANGLE
  2. MARIMBA、B.D、BELLS、TOMTOMS(2)
  3. S.D、GONG、BELLS、CHIMES、TRIANGLE
  4. TIMPANI、TRIANGLE
  5. B.D、ATTACHED CYM、HAND CYM、S.CYM、GONG
ずばり!
かっこいい曲。しかし、難易度は高そう。
エピソード・感想
全パート、全楽章に関して、プレイヤーの高い技術と音楽性が要求される。いわゆる、基礎がきっちりできていないと、かなり苦労する。 納得いくものに仕上げるには、相当な覚悟が必要。練習する上で気をつけたことは
一つ目は、曲に求められているレベルと、各プレイヤーのレベルの差をできるだけなくそうとしたこと。
二つ目は、アンサンブルがかなり難しいので、お互いに聴き合えるようになるまで、 時間がかかったこと。
三つめは、5人のプレイヤーがそれぞれつくりたいと思っている音楽のイメージをあわせていくこと。最初のうちは、それぞれがすこしずつ違うイメージをもっていて、なかなかまとまらなかった。各々の持っているイメージを口に出してみたりしながら、 練習を重ねていって、だんだんつくりたい音楽がひとつになってきた。
ワンポイント
それぞれのパートがきっちりさらえていることと、スコアをしっかり頭に入れておくこと。それができていないと、聴き合うだけの余裕がないし、曲をつくっていくのは、大変です。


曲名 ロタ
作曲者 L.Capanna
出版社 G.Schirmer,inc.
編成
  1. VIBRAPHONE、GONGS(2)、XYLOPHONE、COWBELLS(3)
  2. WOODBLOCKS(2)、TEMPLEBLOCKS(5)、TAMTAMS(2)、FINGER CYM.、TRIANGLE、GLASS WINDCHIMES、GUIRO、LARGE TAMB.
  3. S.CYM(2)、BONGOS(2)、TIMBALES(2)、ANTIQUE CYM.、TUBULAR BELLS、ANVIL、FLEXATONE
  4. MARIMBA、S.CYM(2)、GLOCK.、TOMTOMS(3)、MARACAS、B.D、SMALL TAMB.
ずばり!
わけがわからん曲といった感じもあるが、なれてくるとなかなかイケてる曲( でもお客さんは1回しか聴けないかな?)
エピソード・感想
楽器の種類が多いのでそろえるのが大変。それと打楽器アンサンブルではどれ もそうだけどベストのセッティングがなかなか決まらない。
4重奏なのでわりと合わせやすいかなと思ったら大間違い!よく見ると非常に 細かい掛け合わせがそこかしこにちりばめられていて合わせるのが大変大変。あとは終わり方が非常に静かでお客さんから途中で拍手がくるんではないかと心配した。
ワンポイント
どっしり構えてポーカーフェイス!!あとは自分なりのベストのセッティング をはやく見付ける事かな


曲名 ティンパニと打楽器アンサンブルのための組曲
作曲者 J.Beck
出版社 Kendor Music,inc.
編成
  1. SOLO TIMPANI
  2. MARIMBA、XYLOPHONE、BRAKE DRUMS(2)
  3. VIBS、TOMTOMS(4)、CHIMES、BONGOS(2)
  4. BELLS、CHIMES、BONGOS(2)
  5. S.D
  6. B.D、WOOD BLOCK、CLAVES、GONG
ずばり!
ソロティンパニー次第の曲。
エピソード・感想
曲の中で、カデンツァの占める部分が非常に大きいので、ソロティンパニー次第で、曲がどのようにでも変わってしまう曲。ソロティンパニー以外のパーカッションは、テクニック的にはさほど難しくないがソリストとのからみが少し難しいので、アンサンブル力は問われるかも。
パーカッションだけに関して言えば、ソリストとパーカッションのからみ。微妙なタイミングやスピード感をつかむのが難しかった。
ワンポイント
まずは、いいティンパニストを見つけること。これに限ります。