フランス2日目


4月30日

いよいよ観光です。
今日は、パリ周辺を見て回ります。それにしても寒い!仙台よりも寒く感じる。雨が降りそうだし、ちょっと心配。
観光地では、イヤホンガイドというものを耳につけて、ガイドさんの声を聞きながら見てまわります。これは便利でした!ガイドさんも大声を出さずとも案内できるので楽そうですね。集合の合図なども、これで聞き取るのです。誰が考えたのか、すごくいいシステム。
また、フランスは法律でバスに乗るときには必ずシートベルトをしなくてはならないと決められているんだそうです。バスに乗ると、いちいちしっかり締めろ!と言われます。添乗員さんも締めなくてはいけないんだそうで、「見つかるとやばい!」とつぶやきながら仕事をこなしていました。ごくろうさまです.....。

さて、まずは郊外のバルビゾン村へ。ここは、バルビゾン派という画家たちが愛してモデルにした場所なんだそうで、可愛らしい感じの町並みが続きます。ミレーの家なんかもあります。残念ながら、ミレーの家には入れなかったのですが、のんびりした雰囲気の場所です。今から思えば、豪勢な建築ばっかり見てたから、最初のこの村は可愛らしくってヨーロッパらしいところだったかもしれない。今は、別荘などが多いのだそうです。確かに、時間の流れ方がゆっくりのような気がする。

次は、フォンテーヌ・ブローの森へ。ここでは、ただの森観光でもするのかと思っていたのですが、なんとお城があるんですね!これは意外でした。初めての建物観光です。
ここは狩猟地として整備されてきた場所のようで、運動のために貴族たちが鹿狩りとかした場所なんだそうで。フランソワ1世からルイ16世まで7代の王によって増築され続け、ナポレオンが流刑のためにエルバ島へ旅だったのもこの宮殿からなんだそうです。馬蹄状の階段が目の前にどーんとあるのですが、そこでナポレオンが兵士にむかって涙ながらに演説したんだそうな。

中は、意外に木の床が多いんですね。冬はそれでは寒いので、フカフカのじゅうたんが敷き詰めてあったそうですが。ユリの花が王家の家紋であり、いたるところにユリが出てきます。フランソワ一世だったらその頭文字を取って「F」とか、サラマンダーとか、代々の王の印が城のいたるところにあります。

ナポレオンが遠征の際にエジプトなどの文化を取り入れた、獣の足の家具もある。どの時代のものなのか、知識があれば一発でわかるんだな〜とすごく感心。ナポレオンが使ったベットや歴代の王妃のベットや紋章など。壁に描かれた絵もすごくきれいだし、天井や家具なども凝っている。コテコテ。

いろいろとガイドさんに教えてもらったのですが、印象に残るのは変な部分ばかり。フランソワ1世は女好きで自分の身代わりに息子二人を人質として送ったひどい奴、とか。アンリ2世は人質時代の苦労のせいで暗い性格だった、また送られる直前にやさしく声をかけてくれた婦人に一目惚れをして最後には愛人にしたとか。ルイ13世はお風呂嫌いですんごくくさかったとか。いや〜、あとでネットできちんと調べないといかんですね(苦笑)。

城を見学した後は自由時間でお庭見学。フランスは、なぜか樹木をスパっと切って整えることが多いです。美しいんだけど、なんか異様。なんでも、調和を何よりも重んじる国民性なのだとか。うーん、でも日本の自然の美が見慣れていると、まさに「スパッ」と音が出そうな切り方はなんだか妙です。

一休みした後は昼食。はじめにサラダが出てくるのですが、このサラダ、生のマッシュルームがついている。確かにキノコそのものの味がするけど、ちょっとビミョウ。あとはポークがメインでデザートに甘いものがつくのですが、いや〜、もういいやという感じ。この日は野菜が出ましたけど、旅行中の食事に、なぜかぜんぜん!野菜がないんですよ。フランスは農業国なはずなのに、なぜ野菜が出ないんだ?

さて、お昼を食べたらミレーの晩鐘のモデルとなった教会を観光。ですが、ミサが終わったあと閉まってしまったらしく、中に入ることができませんでした。残念。おまけに、雨まで降ってきた。

今度はパリに戻ってシテ島観光です。シテ島内では観光バスを止めるのは厳禁なんだそうで、10分ほど歩きました。観光客が多いので、混雑予防のようですね。

まずはサント・シャペル教会のステンドグラス。ここは最高裁判所も一緒の入り口から入るため裁判関係の人も多く、荷物チェックが厳しい。おまけに雨がざあざあ降ってきた。寒いしぬれるし、おまけにこんな天候なのに観光客がすごく多い。みんなぐったりです。入る前で疲れ切ってしまいました。
ここで、JTB本領発揮!なにか交渉してるなぁ〜と思ったら、ちょいと強引そうでしたが並ばずに中に入れるように手配してくれたらしい。助かった!
ここは、中世の建築様式としてゴシック様式の教会で、2階に行くと一面ステンドグラス!すごいです。13世紀頃、ルイ9世が買い求めたキリストの聖遺物・茨の冠・十字架の木片などを納めるために造らせた礼拝堂だそうで、今はその冠は見られないみたいですけど.....。ステンドグラスは単なる飾りではなく、文字が読めない信者が絵を見るだけで物語がわかるように作られたガラスの教典なんだそうです。だから、順番もきちんとある。絵の精度がすごくこまかくて、服のしわまで表現されています。とにかく圧巻!

  
壁と天井がステンドグラスで一杯!

観光のために公開はしているけれど、本来は教会。その意味はまだ失われたわけではないので、大きな声で話しをすると「みなさん、お静かに!」と怒られます。確かに、うるさい音は必要ない、祈りの場ですもんね。

うっとりと観光した後は、寒い寒いと凍えながらコンシェルジュリーへ。ここは、マリー・アントワネットが最後の2ヶ月を過ごした場所で有名。もともとは、王宮の一部だったようですが、その後牢獄として使われるようになり、ギロチンで処刑される数々の人々が最後を過ごした場所であったようです。地獄のさたも金次第、のとおり、貧しい罪人はわらだけ敷いた粗末な牢獄ですが、お金を払えばベットがあてがわれ、金持ちなら個室に紙とペンがもらえたとのこと。

   マリー・アントワネットはここで大出血に悩まされていたそうですが、絵を見るととても38歳には見えない疲れきった感じで、本当にかわいそうだったなぁと思います。
他にもこの牢獄から断頭台へつれていかれた人の名簿などもあり、恐怖政治のフランスが垣間見えます。コンシェルジュというのは鍵の番人という意味だそうで、コンシェルジュリーは番人の住む館の意味なんですね。ホテルにいるコンシェルジュが鍵のマークをつけているのも、ここから来ているんだそうだ。

気温も寒けりゃ牢獄の雰囲気も寒くすっかりつかれきったところで、ノートルダム寺院へ。ここは、もう荷物チェックはない。でもすごい人数です。

観光客が多い!スリなどの犯罪も多そうです。

中に入ってみたらオルガンの音がする!こ、これは「あの」オルガン!?とわたしとふみふみは大喜び。いやね、ノートルダム寺院のオルガンを使った演奏(サン・サーンスの交響曲第3番)が入ったCDを持ってるんですよ。お互い好きな曲(実際に演奏もした)なので、大興奮!今回はビデオ持ってこなかったけど、カメラで動画と音も取れるぜ!とまわりのステンドグラスを撮りながら音もちょっと録音。
撮り始めた瞬間にスマートメディアの容量オーバー。く!でも予備もある!というわけで、人ごみの中スマートメディア交換。スリが怖かったのですが、自分の欲のほうが先!(爆)。
なんとか交換して気合いっぱつ、「っしゃあ!」と仁王立ちになったら、目の前の外国人にぎょっとされました。思わず愛想笑いをしながらでも撮影続行。いやぁ、ラッキーでした。

オルガンにうっとりした後は寺院の前の広場で0地点を観察。パリから○キロ、というのはこの広場の0地点から測るのだそうです。

さて、極寒のパリ周辺観光も終わり、ぶるぶる震えながらホテルへ。この日の夕食は自分たちで手配なのですが、どこかに食べにいく気力などありません。ホテルでいいよね?という話になり、Mさんとホテルで夕食。英語のメニューがほしいと言ったのですが、ないと言われてしまい、あとはふみふみが頼りです。
だって、メニューが読めないよ!なんとか、ワンプレートで出てくるらしい、ということと魚料理ということだけわかったので、魚なら失敗しないだろうとそれを注文。これが、甘かった。
なんか.....しょっぱいんだけど(^^;。おまけに、野菜がついてくるのはいいんだけど、大量のチコリって苦いんだけど。うう。
というわけで、わたしとMさん、食が進まず。ふみふみは焼き魚だったのですが、やはり味がいまいちだったようです。おまけに、昨年タヒチで玉砕した魚臭のすごいスープ!(泣)。これ、フランス名物なのかなぁ、すごくまずいんだけど。
というわけで、夕飯食べるだけでぐったりさらに疲れました。部屋に戻ってからはまたベット巣作りをしてお風呂に入ってから就寝。